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2020年1月

2020年1月31日 (金)

「君が地球を守る必要は・・・」② 「西に沈んだ太陽を取りに行く話」はどの落語?

  

今日は令和2年1月31日。

  

前記事に引き続き、

君が地球を守る必要はありません

(武田邦彦著/河出書房新社)より

引用していきます。

  

  

アルミニウムは、別の理由でリサイクルが出来る。アルミニウ

ムというのはボーキサイトという原料からつくるけれど、ボー

キサイトを膨大な電気でアルミニウムにする。あまりに多くの

電気をつかので、「アルミ缶は電気の缶詰」と言われるほどだ。

だから、アルミニウムというのは金と同じように、いったん、

人間が使えるようになったら、それは貴重なものだ。

(83p)

  

「アルミ缶は電気の缶詰」

覚えていたいなあ、この言葉。そして授業で語りたい。

  

  

「希望」と「現実」は違う。その希望が「良いこと」だからと

いって他人に勧めるのは危険だ。環境を守るというのは希望だ

から、現実に環境を守れるかどうか、かなり慎重に考え、よく

勉強し、できれば自分でテストをして確認してから、他人に勧

めたり、社会的な運動をするのが良いだろう。

(85p)

  

  

そう思います。現在「温暖化」の勉強中。

この本を読んだのもその一環。

  

  

長文なので書き写しませんが、マヤ文明のアステカ王国が

スペインの将軍コルテスによって滅ぼされた話は

興味深かったです。

アステカ軍は必死であったため、非常に強く、

スペイン軍は敗退しました。

しかし、スペイン軍との接触によって、

アステカ王国に天然痘が流行してしまいます。

免疫のなかったアステカ王国では、王様をはじめとして

多くの人が天然痘で亡くなって、王国は滅びました。

  

この話、また後日調べてみたいです。

  

  

日本の落語にも、「西に沈んだ太陽を取りに行く話」というの

がある。ある人が夕方、太陽が西に沈むのを狙って、太陽を取

りに行こうと西に走る。走って走っても太陽にはなかなか追い

つかない。やがて疲れて眠り込んでしまい、翌朝、目を覚ます

と太陽は「後ろ」にいるじゃないか・・・・

「あ、しまった。太陽を追い越した!」というのがオチである。

(105~106p)

 

  

誰か知っていたら教えてほしいです。

この落語はどの話であるかを。

お願いします。

  

  

人間が「正しい」と思うのは、「本当に正しいこと」ではなく、

「その時の知識で納得できること」である。

(106p)

  

この本は10年前の本です。先に読んだ「『老人』のウソ」は

2年前の本です。両方に同じ文章がありました。

武田教授の信条でしょうね。

  

  

つづく

「君が地球を守る必要は・・・」① 鉄鉱床ができるまでの話

 

今日は令和2年1月31日。

  

1月最後にこの本を読破しました。

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君が地球を守る必要はありません

(武田邦彦著/河出書房新社)

  

引用します。

  

真面目なことは人生でとても大切だが、真面目にも欠点もがあ

る。それは自分が真面目だととかく「自分は偉い」と思ってし

まうことだ。真面目なことと偉いということは違う。真面目だ

けではダメで、真面目な人は人一倍、勉強して力をつけないと

いけないと孔子様は教えて下さった。

(26p)

  

  

地球が出来てまもなく原始の海が作り出され、そこには大量の

鉄が融けていた。だからその頃の海は汚い緑色をしていたので

はないかと想像される。その鉄が生物のはき出す酸素で酸化さ

れて赤茶けた鉄になって沈殿した。汚い色の鉄が沈殿して次第

に現在のような澄んだ海に変わっていった。

この時代にもし寿命が10億年ぐらいあって海岸線に住んでい

たら、徐々にキレイになっていく海を見ることができただろう。

沈殿した鉄は海流に乗ったり、生物の中に取り込まれたりして

集まる。そうして鉄鉱床になって、さらに10億年以上が経ち、

今から3400年ほど前から人類が使い始めた。海の生物が

CO2を吸収して酸素を出している時、まさか数十億年後に人間

という動物が登場して、沈殿した鉄を使うとは全く考えもしな

かった。でも、このことが起こらなければ人類は「鉄器時代」

を迎えることもできなかったのである。

(31~32p)

