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2022年1月

2022年1月25日 (火)

3度目の「河津掛け」/「曾我兄弟の物語」は復活するかな

    

今日は令和4年1月25日。

    

前記事に引き続き「鎌倉殿の13人 完全読本」

きっかけの記事です。

   

河津祐泰(すけやす)についての説明を引用します。

  

相撲の決まり手に名を残す

伊東祐親の長男。怪力で知られ、相撲の決まり手「河津掛け」に名を

残す。祐親を恨む工藤祐経に殺され、子の曾我兄弟による仇討ちに発

展する。

   

この説明を読んで、昔の記事を思い出しました。

ブログはすぐに検索できて読むことができるのがうれしい。

ここでも道草 これからどうなる「曾我兄弟の物語」(2013年1月23日投稿)

ここでも道草 「河津掛け(かわづがけ)」は残るかも?(2013年1月23日投稿)

☝ 9年ぶりにこの記事を読むと楽しい。

「曾我兄弟の物語」はきっと今に消えていくだろうと予想しています。

江戸時代や明治時代はこの物語は人気があったようです。

当時の記事を引用します。

  

しかし、これからこの話はどうなっていくのだろう。

図書室にあっても、手に取る子どもは少ないと思われます。

これを読み聞かせて、最後まで子どもたちの集中力を保たせるのは苦しい。

よっぽど平安時代末期鎌倉時代初期の勉強をしたあとならと思いますが、

そうなると、曾我兄弟は利用されたのだといった裏事情も耳に入って、

お話にのめり込めない。

テレビドラマでも見た覚えがありません。

   

9年前にこう書いていますが、

ついにテレビドラマで「曾我兄弟の物語」が描かれるのです。

それが「鎌倉殿の13人」です。

「曾我兄弟の物語」は復活するでしょうか。

  

9年前の記事は、「曾我兄弟の物語」は消えていくけど、

相撲の決まり手の河津掛けは残るかもと書いています。

9年前に「河津掛け」について書いているのに・・・・

ここでも道草 河津掛け/1990年のドラマ「荒木又右衛門~決戦・鍵屋の辻~」(2017年5月6日投稿)

4年後のこの記事で、初めて知ったという気持ちで

「河津掛け」について書いていました。愚かだ。

記憶なんていい加減ですね。

    

「鎌倉殿の13人」で、河津祐泰が相撲で河津掛けをするのを

見てみたいです。

三谷幸喜さんの脚本だと、可能性がないわけではない。

この逸話も拾ってくれそう。

  

  

  

番画〈634〉:「鎌倉殿の13人 完全読本」大姫の運命を先読み

     

今日は令和4年1月25日。

   

この本を手に入れました。

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「鎌倉殿の13人 完全読本」(産経新聞出版)

   

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の20話まで

ストーリーが読めてしまう本です。

まだ3話が放映されたばかりなのに。

  

今回の大河ドラマは、奥さんと娘もしっかり見ていて、

張り合いがあります。

映像を見ただけでは、?の思ったことも、

このようなガイド本を読めば理解が進むことでしょう。

3人で情報交換しながら見たら楽しいでしょう。

  

第3話に触れましょう。

  

〈634〉大河ドラマ「鎌倉殿の13人 3 挙兵は慎重に」

  (2022年1月23日放映)

 

〇源頼朝と北条政子の間には早くも娘ができていた。

 びっくり。

 「完全読本」によると、この娘は「大姫(おおひめ)」

 説明を引用する。

  

 源頼朝と政子の愛娘。婚約者・義高の死をひきずり、その後の縁談

 話を拒絶。後鳥羽上皇の妃にしようとする頼朝の野望に巻き込まれ、

 夭逝(ようせい)する。

  

 「義高」とはだれか?

