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2016年2月

2016年2月11日 (木)

「タイピング能力の低下への懸念」引用

 

今日は2月11日。

  

「学校とICT 2015年10月号」(Sky株式会社)より

  

和歌山大学教授の豊田充崇さんの文章から引用します。

この方のお話は以前直接聴いたので注目しました。

※参考:ここでも道草 10月17日セミナー報告その3/「スポット研修」という名前がいい(2015年10月18日投稿)  

  

「タイピング能力の低下への懸念」

学習課題を解決するための優れた手段として

コンピュータを活用する場合、

やはり前提となるのは「タイピング能力」です。

紙上に書くよりも早く文字入力できてはじめて

その効果が得られると言えます。

しかし、「情報活用能力調査結果(平成26年)」にょると

小学5年生の平均タイピング速度は、

わずか分速5.9文字しかなく、

平均で10秒に1文字程度しか入力できないという実態が

明らかになっています。(14p)

  

10秒に1文字では、はかどらなくて嫌になってしまいます。

文章をつくるのではなく、文字をうつことで精一杯です。

  

これらの背景には、

スマートフォンやタブレット端末の個人普及によって、

家庭内で親子がコンピュータ共有して使う機会が減少したことや、

フリック入力や音声入力などの手軽な

文字入力方法が開発されたことで、

自然にタイピングをマスターする機会が

少なくなっていることが考えられます。

また、学校においては「総合的な学習の時間」の

カリキュラム変更などで、

定期的なコンピュータ教室の利用が減少していると言います。

このような背景からも、タイピング速度の低下は顕著であることがうかがえます。

(14p)

  

なるほどと思いました。

タイピング速度低下の理由をこうやって分析してしまうなんてさすがです。

スマートフォンやタブレット端末の普及も理由なんだ。意外でした。

  

  

そもそも文字入力ができなければ、

ICTを用いた「情報を収集・判断・表現・処理・創造」などが

できるはずがありません。

九九を覚えないまま、方程式を解くようなものです。

  

また、手書き文字認識や音声入力などの

新しい入力デバイスの開発により、

児童生徒のタイピング速度の低下は

それほど憂慮する必要はないと言われています。

(14p) 

  

確かにそう思えます。

でも豊田さんはこう書いています↓

  

しかし、いわゆる「パーソナルコンピュータ」が現れてから40年近く

キーボード入力に代わる安定した入力デバイスが

使用されていない現状からすると、

タイピング速度の低下は楽観視できるものではないと

懸念を覚えます。 (14p)

  

自分の実体験でも、キーボードがうてないのは、

ICTを使いこなせないと思います。

  

「情報活用能力調査結果」をうけ文部科学省が発行した

「21世紀を生き抜く児童生徒の情報活用能力育成のために」

の冊子にも、あらためてタイピング指導についての

事例が掲載されています。

情報活用能力の基礎的なスキルとして、

児童生徒にいかにしてタイピングスキルを習得させ、

「適切な情報手段」として積極的なICT利用を促していくかを、

私たちは考えなければなりません。 (14p)

  

ちょっと軽視しがちだったことに

目を向けるきっかけになった文章でした。

2016年2月 9日 (火)

毛になる細胞が皮膚になる細胞になってしまう

 

今日は2月9日。

  

こんな記事を見つけました。

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最近、奥さんから「髪の毛が薄くなったんじゃない」と言われました。

本当に?と思いました。

いつも行っている床屋さんは、

まだまだ大丈夫ですよと太鼓判を押してくれていました。

なのに・・・・。

髪の毛が薄くなるのは、髪の毛が細くなると思っていました。

しかし、上の記事を読むと、

毛になる細胞が皮膚になる細胞になって、

最後ははがれ落ちてアカになるとありました。

びっくりです。

もう毛が生えなくなってしまうのです。

  

さあどうなる?頭髪。

2016年2月 7日 (日)

通算4700本目の投稿 写真中心で「世界一受けたい授業」/17か所の素晴らしい部分

 

今日は2月7日。

  

4600本目が12月2日でした。

2か月で100本ペースが理想ですが、

ちょっと足りませんでした。

  

