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2023年1月

2023年1月10日 (火)

「沈黙する教室」前半/ロシア語は占領者の言葉

    

今日は令和5年1月10日。

   

この本を半分まで読みました。

図書館の返却期限が来たので、一度返します。

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「沈黙する教室」(ディートリッヒ・ガルスカ著

大川珠季訳 アルファーベータブックス)

 

映画「僕たちは希望という名の列車に乗った」の原作本です。

ここでも道草 映画「僕たちは希望という名の列車に乗った」を観ました

ハンガリー動乱による被害者のことを思って、

東ドイツの高校生が、授業の始めに黙祷を行いました。

それが当局で問題になり、高校生たちは退学処分になります。

そして高校生たちは、西ベルリンに脱出します。

その高校生の一人が書いた本です。  

  

半分読んだところで、引用しておきたい文章。

  

七人の教師と二人の補助教員、たったこれだけで学校の授業を行っ

ていたのだが、彼らは互いに似ても似つかなかった。一方は過去か

らやって来た、ワイマール共和国とナチズムの時代の人たちだった。

過去を語ることが禁じられた時代だったため、彼らは過去のことを

語らなかった。そして未来を懐疑的に捉えていたため、未来のこと

も語ろうとはしなかった。他方の教師は現在に立脚し、未来のこと

を語った。なぜなら、彼らは過ぎし日を忌々しい過去と定義し、今

日を未来への希望で理想化していたからだ。

(67p)

  

事件が起こった1956年は、ナチズムを招いたワイマール共和国

と、ナチズムを体験した人と、大人としてそれらを体験していない

人たちが教師をやっていたんだなと思いました。

教師だって人間。時代の影響は受けます。

つい先日、私は、戦争体験者に教えてもらった年代だと

認識したばかりです。

  

  

担任教師のグスタフ・カスナー。

生徒たちは彼をヒャーメンと呼んでいました。

 

私たちが学校を去ったときもまた、私たちのことを気にかけて「どう

か元気でやるんだぞ」と言ってくれた。私たちが西側に保護されたこ

とを人づてに知り、安堵したそうだ。彼が勤める学校にとっては「退

場」を意味した私たちののちの行動も、彼は肯定してくれた。

「私が若かったら同じことをしただろう。一致団結し、熱狂して何か

するのは、若者の特権だ」

(74p)

  

担任は責任を取らされたと思いますが、彼らの行動を肯定していたのですね。

  

ロシア語教師リヒャルト・ヴェール。1894年生まれ。学校で四番

目に年輩の教師。SED党員だったため、他の教師とはどこか違うと

ころがあった。しかし、彼がプロパガンダすることも、教えを広める

こともなかった。のほほんとして落ち着き払い、単調な授業を行った。

この適当さは歓迎したが、問題もあった。私たちはロシア語を学ぶ気

が起きなかったのだ。もちろん全く勉強しなかったわけではなく、課

題を拒否しようとしたのではないし、拒否することは当然できなかっ

た。ただ、いつもギリギリ、最低限の勉強しかしなかった。ロシア語

は占領者の言葉だ。新しい言語を学ぼうという気持ちにさせるような

言語ではない。そしてそれは、偉大な国家ソ連の絶え間ない自画自賛

への不快感と結びつくものだった。

(77~78p) 

  

東ドイツの高校生は、ロシアをどう思っていたのか分かる文章でした。

  

ヴェルナー・モーゲル、歴史教師。1926年生まれ。(中略)

歴史の授業では、ほんの何ページか先の準備しかしていなかったため、

私たちの間で評判は上がることはなかった。

(80~81p)

  

高校生に不人気だった教師です。

当時の東ドイツの体制側の人間だったからだったのも不人気だった

理由ですが、上記の理由もあったようです。

私はドキリとしました。

私も授業の直前に教材研究をしているからです。

明日の授業で教えることは、今日勉強します。

  

校長先生のゲオルグ・シュヴェアツに対する文章です。

 

彼を良い教師だと思っていた。いつでもしっかり準備をしていて、理

解できるように説明してくれた。彼自身が勉強を続けることに強い興

味を持っていたし・・・(後略)

(88~89p)

  

