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2019年7月29日 (月)

「偉人たちのあんまりな死に方」1/「帝王切開」の語源

 

今日は令和元年7月29日。

  

面白い本に出会いました。

読みだしたら止まらず、読み切ってしまいました。

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偉人たちのあんまりな死に方」(ジョージア・ブラック著/

梶山あゆみ訳/河出文庫)  

  

引用していきます。

 

ユリウス・カエサルは短刀によってこの世に生を受けた。

カエサルを取り出すのに、母親であるアウレリア・コッタの

腹を切らねばならなかったからである。

今でいう帝王切開だ。

切開されたのは母親のうなのだから、

「帝母’切開」と呼んでもよさそうなものだが、

結局はのちに帝王並みの権力を振るうカエサルが

栄誉をさらった(訳注 これが通説だが、「帝王切開」の

語源については諸説あるうえ、カエサル自身も帝王切開で

生まれたわけではないとする説もある。)

(24p)

  

・帝王切開・・・英語ではカエサルにちなんで「caesarean

-section」と呼ぶ。 (31p)

  

コロンブスには新世界発見者の称号が与えられなかった。

それもこれもアメリゴ・ヴェスプッチという男のせいである。

ヴェスプッチは1499年に新世界への探検航海に参加し、

自分の著書に「新世界を発見した」と記した。

だが、それはでたらめだった(訳注:ヴェスプッチの記録の

真偽については諸説ある)。

しかしドイツの地理学者がその本を読み、アメリゴにちなんで

新世界を「アメリカ」と名づけたので、その呼び名が定着した。

(48p)

   

近年になって医師たちがコロンブスの症状を分析し、

死因はライター症候群(反応性関節炎)だったと結論づけた。

珍しい病気で、狭く不衛生な場所で生活すること

原因になりうる。今日でも兵士や船員、海兵隊員に見られる

ことがある。症状はまず下痢から始まり、次いで目や間接、

尿路に炎症を起こすことが多い。

もしも読者にどうしても叶えたい夢があるなら、

たとえ狭い場所で暮らすことになろうとも絶対に諦めてはいけない。

ただし、石けんだけは忘れずに。

(49p)

  

  

ヘンリー八世がイングランド王に即位したのは、

血気盛んな17歳のときだった。

馬上槍試合や格闘などの武芸に秀で、

その若さみなぎる勇敢さから国民の期待を集めた。

側近たちも若き君主を敬愛していたが、

やがて心が離れていく。

気に入らない者を容赦なく殺す王の残忍さを

目の当たりにしたからだ。

ヘンリーは冷酷で、人への優しさというものがない。

それは自分自身に対しても同じである。

毎日のように大饗宴をくり広げ、葡萄酒をあびるように

飲んだあげくに、若くて美男だった自分を醜い巨漢に

変えてしまった。   (中略)

ただ自分の意に添わないからといって七万人の国民を殺し、

国庫を破綻させ、妻たちを葬る。

その所業が大食いに走らせたのか、ヘンリー八世

食欲はとどまるところを知らず、ついには堂々145kg、

見た目も中身も正真正銘のおぞましき怪物と化した。

(54~55p)

  

 

理髪外科医が足の傷の治療にかかる。

当時の理髪師は、腫れ物の切開や抜歯といった、

軽微ながら痛みを伴う医療処置を施していた。

出血を止めて感染症の広がりを喰いとめるため、

焼きごてを患部にあてて肉を焼く。

しかしその甲斐もなく、ヘンリー八世

二度と目を覚まさなかった。

1547年1月28日、55歳だった。

両足の感染症に加え、肺に十分な血液が行きわたらなかったこと

(今でいう肺塞栓症〈はいそくせんしょう〉)が

命取りとなる。

家来たちはまだ口を開くのが恐ろしく、

2日のあいだ王の死を明かすことができずにいた。

屍(しかばね)となったヘンリーがベッドの上で、

巨大な腐った卵のように悪臭を放っているにもかかわらず、

普段と変わらぬ喇叭(らっぱ)の音とともに

食事がにぎにぎしく運び込まれた。  (57p)  

 

ヘンリー八世がどのような人物かは覚えがありませんでした。

でも、ヘンリー八世の2人目の妻となったアン・ブーリンとの

間にできた娘は有名な歴史上の人物でした。

エリザベス1世です。

ちなみに、アン・ブーリンは、ヘンリー八世によって、

斬首されています。

  

つづく

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