   

社会科の授業でも語れる内容です。ここに取り置きしました。

  

  

筆者が長い地球の歴史や人類のこれまでの足跡を勉強すると、

生物や人間の出来ることは「今の瞬間を一所懸命に生きること

で、将来を考えるとろくなことはない」ということだった。

(40p)

  

人間だけでなく生物もそうだということ。

一生懸命にやってきた結果が、今の地球です。

  

  

恐竜は生物としては設計が成功した部類で、実に2億年も生き

延びて地球を支配した。人間はせいぜい500万年ぐらいだか

ら、恐竜のすごさが分かる。

(43p)

  

なるほどです。

武田教授の本は「なるほど」と思うことが多いです。

  

  

ヒットラーがユダヤ人を皆殺しにしようとした時に、もし学問

の自由が政治に優先したら、「ユダヤ人は普通の人だから殺し

てはいけない」と言う学者がいただろうし、もし新聞が報道の

自由をもっていたら、「今日は、100人のユダヤ人が収容所

で殺された。その中には何の罪もない女子中学生もいた」と新

聞に書いただろう。

「みんなが心を合わせてする」というのは良いことだが、時に

は悪いことに対してみんなが心を合わせてしまうこともある。

(79p)

  

  

教訓です。人間は冷静にならないととんでもないことを

してしまうことあり。

  

つづく

2020年1月30日 (木)

「フレディの幻影をねじ伏せた歌唱力」を聴きました

  

今日は令和2年1月30日。

  

1月28日朝日新聞朝刊の記事です。

(クリックして拡大して読んでみてください)

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この記事を読んで、クイーンが聴きたくなって

5年前に聴いていたCD「グレイテスト・ヒット」を

ひっぱりだしてきて聴いています。

  

2012年から、ボーカルにアダム・ランバートという人を

迎えて活動していたなんて全然知りませんでした。

この記事でどんなボーカルなんだろうと思い、

動画で探してみました。

  


YouTube: Queen + Adam Lambert perform Bohemian Rhapsody | Global Citizen Festival NYC 2019


YouTube: Queen + Adam Lambert perform Somebody To Love | Global Citizen Festival NYC 2019


YouTube: Queen + Adam Lambert - The Show Must Go On (Live from Kiev)

「フレディの幻影をねじ伏せた歌唱力」

なるほどです。

生で聴いたらさらにすごいんだろうなと想像するのみ。

でも最新のクイーンを知ることができたのは

良かったです。

  

  

5年前の記事です。☟

ここでも道草 「教科書デジタル化 検討」の記事/「愛にすべてを」を使ったCM(2015年4月22日投稿)

5年前に「教科書デジタル化」のことを書いています。

もう5年経つんだ。

教室で「生活のBGM」として「グレイテスト・ヒット」を

けっこうな音で聴いていた時からもう5年が経つんだ。

  

次にクイーンを記事にする時は、何年経っているだろうな。

「天声人語」/流氷の便りが届き始めた

  

今日は令和2年1月30日。

  

今日の朝日新聞朝刊の「天声人語」は流氷のことが

書いてありました。書き留めます。

  