 これも「完全読本」で調べた。

  

 木曽義仲の長男。義仲が源頼朝と和睦した際、人質として鎌倉に送

 られる。頼朝と政子の娘・大姫と婚約するが、義仲の死後、頼朝に

 粛清される。

  

〇そうか、大姫にはそのような運命が待っているんだ。

 このドラマでは、木曽義仲のウエイトがだいぶ重たいようだ。

 それもありがたい。

 木曽義仲の勉強もしたい。

2022年1月23日 (日)

本「ラップで暗記」入手/番画〈624〉〈633〉歴史のラップ10本入手

     

今日は令和4年1月23日。

   

明日いよいよ基礎学力テストが行われます。

テストは昨晩作成しました。

シンプルです。

徳川15人の将軍の名前を順番に書きなさいという問い。

15人の将軍名がランダムに書かれた語群を設けました。

そこから選んで順番に書けばいい・・・

基礎学力テストですから、みんなにいい点をとってもらいたい。

  

  

先週の授業は、15人の将軍に関する授業ばかりでした。

巨大カードで覚えたり、「今夜はヒストリー」を見せたり、

覚えるためのラップを見せたりしました。

このラップとの出合いはよかった。

【日本史ラップ〜江戸時代ver.〜】Co.慶応&Junと徳川15代将軍を覚えよう!

私はこのラップで15人を覚えました。

でも生徒には不評でした。

う~ん、なぜだろう。

きっと学級全体で聴くものではないのだろう。

1人で聴いて、声に出してみて、暗記するものなのかなと

勝手に思いました。

  

Co.慶応さんの動画をいくつか見てみました。

レベルの高い動画でした。

飽きさせません。

そしてこの本を手に入れました。

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「ラップで暗記 中学歴史」(Co.慶応/Gakken)

  

この本を購入したことで、

あらたに10本の動画を見ることができました。

この本、「2022年1月4日 第1刷発行」とありました。

まだ出来立ての本なのです。

  

2013年の上の動画と出合って、

この本を入手して最新の動画をみる。

この1週間の出来事です。

面白い展開でした。

  

この本を買ったから見ることができた10本の動画も、

一挙番画扱いします。

  

〈624〉日本の歴史RAP ~日本の歴史ラップ~

〈625〉旧石器to古墳 ~旧石器~古墳時代ラップ~

〈626〉アスカ・ナラ・ヘイアン・ソング ~飛鳥~平安時代ラップ~

〈627〉学ぶか!アガるか!KAMAKURA! ~鎌倉時代ラップ~

〈628〉ワビ☆サビ ムロマチの巻 ~室町時代ラップ~

〈629〉武士’s選曲in戦国 ~戦国・安土桃山時代ラップ~

〈630〉大江戸ラップfeat.徳川 ~江戸時代ラップ~

〈631〉明治維新 AGE BEGIN ~明治時代ラップ~

〈632〉TAISHO-ROCK ~大正時代ラップ~

〈633〉激動のときを駆け抜けろ! ~昭和・平成時代ラップ~  

   

  

私が昨年夏くらいから頑張っているのは「暗記」

巨大カードでの暗記を生徒に勧めてきました。

この本のタイトルもいい。「ラップで暗記」

暗記することで社会科は面白くなる。

番画〈622〉〈623〉:外交的ボイコットの対抗策で「スパイダーマン」公開中止 ウラジオストクの寒中水泳

    

今日は令和4年1月23日。

   

番画です。

   

〈622〉「池上彰のニュースそうだったのか!!2022年

  注目ポイントまとめ」(2022年1月22日放映)

  

〇寒さはまだ続く。花粉症は多くなる。

〇オミクロン株、4月までは落ち着かない。

 重症と軽症の違い。

〇本格的な値上げラッシュは2月から。

 大豆の値上げ ステルス値上げ

〇マイナンバーカード 普及率41%

〇今年は5Gが流行

〇学歴を問わなくなった宇宙飛行士資格。

 3月4日最終募集日

〇4月民法改正で18歳から成人

 少年法も変わる

 成人式はどうなる

〇プラスチック製品の有料化 今までただだったものが。

〇新しい育児法 男性が育児休暇を取りやすくなる

〇高齢者ドライバー75歳以上 5月から実技試験

〇小学校で教科担任制 先生の働き方改革の一環

〇高校では金融教育が始まる

〇5月 飼い犬飼い猫 マイクロチップの装着義務。

 すでに飼っている場合は努力義務

〇北京オリンピックのエンブレム 何を意味する 「冬」という漢字

〇外交的ボイコット 

 対抗策 映画「スパイダーマン」中国公開中止

〇日韓関係 3月 韓国大統領選挙 5年ごと

 親日残滓(ざんし)清算プロジェクトをしている候補。

 日本征服時代のものを清算しよう。

 「修学旅行」→「文化探訪」 「遠足」→「現場体験実習」

 薄毛治療を保険適用にしようという公約

〇日本も7月に参議院選挙。

   

