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2023年8月

2023年8月27日 (日)

古い民具:鋳鉄かまど その2

   

今日は令和5年8月27日。

  

前記事の続きで、鋳鉄かまどの話の続きです。

前記事の投稿後、情報が入りました。

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右の小穴には煙突が入るよと3人の方から教えてもらいました。

なるほど、煙突かあ。

言われてみたら、煙突は必要ですよね。

気がつかなかったなあ。

  

煙突がついた状態の写真が、ネットにないか探しました。

amazonにありました。

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FacebookでKさんが、

次のようなアドバイスを届けてくれました。

Kさんが添付してきてくれた煙突付きのかまどの写真を

ブログに転載していいかと聞いたときの回答です。

  

ちょっと怪しい通販サイトの商品写真ですので、

やめた方がいいです。

それよりも、せっかく現物があるのですから、教頭さんに相談して、

現職研修として実際に煙突を取り付けて火を焚べてみてはいかがで

しょう?昔の道具は滅多なことでは壊れません。

その写真を掲載した方が、

子どもたちへの学習効果は高いと思います。

   

私は、結局、Amazonの写真を使ってしまいましたが、

実際に鋳鉄かまどを使ってみるという発想はなかったので、

この提案はいいなと思います。

古民具調べが、面白い展開になってきました。

「昔の道具は滅多なことでは壊れません」も

心強い言葉です。

2学期のお楽しみですね。

  

ハマコウさんが、コメントで、

煙突は金物屋さんや通販で普通に売っているよと

教えてくれました。

  

夏休みも、今日を含めて5日間。

迫ってきました。

古民具調べ、ちょっと焦ってきました。

2023年8月26日 (土)

古い民具:鋳鉄かまど

   

今日は令和5年8月26日。

  

夏休みの宿題を片付けている気分で、

古民具シリーズを続けています。

よかったら、お付き合いを。

  

今回の民具はどれにするか。

う〜ん、これにしよう。

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これはいったい何だろう?

古民具コーナーでは、何の説明もなく置いてありました。

Googleレンズでは何も候補が出ませんでした。

  

ヒントは「福寿」というメーカー名と思われるもの。

そしてこれが鋳物であること。

「福寿 鋳物」で検索しました。

そしたら、見事に同じものがヒットしました。

ヤフオク!鋳鉄かまど

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鋳鉄(ちゅうてつ)かまどでした。

  

ただ使い方がわかりません。

薪を燃やしたのでしょうか。

「福寿」と書いたところから薪を焚べて燃やし、

その下の「日の用心」から灰を取り出したのでしょうか。

それともう一つ疑問なんですが、

上から見た鋳鉄かまどには、大小2つの穴が開いています。

大は大きな釜を置くのでしょうが、

小はどういう役目をしているのでしょうか。

  

これらの疑問は、Facebook「昔の道具-民具たち」で、

質問してみようと思います。

結果は明日になるかな。

古い民具:鋤・犂 すき 後編

    

今日は令和5年8月26日。

   

前記事の続きで、鋤・犂について書いていきます。

参考にした動画はこれです。

昔の道具と庶民の生活 唐棃(からすき)遣唐使が持ってきたって本当か?

  

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用語を整理したいです。

「すき」の漢字は2種ありますが、人が使うのが鋤、

牛にひかせるのが棃なのだそうです。

なるほど。

したがって、勤務校の民具コーナーにあるのは、

犂が正しい。

犂を「すき」「からすき」と読ませますが、

遣唐使が伝えたので、唐犂(からすき)と呼ばれたのが

省略されたのでしょう。

  

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鍬と鋤の区別も解説してくれていました。

柄と金属部分の角度で区別するそうです。

90度よりも狭いと鍬。

90度よりも広いと鋤。

これもなるほど。

  

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これは全記事でも書いたこと。

勤務校の犂はどれに当たるのかは、

写真では床の部分が写っていなくて微妙です。

次の出勤(9月1日)に確認したいです。

  

この中で長床犂が最も古い形で、

唐から伝わったものを大和朝廷がレプリカを作って、

全国にこれを作って、農耕をするように広めたという説があるそうです。

1000年以上、形を変えずにつくられ、使われ、

昭和30年代でも使われていたらしいです。

  

