2020年2月17日 (月)

パラリンピック〈20〉 「パラアスリート」⑦ 筋ジストロフィーの進行と練習

  

今日は令和2年2月17日。

  

前記事に続いて

パラアスリート」(山田清機著/PHP研究所)

より引用します。

   

【ボッチャ選手 江崎駿 えざき・しゅん】

  

ボッチャに参加する選手の中心は脳性麻痺者であり、CPIS

RA(国際脳性麻痺者スポーツ・レクリエーション協会)は、

最重度のクラス1から最軽度のクラス8まで、8つのクラスに

分けている。そして、ボッチャの国際大会に参加できるのは、

CPISRAのクラス分けにおいて最重度のクラス1と2の選

手、もしくは脳性麻痺者ではないがクラス1、2と同等の重度

障がいをもつ選手に限られる。そもそもボッチャとは、重度障

がい者のためにポルトガルで考案された競技であり、国際大会

に参加できるのは基本的に重度障がい者だけなのだ(日本は独

自にオープンクラスを設けており、軽度の障がい者も参加でき

る)。

(130p)

  

こういうボッチャの基礎的なことが勉強できました。

  

  

私は筋ジストロフィーという病気の名前を知っていたが、正直

にいって、症状についてはまったく無知だった。(江崎駿の)

父親の泰秀が言う。

「筋ジストロフィーは進行性の筋疾患で、徐々に筋肉が衰えて

いく病気です。成長期は筋肉をつくるスピードのほうが衰える

スピードより速いので、駿も小5までは普通に歩けましたが、

小6から車いすになりました」

(132~133p)

  

  

駿はジレンマを抱えていると書いたが、それは、ボッチャのト

レーニングを積むことが筋肉の破壊につながりかねないという

ジレンマである。大ざっぱな言い方を許してもらえば、筋ジス

トロフィー患者の筋肉は壊れやすく再生しにくい。筋肉を酷使

するトレーニングを積めば、筋肉が破壊されるスピードを加速

させてしまう危険性があるのだ。

(133p)

  

 

泰秀が言う。

「健常者の場合、激しい練習によって筋肉の破壊と再生を繰り

返すことで筋力が増していくわけですが、駿の場合、筋肉をい

ったん壊してしまうと再生してこないので、筋力を高めること

ができません。ですから、なるべく筋力が落ちるスピードを遅

めるようにしながら、技術を磨いていくしかないのです」

(134p)

   

  

筋ジストロフィーの進行とボッチャの練習との事情には驚きでした。

こういうことを知ると関心が高まり、観戦したと思います。

  

(駿の発言)

「ボッチャを始めたことで、先輩ができて、仲間ができて、全

国大会とかに出ると県外の人とも知り合いになれて、とても楽

しいです。昔は病気のことが気になっていましたけれど、いま

は障がいがあってもやり方次第でいろいろなことができること

がわかってきたので、あまり気にならなくなってきました」

(中略)

「僕はスポーツなんてできないと思っていたのですが、ボッチ

ャと出会って、工夫さえすれば自分にもできるスポーツがある

ことを知りました。最近は失敗をして少し後ろ向きになっても、

失敗の原因を知って解決しようと思えるようになってきました」

障がい者スポーツのもつ力を思い知らされる言葉の数々だった。

(140p)

  

私も思い知らされました。

  

つづく

パラリンピック〈19〉 「パラアスリート」⑥ 社会が障害をつくり出している

今日は令和2年2月17日。

  

昨日の記事に続いて

パラアスリート」(山田清機著/PHP研究所)

より引用します。

  

【パラスイマー 一ノ瀬メイ いちのせ・めい】

  

(幼いころの一ノ瀬を知る)猪飼(聡)が言う。

「オリンピック選手の発掘がピラミッド型だとすれば、パラは

タワー型なんです。オリンピックの世界は、言葉は悪いですが、

放って置いても選手がわいてきます。そして、競争を勝ち抜い

てピラミッドの頂点に立った選手がオリンピックに出場する。

でも、パラの場合は個別にコーチがついてひとりひとり育て上

げなければなりません。パラの選手は勝手にわいてこないので

す。」

どういうことか。

「同じように片腕がない子をたくさん集めて、競争させること

はできないでしょう」

つまり、パラの世界では選手の発掘を競争原理にゆだねること

ができないのだ。

(中略)