前投稿に引き続き、

写真中心で「世界一受けたい授業」の内容を

紹介していきます。

今回は昨年12月5日放映分です。

菊池省三先生登場です。

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正解は「自信」です。  

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それではどうやって自信を持たせるか。

それが宿題に出されました。

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「ほめ言葉のシャワー」いいですね。

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次の実践例に驚きです↓

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孤独で攻撃的だった下堂薗君の作文。

あまり上手ではない作文でしたが・・・・

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菊池先生はこの作文で17か所の

「素晴らしい部分」を見つけました。

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この番組で最大の収穫は、この作文です。

明日からやり方を変えたいことができました。

やはり、以前のように日記は一晩あずかって

じっくり見て丁寧にコメントを書きたい。

最近は空き時間に見て、帰りには渡していました。

急いで見ているので、見逃していることが多いと感じます。

  

  

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それでは次の問題。

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またまた問題です↓

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正解は「係」です。でも「○○係」とは言いません。

「○○会社」です。

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4つ目の問題↓

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ラストの菊池省三先生の言葉は聞き書きします。

 

多くの子どもたちは、いけないことをしていても、

よく話を聞いてみると、これじゃあダメだとか、

早く抜け出したいとか、みんな心のどこかで思っているんですよね。

そういう気持ちの一歩を踏み出せるのは、

やっぱり親や教師や周りの大人の役目なんじゃないかなっていうふうに

私は思っています。

 

  

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以上です。

録画してあったけどなかなか見れずに、今日見ました。

と早く見ておけばよかった。

でも明日から日記指導は変えます。

  

写真中心で「世界一受けたい授業」/絵本の読み方・選び方

今日は2月7日。

  

毎週土曜日に放映される「世界一受けたい授業」は、

字幕がしっかり出てくれます。

今回はその字幕を利用して、番組内容を伝えたいと思います。

聞き書きは最低限にしてみます。

  

昨晩、2月6日放映の「世界一受けたい授業」です。

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この授業の名前は

「大人も子供も能力アップ!

誰も教えてくれなかった絵本の読み方・選び方」です。

ミッフィーの生みの親です↓

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なぜか?

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子どもを寝かしつけることができる本↓

実際に実験してみました。

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読んであげる子の名前を言ってあげるのですね。

  

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ゆっくり読むところは青字で書かれているそうです。

なるほどなるほど。

5分後↓  

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8分後↓

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これはミラー効果をねらったのかな?

  

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↑威力のある本です。

  

  

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↑たとえば「じのないえほん」

あなたならどのようなセリフを言いますか?

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次は仕掛け絵本の紹介。

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この影絵はあの人を思い出します。

ええと・・・ええと・・・山下工美さんです。

今はどのような活躍をしているのでしょう。

ここでも道草 山下工美さんの作品を東京の病院待合室で見た!(2008年4月1日投稿)

また情報を得たいです。

  

  

再び番組に戻ります。仕掛け絵本のつづき。

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次は動物が動く絵本。

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大ベストセラー絵本。

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以上です。

  

2016年2月 6日 (土)

シリーズ真田丸8.「生物学レベルの戦国」「目線を下げる」その2

  

今日は2月6日。

  

大河ドラマ「真田丸」の視聴率がだんだん低下してきたと、

Yahoo!ニュースで見かけました。

面白いと思うけどなあ。

まだ始まったばかり。これからですよ。

  

  

以前の投稿で、

「城に竹束が置いてある映像は、大河ではたぶん初めて」

と引用しました。

※参考:ここでも道草 シリーズ真田丸5.竹束も見逃していました(2016年1月17日投稿)

「本能寺の変」に関する映像を調べていたら、

2006年6月11日放映の大河ドラマ「功名が辻 23 本能寺」

お城ではないけれど、竹束が出てきました。

本能寺にいる織田信長を攻める明智光秀軍が

竹束を出してきました。

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織田信長(舘ひろし)が登場して、迫りくる明智軍に発砲。

信長は次々に竹束の縄を鉄砲で切断して、竹束が散乱させます。

ドラマです!