今年も北海道から流氷の便りが届き始めた。知床半島の斜里町

ではきのう、紋別市ではおととい、沖合に浮かぶ氷が陸地から

観測された。列島各地で暖冬の話題をよく耳にするこの冬だが、

流氷の南下はほぼ平年通りだという▼この1世紀、流氷はどん

どん衰えているそうだ。「北海道ではいずれ見られなくなりま

す。いわば絶滅危惧種です」。道立オホーツク流氷科学センタ

ー所長の高橋修平さん(71)はそう話す。流氷の勢力は海を

覆う面積や期間で長短を測る。分析すると衰退は1930年ご

ろに始まっていた▼高橋さんらの研究班は、このペースで気温

上昇が続いた場合、流氷の存在する期間がどう変わるか調べた。

網走市周辺で流氷が来なくなる確率は、今世紀半ばに50%、

来世紀初頭には84%と見積もられるという▼高橋さんは、気

象庁職員だった父の転勤で少年時代の一時期を網走で過ごした。

流氷で埋まった港でスケートをし、学校では「危ないから流氷

には乗らないように」と注意されたと懐かしむ▼流氷はかつて、

漁船の行く手を阻む漁師の嫌われ者だった。だが大量の植物プ

ランクトンを育み、豊富な魚や、それを捕食する動物たちの食

物連鎖の土台だと理解されるように。水産は観光とともに地域

経済を支える柱だ▼取材で学んだのは、「氷晶(ひょうしょう)」

「はす葉(は)氷」「一年氷」などの流氷の多彩な呼び名。形

状により「いかだ氷」「氷丘(ひょうきゅう)」とも呼ぶそう

だ。産業だけでなく、暮らしに根づく郷土文化でもあると知っ

た。

  

おっといつの間にか1月下旬。

流氷到来が近づいてきました。

ここでも道草 網走と稚内のライブカメラで流氷観察(2020年1月8日投稿)

ライブカメラでの観察を真面目にやって、

接岸を見てみたいですね。

  

 

オホーツク岸の流氷も衰退しているのですね。

就職する前に見に行って正解でした。

引退してからでは、あの景色は見ることができなかったかも。

思い立ったが吉日ですね。

ここでも道草 1985年の流氷の写真(2020年1月6日投稿)

 

 

「老人」のウソ④ 「なるほど、時代も変わってきたな」と思うこと

 

今日は令和2年1月30日。

  

前記事の続きで

科学者が解く『老人』のウソ」(武田邦彦著/産経新聞出版)

より引用します。

  

  

「婚前交渉」について、著者は次のグラフを示し、

次のように書いています。

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この年(1983年)の調査では、30歳の人の約20%が婚

前交渉ダメと答え、60歳の人の約80%がダメと回答してい

ます。つまり、婚前交渉についての評価が30歳と60歳で、

ちょうど真逆になっています。年齢差は30歳、ちょうど父親

や母親の世代(60歳)と子供の世代(30歳)で、ある物事

に対する考え方が真逆になるということです。

(218p)

 

30歳(1973年)の時に婚前交渉NOと答えた人が40%、

その人たちは40歳になっても、50歳になっても同じく40

%がNOと答えているのですから、1人の人を考えると、30

歳から50歳までまったく考えが変わっていないことになりま

す。

つまり、調査が行われた20年間に社会の考え方が大きく変わ

ったように見えますが、それは1人の個人の考えが変わってい

くのではなく、「若い人が新しい社会に登場し、年を取った人

が社会から消えていくから」ということがわかります。

つまり、人間は30歳ぐらいまでに「自分の考え、自分が正し

いと思うこと」がかたまり、その後の人生(この本で言えば第

1の人生と第2の人生の最初の頃)を通じてあまり変わらない

ということです。そして人が「正しい」と思うことは、神様が

決めたようにいつでも同じではなく、その時代、時代で変化し

ていくことを示しています。

(220~221p)

  

第2の人生に入り、楽しい毎日を送るために大切なのは、年齢

差のある人の言動を真正面から受け止めるのではなく、「なる

ほど、時代も変わってきたな」と思うことでしょう。

(222p)

  

  

社会科の授業で感じるところがあります。

昨年度、18年ぶりの中学校勤務で、

社会科の授業をやることになりました。

18年前にやっていたテレビ番組を使った授業を再び始めました。

でも違和感がありました。

紹介した番組を家で見る生徒がとても少ないと思いました。

その事情はすぐにわかりました。

家でテレビ番組を見る生徒が少なくなっていたのです。

 

今に合わせた授業に変えていかないといけないなと思いました。

なるほど、時代は変わってきたんだと、

社会科の授業で感じました。

 

 

他にも、気づかない変化があるだろうなあ。

  

  

以上で、「科学者が解く『老人』のウソ」からの引用を終えます。

  

「老人」のウソ③ 「国の借金」ではなくて「政府の借金」 「温暖化は沈静化する」

  

今日は令和2年1月30日。

  

昨日の記事の続きで

科学者が解く『老人』のウソ」(武田邦彦著/産経新聞出版)

より引用します。

  

今からの引用文は、社会科教師としても

ほっておけないものです。

長文ですが引用します。

  