パラの指導者や関係者と偶然に出会わない限りパラアスリート

が育ってくる環境がないのだとすれば、東京パラリンピックは

そうした環境を変える最後のチャンスかもしれない。

(110~111p)

   

東京パラリンピックを見て、どのような種目があるかが

世に知れわたることによって、

多くの障がい者がパラスポーツに取り組み、

裾野が広がってくれたらと思います。

大会が行われるようになれば、パラの指導者や関係者と

出会う可能性も増えるというものです。

  

  

2017ジャパンパラ水泳競技会。9月2日から3日にかけて

東京辰巳国際水泳場で開催されたこの大会に一ノ瀬メイが出場

するというので、観戦に行ったのだ。固定席のみで約4000

席あるスタンドは、3分の1ほど埋っていただろうか。プール

の両サイドにライフセーバーがひとりずつ立って、選手たちの

泳ぎに合わせて移動していく。万一の事態に備えているのだ。

誤解を恐れずに書くが、会場内は”多様な身体”によって溢れて

いた。片腕のない人、両腕のない人、片脚のない人、両脚のな

い人、足や手が途中で切断されている人、ブラインドの人、聾

唖の人、そして知的障がいをもつ人・・・・。

正直なところ、目のやり場に困った。どのような態度を取れば

いいのか戸惑った。同行した編集者が呟いた。

「ビールを飲みながら観戦する雰囲気ではないですね」

リオとロンドンのパラリンピック会場では、ビール片手に歓声

を送る観客が多かったのだが、慣れないからなのか、日本人だ

からなのか、神妙に観戦しなければならないという意識に囚わ

れて、心も体もぎこちなくなってしまう。

(114~115p)  

  

東京パラリンピックでの観客がどのように応援するかは注目です。

オリンピックのように、ビール片手に歓声を送れた方がいいですよね。

日本人は、もっと障がいに慣れなくてはいけないのだろう。

ふだんから見慣れていて、一緒に過ごし、障がいに目がいくのではなく、

その人全体を見るようにしていかないといけないのでしょう。

  

  

メイさんのお母さんトシ美さんの言葉を引用します。

 

「私はイギリスで、障がいにおもにふたつのモデルがあること

を知りました。個人モデルと社会モデルです。個人モデルはそ

の人の障害の問題を個人的な能力の問題だとする考え方です。

(中略)社会モデルは、イギリスではよく知られるようになっ

てきた考え方で、障害を生むのは個人の機能的な問題ではなく、

社会が障害をつくり出しているのだという考え方です」

(120p)

  

難しい内容です。

一ノ瀬メイさんは小学生の時に次のような体験をしている。

右腕のないメイさんは、本格的な競泳の練習を始めようと、

スイミングスクールへの参加を申し込みました。

メイさんは、片腕がなくても、自分のことは自分でできるし、

他の子と同じように泳ぐことができるのに、

門前払いを食らわせられます。

 

十分に泳ぐ能力のある自分が、そのスイミングスクール(社会)

によって障がい者にされたのだ・・

(120p)

 

 

難しいですが、もう少しトシ美さんの話を引用します。

  

「個人モデルはメディカルモデルともいうんですが、障がいを

医療の対象と考える。悪いのは障がいをもっている人であり、

悪い部分を治せばいいと。一方の社会モデルは障がい者本人に

原因を求めず、本人はそのままでOK。その人が障がい者であ

るのは社会に問題があるからであって、社会が変われば障がい

者ではなくなると考えるんです。」

(121p)

 

「大切なのは、健常者と障がい者の混じり具合だと思いますよ。

日本の障がい者はマージナル(周辺的)な存在ですが、他の国

では一緒に生きている感じがします。障がい者を特別な目で見

ない。日本は特別支援学校をつくって分けてしまったでしょう。

(後略)」

(122p)   

  

  

日本の教育は、ある程度の教育水準にまで全員を高めようとします。

それも一斉授業の形式で行うのが主流です。

そこで「社会」が出てきて、その教育に知的に、あるいは身体的に

ついていけない子どもを障がい者としてくくり、

特別支援学校や特別支援学級が生まれました。

  

