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2020年3月

2020年3月 8日 (日)

通算7000本目の投稿/「ひきこもり支援 石川清」① 「肝心のものをくれてないんだ」

  

今日は令和2年3月8日。

  

昨日、1月14日の放映の「プロフェッショナル 仕事の流儀 

ひきこもり支援 石川清」を見ました。

今日もまた見ました。

少し聞き書きしました。

ここに書き留めようと思います。

  

  

厚労省の定義によると、「ひきこもり」の定義は、

「半年以上 家族以外と関わりを持たない人」

全国に100万人以上いるのだそうです。

 

番組冒頭、石川清さんがかかわったと思われるひきこもりの人が

石川さんのことをこう言っていました。

Rimg2149  

「師匠ですね、生き方の師匠ですね」

 

生き方を褒められるって、素晴らしいですね。

どんな人なのだろうと思って、番組を見ました。

 

Rimg2150  

聞き書きです。

 

ナレーター:20年で500人を見てきた石川さんが

  痛感していることがある。

石川:親の愛情を感じるっていう感じ方もかなり違ってきていると

  思います。

  自分の部屋を用意してあげた。好きなものを食べさせてあげている。

  「いったい、それで何が不満なんだ」っていうことを

  親は言いたいわけですよね。

  ところが、子どもの側からすると「肝心のものをくれてないんだ」

  っていう。

  ひきこもりの当事者は物質的には豊かなんですけれども、

  生きるためのいろんなスキルとか要領とか、そういったものを

  結局得られなかったようなイメージがすごく強いんですね、僕ね。

  それが成熟してないっていう。

  家の中で親と一緒にいると、基本的に子どもの部分が

  肥大化するっていうのが、僕の意見なんですけれども。

  例えは悪いですけれども、幼虫やさなぎのまま社会に出ることに

  なっちゃったみたいな。

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Rimg2152

   

20年ひきこもりの人と付き合ってきているなんて、

私の身近にはいません。 

そのような人の語っていることなので貴重です。

「子どもの部分が肥大化する」という視点は今まではなかったです。

「肝心なもの」とは何だろう?と思って聞き、

「生きるためのスキルとか要領」は

具体的にどうやってあげるんだろう?

私自身は娘や息子に渡しているのかと疑問に思いました。

  

肝心なものを渡せないと、

子どもがひきこもりになる原因になってしまう。

それはいったいなんだ?

 

解決していないけど、解決する方法はあります。

石川清さんの書いている本があります。

ドキュメント・長期ひきこもりの現場から」(洋泉社)

図書館で調べたら、現在「貸出中」でした。

予約して気長に待って、読んでみようと思います。

  

  

ちょうど7000本。

番組がよかったので、きりのいい今回、

この番組について書こうと思って実行しました。

教育のヒントがたくさん入った番組です。

  

まだつづく  

  

2020年3月 7日 (土)

「人はなぜ・・・許せないのか」④ 日本人とフランス人の違い

今日は令和2年3月7日。

  

 

前記事に引き続き、

「人は、なぜ他人を許せないのか?」(中野信子著/

岩波新書)より引用していきます。

  

シンプルに表現すれば、日本では「みんなに合わせられないこ

と」「みんなと違う言動をする」が、愚かと考えられがちなの

に対して、フランスでは、「みんなと同じこと」や「意見を言

わないこと」が愚かと考えられやすかったので。つまらない人

と思われてしまう、と言い換えてもいいでしょう。

(45p)

  

フランス人はそうなんですね。

  

  

誤解を恐れずに言えば、日本人は摩擦を恐れるあまり自分の主

張を控え、集団の和を乱すことを極力回避する傾向の強い人た

ちだと感じます。これをあえて自省的に弱点として考える視点

で見れば、日本は「優秀な愚か者」の国ということになるでし

ょう。

(47p)

  

現代の日本に代表されるような安定した社会で優秀と評価され

る人は、これもまた自省的にあえて強めの言い方をすれば、「

何も考えずにいられる人」かもしれません。集団のルールを守

り、前例を踏襲し、集団の上位にいる人の教えや命令に忠実に

従う、従順な人が重用される傾向は否めません。これは政府や

企業に限らず、最高学府であるはずの大学でさえ例外ではあり

ません。

(48p)  

  

なぜ日本人はこうなっているのかを追究しています。☟

  

結局のところ、日本で個人主義的な強い集団よりも集団主義的

要素が強い集団が生き延びやすかったのは、災害の多さという

地理的要因が大いに影響しているのではないかと考えられます。

(56p)