授業ではどこからでも使えるかな。 

映画「スパイダーマン」のことが最近耳によく入る。

1月7日から上映が始まっている模様。


YouTube: 『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』予告3 1月7日(金)全国の映画館で公開!  #全ての運命が集結する ──

いつか見ることがあるのかな。

中国では公開中止となった映画として思い出すだろう。

  

    

〈623〉「ニュース地球まるわかり」

  (2022年1月23日放映)

  

〇特集:アメリカバイデン大統領就任1年。

 支持率低調。

〇世界のニュースランキング

 大噴火によるトンガの被害の様子。

 インドネシアの首都移転

 アンネの隠れ家 ユダヤ人男性が密告か

〇地球ノート:アフガニスタンのスキー選手

 タリバンの復権でドイツに難民として移住 

 国の代表としてオリンピックに出場すれば国が一つにまとまる。

 でも北京オリンピックへの参加を断念。

〇旅する世界:ロシア ウラジオストクの寒中水泳

番画〈620〉〈621〉:和歌山に御三家が置かれた理由 なんで鍵はギザギザしているのか

     

今日は令和4年1月23日。

   

番画です。

   

〈620〉「ブラタモリ 和歌山 和歌山に御三家が置かれた鍵は?」

  (2022年1月15日放映)

  

〇この番組の詳細は、次のサイトを読むとわかる。頼る。

 ※gooな話し ブラタモリ「和歌山~和歌山に御三家が置かれた鍵(キー)は?~」

〇御三家の一つが紀州にあるのは不思議だった。

 その解決ができたかな。

〇二代将軍秀忠は江戸にいて、駿河には大御所の家康と十男頼宣がいた。

 秀忠としては、その状態がいいと思わなかった。

 そこで頼宣を家康と引き離して、遠方の紀州に行かせた。

 紀州徳川家ができたのは秀忠の時であったというのは、

 本「徳川15人の将軍たち」の記述と一致する。

 家康が紀州徳川家を作ったのではなく、秀忠だったのだ。

 紀州ならば、西国の外様大名に動きがあったとしても、

 すぐに対応できる。

 秀忠は頼宣を信頼していたとも言える。

〇紀州は紀ノ川によって交通の要所にもなっていた。

 南海道上であった。

  

   

〈621〉「チコちゃんに叱られる」

  (2022年1月22日放映)

  

〇疑問:山芋を食べると口のあたりがかゆくなるのはなぜ?

〇チコちゃんの回答:無数の小さな針が刺さっているから。

〇シュウ酸カルシウムという物質が針のようになっている。

 皮の部分に多いので、それを取り除けば、かゆみは少なくなる。

  

〇疑問:なんで鍵はギザギザしているの?

〇チコちゃんの回答:ギザギザの数ぶんの金属の棒の切れ目を

 一定の高さにそろえるため。

〇鍵の仕組みを初めて知った。こんなに身近にあるのに。

  

〇疑問:1mはなんの長さ?