「日本の学校はみんなに同じことをさせようとして、個別性に

対応しませんね。第二次産業が中心の時代は誰もが同じである

ことに意味があったかもしれませんが、多様性尊重原則が大切

なこの時代に、日本の教育は産業分野ばかりでなく、障がいの

分野にも影を落としているのです。」

(123p)

  

  

パラリンピックが東京で行われることで、

障がい者について考えるいい機会になると思います。

特別支援学級の担任が目指すことは、

目の前にいる生徒たちが、社会に入っていけるように

手助けしてあげることと、

生徒たちが入っていきやすい社会を作っていくことだと思います。

それをまずは学校レベルで行う。

 


もう教育は多様性尊重の時代になってきたのです。

新しい教育に変わっていかなくては。

2020年2月16日 (日)

パラリンピック〈18〉 「パラアスリート」⑤ 北九州チャンピオンズカップ

  

今日は令和2年2月16日。

  

昨日の記事に続いて

パラアスリート」(山田清機著/PHP研究所)

より引用します。

  

【車いすバスケ選手 藤澤潔 ふじさわ・きよし】その3

  

2002年、藤澤は決定的な体験をしている。例によって母親

の発案で観戦に行った「北九州ゴールドカップ」(第8回世界

車いすバスケットボール選手権大会)で、イギリスのローポイ

ンター、ジョン・ボロックのプレーを生で見たのである。

「ポロックのポイントは2.5なので僕よりちょっと状態がい

いぐらいですが、3ポイントシューターで、強気にバンバンビ

ッグショットを打ちながらチームを引っ張っていくんです。す

ごいなと思いました。僕も世界レベルの選手になりたいと憧れ

をもちました」

(92~93p)

  

 

北九州ゴールドカップは、北九州市が「バリアフリーなまちづ

くり」と「市民による手作りの大会」を標榜し、市を挙げて取

り組んだ大会だった。数百人の市民ボランティアが大会を支え、

10日間の会期中の観客動員数は実に8万人超。この大会の成

功を記念して、翌2003年から「北九州チャンピオンズカッ

プ」が毎年開催されることになったのである。レガシーとはま

さに、こうしたことを言うのだろう。

(93p)

  

  

Wikipedia 北九州チャンピオンズカップ国際車椅子バスケットボール大会

☝ ここには次のように書いてありました。

  

当初は国代表チーム戦であったが、2006年(平成18年)の

第4回大会よりクラブチームチャンピオン世界一決定戦となっている。

  

そして昨年の大会では、日本チームが優勝しました。☟

北九州チャンピオンズカップ国際車いすバスケットボール大会HP

11   

  

2018年7月1日、日本車いすバスケットボール連盟は、同

連盟が主催するすべての大会において、健常者の参加を認める

ことを議決した。

すでに国内には、健常者を主体とした車いすバスケの大学リー

グがあるし、各地のクラブチームで障がい者と一緒に練習に励

んでいる健常者も多い。今回の決定は、そうした健常者プレー

ヤーに大会参加の道を開いたことになる。背景には障がい者も

分け隔てなく車いすバスケットボールという競技に参加するこ

とを通じて、共生社会の実現に貢献するという連盟の考え方が

ある。

「連盟に登録している選手の数は、最盛期に1200人を数え

ましたが、いまは700人まで減ってきている状況です。地域

によっては持ち点の関係で14.0点のチームが構成できない

ケースも出てきていますが、今後健常者の参加が増えていけば、

こうしたチームも共生社会の実現に向けて大会に参加できると

いうことも見えてきます。今年度はすでに、60名の健常者の

方が選手登録をしています」

選手が減少している理由としては、交通事故や作業中の事故が

減少していること、医療制度改革によって長期のリハビリを受

けることなく病院を出されてしまう障がい者が増えたことなど

が考えられるという。かつては長期間にわたってリハビリを受

けるうちに、さまざまなパラスポーツに誘われ体験する機会が

あったが、この情報過多の時代に、むしろパラスポーツとの接

触機会は減っているというのである。

(100~101p)

    

連盟の新たな規定で、健常者は最軽度の障がい者と同じ4.5

ポイントをもつことになった。試合に健常者が出場することが

車いすバスケの世界にどのような影響をもたらすのかは未知数

だが、藤澤がK9のメンバーになったときに感じた、「障がい

者同士の戦いだからこそ、言い訳できない」という感覚は、果

たして保たれていくだろうか。

(101p)

  

健常者が酸化することになった車いすバスケの未来は?