生徒はそんなところをちゃんと見ているのです。

そういう教師になるように心がけようとおもった文章です。

  

原作と映画で大きく違ったのは、黙祷の時間。

映画では2分間でしたが、原作では5分間でした。

5分間の黙祷は長い。教師も何かおかしいと思ったでしょう。

  

以上です。

225p以降はまた借りて読もうと思います。 

難読漢字/「抑の始まり」は何と読むか

   

今日は令和5年1月10日。

  

我が家のトイレに置いてある日めくり。

おそらく2011年から「雑学王」(トライエックス)でした。

このブログでも、たくさん紹介してきました。

勝手に日めくりの写真を載せ続けてきました。

今に著作権がらみで文句を言われるかなと思っていましたが、

12年間言われなかったので大丈夫かな。

   

今年は変えました。

同じトライエックスが発行している「難読漢字」にしました。

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この「難読漢字」

読めますかと漢字を示しますが、

その正解の読みは翌日の日めくりに書いてあるパターンでした。

  

さっそく印象に残った漢字を載せます。

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「抑の始まり」

読めますか?

私は読むことができませんでした。

正解の読みが書いてある日めくりの写真を、下にしめします。

スクロールしてください。

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「抑」は「そもそも」と読むんだと驚きました。

意味は「物事の最初」「もともと」

「抑」は「押さえつける」意味が強烈です。

なので、「そもそも」は浮びませんでした。

   

「魂消る」は、このブログ上有名です。

ここでも道草 今晩のネプリーグSPに登場した忘れたくない漢字「心許り」「魂消る」(2018年7月9日投稿)

「たまげる」と読みます。 

この漢字がもとで書道家田川悟郎さんと出会い、

作品を買ったりしました。

でも惜しいことにがんで亡くなってしまいました。

エピソード記憶が働いて、忘れられない漢字となりました。

  

今日は夜ふかしです。

私は火曜日休みなので、今日は休みですが、

ちゃんと午前6時に起きて、明日は一日活動しようと思っています。

 

おやすみなさい。 

2023年1月 9日 (月)

「怪魚ハンターが行く!南米」2メートル弱のピラルク―!

    

今日は令和5年1月9日。

  

親戚の叔母さんが亡くなりました。

享年74歳。ちょっと早いです。

一緒に山登りに行ったりした方。

昨日通夜。今日は葬式でした。

火葬によって骨になってしまいました。

この世からいなくなってしまったことを

見せつけられました。

いずれ自分も、いずれ身の回りの人たちも、

骨となって、この世から消えていくんですよね。

  

でも精一杯、今を生きていきましょう。

  

今晩は寝る前に2本ブログをうって寝ます。

  

地理の教科書の写真です。

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「新しい社会 地理(東京書籍)」118p

  

南米を教えている時に冬休みに入りました。

3学期は南米の続きから教えます。

  

アマゾンの映像が少ないなと思っていて、

2021年に録画してみた番組が役立っています。

 

「怪魚ハンターが行く!南米大陸”最後の楽園”に巨大魚を見た」

(2021年3月17日放映)

  

怪魚ハンターの武石憲貴さんとタレントの水野裕子さんが、

アマゾン川ではないのですが、大雨の時にアマゾン川とつながることで、

アマゾン川と同じ種類の魚が生息するガイアナの川で、

怪魚ピラルク―を釣り上げることに挑戦する番組。

  

保護区であるために、5日間という制限された期間で、

2人はがんばって大きな収穫をあげます。

  

授業では、武石さんがピラルク―を必死で釣りあげて、

記念撮影をするシーンを見せます。

 

教科書の文章では、ピラルク―は3メートル以上と書いてありますが、

武石さんが釣り上げたのは1メートル80センチメートル。

ピラルク―は、釣り上げられて海面が近づくと大暴れします。

なかなかの迫力です。

1メートル80センチメートルでも十分大きいと思います。

番組では、ピラニアも釣るところがでます。

できたらそこも見せたいです。

  

教科書では、文字でしか表現されていない、

ピラルク―とピラニアを動画で見せられるのは、

2年前に録画したおかげです。

番組の写真を2枚載せます。

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1年3組だけ、まだこの映像を見せていません。

1月11日に見せますよ。

2023年1月 8日 (日)

