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2019年10月31日 (木)

「薬のやめどき」その3/薬の副作用を抑えるためにまた薬

  

今日は令和元年10月31日。

  

1種類や2種類ならば、その副作用もある程度予測できる。

しかし、5種類、7種類、10種類と数が増えれば、

それによる副作用が出る組み合わせは、天文学的で、

症状は複雑なものになり、どこにどんな副作用が現れるかは、

とうてい把握しきれない。

つまり、多剤投与となればなるほど、薬の副作用に悩まされる

可能性が際限なく広がってしまう。

(136p)

 

「お薬手帳」を毎回提出しているけど、薬剤師さんは

ちゃんとチェックできているのだろうか。

  

  

副作用を抑えるために、薬が増えるという場合もある。

今、高齢者に一番処方されているのは、低用量アスピリン

(商品名:バイアスピリン)だ。  

   

MRIを撮ったら小さな隠れ脳梗塞が見つかったというとき、

すぐ「血液サラサラのお薬、出しときましょう」と言われて

処方される。ところが、バイアスピリンは胃や小腸に潰瘍を

作ることがあるので、必ず胃薬と併用が推奨される。

定番の胃薬はPPI=プロトンポンプ阻害薬(商品名タケプロン、

ネキシウム、パリエットなど)だ。

副作用を予防するための薬を併用するのが標準治療となり、

保険でも認められている。

 

同様に、鎮痛消炎剤のロキソニンときたら胃薬、

麻薬のモルヒネを出したら必ず下剤と吐き気止めなど、

ひとつ出したら自動的にふたつ、3つになる

キードラッグ(主要薬)がいくつかある。

(中略)

こうした併用を守らないと、極端な話、生命にかかわる

重大な副作用があった場合、訴えられる可能性がある。

バイアスピリンで血液サラサラになったけれども、

胃潰瘍で出血して死亡したとなると訴えられる恐れが

あるということだ。ひとつの目的で薬を出す際、

自動的に2~3種類に増えるのには、こうした事情もある。

(144~145p) 

   

そうか~、医者の気持ちもわかります。

  

  

私のような院外処方の開業医の場合、1枚の処方箋に

対する診療報酬は680円にすぎない。

何十万円の薬を処方しても開業医の報酬は680円なので、

儲かるのは製薬会社ないし調剤薬局である。

だから多剤処方=開業医の儲け主義、という発想は

まったくの的外れである。

(146p)

    

  

今日の診察代の明細を見てしまいました。

これから気にしちゃいそう。

  

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