著者はまた難しい問いを発してきました。

  

つづく

昨日から読んでいる本「白村江」

  

今日は令和2年2月16日。

  

2月の後半戦。いろいろな予定が入っています。

復職プログラムによる復帰は、当初12日からでしたが、

25日(火)となりました。

その週は、2時間勤務で、心身ともに慣らし運転です。

福島県や京都府に行く予定です。

小さな登山も誘ってくれたので行きます。

休職中は家の中にいることが多かったのですが、

外出が多くなります。

休んでから体重が4キロも重くなってしまいました。

復職したら、少しは減ってくれるのかな。

 

  

さて読書の話。

2月8日朝日新聞朝刊の記事です。

Epson247  

3冊の本が紹介されています。

どの本も面白そうです。

でも1つに決めて読もうと思い、「白村江」(荒山徹著/

PHP研究所)を選び読み始めました。

教科書でほんの数行で表わされている「白村江の戦い」が

443pで表現されています。楽しみです。

2020年2月15日 (土)

昨日から聴いている生活のBGM/大河ドラマ「太平記」再放送

  

今日は令和2年2月15日。

  

昨日まで生活のBGMは

スピッツのアルバム「見っけ」でした。

8amazon  

その後を受けて生活のBGMにしたのは、

大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」の

オリジナルサウンドトラック後編」です。

9 amazon

元気が出る大河ドラマでした。

 

うれしい情報が入りました。

1991年の大河ドラマ「太平記」が、

4月から再放送されるのです。

毎週日曜日に初回から最終回まで。

詳しくはここを見てください。☟

NHKHP 再放送情報 大河ドラマアンコール「太平記」

10

  

私は1991年6月2日に放映された第22話「鎌倉炎上」だけ

ビデオテープに録画して持っています。

鎌倉幕府の滅亡を教える時には、使ってきた映像です。

鬼気迫る片岡鶴太郎さん演じる北条高時は素晴らしかったです。

その22話をBD-Rで録画できるだけでもうれしいのに、

全話録画できてしまうチャンスです。

教材になりますよ、同業者の皆さん。

  

  

ちなみに「いだてん」も全話再放送されるそうです。

NHKHP 再放送情報 「いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~」全47回を一挙放送! BSプレミアム・BS4K同時放送が決定!

こちらは全話録画してあるので、スルーです。

 

パラリンピック〈17〉 「パラアスリート」④ ローポインターとハイポインターの組み合わせ

 

今日は令和2年2月15日。

  

前々記事に続いて

パラアスリート」(山田清機著/PHP研究所)

より引用します。

  

【車いすバスケ選手 藤澤潔 ふじさわ・きよし】その2

   

(車いすバスケでは)得点力の高いハイポインターばかりを集

めても、ハイポインターだけで試合をすることはできなのだ。

裏返して言えば、どれだけ優れたローポインターを揃えること

ができるかがチームの実力を大きく左右することになる。

藤澤潔のポイントは、2.0。つまり彼はローポインターであ

、しかも日本を代表するローポインターのひとりなのである。

(75p)

   

宮城MAXの藤本とEXCUSEの香西は、車いすバスケ界で

は知らない人のいないスーパスターであった。リオの日本代表

チームの二枚看板であり、ドイツのプロリーグでも活躍してい

るという。無知を恥じるしかないが、それにしてもこのふたり

のプレーには、障がい者という言葉を完全に忘れさせてしまう

ものがあった。

(76p)

  

すぐに動画で見たくなります。どんな人だろう?