  

日本においては集団として生き延びる方が有利であることが、

長期間かけて練られてきた戦略として遺伝的に根付いています

し、集団内での争いを最小化することが長期的には最適だとい

う事情があるからです。ただし、その負担の側面として、異質

なものを冷遇し、集団内に置いておけなくなった人間を排除す

る現象、あるいは、他の集団に対する攻撃性が出てしまいやす

いということは、知っておかなくてはなりません。

(60~61p)

  

   

「他の集団に対する攻撃性」について次のような実験が

紹介されました。

  

1954年に、ムザファ・シェリフとキャロリン・シェリフ夫

妻が行った実験です。ロバーズ・ケープ州立公園で行われたキ

ャンプにおける研究で、泥棒洞窟(ロバーズ・ケープ)実験と

いう名で知られているものです。

被験者となったのは、白人・アングロサクソン、プロテスタン

トの中産階級出身の10~11歳の22人の少年たち。彼らを

2つの集団に分け、それぞれキャンプを張ってもらいます。そ

の上で偶然を装い出会わせます。二つの集団の間には、スポー

ツなどで競争心が生じるような状況を仕向けます。例えば、競

争に勝ったグループは商品を獲得できるなどという設定をする

のです。すると、双方の集団間にはいとも簡単に対立感情が生

まれ、激しく争うようになっていきます。さらに相手集団の旗

を燃やしたり、殴り合いに発展したり、相手のキャビンに夜襲

をかけて盗みを働いたり、一緒に食事をする食堂で残飯を投げ

合ったりするなど荒れ放題の状況が生じました。

(中略)

見た目に大きな違いがなくとも、人種も宗教も年代も性別も同

じ集団同士でも、きっかけさえあれば容易に境界線が引かれて

しまうのです。

(132~133p)

  

小中学校でいろいろな場面で行われる学級対抗は、

人間の脳で考えると、自然と対抗する気持ちになり、

過剰になると憎しみの感情まで表出してしまいます。

世の中が集団重視ではなく、個々を重視する傾向に移っています。

今までの学級対抗が本当に必要なのか、

考えていかねばと思います。

  

 

集団重視ではなくなってきたことを書いた文章です。☟

 

私や多くの読者のみなさんが幼かった頃よりは、現在の日本社

会の方がより個人主義的であり、空気を読まず、仮に集団から

孤立しても許容されるようになってきたという印象はあります。

その背景として考えられるのは、やはり日本が先進国として成

熟し、インフラも整って、日々の食べるもの、寝るところ、つ

まり衣食住にあくせくするような状況ではなくなったことが大

きいのではないでしょうか。少なくとも都市部では、集団内の

誰かを気にして、気遣いをしていかなければ社会のリソースの

恩恵を享受できない、という時代ではなくなりました。

この状況に適応した世代の人々が、かつての「集団重視が当た

り前」とされてきた世代の人々から、「今の若者は劣化した」

などと否定的に捉えられてしまうのは、少し気の毒でもありま

す。むしろ、彼らのような若い世代こそが、今の日本の閉塞感

を破ってくれるかもしれませんし、今後日本に起こり得る変化

に対して、対応の幅を広げてくれる可能性を持っているかもし

れないからです。

(66~67p)

  

集団重視と個々重視の発想による教育が混じる

教育現場になっていくのではないかと思うのです。

特に特別支援学級での教室での授業は、

個々重視でいいと思います。

2020年3月 6日 (金)

「人はなぜ・・・許せないのか」③ 人類は知能指数を年々向上させている

  

今日は令和2年3月6日。

  

前記事に引き続き、

「人は、なぜ他人を許せないのか?」(中野信子著/

岩波新書)より引用していきます。

  

SNSで飛び交っている、正義中毒者がなぜか頻繁に使用する

単語は「バカ」です。

自分が絶対的に正しいという過剰な思い込みから、異なる考え

を持つ他人をバカと決めつけ、攻撃(バッシング)を加えます。

(34p)

  

1984年、ニュージーランド・オタゴ大学のジェームズ・フ

リンが提唱したところでは、人類は20世紀以降、知能指数(

IQ)を年々向上させていると言われます。1932年と19

78年のIQを比較すると13・8ポイント高くなっており、

1年に0・3ポイントずつ上昇していくというのです。これは

「フリン効果」と呼ばれています。(中略)

