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2024年2月28日 (水)

本「すばらしい医学」②/誤嚥、窒息を防ぐために

    

今日は令和6年2月28日。

  

痛ましい事故が起こりました。


YouTube: 縦3cm横2cmのウズラの卵が喉につまり…小1男児死亡事故 給食に提供「当面見送り」の自治体も


喉に詰まったものがウズラの卵だと知った時は

驚きました。

まさかウズラの卵で!

あのような小さいもので、それも丸くてツルッと滑るもので詰まるの?

そんな感想でした。

でもそれは大きな誤解でした。

丸くてツルッと滑るものこそ、つまり安い食材でした。

参考:NHK松山放送局 新居浜 りんごがのどに詰まる事故 子どもの窒息どう防ぐ

このサイトには次のように書いてありました。

  

▽球形という形状が危険(吸い込んで気道を塞ぐことがある)

ミニトマト(4等分すれば可能)乾いたナッツ・豆類、うずらの卵、

あめ、ラムネ、丸いチーズ(加熱すれば使用可能)ぶどう・さくら

んぼ(形だけでなく、皮も口に残るので危険)

  

昨年の記事です。

人間の体の構造からして、口から入ったものは、

気道と食道の2つの道に分かれて、

食材は食道に、吸った空気は気道に、

絶妙のタイミングで入るということを、

この機会に教えたいと思いました。

これは理科ですね。

そして「すばらしい医学」(山本健人著/ダイヤモンド社)が

役に立ちます。

  

実は私たちの体は、飲食物と空気を同じ入り口から取り込み、そのす

ぐ後で二つに選り分ける、という煩雑な仕事を日常的に行っている。

喉の奥には、気道に向かう道と、食道に向かう道が二股にわかれてい

る。食べ物や飲み物を飲み込むときは、その瞬間に気道の入り口のフ

タが閉じるため、食道側にしか流れない。このフタを「喉頭蓋(こう

とうがい)」という。「蓋」は「フタ」という意味だ。想像してみて

ほしい。会食の席で気のおけない友人とおしゃべりをしながら、無意

識に呼吸をしつつ、おつまみを口に運び、ビールを味わう。 この間、

喉の奥はせわしなく動き、飲食物と空気を常時選り分ける。私たちは

このことを一瞬たりとも意識せずに会話に興じ、食事を楽しむことに

熱中できる。恐ろしくよくできたしくみである。

では、口から取り込んだ食事が誤って気道に流れ込むと、何が起きる

のだろうか? 誰もが経験するように、激しくむせて、ひどく苦しい思

いをすることになる。気道に侵入してきた異物を、体が反射的に追い

出そうとするからだ。若くて健康な人であれば心配ないが、高齢にな

るとそうはいかない。誤って気道に入ってきた異物を排出する機能が

衰えているからである。

その上、年齢とともに飲み込む力は落ち、飲食物と空気の「選別ミス」

自体も増える。食べ物や飲み物が、口腔内の細菌と一緒にしばしば肺

に入り込み、そこで肺炎を起こしてしまう。悪化すれば命に関わるこ

ともあるのだ。こうして起こるのが、誤嚥性肺炎である。

「誤嚥」というリスクは、空気と飲食物を「同じ穴」から取り込む私

たちが背負う、一つの宿命なのである。

(67〜68p)

  

ここでは高齢者のことが中心ですが、

噛む力、飲み込む力、吐き出す力の弱い子どもにも、

気道側に食べ物が入ってしまう可能性があります。

小さい子どもは、命がけで食べる練習をしていると考えたいという

意見もありました。

  

食べ物で気道が塞がってしまった子どもの

症状を伝えた文章が「NHK松山放送局」のサイトに載っていました。

何より怖かったのは、長女が「静かに苦しんだ」ことだと話してくれ

ました。

工藤ミカさん

「りんごをのどに詰まらせた時、長女は、声も出さず、暴れもしませ

んでした。突然、唇が青くなっていったんです。あの時は長女からほ

とんど目を離していなかったので、すぐに気付くことができましたが、

もし誰かと話していたり、テレビを見ていたりしたら気付かなかった

と思います」

  

長女は1歳数ヶ月です。

小学生ならば暴れたりするかな。

いや「静かに苦しむ」ことも考えた方がいいでしょう。

  

この動画を見せて、大事なところは一時停止して、

子どもに食道と気道があって、

食べ物が気道に入る可能性があることを

子どもたちに教えたいです。

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昨日のニュースで、気道が詰まった場合に、

5分で、詰まったものを取り除かないと、

心臓が止まってしまうそうです。

救急車が来るには10分かかります。

身近な人の行動が大事になるのです。

Img_4445

おしゃべりしながら食べないは、あらためて大事なことだと言えます。
  

「松山放送局」でも次のように呼びかけています。

Img_4438

もしも喉に詰まった人がいたら。

昨日のニュースで、東京消防庁の動画が紹介されていて、

いいなと思いました。

探してみました。

ありました。


YouTube: 窒息に対する応急手当(成人・小児:背部叩打法)


YouTube: 窒息に対する応急手当(成人・小児:腹部付き上げ法)


実際に授業で、子どもたちとやってみたいです。

もう1本。


YouTube: 子どもが喉にものをつまらせたらどうする? 知っておきたい「喉つまり(窒息)」の対処法【知っておきたい応急手当 #1】

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無理に、口から手を入れて、詰まっているものを除去するのは

良くないそうです。

これも覚えておきたい。

  

以上が今日の理科の勉強。





  

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