映画「ラーゲリより愛を込めて」の主題歌が生活のBGM

    

今日は令和5年1月8日。

  

この冬休みに映画「ラーゲリより愛を込めて」

観てきました。

ここでも道草 今日公開の映画「ラーゲリより愛を込めて」/もう風化する心配はいらない(2022年12月10日投稿)

風化してほしくなかった出来事だけに、

こうやって映画化されたことで、

その心配はなくなりました。

めでたい、めでたい。

またペラペラのパンフレットをいただいてきました。

ここに載せます。

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映画館で映画を観て、冊子のパンフレットを買うことを

習慣にしていたので、ちょっと物足りないけど、

ネット時代で、冊子に書かれていたことはHPにあるんだよね。

  

主題歌がとってもいいです。


YouTube: Mrs. GREEN APPLE「Soranji」Official Music Video

「Soranji」という曲名に最初は?と思ったけど、

調べていて、これは暗記する意味の「諳(そら)んじる」から

来ていると知って、ますますこの歌が好きになりました。

この映画の、この出来事の、人を感動させるのは、

「諳んじる」が重要だからです。

それをストレートに(ちょっと曲がっているか)

曲名にしているのがいい。

  

朝から町内会長の仕事をパソコンでやりながら、

YouTube「Soranji」をループ再生で聴き続けています。

衝動買いで、シングルも注文してしまいました。

明日には届きます。

今日から1週間の生活のBGMですね。

ロッド・スチュワートさん、おさらば。

2023年1月 7日 (土)

アルバム「ヘラクレスの涙」からはこの3曲

       

今日は令和5年1月7日。

  

ここでも道草 生活のBGMはロッド・スチュワート(2022年12月15日投稿)

☝ この日から聴いているロッド・スチュワートのアルバム

「ヘラクレスの涙」。年末年始だいぶ聴き込みました。

100回以上は確実に聴いています。

昔の言い方だと、”レコードがすり減るくらい”聴いています。

実は次のアルバムを、今日ネットで注文しました。

ニュー・ファウンド・グローリーのアルバムです。

普通に買えば3300円ですが、中古で買うと1円で送料350円。

大丈夫だろうか?  状態は「非常に良い」でした。

まあ、ジャケットがボロボロでも、

CDさえしっかりしていればいいやと思って注文しました。

届くのが12~15日。

いいタイミング。

  

今日になって、アルバム「ヘラクレスの涙」

PV(プロモーションビデオ)があることを知りました。

私にとってキラーチューンだった3曲をここに載せておきます。

良かったら聴いてみてください。

 

語るように歌い出し、だんだんアップテンポになり、

リフレインの部分が耳に残ります。


YouTube: Rod Stewart - One More Time (Official Music Video)

女性ボーカル3人と闊歩するロッド・スチュワートは、

似合います。

1980年代に聴いた曲を思い出させてくれるような曲。

古いのかなあ。とにかくアルバム中、最高のキラーチューン。

  

踊り出したくなるような曲です。(踊りませんが)


YouTube: All My Days

  

女性コーラスと一緒に歌うロッド・スチュワート。

心地いい曲です。


YouTube: Rod Stewart - I Can't Imagine (Official Video)

 

こうやってアルバムから、毎回3曲を選び、

1年後にそれらの曲を集めて、

コンピレーションアルバムを作って、

2023年を振り返りながら聴くのもいいかも。

  

うん、絶対にやろう。

1年だとCD1枚に集められないので半年ごとかな。

2023年1月 6日 (金)

「朝食にパンを食べるな」⑤ ブドウ糖とケトン体

   

今日は令和5年1月6日。

  

前記事に引き続き、

「朝食にパンを食べるな 10万人の胃腸を診た専門医が教える!!