栄養状態の改善や、情報、知識を得るためのツールの充実によ

って人は着実に知能は上がっているはずなのに、互いをけなし

合い、不毛に消耗し合う正義中毒がどんどん重篤になっている

というのは、なんとも皮肉な話です。元々は人間も動物も同じ、

ただ生まれて、食べて育ち、起きて寝て、子を産み育てて死ん

でいく存在だったのに、なまじ脳を発達させてしまったために、

苦しむようになってしまった。互いにバカと罵(ののし)り合

いながら、解決しようのない、そもそも解決する気もない争い

を続けているのが人間という種の特徴なのだとしたら、最も悲

しい生き物だと云えるかもしれません。

(35~36p)

  

  

先日読んだ「赤めだか」の文章を思い出します。

古典落語が生まれた頃のほうが、人間は単純だった。

「生まれ変わってやり直しだ」と言えた時代だった・・・かも。

ここでも道草 「赤めだか」② (2020年3月4日投稿)

  

 

比較例としてウサギを考えてみましょう。ウサギの大脳は、正

義中毒を起こすには小さ過ぎ、人間のように正邪を基準とした

行動は取りません。なぜ生まれたのか、などという問題で悩む

こともないし、死ぬということもおそらく意識はしていないで

しょう。ひたすら草を食(は)み、子どもを作って、育てて一

生を終える。このループを、文字通り無心に行っているわけで

す。

人間は大脳を発達させてしまったばかりに、ウサギと同じ行動

をする脳の周りに、大脳新皮質と呼ばれる、思考を司る部分が

増設されていきました。

大脳新皮質が人間の繁栄と生存をもたらしたことは間違いあり

ません。人間は、生き延びて種として繁栄していくことと引き

換えに、生きている意味をわざわざ考えなければいけない、と

いうやっかいな宿命を背負ってしまったわけです。知性がある

からこそ愚かさがあり、愚かさのない知性は存在し得ないとい

う裏表の関係があると言ってもよいでしょう。インターネット

とSNSの登場は、人間の知性と愚かさとの新しい捉え方を呈

示したのではないでしょうか。

(42p) 

  

「愚か」という概念は、知性を持つようになったから出現した

概念だということかな。

なるほどと思って読んだ文章ですが、最後の一文が不明です。

 

つづく

「人はなぜ・・・許せないのか」② この本で学んで、今後どうするか

  

今日は令和2年3月6日。

  

前記事に引き続き、

「人は、なぜ他人を許せないのか?」(中野信子著/

岩波新書)より引用していきます。

 

今回は「はじめに」にあった文章です。

  

人の脳は、裏切り者や、社会のルールから外れた人といった、

わかりやすい攻撃対象を見つけ、罰することに快感を覚えるよ

うにできています。

他人に「正義の制裁」を加えると、脳の快楽中枢が刺激され、

快楽物質であるドーパミンが放出されます。この快楽にはまっ

てしまうと簡単には抜け出せなくなってしまい、罰する対象を

常に探し求め、決して人を許せないようになるのです。

(5p)

  

一方で、自らの正義を主張する快感を知りながらも、同時に、

相手を罵(のの)ってしまう自分、相手を許せない自分を許せ

ないと感じることがあります。さんざん相手をなじっておきな

がら、後で後悔したり、自己嫌悪に陥るような感覚です。

(10p)

  

自分が相手をけなし、相手もまた自分を罵倒し、どこにも接点

を見出せずに憎悪だけが持続し、増幅していく世界。

他人の過ちを糾弾し、自らの正当性が認められることによって

ひとときの快楽を得られたとしても、日々他人の言動にイライ

ラし、許せないという強い怒りを感じながら生きる生活を、私

は幸せだとは思えません。

本書では、正義中毒が苦しいと感じている方に、脳科学的な知

見から何らかの救いになるようなメッセージを提供できればと

思っています。

(11p)

 

 

「なぜ私は、私の脳は、許せないと思ってしまうのか」を知る

ことこそが、自分の人生にとって、ひいては社会全体にとって

も大きなプラスを生むのではないでしょうか。

他人をけなして快感を得ることも、他人からけなされて傷つく

ことも、そうした摩擦を恐れてコミュニケーション不足に陥っ

たり、他人から愚かだと思われたくなくて意思表示を控えたり

することも、結局は相互理解の不足によるものだと思うのです。

(13p)

  

自分はコミュニケーション不足になってしまったり、

意思表示を控えたりするタイプなのでしょう。

それが積もって、病気につながったと自己分析しています。

少しでも改善できないかなと思って読んだ本です。

  

