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2016年1月30日 (土)

粘菌(変形菌)の本を読んでみた

  

今日は1月30日。

  

今年は読書が順調です。

こんな本を読みました。

71w7ekcx2cl 「かしこい単細胞 粘菌」(中垣俊之・文 斉藤俊行・絵

福音館書店)

  

粘菌に興味を持ったのは、

このブログでも何回か書いてきた番組

「完全版 明治神宮 不思議の森」(1月2日放映)を見たからです。

  

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明治神宮の森では、粘菌が100種近く発見されたそうです。

映像で粘菌がだんだん巨大化していくのを見ると、

気持ち悪いとも思いますが、好奇心の方が上回ります。

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↑枯れ木や落ち葉の上をゆっくり動きながら、

バクテリアなどを食べるそうです。

上の写真はきのこを襲って食べている粘菌です。

  

アメーバーのように動いていた粘菌は、

ある時、突然姿を変えます↓

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きのこのような形に変身して、胞子を飛ばして、

子孫を残したのです。

胞子を飛ばしている映像もありました↓

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この映像を見て粘菌に興味を持ち、本も読んでみました。

胞子を飛ばす仕組みも本にありました。

そのページの写真を載せます。

Epson668 粘菌の一生を図示したものです。

全てが見たい人は本を手に入れて見てくださいね。

  

驚きは、粘菌は単細胞だということです。

人間は60兆憶個の細胞からできています。

粘菌はたった1個の細胞からできています。

なのに巨大化したり、変形したり、移動します。

不思議な生きものです。

上記の本を読むと、粘菌は効率よく変形する生き物だとわかります。

その動きは「自律分散方式」に乗っ取っています。

この方式の説明を引用します。

  

【自律分散方式】

遠足などで大勢が一緒に行動する時には、

引率の先生が全体を見渡していて

列が乱れると注意し、みんなを進むべき方向にみちびきます。

そのように誰かが全体をまとめて

進むべき方向を指示するやり方を「集中管理方式」といいます。

一方、魚やアリの群れが、引率役もいないのに、

みごとにひとつにまとまって動くことがあります。

その時、魚やアリは、それぞれの周りにいる仲間の動きを見て

自分の進む方向を「自分の判断で」決めているように見えます。

このようなやり方を、「自律分散方式」と言います。 (32p)

  

粘菌の変形は、細胞内の原形質の流れが活発だと

太くなります。

流れが不活発だと細くなり、最後はなくなってしまいます。

これで効率のいい変形をしていくのです。

本の作者は、この方式は人間の脳も同じだと言っています。

脳内でよく使われる部分は電気信号がたくさん流れ、

つながりが良くなります。

使わない部分はつながりにくくなります。

作者はこう書いています。

  

粘菌とヒトはおおいにちがう生き物ですが、

生き物としては共通しているところがあるということなのでしょうか。

(33p)

  

脳は指令を出して体を動かしますが、

その脳を動かす司令官のようなものはいなくて、

脳は「自律分散方式」なのです。

不思議なことです。

  

  

次のサイトも参考になりました。

※参考:日本変形菌研究会

  

昭和天皇や南方熊楠が粘菌の研究で

有名だったということも書いてありました。

言われてみれば、そうだったと思い出します。

  

最後に、このサイトに書いてあったことを引用します。

変形菌(粘菌)の魅力についての文章です。

〇集める楽しさ

変形菌は小さいので見つけるのは難しいですが、

虫と違って逃げないので、確実に採取できます。

採取した変形菌の子実体は乾燥させて、

防虫剤などで虫やカビを防いでいれば、

見つけた時の形のまま50年ぐらいは

標本として保存することができます。

自分が死ぬまで、標本に囲まれて過ごすのも良いでしょう。

  

まだまだこの気持ちにはなっていません。

ほんの少しかじったくらいです。

この文章を書いた人は、粘菌にどっぷり何だろうなあ。素晴らしい。

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