長生き食事術」(福島正嗣著/プレジデント社)より。

  

  

この本については、この記事がラストになると思います。

  

ブドウ糖とケトン体についてです。

この本で新しく知ったことです。

  

人間のエネルギー源には、ブドウ糖とケトン体の二つがあります。

ブドウ糖は糖質の最小単位で、ここまで説明してきたように、ご飯や

パン、麺類など炭水化物から摂取された糖質の多くはブドウ糖に分解

され、エネルギーとして使われます。

ケトン体というのは脂肪の一種で、体に蓄えられた中性脂肪を肝臓で

分解し、エネルギーとして利用できるようになった状態の脂肪酸のこ

とです。

ケトン体は、脳を動かすエネルギーになります。かつては「脳はブド

ウ糖しかエネルギー源にできない」というのが定説でしたが、現在は

違うことがわかっています。

皆さんも長時間食べなかったときに、途中までお腹がすいて仕方がな

かったのに、ある時点から急に空腹感もなくなり頭が冴えるようにな

った経験があるのではないでしょうか。

これは、ブドウ糖からケトン体にエネルギーがスイッチされたからで

す。このような状態のときは、感情の起伏がなくなり、頭が回らない

どころか、いろいろなアイデアが沸いてくるとされます。

私自身は、生物の歴史から考察すると、ブドウ糖は本来、二次的なエ

ネルギー源であり、ケトン体によるエネルギー利用のほうが本来備わ

っていたものだろうと考えています。

(178~179p)

  

頭を使うときには、甘いものを食べて頑張ろうとよく言います。

これはブドウ糖を意識したものでしょう。

人間には、脂肪由来のエネルギーがあって、

それは脳のエネルギーにもなるのですね。

だから、炭水化物を減らして、頭を使えば、瘦せるというわけです。

そのことを書いた部分を引用します。

  

人間には、このブドウ糖とケトン体を使った、二つのエネルギーをつ

くる回路があります。「ブドウ糖ーグリコーゲン」系回路と、「脂肪

酸ーケトン体」系回路(脂肪燃焼サイクル)です。

人間は、この二つの回路を使い分けてエネルギーを得ているのです。

どちらのエネルギー回路を優先的に使うかは、その人の食事の内容に

よって変わります。

糖質の多い食事を摂っている人は「ブドウ糖ーグリコーゲン」回路で

エネルギーをつくり、脂質中心で糖質が少ない人は「脂肪酸ーケトン

体」回路を利用してエネルギーをつくる割合が多くなります。

ブドウ糖ーグリコーゲン回路を主なエネルギー源にして生きている人

は、体脂肪自体は分解されにくいため、見た目は太っています。それ

に対し、脂肪酸ーケトン体回路を利用している人は、体脂肪が消費さ

れるため太りにくい傾向にあります。

(180p)

   

ブドウ糖は体には必要ですが、体外から摂取して過剰にあると、

体内で炎症を起こす毒になるので、

「ブドウ糖ーグリコーゲン」回路が優先的になるわけです。

したがって、炭水化物を摂取する量を減らし、

ケトン体をエネルギーにする体質にすればいいのです。

そして必要なブドウ糖は、先に引用したように、

糖新生という仕組みで、タンパク質と脂質で体の中で

作ることができるので、大丈夫です。

  

  

マヨネーズといえば太る調味料の代名詞で、控えている人もいると

思いますが、マヨネーズはほぼ油なので炭水化物と一緒に摂らなけ

れば太りません。

(189p)

  

これは朗報です。

昨晩もマヨネーズをたっぷりかけて、レタスを食べました。

  

ダイエット中に小腹が空いたときに何を食べるかは、非常に重要な

問題です。(中略)手軽に食べられて、血糖値も上げずに満足感が

高い食材としては、ナッツがおすすめです。

硬いナッツは食感としても満足でき、オメガ3脂肪酸やビタミンE

も豊富に含まれており、栄養価も高い食材です。ナッツの中でもア

ーモンドやクルミは、糖質が少なくミネラルや良質な脂質が多いた

め、私は昼でも夜でも小腹が空いたときに食べるようにしています。

(191p) 

  

なるほどナッツか。

現在昼ご飯はそばにしているけど、買い置きが終わったら、

ナッツを昼飯にするのもいいなと思い始めました。

  

  

