パラリンピック〈14〉 「パラアスリート」① 黙って目をそらすのが思いやり?
今日は令和2年2月14日。
「パラリンピック」と名付けてシリーズを始めましたが、
必ずしも書いていることは、
あるいはこれから書くであろうことは、
パラリンピックに関係しないこともあると思いました。
パラスポーツについて書きたいのだと思い、
それならタイトルを「パラスポーツ」にしようかなと考えました。
でも、やはり「パラリンピック」で行きます。
パラリンピックがあるから、パラスポーツに関心を持ったので、
そこは正直にタイトルに残そうと思いました。
東京大会までこのシリーズは続けようと思います。
大会が終わったら、シリーズも終わり。
でもパラスポーツへの関心は持ち続け、
書き続けていこうと思います。
今回、この本を読んで、
「パラスポーツ」のいい勉強ができました。
「パラアスリート」(山田清機著/PHP研究所)
再読したいところに貼った付箋の数が100枚ほど。
全部書き写したら大変なことになってしまいます。
図書館で借りた本ですが、いっそ買ったほうがいいのかも。
この本では、9人のパラアスリートが紹介されています。
誰の記述なのかわかるように【】で示していきます。
【パラ陸上選手 芦田創 あしだ・はじむ】
「指を差すんじゃない」(中略)
これは幼いころに親からよく言われた言葉だ。障がい者にあか
らさまな視線を向けてはいけない。黙って目をそらすことこそ
思いやりだ・・・。
私が自然に抱いてしまうこうした感情は、おそらく多くの日本
人に共通するものだろう。だから、パラスポーツはたくさんの
観衆を集めるのが難しいのかもしれない。
芦田は右腕に障がいを抱えながら7m15cmを飛ぶ超人だ。
そんな芦田を「すごい」とは思っても「かわいそうだ」と思う
人は少ないだろう。一方で、7m15cmは、パラの世界では
日本記録かもしれないが、健常者の世界ならインターハイ(高
校総体)でやっと決勝に残れる程度の記録でしかない。
障害者ならば超人、健常者ならば凡人、T47の芦田創は、障
がい者と健常者の境界線上を歩きながら、何を悩み、何を選択
してきたのだろうか。
(9p)
この本は、たくさんの問いを発してきます。
「障がいから目をそらすのでいいのか」
「パラスポーツに観衆が集まらないのはなぜか」
「障がいの程度が軽い場合は、どこで勝負すべきなのか」等。
読みながら考えさせられます。
最後の問いである芦田さんが何を悩み、何を選択してきたかは、
取材して書いてありました。
ぜひ、読んでみてください。
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