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2019年10月31日 (木)

「薬のやめどき」その2/抗不安薬を減らして調子悪くなる理由

今日は令和元年10月31日。

昨日の投稿に引き続き、

薬のやめどき」(長尾和宏著/ブックマン社)より

引用します。

  

     

「続けることは考えても、やめることなど考えることもない」

専門医は、降圧剤やインスリンの始めどきは知っていても

やめどきは知らない。抗がん剤についても、何人かの

専門医に訊いてみたが、やめどきなど考えたこともないという。

それどころか、「どうやって死ぬまで続けようか」しか

考えたことがない、と豪語する専門家もいる。

(62p)

  

  

医療者は悪意で抗がん剤を死ぬまで続けるわけではない。

製薬会社との癒着で動く医師など、ごく一握りだと信じたい。

多くの抗がん剤専門医は、あくまで善意で死ぬまでやり続ける。

だからタチが悪いのだ。だからこそ、受け身の医療では

いけないのだ。賢い患者にならないと絶対に後悔が残る。

患者さん側からやめどきを切り出し、

主治医とよく相談してほしい。皮肉なことに、

早めに抗がん剤をやめたことで体調がモリモリ回復し、

会いたい人に会いに行ったり、諦めていた仕事や家族旅行を謳歌し、

結果的に長生きしたと確信をもって思える人はたくさんいる。

 

あの川島なお美さんも、胆管がんに対する抗がん剤や

過剰な輸液をやらなかったからこそ、

亡くなる1週間前まで大好きな舞台に立ち、歌って踊れたのだ。

抗がん剤のやめどきさえ間違えなければ、「がんは人生を

二度生きられる」病とも言えよう。

(67~68p)

  

  

強力な抗不安効果があり、同時に依存性も高い

ベンゾジアゼピン系の抗不安薬が、デパスを筆頭に

何種類か使われている。(中略)

デパスを減らすと調子が悪くなるのはなぜか

薬を減らして調子が悪くなる人には、3つの場合がある。

①病気の再発・再燃

②効果が強いゆえの離脱症状の出現

③薬を減らしたこと自体の不安感

(83p)

  

  

本書を読みながら「自分の意志で減薬しよう」と

思い立つ人もいるだろう。しかし焦らないでほしい。

減薬を始めるタイミングをまず主治医とよく相談してほしい。

不安の根というのは本当に深いものなので、

不安を克服できたと感じていても、意識していない部分に

不安や恐怖が蔓延(はびこ)っていることがある。

「無意識」の不安は、かなりの大きさがあるので

急いで薬をやめると、急に不安がまた強くなってしまうことがある。

(84p)

  

   

(抗不安薬の)減薬の前にやるべきこと

(中略)

そして何より、毎日6000~8000歩、歩くことだ。

歩くことでセロトニンの代謝が向上し、不安が和らぐことが

証明されている。

(84~85p)

  

  

これまで医者はむやみに睡眠薬を出しすぎてきた。

その結果、20代から30年間飲み続けている、

という人もいる。しかし睡眠薬を長期間飲み続けると

耐性ができてしまい、どんどん効かなくなってくる。

(92p)

  

  

睡眠時間が徐々に短くなる高齢者が睡眠薬を飲むと、

朝目覚めても睡眠薬の作用がまだ残っている場合がある。

午前中は頭がぼーっとして、ふらつき→転倒・入院→

寝たきり→認知症という悪循環に陥ってしまう人もいる。

さらに年を取って人生の終わりが近づくと、

再び睡眠時間は長くなっていく。ウトウトする時間が伸びて、

赤ちゃんに返っていく。つまり人生の最終段階に差しかかると

睡眠薬はもはや不要。その前にやめどきを考えるべきである。

(93p)

  

  

(睡眠薬の)やめかたの実際

(中略)

基本的には前項の抗不安薬のやめかたと同じだ。

朝日をしっかり浴びて日中に6000~8000歩程度を

歩いている人には、時間がくれば必ず睡魔が襲ってくる。

そのタイミングを逃さずに床に入ることが大切である。

時間がきたから寝るのではなく、眠くなるから寝るのである。

(94p)

 

 

抗不安薬の減量は、私にとって現在進行形のことです。

客観的な気持ちで自分の状態を見て

それを伝えて、お医者さんと相談して決めていきたい。

この1週間は調子よかったです。

どうなるかな。

今から病院に行ってきます。

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