〇チコちゃんの回答:1/2億9979万2458秒の間に

 光が真空中に伝わる長さ

〇地球の1/4周の1000万分の1の長さがまずは基本。

 それが1m。フランスで考案された。

授業で使えるとしたら、鍵の話かな。

山芋は食べたことがない生徒もいるかもしれない。

1mの話は、だんだん難しくなっていった。

2022年1月22日 (土)

「徳川15人の将軍たち」② 悪者役の鳥居耀蔵

    

今日は令和4年1月22日。

    

前記事に引き続き

「徳川15人の将軍たち」

(小沢章友著/森川泉絵/集英社みらい文庫)

より引用していきます。

   

   

家斉は、まつりごとにはほとんど関心をもたず、ひたすら遊び暮ら

した。

家斉の頃の大奥は、側室が四十人を数え、産ませた子は五十五人に

ものぼった。

この子たちを、家斉は、大名のもとに、養子や嫁として送り込んだ。

将軍がこんなふうであったから、庶民の暮らしも、享楽的になった。

「江戸っ子は宵越しの金はもたぬ」

という、刹那的(その瞬間だけを考えて生きること)なことばが流

布するのは、この時代からだった。

それでも、この「文化文政時代」には、元禄時代に肩をならべるほ

どの芸術文化が、江戸と上方に花ひらいた。

浮世絵師では、風景画の葛飾北斎、安藤広重、そして役者絵の東洲

斎写楽、美人画の喜多川歌麿らがけんらんとした作風をつくりだし

た。

「南総里見八犬伝」を書いた読本作家の滝沢馬琴、「東海道四谷怪

談」などの歌舞伎脚本を書いた鶴屋南北、俳人の与謝蕪村、小林一

茶、そして「浮世床」を書いた戯作者(げさくしゃ)の式亭三馬、

「東海道中膝栗毛」を書いた戯作者の十返舎一九など、庶民を楽し

ませる芸術文化が生まれた。

(158p)

   

化政文化は生徒に時間をかけて教えたところです。

どれほど伝わっているかな。

  

  

六十五歳になった家斉は、天保八年(1837年)に、五十年つづ

けた将軍を隠居し、大御所となって、次男の家慶を将軍につけた。

しかし、大御所として、実権をにぎりつづけた。

その年に、モリソン号事件が起きた。

これは、日本人漂流民を送ってきたアメリカ船のモリソン号を、「

異国船打払い令」により、撃退したものだった。

「おろかな」

「なんということをするのだ。いまの世界情勢をしらなすぎる」

幕府の対応を、蘭学者の渡部崋山、高野長英ら、蛮社と呼ばれる尚

歯会(しょうしかい)の面々はきびしく批判した。

「幕府批判はゆるさぬ。あやつらをとりしまれ」

幕府は、崋山らを、天保十年(1839年)に粛清し、獄に入れた。

これが、いわゆる「蛮社の獄」と呼ばれるものだった。

(161~162p) 

   

地元近くの田原にゆかりのある渡辺崋山。

蛮社の獄は、家斉が大御所、家慶が将軍の時のことだったのですね。

  

  

家慶の時代。

  

(水野)忠邦は、倹約を奨励し、綱紀を粛正(国家の規律などをた

だすこと)し、みだれきった風俗をただそうと、南町奉行所に鳥居

耀蔵をばってきした。

耀蔵は、絹織物の製造や使用を禁止し、寄席の制限、歌舞伎の弾圧、

好色本の出版禁止など、つぎつぎと、きびしくとりしまっていった。

江戸市中にスパイをはなち、違反者をかたっぱしから逮捕していっ

たので、伝馬町の牢獄はすぐにいっぱいになった。

「なんて野郎だ」

「妖怪だ」

その非情さで、妖怪とあだなされた耀蔵は、江戸庶民からきらわれた。

(171~172p)

   

鳥居耀蔵の名前は、悪者のイメージで残っていました。

こういう理由なのですね。

鳥居耀蔵は仕事熱心だったのでしょう。

  

  

家慶の子は、二十七人と家斉についで多いが、ぶじに成長できたのは、

家定ひとりだった。

(177p)

  

そうだったんだ。

   

「徳川15人の将軍たち」① 吉宗は「米将軍」と呼ばれていた

     

今日は令和4年1月22日。

     

この本を読みました。

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「徳川15人の将軍たち」

(小沢章友著/森川泉絵/集英社みらい文庫)

  

来週の月曜日に基礎学力テストがあります。

徳川15人の将軍を正確に書けるかのテストです。

ここでも道草 Co.慶応さんのラップで15人の将軍の名前を覚えさせたい(2022年1月17日投稿)