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「功名が辻」で足利義昭を演じていたのが三谷幸喜さんでした。

信長が死んで大喜びをしているシーンです。

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その三谷幸喜さんのインタビュー記事の引用の続きを書きます。

前回はここ↓

ここでも道草 シリーズ真田丸7.「ふざけて書いているわけではない」「目線を下げる」(2016年1月31日投稿)

引用元の本は「NHK大河ドラマ・ストーリー 真田丸 前編」(NHK出版)です。

  

「目線を下げる」が出てくる文章です。

  

この時代を描くにあたっては、

もちろん基本的なことは知っていましたが、

改めて勉強をし直しました。

改めて資料を読み込み、いちばん感じたのは、

当たり前なんだけど、現代の尺度で当時を見てはいけないということ。

そういう意味では、幕末のほうがはるかに書きやすい。

まだ今と地続きのような気がしますから。

戦国は全くの別世界。

善悪の基準一つ取っても、今とはぜんぜん違う。

例えば、側室問題。

信繁には側室がたくさんいましたが、

それも現代人には、ひっかかるところ。

でも、当時は当たり前だったんですよね。

今回は、信繁を描くうえで側室は避けて通れないので、

きちんと描くつもりですが、そのうえで、視聴者が見ても、

違和感のないような描き方をしたい。

その辺のさじ加減が難しいです。 (133p)

 

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長澤まさみさん演じる「きり」も、真田信繁の側室です。

  

  

「戦を終わらせ、平和な世の中を作るぞ」的な会話も、

今回はあえて避けるつもりです。

戦国の人々は、明日は死ぬかもしれない状況で、

毎日を死に物狂いで生きていました。

人生観も死生観も現代とは当然違うわけで、

そもそも平和の概念がどれだけあったのか。

とは言っても、(戦をしないで済むなら、したくないなあ)

くらいは考えていたと思うんです。

やっぱり切られたら痛いのは、昔も同じですから。

そういう生物学レベルで、戦国を描いてみたい。

つまりは目線を下げるということ。

大河ドラマは「ドラマ」なんです。

歴史の再現ではない。

やはり、登場人物の息吹が感じられないと、

ドラマとしておもしろくありませんからね。 (133p)

  

なるほどと思いながら読んだ文章です。

生物学レベルの戦国を期待したいです。

第4話で印象に残った安土城下のにぎわい。

信繁が安土城を見上げるシーン。

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明日の第5話で期待したいのは、人間味あふれる徳川家康の伊賀越え。

「PL学園最強世代」からの引用その5.伊藤敬司さんから学ぶこと

 

今日は2月6日。

  

前投稿に引き続き、

「PL学園最強世代 あるキャッチャーの人生を追って」

(伊藤敬司・矢崎良一著/講談社)からの引用です。

  

  

弟の康人も言う。

「兄貴の今の姿を見ていたら、限られた命とか、与えられた人生とか、

そういう思いは自然に強くなりますよ。

だから僕も仕事で、周りに一生懸命やらないヤツとかもいるじゃないですか。

そういうヤツを見ると、イラッとします。

仕事したくても出来ない、這って行ってでも仕事がしたいって人もおるのに。

何事も一生懸命やらないかんな、と思いますよね。」 (272p)

  

この本を読んで、伊藤敬司さんから何を学ぶか。

ここにあるあるように、病気になってない今の自分を幸せだと気づき、

一生懸命に生きることをする。まずはこのことだと思う。

  

  

敬司が愛してやまない母校PL学園の野球部は、

現在、存続が危ぶまれながらも必死に踏ん張っている。

コーチとして後輩たちを支えているのが、

同期の中の一人、深瀬猛だ。

深瀬は「敬司の本のために」と、立浪、片岡、野村、橋本に声を掛け、

スケジュール調整を頼み、実現したのが口絵の写真だった。

そのとき深瀬は同じ場所にいながら、

「俺は立場が違うから」と一緒に写真に収まることもなく

黒子に徹していた。(273p)

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この本の最初に、この写真があります。

駆けつけた同級生の元プロ野球選手たちだけでなく、

もう一人の同級生が関係していたのですね。

  

  

敬司はブログにこんなことを書いたことがある。

〈この世の中には、様々な人々が、いろんなものを抱えて生きている。

私の場合は、ALSという病気だ。

病気を通じて、いろいろなことを学ぶことが出来た。

いちばん感じるのは、心を込めて介護をしてくれる皆さんの暖かさ。

逆に、面倒くさそうにあしらわれた時の寂しさも教えてくれた。

人間にとっていちばん辛いことが、

存在することを煩わしく思われることだということも学んだ。

これからも、いろいろなことを学ばせてくれるだろう。

自分自身、健康であった時、後者のような態度を取っていたのかもしれない・・・。

その人たちに謝りたい。ごめんなさい。

そして、頑張って行こう。〉  (274~275p)