中野さんが言うように、私は自分のことを

意思表示していなかったと思います。

聞く方は聞いていました。

たくさん聞きました。

相手は、正論であり、親切心で言ってくれたと思いますが、

辛かったなあ。

それじゃあ、相互理解していないんだよなあ。

  

それは自分にとっていいことではありません。

私の実力が発揮できたような気持ちになれませんでした。

言われたことをやるのみで、

心の余裕も時間も切羽詰まったのです。

  

  

じゃあ、復職してどうするかです。

同じことを繰り返したくないです。

この本を読んで、人間の脳は、時には相手に

容赦ないことをするものなんだと知りました。

そういうものなのです。ここが大事です。

脳はそういうものだと、客観的に理解することが大事です。

やはりもっと自分らしさを出していかないといけないと

思っています。

行動で示し、思っていることを伝えていかないといけないです。

私は今の勤務校の現状がいいとは思っていません。

改善したいと思っています。

改善したいと思う根拠は、休職中にも勉強をして少しは蓄えました。

それを自信にして動きたいです。

 

そうすれば相互理解が始まります。

議論はあるかもしれませんが、

自分らしさが発揮できると思うんです。

「自分らしさ」を出していたら、解決するのです。

それには少し勇気がいるけど頑張らなくてはね。

泣いても笑っても、定年まであと2年です。   

    

今週の勤務では、時間を見つけて、

教室の黒板に「黒板アート」風の絵を描き始めました。

入学式の日を想定しての絵を描いています。

「黒板アート」は自己初挑戦です。

自分を日に日に変えていきたいし、現状も変えていきたいです。

その第一歩です。

「人はなぜ・・・許せないのか」① 「絶対に読まない本」を手にとる

  

今日は令和2年3月6日。

  

昨日はちょっと贅沢な時間を過ごしました。

本屋に行ってきました。

店内を歩いて、ピピッときた本を買おうとしました。

40分かけて、今日は読みたい本がないなあと諦めて

出口に向かいました。

出口というか出入り口すぐに平積みにされていた本に

ピピッときました。

独ソ戦」(大木毅著/岩波新書)です。

買ってしまいました。

  

  

次の本を読み終えました。

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「人は、なぜ他人を許せないのか?」(中野信子著/

岩波新書)です。

  

この本の中で、本屋での本の選び方について

書いてありました。

話は前頭前野を鍛える方法について書いてあるとところで、

その方法の一つが「不安定・過酷な環境に身を置く」でした。

引用します。

  

本を読むことで私たちは、異なる環境に身を置くのと同じよう

な体験を手軽に、疑似的に味わうことができます。最も効果的

なのは、普段の自分なら「絶対に読まない本」「関心のない本」

を手に取ってみることです。できるだけ自分と遠い立場、考え

の異なる著者の本や、これまで関心を持っていなかったジャン

ルの本にあえて触れていくのです。

(187~188p)

 

本に限りません。

   

ベネッセコーポレーション取締役の福武英明さんは、飛行機で

長距離移動する際には、普段なら絶対に見ない映画をわざわざ

選んだり・・・(中略)脳科学の立場からこの習慣を解釈する

と、固定化された概念や社会通念をやすやすと越えられる柔軟

な共感力を鍛えるための地道なトレーニングのように見えるの

です。

(188~189p)

  

この本を読んだのは、本屋に行ってからでした。

「独ソ戦」はいかにも社会科教師が選びそうな本でした。

目をつぶって、触れた本を買ってくるのも楽しそうです。

映画も同じことができるとなると、当然テレビ番組も。

長年、テレビ番組は、私の興味の幅をひろげてくれました。

読書とテレビ番組の2本立てで、

脳を老化させないような生活をしていきたいです。

  

  

中野信子さんが、本について書いている次の文章も

とてもよかったです。

  

こうして考えてみると、本は実によくできたツールです。その

書籍の著者が記したような内容を、本人から聞き出そうとした

ら、まずは本人に会うところから、努力を始めなければならず、

かなりのコストと時間がかかります。さらに、もはや著者が存

命でない場合には、そもそも会うことすらできないのです。し

かし、本というメディアを利用すれば、そんなハードルをやす

やすと越えて著者の思想の深いところまでアクセスできますし、

本当にどうしても肌に合わなければ途中でやめたっていいので

す。本人を目の前にしているのとは違って、角が立ちません。

(189p)

  