今から数年前(この本の発行は2018年4月13日)、政府

が消費税を上げようとしているとき、財務省の要請か、もしく

はNHKの忖度かわかりませんが、NHKが連続的に「国の借

金は1000兆円」「国民1人当たりの借金は800万円」「

子孫につけを回すな」という報道をしました。完全なフェイク

ニュース(意図的な誤報)だったのですが、NHKを信頼して

いる多くの国民はこのフェイクニュースを信じて、消費税を上

げるのに賛成し、さらに将来について強い不安を抱くようにな

ったのです。

第2の人生では、自由に働いて自由にお金を得ることが今のと

ころむつかしいので、その不安から抜け出せず、貯金も使えな

いという人がおられます。さらに大気が汚れたり、ひどく温暖

化したりするといった環境に対する不安もあります。

いずれもフェイクニュースなのですが、第2の人生を支配する

心配ごとでもありますので、ここでそれは全くのウソであるこ

とを整理しておきたいと思います。

まず「国の借金」ですが、これは単に用語の間違い(故意の間

違いだと思われる)で、正しくは「政府が国民から借りた借金」

と言うべきものです。貸したのは国民なのです。NHKが「国

の借金」と表現したのは、日本政府が国民に借用証(国債証書)

を出して、国民から借りたお金のことです。だから「政府の借

金」という言い方なら正しいのですが、国というと政府も国民

も会社も国の一部なのですから「国の借金」ではないのです。

まして「国民1人当たり800万円の借金」というのは真逆の

表現で、正しくは「国民1人当たり800万円の財産」なので

す。

でもNHKが間違った表現を繰り返し使ったために、国民は自

分たちが借金を抱えているかのごとくの錯覚に陥り、「子供た

ちに借金を残したら大変だ」と消費税の増税に応じたというこ

とですから、NHKの罪もかなりのものです。

世界でもギリシャなどのように政府が借金をして財政的な危機

に陥った国がありますが、それは政府が「外国人から借りた」

というケースです。日本では日本政府発行の長期国債を買って

いる外国人は6%にしかすぎず、日本が保有する対外純資産

350兆円と比較すると60兆円ほどにしかなりませんので、

問題はありません。

それでも政府が借りているお金を返せなくなった時にはどうす

るかは残された問題ですが、普通に考えますと、景気が回復し

た時に返すか、日銀券を発行して償還することになるでしょう。

(206~207p)

  

「対外純資産」とは?

三井住友DSアセットマネジメント わかりやすい用語集

ここから引用します。

 

日本の政府や企業、個人が外国に保有する資産から

負債を差し引いたもの。

資産は政府の外貨準備高、銀行の対外融資、企業の対外投資

といった額を合計。

負債としては海外勢の対日投資などがあります。

 

 

なるほど、「政府の借金」という言い方はスッキリします。

教えるときにも参考にすると思います。

  

温暖化については次のように著者は書いています。

  

現在の温暖化もそのうちに沈静化するでしょう。私は物理学者

ですが、私の知識および温暖化するといっておられる学者の方

の計算をチェックしても、そんなことにはならないと思います。

実績としては、1988年にアメリカの航空宇宙局(NASA)

のジェームズ・ハンセン博士が計算し、米上院の公聴会で証言

した「温暖化の予想」は、現実とまったくあっていないことが、

すでに30年を経てわかっています。

そこで、最近の彼の報告書では「すぐウソがばれるとまずい」

ということなのか、30年後の予測から100年後の予測に変

えて、計算結果が間違っていても分からないようにしています

が、そんな細工をせざるを得ない状態になっています。

(208p)  

 

ハンセン博士は少し前に記事にしました。

ここでも道草 ジェームズ・ハンセン氏を知る(2020年1月13日投稿)

  

「現実とまったくあっていない」というのは疑問です。

ハンセン氏の言う「降雨がより強くなる」という予測は

当たっているように思えます。

昨年の台風15号、19号は温暖化の影響と思えます。

しかし、著者の持っている情報はおそらくかなり多く、

その上で語っていることであると思います。

「温暖化」についてはまだまだ勉強が必要です。

     

つづく

  

  

2020年1月29日 (水)

「老人」のウソ② 「高齢になると、ガンと共存して生きていける」「『高齢者』の健康情報が少ない」

  