この本の最後にはがんについても書いてありました。

「インスリンはがんを増殖させる最大の因子」としています。

糖質制限で、インスリンの出る量は減るのですが、

タンパク質を食べることでも、インスリンは出るそうです。

がんになる栄養素の順番は、1番炭水化物、2番タンパク質、3番脂質

だそうです。

がんは糖分という利用しやすい栄養を絶たれても、脂質やタンパク

質をエネルギー源に変えて大きくなることもわかっています。この

ため糖質だけにターゲットを絞ったがん対策はすでに古く、高イン

スリン血症をターゲットとしたがん対策が求められていく時代に突

入しています。

そして、高インスリン血症を抑制することで従来からあるがん治療、

つまり手術、抗がん剤、放射線治療の治療効果をさらに上げること

も可能です。ケトン食は、ほかの治療とは違い副作用はほぼないた

め、がんを治療する医療現場で積極的に取り入れられる時代が一日

でも早く到来することを願い、この本の締めくくりとします。

(229p)

  

がん対策にもなるんだったら、やるしかないなと思います。

昼飯をケトン食にしよう。決めた。

  

この本の収穫は大きかった。

「朝食にパンを食べるな」④ 高脂血症の原因も炭水化物の摂りすぎ

     

今日は令和5年1月6日。

  

前記事に引き続き、

「朝食にパンを食べるな 10万人の胃腸を診た専門医が教える!!

長生き食事術」(福島正嗣著/プレジデント社)より。

   

私はかつて人間ドックでひっかかり、高脂血症の可能性があると言われ、

内科に通って、かれこれ8年ほど、コレステロールを下げる薬を

飲んできています。

この薬を飲まないと死ぬよとも言われました。

この病気について、この本に書いてありました。

  

脂質異常症は、昔は「高脂血症または高コレステロール血症」と呼ば

れた疾患です。

以前はコレステロール、つまり脂質の摂り過ぎが脂質異常症の原因と

考えられてきました。コレステロールを摂るから血液中のコレステロ

ールの値が高くなり、それが肥満や動脈硬化につながるという理論は

一見正しいようですが、今の医学ではほぼ否定されています。

最新の医学では、糖質の摂り過ぎが脂質異常症につながるというのが

常識になりつつあります。

糖質を大量に摂った場合、肝臓でインスリンの刺激により糖質は中性

脂肪に変換され、体の中に蓄積されます。この量が多くなるとコレス

テロールが高くなる、すなわち脂質異常症になるのです。

つまり、脂質異常症は食事から摂ったコレステロールが問題なのでは

なく、糖質を過剰に摂取した場合に体内で合成されるコレステロール

(中性脂肪)が問題なのです。

(122~123p)

  

私が長年患ってきた病気も、炭水化物を減らすことで

改善されるというわけです。

定期的に血液検査をしているので、本当かどうかは判断しやすいです。

これも人体実験です。

  

歴史的に見て、1日3食摂るようになったのは、つい最近のことです。

そもそも原始の頃の人間は、朝食を食べていなかったでしょう。江戸

時代以前にさかのぼってみても、1日2食だったという記録がありま

す。

1日3食という食生活は、人間古来の習慣ではなく、穀物をふんだん

に取り入れることによって生じた食習慣だと考えます。

タンパク質と脂質を中心とした糖質制限食を実践した場合、血糖値の

乱高下が少ないため、極端な空腹感は生じません。ところが、穀物を

中心とした食事をした場合、血糖値の乱高下が起こり、異常な空腹感

が生じます。

私も炭水化物を食べていた頃は1日3食どころか、空腹を感じるとき

には4食だった時期もあります。

ところが、糖質制限をしてからはそうした異常な空腹感はなくなり、

現在では1日1食もしくは2食となっています。つまり、1日3食は

穀物を大量に消費することによって生まれた食習慣であり、1日3食

食べたほうが健康であるという理屈は成り立たないと考えます。

1日3食という食生活は脳がつくり出した習慣であって、腸がつくり

出した習慣ではありません。

(136~137p)

  

炭水化物を極力摂らない福島さんは以上のように考えています。

以前、私は、整体の人に勧められて、朝食抜きを半年以上やりました。

体重はしっかり下がりました。

でも、朝、納豆にご飯を食べないと、物足りなさを感じ、

また朝食をスタートさせていました。

体重は元に戻ってしまいしました。

 

この本を読んで、また迷っています。

朝食の炭水化物(ご飯)をまたやめてみようかなと思い始めました。

  

  