なるほどです。

「わたしの遺産」大賞/歩道橋ができた理由

  

今日は令和2年3月6日。

  

3月5日朝日新聞朝刊より。

  

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第7回結果発表!(中略)

第7回「わたしの遺産」には7239作品のご応募をいただきました。

令和に入り初回の募集となった今回、さまざまな世代の方から寄せら

れた400文字の物語には、時代が移り変わる中でより強く未来に伝

えのこしたいと願う「人・モノ・コト」への思いが綴られていました。

新たな幕開けに、改めて感動と発見をくれたすべての応募作品の代表

として大賞3作品(中略)をご紹介いたします。

  

3つの大賞作品が、写真付き、選定委員のコメントつきで

紹介されていました。

そのうちの一つを転載します。

Epson271a

Epson272b

Epson272c  

投稿者が元社会科教師であることが共通していて、

この文章に惹かれました。

何にでも歴史あり。歩道橋にもここに書いたような

歴史があり、それを書き残したわけです。

選定委員のコメントも興味を持ちました。

昭和40年代に各地で保津峡が次々に誕生した背景には、

交通事故による歩行者の死傷が増加したためなのですね。

  

4月25日は「歩道橋の日」です。

今日は何の日~毎日が記念日~

1963年のこの日、大阪駅前に日本初の横断歩道橋が完成した。

   ☝ ここにはこう書いてあけど、実は最も古い歩道橋は

愛知県にありました。

旧西枇杷島町(現在清須市に含まれる)にあった、

西枇杷島町横断歩道橋です。

Cimg6619thumb480x3607633 社長ブログ さようなら「日本最古の歩道橋」

こちらは1959年につくられました。

2010年に老朽化のため撤去されています。

つくられた理由は、やはり児童交通事故でした。

   

 

2020年3月 5日 (木)

休んだから出合えた本は55冊でした

 

今日は令和2年3月5日。

  

3月2日から復職プログラムがスタートしています。

今週は2時間勤務です。

ドキドキして勤めています。

何か自分の自信になるものをと、

ふと思って、休職中に読んだ本を掻き出してみました。

自己満足ですが、自信にはなります。

休んだことで出合えた本です。

本を読んだことで、頭の構造が少し変わった気がします。

「300冊を超えたあたりからだったと思うが、

自分の中から言葉があふれ出すようになった。

世間のさまざまな事象に接して、

自分も何か語りたくなるのだ。」(藤原和博)

現在55冊。300冊を目標に復職しても

読書は続けていきたいです。

   

「収容所(ラーゲリ)から来た遺書」(辺見じゅん著/文藝春秋)

「偉人たちのあんまりな死に方」(ジョージア・ブラック著/梶山あゆみ訳/河出文庫) 

「私何だか死なないような気がするんですよ」(宇野千代著/海竜社)

「石狩平野」(船山馨著/河出書房)

「夢見た自分を取り戻す」(井上智著/エンパワメント研究所)

「日本一心を揺るがす新聞の社説2」(水谷もりひと著/ごま書房新社)

「石狩川」(本庄陸男著/新日本出版社)

「北へ行く旅人たち ~新十津川物語1~」(川村たかし著/偕成社)

「広野の旅人たち ~新十津川物語2~」(川村たかし著/偕成社)

「石狩に立つ虹~新十津川物語3~」(川村たかし著/偕成社)

「北風にゆれる村~新十津川物語4~」(川村たかし著/偕成社)

「朝焼けのピンネシリ~新十津川物語5~」(川村たかし著/偕成社)

「死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発の500日」(門田隆将著/PHP研究所)

「雪虫の飛ぶ日 新十津川物語6」(川村たかし著/偕成社)

「薬のやめどき」(長尾和宏著/ブックマン社)

「吹雪く大地 ~新十津川物語7~」(川村たかし著/偕成社)

「異常気象と人類の選択」(江守正多著/角川SSC新書)

「特撰森林鉄道情景」(西裕之著/講談社) 

「函館の大火 昭和九年の都市災害」(宮崎揚弘著/法政大学出版局)

「燃える海山 新十津川物語8」(川村たかし著/偕成社)

「絵でわかる地球温暖化」(渡部雅浩著/講談社)

「星の見える家 -新十津川物語9-」(川村たかし著/偕成社)

「出口のない海」(横山秀夫著/講談社)

「漫画でよめる!出口のない海」(三枝義浩漫画/横山秀夫原作/講談社)

「インビクタス 負けざる者たち」(ジョン・カーリン著/八坂ありさ訳/NHK出版)