  

けっこうヘルパーに厳しいことを言っていた伊藤さん。

伊藤さん自身も自分の過去を反省していました。

人間、なかなか理想的には生きれません。

重たい病気にかかって初めて気がつくこともあるのです。

伊藤さんが体験して気がついたことを、

こうやって本を読んで私たちも学ぶことができます。

  

  

伊藤さんはこう書いています。

 

いつのことだったか、テレビの報道番組で、

ある女性のALS患者の特集が組まれていた。

その方は、取材に対して常に笑顔で対応されていた。

同じ病気の者として、なかなか出来ることではないと思った。

その方は、まだ私のように全身の麻痺が進行しておらず、

食事も口から食べており、喋ることも出来ている。

(中略)

その方は、「病気で悩むことはありますか?」という質問に対し、

こんなふうに答えておられた。

「不思議とないんです」

そして、こう笑顔で言った。

「他の家族がなるよりも、私でよかった」

その言葉は強く印象に残った。

自分に問い掛けてみたら、私も同じことを思ったからだ。

同病の人と、直接会うような機会はなかなかなかったので、

こうした番組を見られてよかった。

笑顔で病気と向き合う姿に感動し、共感も覚えた。

私がこうした本を残すことも、

誰かに同じように勇気を与えたいという気持ちからだ。

そして、その人は、こうも言っていた。

「私には間に合わないかもしれませんが、

いつの日か治療方法が見つかり、難病でなくなる日が来ることを願っている」

私も同じ気持ちだ。  (284~285p)

  

このような絶望的な病気に見舞われても、

必死に生きていた伊藤さんから学ぶべきことは、

やっぱりここに書いてあることだと思います。

今の自分の現状を嘆くことなく、勇気をもって頑張ろうということでしょう。

次は何に取り組む!

  

 

以上で「PL学園最強世代」からの引用を終了。

  

  

「PL学園最強世代」からの引用その4.気管切開

  

今日は2月6日。

  

前投稿に引き続き、

「PL学園最強世代 あるキャッチャーの人生を追って」

(伊藤敬司・矢崎良一著/講談社)からの引用です。

  

青山には、都市対抗の本大会で、

観戦に訪れた敬司にウイニングボールを手渡すという目標がある。

監督就任後、連続出場は果たしているが、

まだ監督初勝利を収めていない。

「なにがなんでも、と思っています。

それでほんのちょっと、1割くらい、恩返しができるかな、と。

でも、伊藤さんは

『俺に恩返しするくらいなら、後輩をかわいがれ』と言われると思います。

『恩は下に返していくもんや』って怒られます。

そういう人なんです」   (216~217p)

  

「恩は下に返していくもんや」

格好いいですね。

格好いいと思うことには真理があるんだよなあ。

  

  

今、病気の敬司が生きていくうえで、

彼を取り巻くたくさんの人たちがいる。

妻の桂子、娘、大阪の敬司の両親、弟夫婦、桂子の両親、

そして介護に就くヘルパー、ケアマネージャー、医療のスタッフ・・・・。

そうした人たちが、それぞれの立場で頑張っていることで、

敬司の今の生活は成り立っている。

実際のところ、もはや「頑張っている」のレベルを超えて、

「度を越して、いっぱいいっぱいになっている」(桂子)という状況がある。

(中略)

敬司自身、そうした状況はわかっている。

わかってはいるが、わからないようにしている必要がある。

自分のために誰かが大変な思いをしているということを、

わかりすぎてしまうと、

今度は自分が生きにくくなってしまう。

それゆえ、わからないようにしている。

しかし、そのことをずるいと責めるのは酷だ。

敬司は敬司で必死に生きている。  (232~234p)

  

その立場にならないと分からない気持ちだと思いました。

現在、敬司は気管切開を拒否している。(中略)