そのテストを作成する前に、この本は読んでおきたいと思い、

実行しました。

15人の将軍がどんな人だったのか、

その人が将軍の時にどんなことがあったのかなど、

あらましを知ることができました。

  

お江は、秀忠より六つ年上だったが、お市ゆずりの、きゃしゃな姿

で、うつくしい顔をしていた。しかし、性格はかなりきつくて、秀

忠にたいしてはやきもちやきだった。

「そなた以外は、妻はもたぬ」

秀忠は、側室をもつことをいやがるお江に、そう約束した。

このために、お静という女中とのあいだに生まれた男の子、のちの

会津藩主、保科正之をかくしとおし、お江が死ぬまで、正之とは、

対面しなかった。

(47p)

   

保科正之に関しては、こんなエピソードがあったのですね。

  

秀忠がやったこと。

  

家康がつくった尾張徳川家、水戸徳川家にくわえて、紀伊徳川家を

つくり、御三家体制をととのえた。

(54p) 

  

御三家が整ったのは、秀忠の時代だったのですね。

1月15日に放映された「ブラタモリ」は和歌山編。

なぜ和歌山に御三家が置かれたかがテーマ。

録画してあるけどまだ見ていない。

なぜ和歌山だったのだろう。気になります。

近いうちに見ます。

  

  

竹千代(家光)をまもろう、乳母のお福、のちの春日局は決意した。

お福は、信長を殺した明智光秀の家老、斎藤利三のむすめだった。

(61p) 

  

そうでした、復習。

  

  

慶安4年(1651年)、父の家光は死のまぎわ、異母弟にあたる

会津藩主の保科正之を呼んだ。

「くれぐれも、宗家(家綱)をたのむ」

まだおさない家綱を後見してくれるように、家光はたのんだ。

「わかりました」

正之は涙ぐんで、うなずいた。

会津藩は、このときのことをわすれず、幕末にいたるまで忠実に徳

川家につかえることになった。

(77p)

  

  

復習、復習。

  

  

家綱の時代。

  

明暦三年(1657年)、江戸を火の海がおそった。

本郷の本妙寺で、むすめの供養にと、火にくべられた振袖が風にあ

おられて、本堂へ落下してまたたくまに燃えあがったのである。

「振袖火事」と呼ばれた、この大火で、焼けたのは四百町、大名屋

敷が百六十、旗本屋敷が七百七十で、死者は十万人におよんだ。

江戸城にも飛び火し、天守閣が焼失し、本丸と二の丸も焼けた。

(80p)

   

最近調べた「今日は何の日」で、

振袖火事は1月18日のことだとありました。

今日は何の日 毎日が記念日 1月18日

つながった。

  

つづきです。

  

その年の九月、明暦の大火で燃えた江戸城本丸が建てなおされた。

しかし、天守閣は再建されなかった。

「物見の用しかない天守は時代遅れであります。たいせつな金銀は、

城下の復興に使うべきでしょう」

叔父の保科正之が、そう提言したからである。

(82p)  

   

なるほど、なるほど。

  

  

赤穂浪士たちをどうすべきか、綱吉はこまった。

江戸の庶民たちの人気と、柳沢吉保の主張する「浪士たちは切腹さ

せるべきだ」という意見のあいだでゆれたあと、ひと月半のちに、

浪士全員の切腹を命じた。

(96p)

  

「忠臣蔵」は綱吉の時代でしたね。

柳沢吉保の名前も久々に聞きました。

1975年の大河ドラマ「元禄太平記」の石坂浩二演じる

柳沢吉保が印象に残っています。

   

  

