まもなく1学期の通級指導が終わる/振り返ってみる
今日は令和6年7月12日。
今日から3日間は懇談会があります。
昨年度まで、通級指導教室では懇談会がなかったようですが、
今年度は希望があって行うことにしました。
急遽のことなので、希望制にしました。
14人が希望です。
どんな話をしようか。
いい機会なので、1学期、試行錯誤してやってきた
通級指導のまとめをしてみたいと思います。
◯週に1時間、あるいは2週に1時間だけの通級指導。
でも子どもたちにしてみたら、
本当は通級学級で授業を受けるはずなのに、
その授業を受けずにやってくる1時間。
少ないけど、貴重な1時間だと考えて、その1時間が、
子どもたちにとって、有効なものになるように、
考えうることで、実行できることは実行したい。
◯たった1時間を少しでも有効にするために通級ノートを使う。
通級ノートにやったことを記しておくことで、今までどんな指導を
してきたのかを思い出すことができる。週に1時間なので、
やったことを忘れてしまいがち。ノートに記して残すことで、
振り返りやすい。次に何をしたらいいかを考えることもできる。
◯たった1時間を少しでも有効にするためには、1時間でやったことを
通常学級の担任と、保護者と共有したい。そのためには通級ノート。
通級ノートに、1時間でやったことを書いて通常学級担任に知らせる。
通級学級じゃないと表さない子どもの表情や行動もあると考える。
それらを知らせたい。
保護者にも、授業でやったことを付箋に書いて、
通常学級担任に子どもの連絡帳に貼ってもらうことで、連絡できる。
保護者にどんな連絡をしているかも、通常学級担任にも知ってもらえる。
保護者に伝えて、通級指導教室でどんなことをやっているのか
知ってもらい、家庭で協力してほしいこともお願いできる。
◯通級ノートに、通常学級担任から通級指導教師にいろいろ情報を
書いてもらう。いいことなら、通級学級でも褒める。間接ぼめは有効。
問題行動については、下記にも述べるが、それについて話をすることが
できる可能性がある。
◯1時間だけとはいえ、1対1の指導だからできることがあると思う。
定期的に1時間、じっくり子どもと接することができるのは、
通級指導ならでは。この特徴を活かしたい。
通常学級の場合、1対1で話す機会は、問題行動があった時が多い。
教師も子どもも、異常な状態。平常心で1対1ができるのはいい。
◯子どもたちにとって、通常学級での自分を客観的に見ることができる
時間と考える。通常学級でおかしなことをしてしまったことを、
場所を変え、その時に現場にいなかった教師との会話の中で、
客観的に思い出して、その原因、これからどうしたらいいかなど、
考えることが可能である。
そのためには、通常学級の担任の情報提供が必要である。
◯1対1なので、教師の魅力も大事になる。
子どもたちから、魅力ある教師でないと、
たった1人で教室に進んで来てくれる状況は作られない。
通級指導学級に来るのが苦痛になってしまう。
どんな教師になるか。
勉強を楽しむ教師でありたい。
何を始めるかわからない教師でありたい。
知的な教師でありたい。
子どもの話を最後まで聞くことができる教師でありたい。
ベストは、生き方の参考になる教師になれたらいい。
◯授業の内容を、他の人に話したくなるようなものにする。
子どもが家庭で話す、通常学級担任に話すことで、
それが授業内容の復習になり、理解が進む。
通級指導教室でやっていることを家庭や通常学級担任が知って、
協力をしてもらえる。
◯授業内容は、知的な内容でありたい。
親も知らない、通常学級の担任も知らない、友達も知らない、
そんな知識は持っているだけで、自信になるし、
他の人に話すことで感心され、自己肯定感にもつながる。
話したいことをたくさん持つことで、コミュニケーションにも
積極的になると考えたい。
◯カブトムシの幼虫と成虫、カマキリの卵嚢、チョウの蛹、ヤゴ、
ゲンゴロウなど、生き物は見ていて飽きないし、生態は面白い。
子どもたちの癒しにもなるし、好奇心をくすぐるものでもある。
教師も飼育していて楽しい。
子どもの気持ちをほぐすのにも効果的と考える。
通級指導教室で、生き物を飼育するのは、上記の理由で効果的である。
◯タブレット端末を有効に使いたい。
子どもが、自分が体験したことを話をする時に、
説明に窮する時がある。
そのような時に、タブレット端末で関連写真を示すことで、
「そう、そう、これ、これ」となり、
話が具体的になるケースが多かった。
すぐに疑問を言う子どももいる、
教師が指導の中で疑問に思うこともある。
「なぜハエは、前足をスリスリするのか」
「夾竹桃(キョウチクトウ)は本当に毒がひどいのか」
など、すみやかに疑問を解決したり、言ったことを証明したりするのに、
タブレット端末は有効であった。
1時間の授業内で解決できるのもいい。
直接見ることができなかったことも、写真や動画で撮っておけば、
すぐにそれを見せることができる。
1対1なので、簡単に見せることができる。
◯退職した身で、通級指導に初挑戦。
でもやってみて、今まで自分がやってきた手法や考え方が
丸ごと活かせる分野だなと思った。
うまくいった手法や考え方を凝縮できる。
さらに、いろいろな子どもを見てきて、
こうしてあげればよかったと思ったことが、
目の前の子どもにできるぞと思う時がある。
これだけこまめに、通常学級担任や保護者に情報を流してできることも、
その一つ。これは退職した身だからできること。
通常学級担任の時にはできなかった。
それがどんな効果があるかは、今年度でわかる。
◯最後に、通級支援学級の目的について。
サークルで、メンバーから言われたのは、
「自己肯定感を高めてあげることだよ」と言われたのがしっくりきた。
そのために、子どもたちに特別の、とっておきの知識と体験を
少しでも与えるのがいいのかなと思った。
自分を客観的に見られるのも、これからどうしていけばいいかが見えて、
それもプラスになるはず。
通級支援学級の存在意義はここだなと現時点では思う。
以上、まとめてみました。
もしかしたら、1学期期間中に思いついて書き加えることが
あるかもしれません。とりあえず、1学期中(7月19日まで)は、
改訂版が出るかもしれないです。
将来、指導が行き詰まったら、初心に返るために、
この記事を訪れたいです。
(63歳が書くようなことじゃないか。63歳で初心?)
懇談会が間もなくです。