今日は令和2年1月29日。

  

前記事に引き続き、

科学者が解く『老人』のウソ」(武田邦彦著/産経新聞出版)

より引用します。

  

  

一般的には、皆さん「血圧は130mmHgくらいがいいらし

い。高いのはよくないが、低いのは別に問題がない」と思って

いる人が多いように思います。

でも、これは大きな錯覚です。一般的には50歳まではもとも

と血圧が低いから問題はありませんが、50歳以上、特に60

歳からの第2の人生(50~100歳)の壮年期を迎えたら、

血圧130mmHgという基準は全然ダメなのです。

つまり「年齢に応じた適当な血圧」が必要となります。「年齢

に応じた適当な血圧」とはどういうことか。50歳以上では、

血管壁が硬くなってくるので、もし50歳までの時と同じ血圧

のままの場合は、血流が減ってきて全身に血が回らなくなりま

す。

(108p)  

  

武田教授によると、第2の人生での血圧の目安は

「年齢+90」だそうです。

はたして自分の血圧はどれくらいなんだろう?

自分の最近の血圧を知らない。

薬局で血圧が測れるようなんで、一度測ってみよう。

  

  

ガンの専門医に聞いたところによれば、90歳ぐらいでこの世

を去る人は、体の中に、ガンが5つぐらいあるそうです。言い

方を換えれば、高齢になると、ガンと共存して生きていけると

いうことです。

(145p)

  

ガンは、丈夫な体が病原菌に襲われて発症する病気ではありま

せん。自分の体の細胞の遺伝子が異常を起こしたまま増殖して、

”自殺”する病気です。ガン細胞は、自分自身の細胞です。つま

り、自分の体の中に「死にたい」というものが発生する。「死

んでしまいたい」という気持ちと連動して、体が作るのがガン

なのです。

ところが、第1の人生と第2の人生では、生きる意義が違いま

す。第2の人生の意義を知れば、生きるのに必死になることも

なく、同時に「死にたい」「死んでしまいたい」というような

厳しい気持ちも起こりにくいので、ガンもそれほど増えません。

さらに、ガンを受け流すことができるので、ガンは恐くないの

です。自分の体の中にあるガン細胞に、「もう少しだから、し

ばらく、おとなしくしていてね」という感じで、対応すればい

いわけです。

(149p)

  

「ガン」は心配ごとです。

こういうふうに考えることもできるんだと思って読みました。

  

  

血圧は高いほうが栄養も酸素も、病原菌を殺す白血球やガンを

殺す免疫細胞も、体のすみずみまで送ることができます。その

一方で、血圧が高ければ別のリスクがあって、血管が破れるこ

ともある。だからといって、血管が破れないように血圧を下げ

ると、今度は、体の中に行き渡らせる必要がある酸素と栄養が

不足する。酸素が不足するとガンが増える、と警告しているガ

ン専門のお医者さんは多いのです。

(159p)

  

じゃあどうすればいいのか。

武田教授は「『高齢者』の健康情報が少ない」と書いています。

今のような長寿社会になったのは最近のことなので、

まだ情報不足なのです。

したがって何がいいのかの正解がありません。

今から判明してくる情報を調べて、

自分なりの健康法を編み出していく必要があるそうです。

  

  

つづく

「老人」のウソ① 「骨が必要だよ」「俺は脳を使うぞ」「心が硬くなることにも気をつける」

今日は令和2年1月29日。

  

この本を読み終えました。

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科学者が解く『老人』のウソ」(武田邦彦著/産経新聞出版)

  

さっそく引用します。

  

人間は大脳に支配される動物ですから、毎日のように、自分を

老人、高齢者、物忘れで年を取った・・・などと考えたり言っ

たりしていると、大脳から体の各部分にその指令がいって、本

当に老化していきます。

(8~9p)

  

  

50歳以上の女性は「生物として生きている意味」はないけれ

ども、「お世話」をすることで生きる意味ができると言いまし

た。

では男性はどうなのでしょうか。残念ながら男性の50歳以上

は、生きる意味が今のところ見つかっていません。次章で生物

の「寿命」について整理しますが、男性も女性の「お世話」と

同じで、第2の人生では「自分」ではなく、「仲間、社会」な

どに貢献することがその中心になるべきなのでしょう。

(44~45p)

