「人はなぜ・・・許せないのか」① 「絶対に読まない本」を手にとる
今日は令和2年3月6日。
昨日はちょっと贅沢な時間を過ごしました。
本屋に行ってきました。
店内を歩いて、ピピッときた本を買おうとしました。
40分かけて、今日は読みたい本がないなあと諦めて
出口に向かいました。
出口というか出入り口すぐに平積みにされていた本に
ピピッときました。
「独ソ戦」(大木毅著/岩波新書)です。
買ってしまいました。
次の本を読み終えました。
「人は、なぜ他人を許せないのか?」(中野信子著/
岩波新書)です。
この本の中で、本屋での本の選び方について
書いてありました。
話は前頭前野を鍛える方法について書いてあるとところで、
その方法の一つが「不安定・過酷な環境に身を置く」でした。
引用します。
本を読むことで私たちは、異なる環境に身を置くのと同じよう
な体験を手軽に、疑似的に味わうことができます。最も効果的
なのは、普段の自分なら「絶対に読まない本」「関心のない本」
を手に取ってみることです。できるだけ自分と遠い立場、考え
の異なる著者の本や、これまで関心を持っていなかったジャン
ルの本にあえて触れていくのです。
(187~188p)
本に限りません。
ベネッセコーポレーション取締役の福武英明さんは、飛行機で
長距離移動する際には、普段なら絶対に見ない映画をわざわざ
選んだり・・・(中略)脳科学の立場からこの習慣を解釈する
と、固定化された概念や社会通念をやすやすと越えられる柔軟
な共感力を鍛えるための地道なトレーニングのように見えるの
です。
(188~189p)
この本を読んだのは、本屋に行ってからでした。
「独ソ戦」はいかにも社会科教師が選びそうな本でした。
目をつぶって、触れた本を買ってくるのも楽しそうです。
映画も同じことができるとなると、当然テレビ番組も。
長年、テレビ番組は、私の興味の幅をひろげてくれました。
読書とテレビ番組の2本立てで、
脳を老化させないような生活をしていきたいです。
中野信子さんが、本について書いている次の文章も
とてもよかったです。
こうして考えてみると、本は実によくできたツールです。その
書籍の著者が記したような内容を、本人から聞き出そうとした
ら、まずは本人に会うところから、努力を始めなければならず、
かなりのコストと時間がかかります。さらに、もはや著者が存
命でない場合には、そもそも会うことすらできないのです。し
かし、本というメディアを利用すれば、そんなハードルをやす
やすと越えて著者の思想の深いところまでアクセスできますし、
本当にどうしても肌に合わなければ途中でやめたっていいので
す。本人を目の前にしているのとは違って、角が立ちません。
(189p)
なるほどです。
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