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2017年11月12日 (日)

「北斎インパクト」/「竹林の不二」の何がインパクトなのか

今日は11月12日。

  

11月4日放映の「北斎インパクト~世界が愛した超絶アート~」より。 

  

番組の一部を聞き書きします。

   

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ナレーター:ここはイギリスを代表するクリスタルブランド

   「バカラ」の作品を集めた美術館です。

   北斎の作品は、ガラス工芸の世界にも大きな変革を

   もたらしました。

   

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ナレーター:複雑な装飾が施されているこの花瓶。

   それまでのガラスの器とは全く異なる作風で

   人々をあっと言わせました。

  

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ナレーター:ガラスに彫られているのは、富士山。

   

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ナレーター:反対側から見ると、

   竹林越しに富士の山を眺めることができます。

  

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ナレーター:デザインの元となったのが、北斎のこの作品。

※「竹林の不二」(富嶽百景)

  

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ナレーター:主人公の富士山の手前にあえて竹林を描き、

   遠近感を出しています。

   北斎の斬新な絵に、バカラの職人たちは大きな衝撃を受けます。

        

  

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馬渕明子さん:あれは手前に竹が

   非常にリズムよく並んでいるんですけど、

   ふっと気がつくと、その後ろに線だけで富士山が描かれている。

   そういう何か手前のものを見ていながら、

   視点をちょっとずらすことで、

   奥にあるものに気がつくっていう経験は

   誰にでもあるはずなんですけど、それを描くという方法を

   ヨーロッパの人たちはもっていなかったんですね。

   それを風景画で見事にやったのが、

   北斎の「富嶽百景」の「竹林の不二」で、

   バカラのデザイナーにとって、あの竹のリズム、形というのは、

   装飾デザインの上で非常に斬新で新しくて

   面白かったんだろうと思います。

  

国立西洋美術館の馬渕明子さんの説明は魅力的でした。

「竹林の不二」のような手前の向こうに何か見えるという表現方法が

ヨーロッパ人はもっていなかった!

そうなんですね。

北斎の、もっと広くいえば

浮世絵の何がヨーロッパ人に影響を与えたのか、

もっと具体的に知りたいと思っていましたが、

その一つを知りました。

  

さらに「竹林の不二」の竹を「リズムよく並んでいる」

と言っています。なるほどと思いました。

この絵の竹林がいいなと思えるのは、

「リズム」(そして形)なのですね。

 

バカラの職人たちが、

北斎の絵に衝撃(インパクト)を受けて、

その絵をガラスで表現しようとしました。

そのことについては、次の投稿で。

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