消化管にとっては、極端に高熱で処理した食材は消化が難しく、胃

もたれの原因になります。また、加熱により失われる栄養素もある

ため、本来、タンパク質や脂質は加熱しない状態で食べるのが理想

です。

(145p)

人類は食中毒を克服するために加熱という画期的な調理方法を編み

出しましたが、食中毒という急性の危険を避ける代わりに、慢性的

な消化管疾患を抱えることになった事実は認識すべきです。

(146p)

  

鶏肉などは、高温の油で揚げるよりも、水で煮ることを勧めています。

牛肉も焼肉のように高温で焼くよりも、しゃぶしゃぶを勧めています。

消化管にとって、高温で処理されたものは消化がしにくいというのは、

目から鱗でした。

  

 

玄米がいいというのは、あくまでも白米に比べればであって、食べ

れば血糖値スパイクを起こすことには変わりないので、けっしてヘ

ルシーとはいえません。

(163p) 

  

とにかく、炭水化物がダメなんだ。

  

  

 

「朝食にパンを食べるな」③ 人間の体は、炭水化物を消化するには不向き

      

今日は令和5年1月6日。

  

前記事に引き続き、

「朝食にパンを食べるな 10万人の胃腸を診た専門医が教える!!

長生き食事術」(福島正嗣著/プレジデント社)より。

   

「誤解だらけの消化・吸収のしくみ」の章に書いてあったことを

まとめます。

   

胃もたれの主な原因は、炭水化物もしくは「炭水化物+酸化した油」

の組み合わせだと考えています。

(57p)

  

「胃もたれの主犯は炭水化物」という考えに至ったわけです。

(59p)

  

炭水化物の主成分であるデンプンは胃酸やペプシンの影響を受けに

くいため、胃は食道のように通過器官の一つでしかないのです。

(67p)

  

タンパク質と脂質は、小腸で膵臓から出る膵液で分解されて、

タンパク質はアミノ酸として小腸で吸収。

脂質はリンパ管で吸収される。

しかし、炭水化物が小腸に到達しても、タンパク質や脂質に比べて

消化酵素の分泌が少ないことが研究でわかっています。

この点からしても、炭水化物は消化液である膵液を刺激することが

少ない栄養素で、消化の要であり、かつ最後の砦である膵臓も、炭

水化物の消化には重点を置いていないと考えられます。

その理由としては、700万年ともいわれる人類の歴史の中で、農

耕を始める以前の約690万年の間は炭水化物を大量に食べること

がなかったため、人間の体にそこまでの対応ができていないからだ

と思われます。

(70p)

   

炭水化物は、人間の消化管にとっては苦手なものなのです。

その理由が、人類の歴史の中で、

大量の炭水化物を食するようになったのが最近のことだから。

説得力があります。

したがって、胃での滞留時間に違いが出てきます。

  

胃での滞留時間

・タンパク質・・30分~1時間

・脂質・・・・・タンパク質とほぼ同等

・炭水化物・・・4~8時間

(72p)

  

「腹持ちがいい」という表現を使うときがあります。

結局それは炭水化物が、なかなか胃で液状化されず、

小腸に送り込まれないためだったのでしょうか。

ただ炭水化物の中の糖質は、液状であるために、

すみやかに小腸に送られるそうです。

血糖値が上がるのは、そのためでしょう。

  

この仕組みを具体的に書いた部分を引用します。

  

胃の中ではパンやご飯などの炭水化物を消化するアミラーゼが分泌

されないため、化学的消化は行われません。ただし、口腔内での咀

嚼と唾液腺からのアミラーゼによって分解され、それが胃に移動し

て大量の胃液や胃の蠕動(ぜんどう)運動により攪拌(かくはん)

され半液状化されます。

その際、米や小麦の中の食物繊維以外のαデンプン部分だけは、唾

液のアミラーゼにより分解されてすみやかに小腸に送られるため、

比較的早く血糖値が上昇すると考えられます。

唾液のアミラーゼで分解されなかったデンプンと食物繊維は、胃の

消化液では分解されないため、長い時間残ることになります。

(76~77p)

   

