「朝食にパンを食べるな」② 最低限度のブドウ糖は体内で作られる
今日は令和5年1月5日。
前記事に引き続き、
「朝食にパンを食べるな 10万人の胃腸を診た専門医が教える!!
長生き食事術」(福島正嗣著/プレジデント社)より。
パンには食塩も多く含まれています。(中略)
食塩は消化管粘膜への刺激が強いことが問題なのです。その刺激性に
より、胃がんの発生原因になることも疫学調査で判明しています。食
塩を多く摂ることにより胃の粘膜を保護している粘液を破壊し、粘膜
を傷つけ、慢性的な炎症を引き起こすことが原因とされています。
(37p)
この本は昨年8月出版の本です。
この本がたくさん売れると、パン屋さんは困るだろうなと心配します。
私はきっとしばらくパンを食べません。
給食で出たら食べますが。
前記事で、朝、血糖値を急上昇させることがいけないことだと、
引用しました。
なぜいけないことなのか。
朝食後に血糖値が急上昇し、その後急降下するそうです。
これを「血糖値スパイク」と呼びます。
こうした血糖値の乱高下は血管にダメージを与え、動脈硬化や心筋
梗塞、脳卒中につながると考えられています。
(41p)
血管にダメージを与えてしまうようです。
さらに著者の福島さんは書いています。
血糖値の上昇を予防するためには、食後の運動や繊維質の多い食事
を摂ることをすすめられていますが、私からすると、そもそも朝食
はそこまでして食べなければいけない食習慣なのかが疑問です。
(41~42p)
福島さんは、朝ご飯を食べないことを勧めています。
脳が働くには、糖が必要です。
どの程度必要か?
時間あたりで消費される糖質は5~6グラム(脳で約4グラム、赤
血球約2グラム)程度とされています。
この時間あたりの最低限必要なブドウ糖でさえ、糖新生(とうしん
せい)といって、肝臓で脂肪とタンパク質からつくり出すことがで
きます。
この機能により血糖値は適正値の100mg/dlに保たれているため、
本来は外部から糖質を補わなくても血糖値は維持されているのです。
(44p)
これはビックリです。
ご飯を食べて、ブドウ糖を摂って、それで脳のエネルギーになると
今まで思っていました。
なんと脂肪とタンパク質からブドウ糖はつくられるのですね。
ご飯やパンを食べなくても、脳は働くのです。
福島さんは次のように書いています。
人間は本来、血糖値を維持するために食事から糖質を摂取するとい
うことは想定されていないか、あってもごくわずかだということで
す。
(45p)
太古の歴史では、まだ稲作や小麦づくりが始まっていない時には、
人間は狩猟や採集で、たんぱく質や脂肪は得ていたけど、
炭水化物はそれほど摂っていなかったと考えられます。
その時の体のシステムが、現在も維持されていると考えられるのです。
本来、食事に頼らず血糖値を維持するシステムがあるのに、食パン
1枚の糖質量、つまり角砂糖8個分の糖質を摂取したら、この繊細
で緻密なシステムをどれだけかき乱すかは想像できると思います。
(45p)
そのシステムについて少々。
血糖値を上げるホルモンにはグルカゴン、アドレナリン、
コルチゾール、成長ホルモンなどがあるそうですが、
血糖値を下げるホルモンはインスリンだけだそうです。
血糖値を上げないためのブレーキがインスリンなのです。
このインスリンが、血糖値が頻繁に高めであると、
どんどん放出されることになります。
インスリンが長年の酷使で、枯渇したり、
効果が薄くなった状態が糖尿病なのです。
体にとって、炭水化物を食べて、糖を摂取することは、
体には余計なお世話なようです。
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