気管切開を行うことで、誤嚥の苦しみはやわらげられる。

そして、延命に繋がる。

ただし気管切開すると、在宅での介護は現実的に難しくなる。

おのずと専門の施設に入り、入院介護の形に切り替わることになる。

そのことは桂子もはっきりと伝えている。

それに対して、敬司は「絶対に(病院には)入りたくない」

という意思表示をしている。

気管切開の拒否については、桂子も同じ考えを持っている。

公的機関は気管切開を推奨しているのか、

日本ALS協会(ALS患者の療養生活の向上と治療方法の確立を目的とし、

1986年に設立された非営利団体)などの機関誌には、

管切開した患者の取材記事や写真がよく掲載されている。

しかし現実には、その選択肢を選ばない人も数多くいるという。

世界的に見ると気管切開を積極的に行うのは日本くらいで、

外国ではその割合が圧倒的に少ない。

気管切開を行えば、おのずと二十四時間介護体制が必要になる。

経済的な問題などを考えると、それが許されるのは、

現実的には一部の患者に限られてくる。桂子は、

「現状、それを選ばせてあげられなかった家族が、

すごく非人道的みたいなムードを感じます」と問題点を指摘する。 

(239~240p)

  

気管切開に関する問題点は、同じALS患者のヒロさんも言っています。

ここでも道草 “ヒロ”難病ALSとの闘い6/ブログの代読(2014年8月10日投稿)

命をかけた、周りにいる人たちの人生も巻き込む選択だけに、

その立場になったらきついだろうなあ。

  

 

すべては、ALSという病気が招いた悪循環だった。

ALSという病気は、運動神経を壊すだけでなく、

様々な有形無形のものを壊していく。

家族の絆、人生の目標、自分のプライド・・・・。

そして病気は敬司の身体だけでなく、

周りの人々の心や人間関係までも蝕んでいく。

それでも、周囲の人間が無意識に支え合うことで、

最悪の事態だけは回避できるのかもしれない。

救いようもなく介護に疲れ果て、最悪の選択をしてしまう家族も現実にいる。

しかし、そうすることもやむをえないほど、

周りの人間も追い込まれています。 (243p)

   

  

介護のたいへんさをこの本でよくわかりました。

  

2本前の投稿で紹介した次のサイト。

全国障害者介護制度情報 重度訪問介護で暮らすー難病ALS-

ここで患者Mさん、Nさんの生活が紹介されています。

農家の人たちです。

マスコミに登場している人たちだけでなく、

そうでない人たちもALSになり、闘病していることをあらためて知りました。

「PL学園最強世代」からの引用その3.巨大な壁「ALS」

 

今日は2月6日。

  

前投稿に引き続き、

「PL学園最強世代 あるキャッチャーの人生を追って」

(伊藤敬司・矢崎良一著/講談社)からの引用

  

 

そもそも過去の球歴や実績などを振り返ったり、

「凄いね」と言われることは正直好きではない。

そえはあくまでも過去であり、

今現在の評価とは何ら関係ないことですから。

ましてや、それで仕事ができるわけではないし、

そのことにしがみついても、

なんらプラスにはならないと思っていました。

ただ心の中で≪あれだけ苦しい思いをしたから乗り越えられる≫と、

どんなアクシデントが襲ってきても

私のバックボーンには常に野球がありました。

しかし、ALSという病はそのバックボーンをもってしても

適わない巨大な壁となり、

私に「絶望」という言葉の意味を嫌というほどわからせてくれました。

ALSは、今まで積み上げてきた小さなプライドや自信を

完膚なきまでにぶち壊してくれました。

そんな中で、私はもう野球を見る気を失くしていました。  (199~200p)

  

私に「絶望」という言葉の意味を嫌というほどわからせてくれました。

が特に印象に残りました。

とても残酷な病気だと思います。

  

  

野球を見る気を失くしていた伊藤さんが、

後輩たちの活躍を見たいために、

再び野球観戦に行くことになります。

そのための準備がたいへんでした。

  

そして、最大の障害は試合の日程であった。

平日に行われる初戦はスタッフのスケジュールが難しく、

休日前に組まれた2回戦が唯一観戦可能な試合だった。

夜の試合なので、10月28日~29日の1泊2日になる。

チームが初戦で負けたらどうするのか?

