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2016年2月22日 (月)

「ダメ!を言わなければ・・・」からの引用その2

 

今日は2月22日。

 

「『ダメ!』を言わなければ子どもは伸びる」

(親野智可等著/PHP研究所)からの引用2回目です。

間が空いてしまいました。

  

  

前回の最後に叱られることが多い子は、

親に対して不信感を持つようなると引用しました。

その続きをしっかり引用したいと思いました。

  

「もしかしたら自分は愛されていないのではないか?」

「好かれていないのではないか?」

「あまり大切にされていないような気がする」

「嫌われているのではないか?」

という気持ちが、どうしても出てきてしまうのです。

それはそうです。

「また〇〇してない」

「なんで〇〇しないの」

「〇〇しなきゃダメでしょ」

「これがダメ」「これができていない」

などという否定的な言葉をつねに浴びせられていたら、

誰だって親の愛情に自信が持てなくなります。

子どもも、頭では「お父さんは私のために叱ってくれているのだ」

「お母さんは僕のために言ってくれているのだ」

と考えようとします。

そして、けなげにも自分にそう言い聞かせようとします。

そうでないと、納得できないからです。

でも、やはり、意識のコントロールが利かない

無意識の部分があるのです。

そこでは、自分でも気づかないうちに

「もしかしたら愛されていないのではないか?」

という気持ちを持つようになってしまいます。

これは抑えることができないものです。

なぜなら、自分でも気づいていないからです。 (25p)  

  

  

「無意識の部分」が印象的でした。

意識していたらコントロールできる可能性がありますが、

無意識はいつまにか自分の行動を支配します。

「無意識」という視点を意識している親野さんにビックリです。

  

引用を続けます。

  

このように、叱られることが多くなるにつれて、

親の愛情に対する疑い、愛情不足感、親への不信感、

こういったものが心の底でだんだん大きく育ってしまうのです。

これについて、私はある小学2年生の女の子のことを思い出します。

その日、私は「赤ちゃんとおへそ」という授業をしました。

赤ちゃんはお母さんのお腹の中でどのように大きくなるのか、

へその緒はどんな働きをしているのか、ということを学ぶ授業です。

そして、その授業の最後に、子どもたちが

それぞれ自分の親に書いてもらった手紙を読む時間を設けました。

その手紙には次のようなことが書かれています。

その子がお腹に宿ったとわかったときの喜び、

生活でどんなことに気をつけていたか、

お腹の子どもにどうやって話しかけていたか、

お腹を蹴ってくれてうれしかったこと・・・。

「生まれてきてくれてありがとう。大好きだよ」

という気持ちが伝わるような内容です。

どの手紙にも親の愛情がいっぱいあふれています。

子どもたちはみんな食い入るように何度も読んでいました。

涙を流している子もいっぱいいました。

すると、一人の女の子が私のところに来て涙ながらに言いました。

「先生、私すごくうれしい」

「そうかぁ、うれしいんだね」

「うん、だって今初めてわかったんだもの」

「えっ、何がわかったの?」

「お母さんが私のこと好きだって・・・」

「・・・・」

私は返事に困りました。

その子は、お母さんが自分のことを好きだということが

今初めてわかったと言ったのです。

「生まれてきてくれてありがとう。大好きだよ」

と書いてある手紙を読んで初めてわかったと言ったのです。

つまり、いつもそう感じていないのです。

でも、次の瞬間、私は「やっぱり・・・・」と思いました。

というのも、その子のお母さんは絶えず否定的な言い方で

叱ってばかりいるお母さんだったからです。

家庭訪問、授業参観、学校行事などのとき、

子どもに話しかける言葉はいつも否定的な言い方でした。

生活科の授業で親子で芋きんとんを作ったときも、

「ちゃんと丸めなきゃダメでしょ」

「もっと固めなきゃダメでしょ」

「なんでちゃんと拭かないの」などの連発で、

聞いていて切なくなりました。

決して子どもを愛していないわけではないのですが、

自分の言葉にあまりに無自覚な感じでした。

何か言うとき、すべて否定的に叱る言い方になってしまう人なのです。

このような言い方をされていると、親の愛情に対する疑い、愛情不足感、

親への不信感などが子どもの心の底でだんだん大きく育ってきます。

(26~28p)

  

今度は「無自覚」という言葉が出てきました。

この視点も親野さんらしいかもしれません。

 

この話はまだ続きます。次の投稿で載せます。

  

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