「星の見える家」①/「イズコ」「ニオ」 馬の出産シーン
今日は令和元年12月1日。
昨日は「NHKスペシャル ボクの自学ノート
~7年間の小さな大冒険~」の放映を知って、
以前録画してあったのを見て少し道草したり、
そして晩はまたじっくりと本放送を見たりと
「自学ノート」中心の日でした。
梅田明日香君のやっていることには、無関心ではおられないです。
今から私がやることは「道草」
明日佳君がやっていることは「自学」
そう思えます。
そんな11月30日でしたが、本を1冊読み終えました。
「星の見える家 -新十津川物語9-」
(川村たかし著/偕成社)です。
引用します。
稲こきをしたあとのわらは、俵やむしろ、ときにはイズコとよぶ
保温具を編む。わらは雪靴にもなれば、ぞうりにもなった。
質のよいのは〈水をみせない〉ために小屋の天井にあげておく。
敷きわらや馬に食わせる分は塚にして野外にたくわえた。
ニオとよんだ。
(79p)
「イズコ」をイメージしたいと思って調べました。
※野外博物館 北海道開拓村 嬰児籠(いずこ/いずみ/えじこ)
☝ こんないいサイトに行きつきました。そこからの転載。
大きな容器で、底部(ていぶ)に藁や籾殻(もみがら)を
敷(し)いて尿(にょう)や便(べん)を吸収(きゅうしゅう)
するようにしていた。子どもが動かないように布などを
巻(ま)きつけて使用した。
次は「ニオ」
これはなんとなくイメージが浮かびます。
こんな感じだったのでしょうか。
「信子、室(むろ)からうんとニンジンをだしておけ、はだか麦も
炊いてやれ。青い物をさがしてこい。お産は女の大役やさけ、
ごちそうをはずんでやるからな。」
あとのほうはアオにささやきながら、フキはおきくふくらんだ腹に
両手をそえていた。馬は敷きわらの上にからだをかたむけ、
しきりにふとい息を吐いた。前足で床をかこうとしては
思いとどまり、おしりのほうをふりかえる。フキの手の下で
熱い血がとくとくとさわぎ、新しいいのちがすこしずつ
あらわれてくるのが感じられた。
やがて、信子がおけいっぱいのニンジンをはこんできたとき、
よこたわった母馬のそばにぬれた子馬がしきりに立ち上がろうと
しているところだった。
「えーっ、生まれたんだ。すごい。20分もたってなかったでしょ。」
「がんばったよ。汗だくでアオはがんばったよ。」
とフキはからだをずらした。
「これなら安産だ。獣医さんのお世話にならずによかった。
牛の赤ちゃんはこうはいかないもんじゃから」
乳牛の子が生まれるときは、人間が両足をつかんでひいた。
ときには、はじめから獣医の世話になった。
「めんこい子っこ馬だね。」
その間にも母馬はしきりになめている。子馬の前身から
ほのかな湯気が立ちのぼった。生まれる瞬間には出あわなかったけれど、
信子のからだの中にはあたたかいものがあふれていた。
小さな新しいいのちががひっつ、この家の家族としてやってきたのだ。
(80~82p)
雌馬から子馬が生まれ、絵のようにさっそく歩こうとする。
生で見てみたいものです。この年になって、いまだになし。
生まれたての娘・息子は見たことがあるけど・・・
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