「読書する人だけがたどり着ける場所」(齋藤孝著/SB新書)

「医者、用水路を拓く アフガンの大地から世界の虚構に挑む」(中村哲著/石風社)

「マンサクの花--新十津川物語10」(川村たかし著/偕成社)

「あなたの話はなぜ『通じないのか』のか」(山田ズーニー著/筑摩書房)

「地熱の本」(江原幸雄著/電気書院)

「本を読む人だけが手にするもの」(藤原和博著/日本実業出版社)

「シリア内戦」(安武塔馬著/あっぷる出版社)

「石炭火力が日本を救う~CO2神話の崩壊」(木本協司著/現代書館)

「大人の時間はなぜ短いのか」(一川誠著/集英社新書)

「澤田久夫写真集 奥三河物語」(監修・執筆:鈴木富美夫/樹林舎)

「石炭火力発電Q&A『脱石炭』は世界の流れ」(気候ネットワーク編/かもがわ出版)

「校則をなくした中学校 たったひとつの校長ルール」(西郷孝彦著/小学館)

「橙書店にて」(田尻久子著/晶文社)

「山海記(せんがいき)」(佐伯一麦(かずみ)著/講談社)

「貸出禁止の本をすくえ!」(アラン・グラビッツ著/ないとうふみこ訳/ほるぷ出版)

「脳科学者の母が、認知症になる」(恩蔵絢子著/河出書房新社)

「科学者が解く『老人』のウソ」(武田邦彦著/産経新聞出版)

「君が地球を守る必要はありません」(武田邦彦著/河出書房新社)

「バナの戦争」(バナ・アベド著/金井真弓訳/飛鳥新社)

「立川談志を聴け」(山本益博著/小学館文庫プレジデントセレクト)

「イタリアン・シューズ」(ヘニング・マンケル著 柳沢由実子著 東京創元社)

「名鉄沿線ディープなふしぎ発見」(小林克己著/じっぴコンパクト新書)

「フィンランドの教育はなぜ世界一なのか」(岩竹美加子著/新潮新書)

「明日をさがす旅 故郷を追われた子どもたち」(アラン・グラッツ作/さくまゆみこ訳/福音館書店)

「パラアスリート」(山田清機著/PHP研究所)

「歴史の愉しみ方 忍者・合戦・幕末史に学ぶ」(磯田道史著/中公新書)

「白村江」(荒山徹著/PHP研究所)

「大熊町学校再生への挑戦」(竹内敏秀著/福島県大熊町教育委員会編/かもがわ出版)

「生き物の死にざま」(稲垣栄洋著/草思社)

「赤めだか」(立川談春著/扶桑社)

  

以上55冊。

本名をクリックすると、引用文を書いた記事に飛びます。

2020年3月 4日 (水)

「赤めだか」② やっぱり毒がある毒蝮三太夫さん

  

今日は令和2年3月4日。

  

前記事に引き続き

赤めだか」(立川談春著/扶桑社)より

引用します。

  

昭和63年3月4日。

有楽町朝日マリオンホールは、なんと満席だった。豪華ゲスト

勢のお陰だったろう。談志、春風亭栄橋、毒蝮三太夫、山本晋

也、高田文夫、桂文字助、立川談四楼。この晴れの舞台で志ら

くは短命(たんめい)、談春は黄金の大黒(こがねのだいこく)、

関西改メ談坊は反対俥(はんたいぐるま)、談々改メのらくは

三人旅を演った。

(213~214p)

  

偶然にも同じ3月4日。今日です。

昭和63年は西暦1988年。

今から22年前の今日、談春さん他3人が、

二つ目昇進披露落語会を行いました。

 

この時の毒蝮三太夫さんの口上が面白かったです。

 

続いて毒蝮三太夫。談志(イエモト)の無二の親友。立川流一門

は上から下までお世話になっている。

「この四人よく頑張ったと思います。談志のところで務まれば何

処へ行っても大丈夫です。ヤクザも逃げ出す立川流の修業・・・」

ではじまり、「ここにいらっしゃる皆様方のお幸せと、いない奴

らの不幸を願いしまして毒蝮三太夫のご挨拶と致します」おなじ

みの台詞で次へと続く。

(215~216p)

  

こんな台詞がおなじみなんだ。

やっぱり毒を持っていますね、毒蝮三太夫さん。

1936年3月31日生まれ。もうじき84歳。

今も元気。

  

  