炭水化物だけ胃での滞留時間が長いことが、問題を起こします。

タンパク質と大量の炭水化物を食べた場合、

人間の体は、タンパク質の消化のペースで動いてしまいます。

タンパク質が胃に入ると、胃液や分解酵素が出ます。

30分から1時間でタンパク質の分解は終了して、小腸に送られます。

小腸では膵臓から膵液が出て、分解吸収が進められます。

その時に小腸から、胃と食道の間にある下部食道括約筋に指令が出ます。

もう胃袋の中には、食べ物がないから、

開いても大丈夫だよという指令です。

つまり胃液が、食道を逆流しないように閉められていたのです。

以上がタンパク質の消化のペースで行われるのです。

やっかいなのは、タンパク質が小腸に送られても、

胃の中には、炭水化物が残っているということです。

食べ物が残っている以上、胃液は出続けます。

でも胃の上部の下部食道括約筋は開いてしまいます。

その結果、大量のゲップが出たり、胃液が食道を逆流する

逆流性食道炎が起こってしまうのです。

  

  

何度も書きますが、人間の体は、

炭水化物を受け入れるスタイルにはなっていないのです。

2023年1月 5日 (木)

「朝食にパンを食べるな」② 最低限度のブドウ糖は体内で作られる

  

今日は令和5年1月5日。

  

前記事に引き続き、

「朝食にパンを食べるな 10万人の胃腸を診た専門医が教える!!

長生き食事術」(福島正嗣著/プレジデント社)より。

   

パンには食塩も多く含まれています。(中略)

食塩は消化管粘膜への刺激が強いことが問題なのです。その刺激性に

より、胃がんの発生原因になることも疫学調査で判明しています。食

塩を多く摂ることにより胃の粘膜を保護している粘液を破壊し、粘膜

を傷つけ、慢性的な炎症を引き起こすことが原因とされています。

(37p)

  

この本は昨年8月出版の本です。

この本がたくさん売れると、パン屋さんは困るだろうなと心配します。

私はきっとしばらくパンを食べません。

給食で出たら食べますが。

  

前記事で、朝、血糖値を急上昇させることがいけないことだと、

引用しました。

なぜいけないことなのか。

朝食後に血糖値が急上昇し、その後急降下するそうです。

これを「血糖値スパイク」と呼びます。

こうした血糖値の乱高下は血管にダメージを与え、動脈硬化や心筋

梗塞、脳卒中につながると考えられています。

(41p)

血管にダメージを与えてしまうようです。

  

さらに著者の福島さんは書いています。

 

血糖値の上昇を予防するためには、食後の運動や繊維質の多い食事

を摂ることをすすめられていますが、私からすると、そもそも朝食

はそこまでして食べなければいけない食習慣なのかが疑問です。

(41~42p)

   

福島さんは、朝ご飯を食べないことを勧めています。

   

脳が働くには、糖が必要です。

どの程度必要か?

時間あたりで消費される糖質は5~6グラム(脳で約4グラム、赤

血球約2グラム)程度とされています。

この時間あたりの最低限必要なブドウ糖でさえ、糖新生(とうしん

せい)といって、肝臓で脂肪とタンパク質からつくり出すことがで

きます。

この機能により血糖値は適正値の100mg/dlに保たれているため、

本来は外部から糖質を補わなくても血糖値は維持されているのです。

(44p)

  

これはビックリです。

ご飯を食べて、ブドウ糖を摂って、それで脳のエネルギーになると

今まで思っていました。

なんと脂肪とタンパク質からブドウ糖はつくられるのですね。

ご飯やパンを食べなくても、脳は働くのです。

福島さんは次のように書いています。

  

人間は本来、血糖値を維持するために食事から糖質を摂取するとい

うことは想定されていないか、あってもごくわずかだということで

す。

(45p)

  

太古の歴史では、まだ稲作や小麦づくりが始まっていない時には、

人間は狩猟や採集で、たんぱく質や脂肪は得ていたけど、

炭水化物はそれほど摂っていなかったと考えられます。

その時の体のシステムが、現在も維持されていると考えられるのです。

 

本来、食事に頼らず血糖値を維持するシステムがあるのに、食パン

1枚の糖質量、つまり角砂糖8個分の糖質を摂取したら、この繊細

で緻密なシステムをどれだけかき乱すかは想像できると思います。

(45p)

  