斑鳩の記憶データベース

facebookで、このサイトに棃を使った写真があるよと

教えてもらいました。これです。

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1950年代だそうです。

  

以上です。

2023年8月25日 (金)

古い民具:鋤/犂 すき 前編

    

今日は令和5年8月25日。

  

先日、自分が幹事をやった宴が無事終わりました。

引き続き、大学のメンバー6人での宴の幹事をします。

日時は10月14日(土)の晩。

場所は豊橋駅前の炭焼商店。

予約が取れました。

ちょうど50日後。

50日、いろいろ頑張って、美味しいビールを飲みたいです。

  

さてとお仕事。

古民具のシリーズです。

次は何にしようか。

う〜ん、これに挑戦します。

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中央にある大きな道具です。

説明版はこれ。

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鋤(すき)です。

牛や馬で引いて田畑を耕すと説明にあります。

  

鋤と言っても、いろいろ浮かびます。

ただの鋤でいいのかな。

名前を調べました。

奈良県歴史文化資源データベース

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犂(からすき)のようです。

この犂で検索すると、また広実敏彦さんの動画がヒット。

2本もあります。しめしめ。

さっそく勉強です。

昔の道具と庶民の歴史 【牛犂】なが〜い歴史を持つ田起こし道具

ここでまた新しい名前が出てきました。

牛犂(うしすき)

牛にひかせる犂です。

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鋤とはそもそもスコップのことだそうです。

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床の部分が短い犂を、短床犂(たんしょうすき)というそうです。

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それに対して、写真のように長い床の犂を、

長床犂(ちょうしょうすき)と言います。

長短それぞれ向き不向きがあるようです。

長床犂は、遣唐使が日本に持ち帰ったようです。

それから長く形を変えずにきた民具の代表だそうです。

勤務校の犂は、無床犂でしょうか。

写真からだとそう思います。

  

レンゲ畑の話も印象に残りました。

昔は田んぼが終わると、そこにレンゲの種を蒔いたそうです。

レンゲ畑ができます。

それは牛の餌になります。

牛はレンゲ畑を歩くことで運動になります。

牛は糞をするのでそれが栄養になります。

牛が歩くので、糞やレンゲや土が程よく混ざります。

でも最近は、田んぼの後のレンゲ畑が見られなくなったと言っています。

  

私は見たぞ。

レンゲ畑を見たぞ。

過去に遡ってみました。

ここでも道草 「開花順 四季の野の花図鑑」/レンゲソウ畑を発見(2008年4月24日投稿)

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ここでも道草 もうじき5月/レンゲソウ・新緑(2012年4月28日投稿)

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これはレンゲソウが地中で作る窒素が土に混じるからだと

思っていました。

その理由はあると思いますが、牛を使っていた時には、

これが牛の餌になったのですね。

最近はどうなんだろう?

来春は行ってみよう。

  

  

もう1本、動画があるけど、それは次の投稿にしよう。

また明日。

古い民具:土臼(つちうす/どうす)

   

今日は令和5年8月25日。

  

今日は金曜日。

来週の金曜日は2学期スタートの日です。

あと夏休みも1週間。

   

「古い民具」シリーズが続きます。

昨日、広実敏彦さんを知り、

「昔の道具と庶民の生活」のfacebookと

Youtubeを知ったことは、実に大きい。

やる気アップです。

  

今日の古民具はこれ。

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結構大きなものが、古民具コーナーに2つありました。

なんであるのか全く検討がつきませんでした。

そこでfacebookで聞いてみました。

  

すぐに答えが返ってきました。

それも複数。

これは土臼でした。

読み方は「つちうす」「どうす」「もみすり」などがあるそうです。

お米の籾殻(もみがら)を取り除く道具です。

facebookでは、同じものを見たよと写真を送ってくれました。

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山形県新庄市にある資料館にあったそうです。

ぐんと場所が広がりました。面白くなってきました。

広実さんの動画です。

昔の道具と庶民の生活 土臼

  