古典落語には”冬の噺”に名作が多いと云われている。

寒さは貧乏を際立たせ、共感させ、少々無理なシチュエーションま

でをも納得させる力を持っているからだろう。次に、正月、元旦に

日本人全員が一斉に歳をとるという風習が過去にはあり、それによ

って大晦日も新年も現代では想像できないほど神聖な儀式だったと

思う。

今年は悪い年だったと嘆く人には、「いつまでも過ぎたことを、グ

ズグズ云うねェ。除夜の鐘と一緒にきれいサッパリ忘れちめェ」で

あり、「良いことばかりあるわけじゃねェだろうが、悪いことばか

り続くと決まったもんでもねェよ。明日になりゃ一陽来福(いちよ

うらいふく)だ。生まれ変わってやり直しだ」となる。

忘れる、やり直せる、生まれ変わって幸せになれる。みんなが信じ

るなら自分だってそう思い込んでも恥ずかしくはない、と救いにす

がれる時代だったのだろう。

(242p)  

  

「時代だった」

古典落語ができた時代を指します。

昔の方が、単純だったのでしょうか。

情報過多の今、つながっているものが多すぎて、

比較するものがおおすぎて、

気に病むことが増えたことでしょう。

「生まれ変わってやり直しだ」と単純に

言えなくなっているのかもしれません。

   

以上で「赤めだか」からの引用を終了。

「赤めだか」① まくしたてる能力

  

今日は令和2年3月4日。

  

赤めだか」(立川談春著/扶桑社)を読みました。

談春さんが立川談志さんに入門をお願いするシーン。

  

(談志)「高校はどうするつもりだ」

(談春)「辞めます」

「そうか。学校というところは思い出作りには最適な場所だ。

同級生がいて遊び場がある。だが勉強は何処でもできる。俺の

側にいる方が勉強になる。学校では会えないような一流の人間

にも会える。学歴なんぞ気にしなくていい」

「はい」

(19p)

  

談志さんの言葉に、学校関係者なのに

「なるほど!」と思っています。

勉強は何処でもできるし、

一流の人と交わることは勉強になると思います。

でも学校はもっと良くなると言いたい。

学校もいい勉強ができるところだと胸をはって言いたい。

  

  

翌日、談春(ボク)は談志(イエモト)と書斎で二人きりにな

った。突然談志(イエモト)が、

「お前に嫉妬とは何かを教えてやる」と云った。

「己が努力、行動を起こさずに対象となる人間の弱みを口であ

げつらって、自分のレベルまで下げる行為、これを嫉妬と云う

んです。一緒になって同意してくれる仲間がいれば更に自分は

安定する。本来なら相手に並び、抜くための行動、生活を送れ

ばそれで解決するんだ。しかし人間はなかなかそれができない。

嫉妬している方が楽だからな。芸人なんぞそういう輩(やから)

の固まりみたいなもんだ。だがそんなことで状況は何も変わら

ない。よく覚えとけ。現実は正解なんだ。時代が悪いの、世の

中がおかしいと云ったところで仕方ない。現実は事実だ。そし

て現状を理解、分析してみろ。そこにはきっと、何故そうなっ

たかという原因があるんだ。現状を認識して把握したら処理す

りゃいいんだ。その行動を起こせない奴は俺の基準で馬鹿と云

う」

(116p)

  

現状の理解と分析、そして処理。

その通りですよね。

嫉妬するエネルギーを、それらの行動に向けたいです。

きっと改善される。

嫉妬している時間がもったいない。

  

  

来た、高田文夫だ。

トレードマークと云ってもいいギョロ目は近くで見るとほんと

にデカイ。目にもまぶしい真っ赤なスタジャン。袖の部分の白

は革で談春(オレ)達が着てるスタジャンが何枚も買えるほど

高いのだろう。

「高田先生、ほ、本日は、お、お忙しい、と、ところを・・・」

志らくの挨拶をさえぎって高田が云う。

「志らく、お前なんか云わなくていいから。相変わらず口が不

自由だな。可哀そうな噺家だよ。来ちゃったよ。馬鹿野郎。前

座の会なんか観に来るのは初めてだよ。俺に歴史をつくらせや

がって憎いねどうも。こっちの兄(あん)ちゃんは?談春?フ

ーン、しっかりやってくれよ、頼むよホント。お前等何席ずつ

演るの、二席ずつ?災難だなァ。何が悲しくて前座の落語を四

席も聴かなきゃならないんだ。俺そんなに悪いこと何かしたか」

速い。自己完結する会話のスピードと、売れている人間独特の

オーラとでも云うのだろうか。妙なまぶしさで談春(オレ)は

息苦しくなった。

(171~172p)  

