「地熱の本」② フラッシュ式とバイナリ式発電
今日は令和2年1月7日。
昨日の記事に引き続いて、
「地熱の本」(江原幸雄著/電気書院) より
引用していきます。
地熱発電の方式には大きく分けて、フラッシュ式地熱発電とバ
イナリ式地熱発電がある。フラッシュ式は地下の地熱貯留層か
ら取り出した蒸気をタービンに導いて発電するものであり、バ
イナリ式は主として地熱貯留層から蒸気が得られず熱水のみが
得られるような場合、その熱水により、水より沸点の低い媒体
を加熱蒸発させ、その蒸気の圧力でタービンを回し、発電を行
うものである。地熱貯留層から得られる蒸気の圧力が低い場合
もバイナリ式が使われる場合がある。
(79p)
本では、フラッシュ式とバイナリ式の発電の仕組みが詳細に書
いてあります。少々難解だったので、七分ほどの理解です。
バイナリ発電について、気になった部分を引用します。
(バイナリ発電は)一般に発電コストが高いため、従来は広が
らなかった。しかしながら、いわゆる3.11(2011年)
以降、国のエネルギー政策が大きく転換し、2012年7月に
は固定価格買取制度が導入された。電力会社が一定価格で再生
可能エネルギー電気を購入することが義務づけられ、小規模地
熱バイナリ発電も十分経済性が成り立つようになり、10~
1000kW程度の小中規模地熱発電(既存の温泉井を利用し
たいわゆる温泉発電も含めて)が近年急速に広まってきた。
2018年6月現在、日本全国50か所程度で稼働している。
(85p)
温泉発電としては、福島県土湯(つちゆ)温泉で400kWの
設備が安定稼働しており、温泉発電として地元の復興にも貢
献している。
(86p)
百聞は一見に如かず。土湯温泉について
ネットで調べてみました。
※元気アップつちゆ 一部引用。
本事業は再生可能エネルギー固定価格買取制度(15年)を
利用し売電事業を行っております。既存源泉を利用し温度は
130℃強、泉質は単純泉で極めてスケールが少ないことから、
順調に稼動を続けています。
また、国内的にも400kW級で商業運転を行っているバイナリー
発電所は珍しく、注目を集めています。
福島県は遠いので、もっと近くでバイナリ発電が見られる場所は
ないだろうか。
調べた結果、隣県の岐阜県に2017年に運用を開始した
バイナリ発電所がありました。
同じく隣県の静岡県の下田市にもあるようです。
できたら、実物を見に行きたいですね。
そうすると理解が深まります。
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