土を固めてできているため、

土が乾燥してひび割れし、移動させようとすると

粉々になってしまうことがあるようです。

そしてとても重い。

古民具を保存する人たちにとっては、

とても厄介なものだそうです。

  

上下に臼が分かれていて、

上部を複数の人間で回すことで、

真ん中でお米が揉まれて、籾殻が取れるようです。

精米器ですね。

臼を回す時に、複数で回すので、

リズムよく回さなければならないようです。

その時に生まれたのが、「籾摺り歌(もみすりうた)」

この言葉で、Youtubeで検索すると、

複数ヒットします。

そんな中から、縁があった山形県の籾摺り歌。

籾すり唄(山形)

  

一つの民具でも、こうやって知識が広がっていくのが楽しい。

2023年8月24日 (木)

古い民具:足踏み脱穀機 再び回転式除草機

   

今日は令和5年8月24日。

  

前記事の続きです。

千歯扱きの次はやっぱり足踏み式脱穀機でしょう。

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目的は千歯扱きと同じで、稲穂から籾(もみ)を取ることです。

前記事で紹介した次の動画。

昔の道具と庶民の歴史 千歯扱き

この動画の中で、広実敏彦さんは、

明治時代になると、発明ラッシュだったと言います。

職業の自由というのが始まり、身分が無くなったこともあり、

さらに外国からいいものがたくさん入ってきた状況から、

発明ラッシュになったのです。

足踏み脱穀機はその中で発明されたものでした。

 

ここで「昔の道具と庶民の生活」チャンネルからの動画。

昔の道具と庶民の生活 脚踏み脱穀機

この動画がまた勉強になりました。

足踏み脱穀機ができたのは自転車がきっかけだったそうです。

穂が実った田んぼの横を自転車で走っていたら、

スポークに稲穂がはまり、その時に籾が上手に取れたそうです。

そこから発明されました。

足踏み脱穀機には、針金の輪っかができていて、

それがスポークが元になったのでしょう。

足踏みというのも自転車を連想させます。

発明されたのは明治の終わり頃のようです。

  

  

この動画で、回転式除草機の動画があることを知りました。

回転式除草機は8月11日の記事で書きましたが、

「昔の道具と庶民の生活」チャンネルの動画も見たくなりました。

昔の道具と庶民の生活 除草機

この動画で、回転式除草機の名前がわかりました。

明治の中頃に、中井太一郎さんが発明したので、

「太一車」というそうです。

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今日は、この広実敏彦さんのおかげで、

古民具を深く勉強できた日でした。

いい日でした。

古い民具:千歯扱き/LC-lab代表 広実敏彦さん

    

今日は令和5年8月24日。

   

古民具を調べていて、ネット上で、

面白い人に出会いました。

広実敏彦さんです。

誕生日が近かったです。

ほぼ1ヶ月違い。

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LC-lab(ローカルカルチャーラボ)HP

  

ローカルカルチャーラボという団体の代表です。

とにかく古い民具を大切にしていこうという団体。

Facebookもやっていて、古い民具で不明なものは、

そこに投稿すれば、誰かが教えてくれるとのこと。

実は先ほど、さっそく1通送りました。

回答が楽しみです。

  

千歯こきについて調べていました。

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千歯こきの使い方の道具を探しました。

例えばこの動画。

千歯扱き(せんばこき)

  

そしてこの動画に出合いました。

昔の道具と庶民の生活 千歯扱き 江戸時代の脱穀 大発明なのに嫌われ者

この動画を運営しているのが、広実さんでした。

チャンネル登録しました。

1621人目でした。

私がいつも見ている動画の登録者数は、万単位なので、

ちょっと寂しい人数ですが、

いろいろチャンネルの動画を見ていて、

面白い人だ、これからの活動も知りたいと思って

登録しました。

  