  

  

「骨がまだ必要だ」と自分に言い聞かせる

(中略)

骨に含まれているカルシウムはだいたい大人で1日200ミリ

グラム(日本人の場合は130~150ミリグラム、女性110

~120ミリグラム)が溶けて、尿から排出されています。

だからその分だけ食べ物を食べてカルシウムを摂取する。小魚

の小骨や小松菜などから摂取する必要があります。そうしてカ

ルシウムを補充していかなければなりません。

そして必ず1日に3時間以上は立って、「骨が必要だよ」とい

うことを自分の体に訴えなければならないのです。

(84~85p)

  

  

驚くことと笑うこと、この2つが重要だということです。です

からどんなに高度なことをしていても、毎年毎年、同じことを

している人は認知症には要注意です。

(93p)

  

 

このように認知症はその種類や病理的な理解がむつかしい、や

っかいな病気ですが、認知症を予防する方法は簡単です。方法

には2つあります。

1つは、脂肪分をよく摂ることです。もう1つは、先にも述べ

たように常識外れの知識を仕入れたりして「俺は脳を使うぞ」

とシグナルを送ることです。

(94p)

   

  

第2の人生では、心が硬くなることにも気をつける必要があり

ます。電車に乗っていると、よく老人が若い人たちに腹を立て

たり、小言を言ったりしているのを見かけますが、これは、第

2の人生(50~100歳)の生き方としてはダメでしょう。

今の自分が、第1の人生(0~50歳)の延長上にあると思う

から、「今の若い奴らは」「俺が若い頃はそうじゃなかった」

「たるんどる」などと思い違える。すでに自分は違う人生を生

きているのに、別の第1の人生を生きている人を否定してしま

うわけです。

血管が硬くなるのなら血圧が上がるだけで大したことはないの

ですが、心が硬くなって頑固になると、周りに疎まれるように

なってしまいます。そうd¥なれば、せっかくの第2の人生が、

社会的に意味のないものんあり、孤立化を深めてしまう。する

と、ますます心が硬くなるという悪循環に陥ります。

ですから自分は若い人と異なる人生を生きているのだというこ

とを認識しなければなりません。そうすると第1の人生を送っ

ている人たちに対して、腹が立ちません。次元が違うところに

いる人達なのですから、腹を立てても仕方がないということが

わかります。

(104p)

  

   

ふ~、今回はここまで。

休職していて週1回登山しているけど、

それ以外の日は3時間以上立っていないなあ。反省。

  

つづく。

2020年1月28日 (火)

令和2年大相撲初場所が面白かった

今日は令和2年1月28日。

  

大相撲初場所がなかなか面白かったです。

忘れたくない場所だったので、記事を並べます。

 

1月25日朝日新聞朝刊です。

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1月26日朝日新聞朝刊より。

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1月27日朝日新聞朝刊より。

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Epson226  

今なら読めますよ。

  

徳勝龍 とくしょうりゅう

正代  しょうだい

炎鵬  えんほう

阿炎  あび

貴景勝 たかけいしょう

豪栄道 ごうえいどう

阿武咲 おうのしょう

御獄海 みたけうみ

   

 

 

今なら、どの対戦も頭の中で浮かびます。

   

炎鵬 × 阿炎   

徳勝龍 × 正代

徳勝龍 × 貴景勝

   

 

来年の今頃、まだ覚えているかな。

「脳科学者の母が、認知症になる」⑨ 豊かな感情が大脳皮質を刺激する

  

今日は令和2年1月28日。

  

前記事に引き続き、

脳科学者の母が、認知症になる

(恩蔵絢子著/河出書房新社)より引用していきます。

  

アルツハイマー病が進行しても本能と感情が残ります。

 

実は、本能にこそ、感情にこそ、個性がある。

何を好きと思うか、何を嫌いと思うか、何にどう反応するかは、

生まれた瞬間から個人によって違う。

何が大事で、何が大事でないか、生まれながら持っているのが

個性で、その個性がまた、それぞれの人生の経験によって、さ

らに違うものに育っていく。

(190p)

   