宝永六年(1709年)、綱吉は死のまぎわに、家宣を呼んだ。

「よいか、家宣。生類憐れみの令は、自分が死んでも、なお百年は

つづけるようにするのだぞ」

綱吉は、家宣にせつせつと言った。

「よいな、わかったな」

「わかりました」

家宣はそのときは、おとなしくうなずいた。

綱吉が死んだあと、家宣は四十八歳で、第六代将軍となった。歴代

将軍のうち、最年長の即位だった。

苦労して将軍となった家宣は、「君子仁厚(くんしじんこう)」を

かかげて、善政をしこうとつとめた。

まず、手をつけたのが、庶民を苦しめつづけた「生類憐れみの令」

を廃止することだった。

綱吉が死んだ七日後に、「大赦令」を発したのである。

「生類憐れみの令は、廃止する」

これにより、犬を虐待したとして、牢獄につながれていた八千六百

人が解放された。

(102~103p)  

     

このエピソードは、生徒にも教えました。

  

  

こうして家宣の時代は、「正徳の治」と呼ばれ、江戸庶民たちによ

ろこばれたが、その在位はたった三年と短かった。

君主は慈悲深くあらねばならぬと考え、善政をしいた家宣は、正徳

二年(1712年)、インフルエンザにかかって死亡した。

五十一歳だった。

(104~105p)

   

今回のテストの準備で、一番興味をもったのは、

この6代将軍家宣でしょう。

この人を主人公にした小説を読みたくなりました。

  

   

吉宗の時代。

  

「享保の改革」をおしすすめた。

それは、経費節減と倹約が基本だった。

吉宗はみずから着衣を木綿にして、食事は、紀伊藩のときと同じく、

朝夕二回、献立は一汁三菜の玄米と野菜中心の食事にした。

(125~126p)

  

綱吉の時代に、一日三食が始まったと、先日生徒に教えたばかり。

吉宗の時に二食に戻ったのですね。

  

  

「うぬ、幕府の方針にたてつくとは、ゆるさぬ」

元文四年(1739年)、吉宗は、(尾張の)宗春に隠居・謹慎を

命じた。

とりつぶしをおそれた尾張藩は、幕府にしたがう気持ちをあらわす

ために、幕末にいたるまで、宗春の墓には金網をかぶせた。

(129~130p)

   

なるほど、なるほど。

  

  

だが、順調だった「享保の改革」も、しだいに、かげりがみえてきた。

新田開発によって、米がたくさんとれすぎて、あまってしまい、値が

急落したのだ。米によって俸禄(給料)をえていた武士の暮らしは、

苦しくなった。

「これはいかん」

幕府は米を買いあげて、米の値段を調整しようとしたが、今度はいな

ごの大群が発生し、ききんがおとずれ、米の値段が急騰した。

あわてて、幕府は米をかきあつめようとしたが、つぎの年には、また

米あまりで、値が急落した。

このように、吉宗の治世の後半は、米にふりまわされたため、「米将

軍」と呼ばれた。

(131p)

   

そんなこともあったのですね。

  

  

家重の時代。

  

この「宝暦事件」こそは、百年後に徳川幕府をたおすことになる「尊

王思想」のはじまりといえた。

(140p)

  

初めて知った事件。

1758年のこと。

  

  

家治は、吉宗が期待したような、側近まかせにしない、みずからの強

い指導力で、まつりごとをひっぱっていく将軍になるかと思われたが、

そうはならなかった。

父の家重が、死のまぎわに、遺言したのだ。

「よいか。主殿(田沼意次)を重用するようにな」

意次は、十六歳で家重の小姓になってから、とんとん拍子に出世し、

宝暦八年(1758年)には一万石の大名となり、二十七年間、家重

をささえてきた側近だった。

「ならば、父の言葉どおり、しばらくは主殿にまかせようか」

家治は、好きな将棋や絵画にうちこんで、政治のことは、もっぱら意

次にまかせることにした。

(145~146p)

  

田沼意次は家治の時代だと思っていましたが、

家重の時代も活躍した人だったのですね。

  

  

「放射線を浴びたX年後」⑤ 山下さんから「本当によかった」と言われる

             

今日は令和4年1月22日。

   

昨日の記事に引き続き、

「放射線を浴びたX年後」(伊東英朗著/講談社)より

引用します。

   