動画の中で、広実さんが語ってくれたこと。

江戸時代は、発展することを好まなかった。

安定が大事だった。

今のように転職できない時代。

生まれた家の職業を継ぐのが当たり前の時代。

新しい発明があって、発展すると、職業を失う人がいる。

消えてしまう職業がある。

だから発展は、発明は喜ばれなかった。

そんな時代の大発明が千歯扱き。

千歯扱きができる以前は、稲穂1本ずつ、

竹を裂いたもので籾(もみ)を取っていた。

それは旦那さんに先立たれた後家さんの仕事だった。

千歯扱きができて、ひと束ずつできるようになって、

後家さんの仕事は無くなったそうです。

  

古民具の使い方だけではなく、その他の話を交えてくれるのが

とってもいいです。

  

古民具を調べたことで知った人。

いいな、ネットって。

家にいながら、部屋にいながら、

こんな面白い人と出会えるんだから。

どんな人かは、またいずれ詳しく。

古い民具:砧(きぬた)

   

今日は令和5年8月24日。

   

前記事の続き。

次に解明したい古民具はこれにしよう。

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砧(きぬた)。

  

これは布を叩いて柔らかくしたり、

アイロン代わりに布のシワを取るのに使っていたようです。

したがって、日本では炭を使うアイロンが出回ったころ、

明治時代には廃れたようです。

※参考:wikipedia 砧

  

柔らかくするために砧を打つ動画はこれかな。

【分かりやすい着物講座vol3】着物を柔らかくする 砧打ち 【伝統工芸士が実演】

 

そしてアイロン代わりに打っている動画はこれ。

ひたすら砧打ちした

  

上記のWikipediaによると、砧とは、台のことであって、

叩く道具は「杵(きね)」「木槌(きづち)」と言うそうです。

台は石であったので、石編の「砧」となったと予想します。

石の台は、勤務校の古民具コーナーにはなかったなあ。

古い民具:株抜き

    

今日は令和5年8月24日。

  

前記事の続き。

次に解明したい古民具は、これです。

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株抜き。

稲刈りの後、稲の根を切る。

  

不思議には思っていました。

稲刈り後の田んぼには、穭田(ひつじだ)と呼ばれる風景が広がります。

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きごさい歳時記

  

この切り株はどうなるんだと思っていました。

このサイトにヒントが書いてありました。

山田川 自然の里ブログ 稲株抜きとはさがけ作りに挑戦

引用します。

  

通常、稲刈りの終わった稲株は、

耕運機で粉砕しながら土に漉き込むのですが、

耕運機をいれられない山田川の棚田では、

手で掘り起こして、抜かなくてはいけません

なるほど。耕運機がなかった昔は、

株抜きを使って、稲株を一つ一つ取ったのでしょう。

    

株抜きが出てくるサイトを探しましたが、

見つかりませんでした。

現代の機械で、稲株を土に漉き込むシーンは

この動画で見ることができます。

秋の期間にやるので「秋起こし」と言うそうです。

【秋起こしで“ガス湧き“を軽減】稲刈り後秋起こしヤンマートラクター

写真で株抜きの隣に写っている道具は、備中鍬ですね。

古い民具:ウナギ筌(ウケ)

   

今日は令和5年8月24日。

  

ここでも道草 古い民具:これは筌(うけ)でいいんだろうか(2023年8月18日投稿)

この記事の続きです。

8月22日は全校出校日だったので、

久々の出勤。

その時に、「かしわ座」の古民具コーナーへ。

前回より多めに写真を撮りました。

  

現在解明中なのは、この民具。

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ウナギを取るために、筌(ウケ)の可能性大。

今回は、この民具の左から、右からの撮影をしました。

左から。

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ここには円錐形のものがはめ込まれています。

ウナギが入ってきて、ここを通り抜けると、

もう逆には出ていけられないようになっています。

この円錐形の部分の名前がわかりました。

この動画にありました。

【竹虎】伝統の竹細工!うなぎうけ(鰻筌))を編む熟練の竹職人 竹チューバー竹虎四代目の世界

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エギと言うそうです。

  

ここで問題は、筌の右側です。

エギを通過してウナギが入り込んできても、

右側が、パアパアに開いていたら、

ウナギに逃げられてしまいます。

右側をどうするのかなと思いましたが、

その解答は、古民具コーナー内にありました。

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リング状のものでつぼめているのです。

これでわかりました。

これならウナギは逃げません。

最近の写真

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