そのシステムについて少々。

血糖値を上げるホルモンにはグルカゴン、アドレナリン、

コルチゾール、成長ホルモンなどがあるそうですが、

血糖値を下げるホルモンはインスリンだけだそうです。

血糖値を上げないためのブレーキがインスリンなのです。

このインスリンが、血糖値が頻繁に高めであると、

どんどん放出されることになります。

インスリンが長年の酷使で、枯渇したり、

効果が薄くなった状態が糖尿病なのです。

  

体にとって、炭水化物を食べて、糖を摂取することは、

体には余計なお世話なようです。

「朝食にパンを食べるな」① 「はじめに」に要点が書いてあった

     

今日は令和5年1月5日。

   

この本を読みました。

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「朝食にパンを食べるな 10万人の胃腸を診た専門医が教える!!

長生き食事術」(福島正嗣著/プレジデント社)

  

親戚に勧められ、夕食にご飯を食べずにおかずだけ食べることを、

昨年の8月中旬からやっています。

昼食は、水・木曜日は勤務校で給食を普通に食べますが、

他の曜日は、そばを食べています。小麦が少なめの八割そばです。

ダイエットのためです。

今回読んだこの本は、私がやってきたやり方の理論編のような本で、

私のやり方はまだ甘いと叱られそうな本でした。

  

「はじめに」に、この本の結論は載っていました。引用します。

  

多くの日本人が当たり前に食べている「朝食のパン」を、どうして

やめないといけないのか?

それは、パンが体に悪い食べ物だからです。

(2p)

 

パンは消化がいい食べ物と思っている人も少なくありませんが、そ

もそもパンは、胃腸にとっては消化の悪い食べ物です。

(2p)

  

小麦を高熱処理してつくられるパンは、肥満や高血圧、糖尿病、動

脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞、がんなどの発症や悪化にもつながりま

す。

(3p)

  

最も問題なのは、血糖値を急激に上昇させることです。

(3p)

  

朝は血糖値を上昇させるホルモンが普段より多く分泌されているた

め、昼に糖質を摂取するよりも血糖値は上昇しやすくなります。そ

んなときに糖質の高いパンを食べると、「血糖値スパイク」といっ

て血糖値はさらに急上昇します。

その上、血糖値が急激に上がったあとには、今度は血糖値が急降下

するので、また糖質が欲しくなるのです。

おまけに、パンをはじめとする小麦は中毒性の高い食材なので、朝

食にパンを食べると、昼はうどん、夜はパスタと、炭水化物の連鎖

が止まらなくなります。

その結果、「糖質が糖質を呼ぶ」という”糖質過多”の無限サイクル

に陥ってしまうわけです。

(4p)

  

現代人の食事は、炭水化物中心に構成されています。(中略)

その食習慣により自分が過食になっている事実にすら気づいていま

せん。胃腸の専門家からいわせてもらえば、食パン1枚やご飯1杯、

うどん1杯、パスタ1皿という標準的に食べている量でも、胃にと

っては過食なのです。

(5p)

  

炭水化物の過剰摂取は、その満足感と引き換えにあなたの健康を奪

い、寿命を短くしているのです。

(6p)

  

脱炭水化物によって・・・

体調不良の改善はもちろんですが、生活習慣病やがんの予防、そし

てアンチエイジングといった効果も得られるのです。

(8p)

  

健康寿命を延ばし、よりよい人生を送り、自分の周りの人を幸せに

したいと思うのなら、まず食事改革をする必要があります。

(9p)

  

本のタイトルはパンですが、パンに限らず、

炭水化物の摂取を控えることを勧める本です。

はたしてこのやり方は正しいのかどうか。

この本を読んで、今まで以上に炭水化物を減らそうと思っています。

自分の体で確かめます。人体実験です。

大きな動機付けがありました。

今年届いた年賀状の中で、山の師匠のNさんから、

久々に山のお誘いがあったのです。

5月の終わり~6月の始めに富士山を登ろうという誘いです。

Nさんとの山行は、1日に10時間以上歩くことがざらです。

それも山開き前の富士山。

アイスバーンがあるかもしれません。

バランス力が必要です。

半年かけて、体重を減らして身軽になり、

かつ持久力をアップさせなくてはなりません。

これは絶好の動機付けです。

  

つづく

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楽餓鬼

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