    

これだけまくしたてる能力をもつ高田文夫さんは、

すごい人なんだと思った文章です。

  

ページが戻ってしまうけど、立川談志さんが、

弟子たちに指示を出すところも圧巻です。

まくしたてています。

  

ひととおりの掃除をしているうちに談志(イエモト)が起きて

くる。揃って朝の挨拶に伺った途端、指示が飛ぶ。

「二階のベランダ側の窓の桟が汚れている、きれいにしろ。葉

書出しとけ。スーパーで牛乳買ってこい。庭のつつじの花がし

ぼんで汚ねェ、むしっちまえ。留守の間に隣の家に宅急便が届

いている、もらってこい。枕カバー替えとけ。事務所に電話し

て、この間の仕事のギャラ確認しとけ。シャワーの出が良くな

い上にお湯がぬるい。原因を調べて直せ。どうしてもお前たち

で直せないなら職人を呼ぶことも許すが、金は使うな。物置に

写真が大量にある。外枠の白い部分が俺は嫌いだ、きれいにカ

ットしろ。豚のコマ切れ百グラム買ってこい。戸袋に鳥が巣を

作ったようだ、うまく処理しろ、これは談々にやらせろ。スリ

ッパの裏が汚ねェ、きれいにふいとけ。家の塀を偉そうな顔し

て猫が歩きやがる。不愉快だ、空気銃で撃て。ただし殺すな。

重傷でいい。庭の八重桜に毛虫がたかると嫌だから、薬まいと

け。何か探せばそれらしきものがあるだろう。なきゃ作れ。オ

リジナリティとはそうやって発揮してゆくもんだ」

立て続けにここまで云われると人間おだやかな気持ちになるこ

とを僕は知った。なんとか覚えようとはするが無理なものは無

理。スーパーへのお使いはこれとこれ、掃除はココとココ。急

ぐ用事はあれで、時間をかけてもいいのは庭のものと、いくら

か系統だててくれれば、覚えられる可能性を若干残すだろうが、

談志(イエモト)は思いつくままに云い立てるからひとつも頭

に残らない。一番恐ろしいことは、談志(イエモト)は云いつ

けた用事をひとつ残らず覚えていて、一日の終わりに全てチェ

ックが入るという事実。

(45~46p)

  

この出来事も含めて、この本を読んで、

立川談志さんはやっぱり天才だったんだと

思うようになりました。

でも談春さんも、よく思い出してこの指示を書いたなあ。

この指示の後に起こった珍事の数々が、

忘れられない出来事だったのでしょう。

2020年3月 3日 (火)

岩手県田野畑村/「ラジオ文芸館 梅の蕾」

  

今日は令和2年3月3日。

  

2011年7月にNHK「ラジオ文芸館」で放送された

吉村昭さんの短編小説「梅の蕾」を勧められて聞きました。

検索すると次の記事がヒット。

放送されたのが7月17日だとわかります。

masami71の日記 ラジオ文芸館「梅の蕾」 (2011年7月17日)

ネット上で聞くこともできました。

ニコニコ動画 【ラジオ文芸館】吉村 昭 「梅の蕾」

  

いい話でした。

内容はここには書きません。

よかったら聞いてみてください。

  

このお話は、岩手県田野畑(たのはた)村がモデルになっています。

「ラジオ文芸館」の一部聞き書きです。

  

村を訪れる者は、村の前面に広がる海の景観に驚嘆する。

岸をふちどるリアス式海岸は、

全国随一と言われる屹立(きつりつ)した断崖の連なりを形成し、

海は澄み、磯も砂浜も自然のままの姿を保っている。

  

どんな景観なのだろうと、田野畑村のHPに行ってみました。

驚きです!

32 田野畑村HP

  

HPの表紙で、いきなり上記の文章通りの景観を見ることができました。

  

村を紹介する動画です。☟

リアス式海岸の美しさは素晴らしい。  

  

 

しかし、この地形だからこそ、津波は高くなります。

9年前の東日本大震災で被災した村です。

たのはたジオワールド ジオの脅威! 東日本大震災「平成の三陸大津波」

  

 

  

今晩は、川内村に引き続き、

田野畑村を記事にしました。

全国に村は183(2018年10月現在)あるそうです。

そのうちの2つです。

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