「漫画で読める!出口のない海」は、小説「出口のない海」のダイジェスト版ではなかった
今日は令和元年12月9日。
15年ほど前に読んだけど、最近また読みたくなった本。
家の本棚で見つからず、図書館で借りて読みました。
amazon ※写真は文庫本。私が読んだのは単行本でした。
「出口のない海」(横山秀夫著/講談社)
漫画本もあると知って、そちらも借りて読みました。
「漫画でよめる!出口のない海」(三枝義浩漫画/
横山秀夫原作/講談社)
私は、この2冊を読んでみて、先入観が崩れました。
小説「出口のない海」のダイジェスト版が「漫画で読める!
出口のない海」だと思っていました。
違いました。
出版の順番は「漫画で読める!出口のない海」が先です。
出版の経緯について、次のように書いてありました。
この作品は、横田寛(ゆたか)氏によって書かれた『ああ、
回天特攻隊』(光人社NF文庫)をもとに、追加取材のうえ、
脚本をおこし、1995年に漫画化したものです。
そして、小説「出口のない海」(2004年初版発行)の
出版の経緯は次のように書いてありました。
本書は’96年、マガジン・ノベルズ・ドキュメント『(漫
画で読める)出口のない海』(作/横山秀夫、画/三枝義
浩)として刊行された作品を全面改稿したものです。
「漫画で読める!出口のない海」を元に、より情景や心情を
詳細にして、ドラマチックにしたのが小説「出口のない海」
だと思いました。2冊を比較して、横山秀夫さんの創作力の
すごさを感じました。
特に主人公並木浩二の心を揺さぶるライバル的な北勝也なんて、
どうしても気になる存在でした。
(それなのに、映画化された時には、北の存在は薄くなっていて
とても残念でした。限られた時間内で描かなくてはならない映画の
限界でしょうか)
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