「フィンランドの教育」① いかに学ぶかを学ぶこと・・・
今日は令和2年2月9日。
この本を読み終えました。
「フィンランドの教育はなぜ世界一なのか」
(岩竹美加子著/新潮新書)
引用します。
フィンランドの教育を目指すものは、子ども一人ひとりが自分
を発展させ、自分らしく成長していくことである。それは、知
識を習得したり、学力を高めたり、偏差値を上げたりすること
ではない。いかに学ぶかを学ぶこと、創造的、被判定思考を身
につけ、自分自身の考えを持つこと、アクティブで良識ある市
民として成長することである。そうした能力を持つ市民は、国
家や権威を批判、抵抗することもあるだろう。しかし、さまざ
まな議論が行われる事が、民主主義を持続、必要な修正を行い
ながら発展させていく基盤になる。
(7p)
日本の教育をひとくくりにしている点が、ムムッと思いますが、
フィンランドが目指している教育が端的にわかる文章です。
フィンランドには、さまざまな教育が安価で用意されていて、
いくつになっても学んだり、学び直したりすることができる。
学校に行くことや学習を止めてしまった過去があったとしても、
再び学びたいと思えば、いつでもそれが可能となる教育機関が
ある。(9p)
大学生の年齢は高い。日本のように、高校卒業後すぐ大学進学、
大学卒業後すぐ正規就職しなければ、人生の落伍者であるかの
ような意識や仕組みはない。フリーターのようなレッテルもな
い。高校卒業後、1年程度、充電の時期にしたり、長期の旅に
出たりする人もいる。
(11p)
1990年代までのフィンランドでは、保育園は、仕事を持っ
て働く親の子ども行く所と考えられていた。しかし、最近は、
幼児教育の重要性が認識され、親が働いている、いないにかか
わらず、生涯学習の一環とする考え方に変化している。幼児教
育は、早い時期から教育の平等を準備し、孤立や差別を防ぎ、
社会的スキルの発展を助ける。
(29~30p)
保育園を生涯学習の始まりとする考えが有力になり、従来のソ
ーシャルケアから、地方自治体による教育へと位置づけが変わ
った。
(30p)
保育園を生涯学習の始まりと考えるのは、なるほどと思いました。
つづく
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