人生で培ってきた感情が、「その人らしさ」となっているのです。

従って、アルツハイマー病が進行しても、

患者に「その人らしさ」は残るのです。

そんな見方を、父親にすることができるのはホッとします。

私は現在、父親の「父親らしさ」を良いものと感じています。

まだ言葉で表現できませんが、笑顔で味わえるものです。

  

  

  

著者はさらに「感情の豊かさ」について述べています。

これも書き留めたいです。 

  

感情の豊かさが我々の人生の役に立っているという証拠はある。

たとえば、たくさんの種類の感情を感じられる人ほど、挫折か

らの立ち直りが早い、と言われている。

パートナーがエイズを発症し、もう看取るしかない、という状

況に置かれた人々の感情の研究がある。このような絶望的状況

に置かれた人々は、本当に、ただ絶望しているしかないのか、

どうやってこの状況を乗り越えていくのか、ということを調べ

た研究がある。

これによると、パートナーの死まで看病した人々の99%以上

は、そんな絶望的な状況にあっても、明るい感情を持つことが

できていた。

たとえば、「こうなってしまったことには何らかの意味がある

に違いない」と状況を分析することによって、良い面を見つけ

出して、「肯定的な感情」を得た人がいた。また、「ベッドの

シーツを替えたら、とても気持ち良さそうにしてくれて嬉しか

った」と、病気の進行は止められなくても、自分のできること

を見つけて、「喜び」を見出した人もいた。また、「病院の帰

りに、ドアを開けたら夕日がとても綺麗だった」「友人が気分

転換に連れ出してくれた」と暗い気持ちで沈んでいるときに予

想外に飛び込んできた一瞬の太陽光、他者の助けに、「感動」

した人もいた。

辛い状況だからといって、辛い感情だけが生じるわけではない。

っして一番大事なことに、この絶望的状況に対して、より多様

な感情を持つことができた人ほど、パートナーが亡くなった後、

その絶望から早く立ち直ることができていた。

絶望的な状況の中で感じた小さな明るい感情が、自分を支える

力にまで育つのである。一つの出来事に、どれくらい多くの感

情を感じることができるか、それはこの世の中を生き抜く一つ

の知性である。

(197p)

  

「感情の豊かさ」が役に立った例でしたが、

著者は「豊かな感情が大脳皮質を刺激する」という章で

次のように書いています。

   

新しいことに出会うと、最も感情が動く。その場での対処を迫

られる。また、その自分の反応で事態はどうなったか、それに

対する反省も迫られる。つまり、新しいこととの出会いは、そ

の場で感情を使うだけでなく、「もっと何をすれば良かった?」

と大脳皮質に詳細な分析、反省を促すことにもなる。

また、今まで経験したことがないことに出会うことは、その場

ではすぐに言語化できないようなたくさんの感情を感じること

である。その場では「なんだこれは」と圧倒されるばかりだが、

それゆえに「なんだったのだろう」と長くその経験をを反芻し

て、なんとか理解しようとする。新しい物事との出会いで、大

脳皮質は、自分の経験したことに説明を与えようと必死になる

のである。

感情の刺激が、結局、感情のシステムと、大脳皮質の両方を発

達させることになるのだ。

(202p)  

 

これはアルツハイマー病の人でも同じだと著者は書いています。

 

今まで見たことのないものを見て、味わったことのない感情を

感じれば、まだ残っている大脳皮質が必死になってそれを分析

しようとする。そういうことで(病気の)進行が遅れるという

ことは、まだ検証されていないが、十分にあり得ることではな

いかと私は思う。

(203p)


賛成です。

天気のいい日に、車いすを押してあげて近所を散歩する。

いつかやろうと思ってやっていないことを、

やってみようと思わせてくれました。

  

  

う~ん、引用はここまでにしよう。

たくさん書き留めました。

私が現在、認知症の父親を介護している状況であったことで、

引っかかる文章がたくさんあった本でした。

父親をどう見て、どう接していけばいいか参考になりました。

また私も認知症になって本能と感情のみになった時に、

恥ずかしくないような生き方をしたいとも思いました。

キーワードは、「豊かな感情」です。

そして私にとって最強のアイテムが、このブログです。

感情が動いて大脳皮質が刺激された結果、書いています。

書きつづけたいですね。

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