どうしても映画にしたかった理由はほかにもある。映画となれば観

客も映像に集中してくれる。テレビのように途中でチャンネルを替

えられることもない。映画ならば最初から最後まで映像だけを追っ

てくれる。そして、なにより視聴者の息づかいが感じられる。面白

いのか面白くないのか、感動しているのか、退屈しているのか。手

に取るように分かる。それは、制作者にとっては、何より怖い反応

だ。だが、これまでテレビをやってきて、視聴者がどう見ているの

かを知る手段は、視聴率だけ。それだけでは、作り手としては十分

に納得できない部分があった。

(209p)

   

テレビ番組を制作している側の人の気持ちがわかる文章です。

視聴者がどう思って見ているのかは、知りたいところなのですね。

そりゃそうだ。苦労して制作しているのだから。

  

   

アメリカ、イギリスの太平洋上での大気圏内実験は1962(昭

和37)年まで120回以上繰り返されている。放射線降下物は

日本全土をすっぽりと包み、放射能の雨を降らせた。だが1954

年12月31日、わずか10カ月で港での放射能検査は打ち切ら

れ、その後も事件は続いたにもかかわらず検査は一度も行われず、

すべての魚が食卓へと運ばれた。現代史に残る大事件のはずなの

に、教科書では「ビキニ事件=第五福竜丸の被ばく」と矮小化さ

れている。そこが私にとって何よりも最悪なのだ。半永久的にハ

ッピーエンドにならない。

事実の解明はいまだ終わらない。いや、まだ始まったばかりであ

る。

(217~218p)

    

数カ月前まで、私は矮小化された内容で記憶していました。

勉強が大事なのですね。

   

  

「よかった、よかった。本当によかった。事件が動きはじめたが

よ。僕も諦めかけとった。やけど、伊東さんがおらんかったらこ

こまでいかんかったがよ。本当によかったが」

私は、胸が熱くなるのを感じた。山下(正寿)さんからそんな言

葉をかけてもらうのは初めてだった。

(225p)

 

このシーンを、和気一作著「放射線を浴びたX年後」から転載。

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うれしかっただろうな。

  

  

映画を見るためにこの土日は動きたいです。
   

  

  

2022年1月21日 (金)

番画〈618〉〈619〉:「ウェイウェイらんど」でフィッシャーズが酔っぱらう 人形操演を「生涯現役」でと言っていた

      

今日は令和4年1月21日。

   

番画です。

   

〈618〉フィッシャーズ

【大爆笑】新ウェイウェイらんど!全員ゴールするまで終われない飲み会がバカすぎるwww
YouTube: 【大爆笑】新ウェイウェイらんど!全員ゴールするまで終われない飲み会がバカすぎるwww

  

〇お酒とセットのすごろくがあった。

 すごろくで入ったマスの指示に従って、同封のお酒を飲む。

 こんなことを考える人がいるんだな。

 「ウェイウェイらんど」と言うらしい。

 これだ☟

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〇フィッシャーズがすごろくをやりながら酔っぱらっていた。

  

  

〈619〉「プロフェッショナル 仕事の流儀 心をこめる

  人形を生きる 人形操演 山田はるか(42)」

  (2021年10月12日放映)

  

〇ラストシーンの言葉がまぶしかった。

 「生涯現役」で人形操演の仕事がしたいと言っていた。

 体が動かなくなるまでやりたいと。

 とてもまぶしい言葉だ。うらやましいと思う。

〇私もそう思ってこなかったか。

 「生涯現役」で教育にたずさわろうと思わなかったか。

 今の自分はそうは思っていない。

 まだ遅くない。「生涯現役」でやることを見つけたい。

〇人形の下で操演している人たちのことがわかった。

 操演する人が人形を動かした途端に、人形に表情ができる。

 瞬時だ。驚きました。技を感じた。

〇この番組を見て「ねほりんぱほりん」という番組のことを知る。

 顔出しNGの人たちから、話を掘り出して聞く番組。

 本人たちが登場する代わりに、人形が演じるのである。

 いい番組は日々放映されては消えていく。 

  

「放射線を浴びたX年後」④ そして映画化が実現する

    

今日は令和4年1月21日。

  

前記事に引き続き、

「放射線を浴びたX年後」(伊東英朗著/講談社)より

引用します。

   

