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2019年8月 1日 (木)

「私何だか死なないような気がするんですよ」その1/病気を顕微鏡でのぞく?

  

今日は令和元年8月1日。

  

岐阜県本巣市の淡墨桜を見たことが縁で、

この本を読みました。

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私何だか死なないような気がするんですよ」

(宇野千代著/海竜社)です。

98歳の方が書いたエッセイです。

  

そう、近ごろ、私はふと思うのですが、私は、

何だか死なないような気がするんですよ。

こんな私はおかしいでしょうか。ハハハハ、ハ。

(13p)

 

一緒に笑っちゃいます。

自分も98歳になったら言ってみたいセリフです。

  

 

生きている限り、人間は、百パーセント健康という人はいない。

百パーセント病気という人もいない。

健康と病気を合わせ持つのが人間である。

私たちは、病気を探しながら生きるのではなく、

健康を信じて生きなければならない。

ちょっとした病気をあげつらって

まるで顕微鏡でものぞくように拡大してみれば、

少しの病気も大きくなってしまう。

(17p) 

  

このことを実感することを最近体験しました。

うつの薬の副作用で毎日出ていた便が出なくなりました。

2日も出ない!大変だあと思ったら、腹痛になり

寝込んでしまいました。

この時は、病気を顕微鏡でのぞいていたのでしょう。

でもお医者さんから、4日出ないのが便秘であって、

2日ぐらい出ないのは普通ですと言われたら、

気が楽になり、何と再び毎日出るようになりました。

気持ちが楽になれば、薬の副作用も吹っ飛ばしてしまいました。

不思議なくらいです。

   

あれは、昭和48年のことですから、

もう22年も前のことになりましたが、

一度枯れかけた、幹回り約11メートルもあるという桜の大木が、

何百本もの若木の根の接ぎ木によって蘇生したという話を

友人の小林秀雄から聞いた私は、たちまち、

その桜のとりこになってしまいいました。

話をきいているうちに巨大な枝を空いっぱい広げた桜が、

万朶(ばんだ)と咲き誇っている有様が

目の前にありありと浮かびました。

その桜は、薄墨の桜とよばれる樹齢1200年の老樹で、

岐阜県の根尾村にあるといいます。

(38p)

   

宇野千代さんと淡墨桜との出合いです。

千代さんはさっそく淡墨桜を見に行きます。

しかし、淡墨桜は再び枯れかけていました。

千代さんは、いろいろな人に働きかけて、

この老樹を救ってほしいと呼びかけます。

岐阜県知事に直接会いに行きお願いしました。

千代さんの働きかけで、淡墨桜再生への動きが

本格的に始まりました。

  

 

宇野千代が、死にかけた淡墨桜を助けた、

という人もありますが、

それは違う、とはっきり申し上げておきましょう。

私はただ、自分が好んで、大騒ぎしただけなのです。

私の癖である大騒ぎが、いつもよい結果を生むとは限りませんが、

この時ばかりは、皆さんの喜ぶことにつながってよかったなあ、

と思っています。

(40p)

  

人が多いと思いますが、桜の花がきれいな時の

淡墨桜を見に行きたいです。

 

 

つづく

 

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