カナブンの飛び方は特徴あり/「昆虫の飛翔」
もうすでに日が経ってしまいましたが、6月19日のこと。
私のところにカナブンを持ってきて見せてくれた男の子がいました。
今年初めて見るカナブンです。いい色をしていました。
同じ19日に樹液のかたまりを届けてくれた女の子がいました。
この夏、ぜひ注目してみたい樹液。
いよいよ樹液が本格的に出始めたのでしょうか。
樹液が大好きなカナブンも、これからは何度か見ることでしょう。
カナブンについて調べると、これがまた面白かったです。
何といってもカナブンの飛び方が面白い。
次のサイトが参考になりました。
http://kohiyama.wem.sfc.keio.ac.jp/insect/k_kanabun.html
このサイトから引用。
甲虫が昆虫の中でも成功したグループとなった理由に、
四枚の翅のうち前翅二枚を鎧のように硬くして(鞘翅)身を守ったことが考えられる。
ところが、その代償として、
生物のなかで昆虫が繁栄した理由の一つとされている
「飛ぶ」能力を甲虫たちは相当犠牲にした。
栗林慧さんの見事な「飛翔写頁(昆虫の飛翔:平凡社など)」を見てびっくりしたのであるが、
彼らはまず鞘翅をやおらひろげてから残りの二枚の羽で飛び立つのである。
しかも、直立したまま両手両足(?)をひろげた何とも奇妙な姿で不器用に飛ぶのである。
そういう中にあって、カナブンなどコガネムシの仲間には、
鞘翅を閉じたまま飛ぶ術を身につけたものがいる。
移動性というハイテク装備の戦闘機といったところか。
今回の作業で、私のカナブンに対する偏見は、吹っ飛んだ。
何より美しいし、しかもハイテクマシンなのである。
ワクワクしてくる文章です。
確かにカブトムシは前翅2枚をV字型に立ててから、
後翅で飛んでいます。不器用に飛んでいます。
カナブンはどうか?
カナブンが飛んでいるときの翅がどうなっているか、私には記憶がありません。
こうなったら、栗林慧(くりばやしさとし)さんの「昆虫の飛翔」という本を手に入れようと思いました。
1981年発刊の本。残念ながら廃刊みたいです。
一番近い豊川市の図書館にはなくて、豊橋市の図書館にあることが判明。
今日借りてきました。
27年前の本。
光センサーを使って、高速シャッター(3万分の1秒)と高速ストロボを使って、
飛んでいる昆虫を”止めてみせた”すごい写真集でした。
カブトムシの飛翔。
上の左の写真が特に素晴らしい。
前翅(鞘翅)を閉じたまま、後翅で飛ぶとはこういうことなのかとよくわかる写真です。
カブトムシが体を少々立てて不器用に飛ぶのと違って、
体を水平にして速いスピードで飛ぶことができるというわけです。
子どもがカナブンを見せてくれたおかげで、いい勉強ができました。
※後日、写真の虫はカナブンではなくて、
コガネムシだとコメントで教えてくれた方がいました。
そうでした。カナブンではなくて、コガネムシです。