「薬のやめどき」その1/薬のやめ方7原則
今日は令和元年10月30日。
今日も本が読破できました。
「薬のやめどき」(長尾和宏著/ブックマン社) です。
※関連:ここでも道草 薬の話/7年間飲んできた薬(2019年10月26日投稿)
:ここでも道草 薬の話/半減したけどまた元にもどる(2019年10月27日投稿)
この本も図書館に返す本なので、
読み返したい文章は、引用しておこうと思います。
元来、何事においてもコツコツ真面目に続けることは
日本人の美徳である。
コツコツ続けている自分のことも
大好きだったりする。
しかし人間、「やめどき」を間違えると人生の最終章が
かなり大変なことになる。
特に医療においてはよくあることだ。
そんな単純なことをみなさんに広く知ってほしくて、
この本を書くことにした。
死ぬまで治療を続けることが、無条件に善とは限らない!
(5p)
私はよく、人生の最終章の医療の話をするとき、
干し柿を喩えに使う。
柿は、時間とともに赤く熟し、食べ頃を過ぎた後からは
ゆっくり水分を蒸発させ、渇きながら小さく萎(しぼ)み、
枯れ果てて腐り、やがては土に還っていく。
人間だって動物だってしょせん、それと同じなのだ。
自然の摂理によって干からびていく肉体に、
過剰な水分や栄養を外から入れてしまうと
そのバランスが崩れてしまい、かえって苦しませる結果となる。
(7~9p)
なにも水分の話だけではない。
人生はある年齢を過ぎたなら、背負っているもの、
抱えているものをひとつずつやめていったほうが
豊かな生活を送れる。まさに断捨離である。
その結果、身も心も軽くなって、より快適な老後を
過ごすことができる。
(10p)
~薬のやめ方7原則~
1 自分で勝手にやめない
2 納得するまで医師と相談する
3 副作用や不具合が出たらすぐに相談する
4 できるだけ”かかりつけ医”に一元化する
5 まずは6種類以上の多剤投薬から脱却する
6 いきなりではなく、徐々に減らしながらやめる
7 やめて不都合が起きれば、主治医に相談のうえ一旦元に戻す
(21p)
実は、世界でもっとも飲まれている薬は、降圧剤でもなければ、
抗認知薬でもなく、コレステロールの薬、スタチンであるという。
世界で毎3000万人(!)の人がスタチンを飲んでいある。
日本人の死因の1位はがんだが、世界の死因の1位は、
虚血性疾患。
国別の死因の違いというのは食文化の違いでもある。
肉食、脂質過多、高カロリー食であるアメリカやヨーロッパ各国の
死因が大きく影響している。こうした国々がスタチンを
大歓迎する理由は理解できるが、欧米人に比べて心筋梗塞の
発症率が3分の1の日本人に、アメリカと同じように処方することが、
どこまで有効なのかわからない。
(56p)
高すぎるコレステロールを下げるには、肥満ならばまずは
痩せることが最大の治療である。
肥満症であればロカボ食にして、2~3キロ体重を落とすだけで、
コレステロール値も血糖値も血圧もうんと下がる。
薬なしでも自力で簡単に改善できるのが生活習慣病である。
(57p)
スタチンの代表格であるロスバスタチン(商品名:クレストール)は、
服用してコレステロールが60になれば、
中止したほうがいいことになっている。
つまり中止基準はあるにはある。
しかし臨床現場で守られているのか、と聞かれれば
首を傾けざるを得ない。(中略)
スタチンも降圧剤と同様に「コレステロール値は
低ければ低いほどいい。だから死ぬまで投与」という趣旨の
講演をする専門家が多い。
それに洗脳された臨床医の中には「スタチンをやめる」という
選択肢などないという人もいる。
(60p)
コレステロールの薬のやめどきはここだ!
(中略)
年齢とともに自然にコレステロールの値が下がってきたとき
(後略)
(61p)
いつか自然と下がるんだあ。
値は気にしていよう。
今晩はここまで。
また明日引用します。
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