これだけの準備をしておきながら、中止するのも癪なので、

そのときには観光旅行に切り替えることにした。

初戦、JR東海はJR九州に3-1で勝ち、2回戦進出を決める。

エース川野慎也の完投勝利だった。

大会前の練習で、選手たちは

「なんとしても初戦を突破し、伊藤さんが観戦できるようにしよう」

と言葉を掛け合っていたという。

そんな話を聞かされ、敬司は胸が熱くなった。  (203p)

  

読んでいた私も胸が熱くなりました。

やっぱり人は「誰かのために」となった時に、

頑張れる生き物だと思います。

そしていよいよ試合観戦。

  

  

旧知の人たちと挨拶を交わすたび、敬司は思った。

≪変わり果てた自分の姿を見て、どう思ったのだろう?≫

みな、一様に驚きの表情を浮かべていた。

言葉には出さないが、「頑張っているんだな」と

喜んでくれる人もいれば、

「かわいそうに」と哀れむ人もいただろう。

ただ、敬司の心の中で、

≪どんな姿になろうとも、隠れるような行動は取りたくない≫

という強い決意があった。

この世の中には、原因さえもわからない得体の知れない難病が、

ALSを含めゴマンとある。

誰もが苦しい毎日を送っていたはずだ。

まずは一人でも多くの人に認知してもらえないと、

問題が山積している障害者への社会保障制度の改善にもつながらない。 (209p)

  

私が伊藤さんと同じ立場だったらどう思うだろうか?

そう思って読みました。

生き方の参考になる文書です。

2016年2月 5日 (金)

「PL学園最強世代」からの引用その2.重度訪問介護

 

今日は2月5日。

  

前投稿に引き続き、

「PL学園最強世代 あるキャッチャーの人生を追って」

(伊藤敬司・矢崎良一著/講談社)からの引用です。

  

ある日のブログに、敬司はこんなことを書き込んでいる。

〈いろんなヘルパーさんがいるけど、

その中でも一生懸命にやってくれる人がいる。

ナニクソ根性がある。銭金で仕事をしていない人だ。〉

その時のメンバーが、今も敬司のシフトの主軸になっている。

彼らには、こうした言葉が何よりも活力源になる。

「最後は義理人情の世界です。やりがいです。

あの人は、身体が動かせないんです。

誰かが助けなければ生きられないのだから。」

(ヘルパーの)岡村は言う。そして、それだけではない。

心の中にあるこんな本音も口にする。

「僕も性格の悪いところがあって、他者のヘルパーが脱落していくなかで、

生き残れた自分がちょっと嬉しかったんです。

これだけ頑張っても、介護保険と重度訪問介護というのは報酬が倍以上違う。

そんなストレスを溜め込みながらも、

やれている自分に酔っていた面はあります。

まだ俺は残れているぞ、って。」  (190p)

  

ヘルパーの仕事が大変であると思った本でもあります。

  

「重度介護訪問」について全く知らなかったので調べました。

次のサイトが参考になりました。

全国障害者介護制度情報 重度訪問介護で暮らすー難病ALS-

引用します。

重度訪問介護とは:

障害者自立支援法の中の訪問系サービス(ホームヘルパー制度)の一つです。

24時間の連続介護が必要な最重度の障害者に、

24時間連続してヘルパーを使う(8時間勤務のヘルパーが3交代で)事を

想定して作られた制度です。

もちろん1日16時間や12時間の利用をして、

残りは家族が介護ということも出来ます。

重度訪問介護は身体介護とは違って、

ヘルパーが障害者に呼ばれるまですぐそばで座って待つ

「見守り待機」もヘルパーの仕事となっています。

介護保険や障害者自立支援法の身体介護のヘルパーは、

決められた身体介護を1時間~1.5時間程度の短い時間に

さっとやり終えて帰って行きますが、

障害者自立支援法の重度訪問介護は、

同じヘルパーが最低8時間障害者のそばに座って待ち、

排泄や体位交換や文字盤や水分補給などを障害者に言われたら、

言われたときに即座に介護を行い、それが終わったら、

次に呼ばれるまでまた傍に座って障害者を見守りながら待機します。

外出の介護も重度訪問介護のヘルパーが行えます。

重度訪問介護を毎日使っている障害者はいつでも外出したい時に

ヘルパーと外出ができます。

たんの吸引や体位交換など、いつ必要になるかわからない介助内容の多い

ALS障害者等には、介護保険や少ない時間数を細切れに支給されると、

大変危険ですし生活の質にも支障が出ます。

その点、重度訪問介護であれば、安全に暮らせます。

   