アメリカ政府からの見舞金の四分の三は、魚の廃棄や魚価の暴落へ

の補償に充てられ、残りの四分の一は第五福竜丸の被ばく船員の治

療などに振り分けられた。その他の被ばくした末端の乗組員への補

償はなかった。

言い添えておけば、船主がすべて懐に入れたのは必ずしも悪いとは

言えない。そもそもの補償額として、微々たるものだったのだから。

被災した船を廃棄し、新たに買い直せる額でもなかった。船主が船

を手放せば漁労長以下、全員が職を失うことにもつながる。親族が

中心の村社会でもある。血のつながった人間にあこぎな真似はそう

しまい。

はっきりと分からなかったが、漁協の方が口にしたように、当時、

口利きをした政治家の懐にかなりの部分が流れたと考えるのが妥当

だ。もちろん真相は分からない。幻と言われた資料のコピーがある

だけだ。

ただ、これだけは言える。末端の乗組員は被ばくして、健康を害し、

その対価は何ももらっていない、ということだけは。

(158~159p)

  

第五福竜丸は特別だったのです。

偶然によって注目を浴びて、補償も受けたのです。

でも実態を考えたら、見舞金の使い方は偏りがありました。

そもそもその金額では補償できない出来事が起こっていたのです。

今からでも核実験をした国々に反省を求めるのは

遅すぎないと思います。

もう遅いと思って行動しない方がおかしいと思います。

  

  

内外の浦(ないがいのうら)は今日もどんよりしていた。だが、かつ

てここから意気揚々と漁に出て行った若者たちがいたのだ。しかし何

人もの若者が被ばくし、最後までそのことを知らずに死んでいった。

無念だったことだろう。私は取材当初の思いを強くする。

「この海はビキニの海につながっている。亡くなった方々の死を無駄

にすることはできない。この重大な出来事を、なんとしても世に広め

なければ・・・」

思いを馳せ、防波堤をあとにした。

(166p)

  

現場ならではの気持ちなんだろうと思いました。

だいぶ時間は経ってしまったけど、

出漁した場所に立つとこのような気持ちになるのでしょう。

現場は大事です。

  

   

「NNNドキュメント」とは、1970年代から日本テレビ系列の

地方局制作の番組を放送し続けている、まさに私の生きがいであり

憧れとも言える枠である。2013(平成25)年12月1日の放

送で2200回を超えた長寿番組でもある。その秘密は、系列局が

多様な視点で現代社会を切り取ってきたからにほかならない。

東京に比べ、時代のしわ寄せが強く出る地方だからなのか、問題に

正面からぶつかる地方のディレクターの息吹が聞こえてくる作品が

多い。定点的に地域を見つめ続けた地方局だからこそ切り取れる、

時代の合わせ鏡と言える作品が多々ある。戦争や核といった私が手

がけたような内容もあれば、知的障害を持つ愛娘を描いた作品や、

個人の生活に寄り添ったものまで、間口が広いのも特徴だ。制作側

として実際に参加していて感じ入ることは、見せ方への注文はあれ

ど、あれダメ、これダメ、という内容への介入がいっさい無いこと

だった。これには驚きの一言だ。

(169~170p)

   

前々記事に書いたけど、今年は「NNNドキュメント」に注目したい。

その中から、自分でも取材してみたいものに出合いたい・・・

なんてことも考えています。

  

  

私は言った。

「一度放送したら終わり。これでは事件のことを十分に知ってもら

えない。番組を映画化したい」

大西は、ビールを一口飲むと答えた。

「Nドキュの一時間の拡大枠でやれたら、映画に挑戦しよう!」

「どうせ酔いが醒めたら忘れとんでしょ!」

ぬか喜びとならないように、私はあえて軽く聞き流していた。

(207p)  

   

テレビ番組を制作している人も思っているんだよなあ。

「一度放送したら終わり」

見る側だと「見逃したら終わり」「録画しそこなったら終わり」

その点、映画作品はいい。

伊東さんはこの後、映画化を実現させます。

その映画を見てみたいです。

   

  

  

   

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