ALSと重度訪問介護は深い関係があるわけです。

ただ介護保険と重度介護訪問の報酬の格差については、

この本の中で何度か出てきますが、まだよくわかっていません。

  

「PL学園最強世代」からの引用その1.清水哲さんからの言葉

 

今日は2月5日。

  

清原和博元プロ野球選手が覚せい剤を所持していた疑いで逮捕。

2月2日の晩に、このニュースが流れました。

驚きましたが、「やっぱり」という気持ちもありました。

逮捕が大きなきっかけになって、

覚せい剤から縁が切れればいいと思います。

  

清原元選手の2年後輩のPL学園高校球児だった方の本を読みました。

「PL学園最強世代 あるキャッチャーの人生を追って」

(伊藤敬司・矢崎良一著/講談社)

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ALS患者の伊藤敬司さんの本です。

※参考:ここでも道草 ALS患者伊藤敬司さんのことを知る(2015年11月30日投稿)

 

この本からの引用。

  

病気の人間は、人の言葉に敏感になる。

医者や健常者の何気なく口にした言葉にも、

その裏にある意思を忖度し、ときには深読みしてしまうものだ。(32p)

 

「忖度」が読めませんでした。

「そんたく」でした。

意味は「他人の心を推し量る(おしはかる)こと」

「病気の人間は、人の言葉に敏感になる」

大事な教訓だと思う。病人に接する時には気をつけたい。

自分が病人になったら、きっと実感するだろうな。

  

  

母校PL学園の先輩方は、

甲子園やその後の野球界で実績を残された方はもちろんのこと、

人間として素晴らしい方が数多くいらっしゃる。

その中の一人に、清水哲さんがいる。

(中略)

同志社大学に進学し野球を続けていたが、

85年秋、盗塁で二塁にヘッドスライディングをした際に、

ベースカバーに入った野手と接触し首の骨を骨折。

首から下の神経が麻痺する大怪我を負い、

その後、車椅子での生活を余儀なくされた。

現在は不自由な身体で書籍の執筆や講演活動など、

多方面でご活躍されている。(中略)

清水さんには、心が折れそうになった時、

心のこもったメッセージをいただき、

何度も助けていただいた。その中の一部を紹介したい。

≪障害を持って生きるということは、それだけで大変で、

辛い、苦しいこと。

まして全面介護ともなると、介護する側の負担にもなる。

それは同時に、介護を受ける側の「心の負担」にもなる。

やっぱり、先のことを考えたりすると不安に負ける。

「早く死んだほうが楽や」とも思う。

だけど、応援してくださる方がおられる限り、

それは口に出来ない。

「なんでこんなことになったんだろう?」と、そう思うよな?

そうかといって、一人で死ねるか?

俺らに出来るのは、好きとか嫌いに関係なく、”生きる”こと。

それが、介護をしてくださる方、心配してくださる方、

応援してくださる方に対して出来ることやと思う。

自分の運命を恨んでもどうにもならない。

お迎えが来るまで生きよう!

辛い時には泣けばいい。楽しい時には笑えばいい。

伊藤が生きた証は絶対に無駄にはならない。

伊藤には娘がおるやろ。

今はわからないけど、大きくなった時に、

お父さんの偉大さがわかると思うよ。

ファイトや!                  清水哲≫

(73~76p)

  

この人のことは聞いたことがありました。

「俺らに出来るのは、好きとか嫌いに関係なく、”生きる”こと。」

「自分の運命を恨んでもどうにもならない。

 お迎えが来るまで生きよう!」

同じ全面介護の清水さんの言葉は、

伊藤さんの中にじわっと入っていったことでしょう。

  

  

清水さんのホームページを見てみました。

Top 哲の声/清水哲

  

伊藤敬司さんが亡くなった日の記事。

「PLの後輩が亡くなりました。本当に辛かったと思います。

特に死が迫ってくる恐怖は恐ろしかった事と思います。

後輩は本当に良く頑張りました。ご冥福をお祈りします。」(2015年10月8日)

  

清水さんは桑田さん、清原さんの1年上。伊藤さんの3年上です。

(つづく)

  

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