YouTube: 【公式】PARA☆DO!<#79藤本怜央選手>

4   

   

後日、品川区東八潮(ひがしやしお)の船の科学館の隣にオー

プンした日本財団パラアリーナに、藤澤を訪ねることにした。

このパラアリーナはパラスポーツ専用の体育館であり、完全な

バリアフリー構造になっている。

(77p)

  

日本財団パラアリーナHPより写真を掲載します。☟

5

6

7   

このような施設があることを、知ることができました。

  

  

ローポインターがハイポインターの動きを封じることには、1

対1以上の価値があるということになる。藤澤は言う。

「ローポインターがハイポインターに対して絶対的に不利にな

るのは、ゴール下だけです。ゴール下ではビッグマンのハイポ

インターの高さには、絶対に届かない。でも、ゴール下以外で

はローポインターがハイポインターを止めることもできるし、

敵のハイポインターを引きつけて味方のハイポインターにシュ

ートを打つスペースをつくってやることもできるのです」

(80p)

  

さらに藤澤には、一般的なローポインターにはない武器がある。

それは精度の高い3ポイントシュート(3点シュート)が打て

ることである。一般的なローポインターの最も重要な役割は、

味方のハイポインターがシュートを打ちやすい状況をつくり出

すことだが、自らシュートを決める力をもっている藤澤は、相

手チームにとってこの上ない脅威となる。

(81p)

  

私は、得点力の高いハイポインターにとって、ローポインター

という存在は、本音では「足手まとい」であり、一方、ローポ

インターにとってハイポインターとは「障がいが軽いから得点

できるだけ」の存在ではないかと勘繰(かんぐ)っていた。し

かし、両者のあいだにはリスペクトが存在していると藤澤は言

うのだ。

(81p) 

  

  

ここに引用した文章以外にも、じっくりローポインター、

ハイポインターの説明はしてあって、驚きでした。

障がいの重い選手と軽い選手を組み合わせることで、

車いすバスケはとっても面白いスポーツになっていました。

 

  

まだつづく。

286pの本ですが、まだ81p。

気長に引用していきます。

パラリンピック〈16〉 「パラアスリート」③ 車いすの背中側にサイコロのような丸印

  

今日は令和2年2月15日。

  

前々記事に続いて

パラアスリート」(山田清機著/PHP研究所)

より引用します。

  

【車いすバスケ選手 藤澤潔 ふじさわ・きよし】

  

2018年5月19日、20日の両日、東京都調布市にある武

蔵野の森総合スポーツプラザで開催された天皇杯第46回日本

車いすバスケットボール選手権大会。この大会は、国内におけ

る車いすバスケの最高峰の大会であると同時に、今年は二重の

意味で特別な大会だった。

一つは、この年から優勝チームに天皇杯が下賜(かし)される

ことになったこと、もうひとつは会場の武蔵野の森総合スポー

ツプラザが、2020年の東京パラリンピックで車いすバスケ

の試合会場に決定したことである。

(67p)

2 武蔵野森総合スポーツプラザHP

  

  

ハーフタイムにはBリーグ(プロのバスケットリーグ)の「名

古屋ダイヤモンドドルフィンズ」のチアリーダーによるハーフ

タイムショーも披露され、この大会が障がい者のリハビリテー

ションの延長上に位置する特殊な大会ではなく、あくまでも一

般のスポーツ大会と同じ大会であることを象徴しているようだ

った。試合内容も文句なしにそれを裏打ちするレベルであり、

エンターテインメントとしても一級品であることは間違いなか

った。

(68p)

 

車いすバスケは、パラスポーツの中で、

お客を集めることができる種目の一つと言えるようです。

  

  

背番号11番をつけた藤澤は、2階席から見ても、上体も二の

腕も太いのがわかる。車いすバスケの選手には上体ががっしり

した選手が多く、それはおそらく麻痺して動かないか、あるい

は切断してしまった下肢の機能を状態の筋力でカバーするため

にそうなっているのだろうが、藤澤の胸板の厚さは群を抜いて

いる。

(69p)

  

  

シュートが決まって自陣に戻るときの(車いすバスケ選手の)

スピードは、おそらく健常者バスケの比ではないだろう。車い

すマラソンの記録が健常者のマラソンよりもはるかに速い(

世界記録は1時間20分14秒)のと同じ理屈で、スピードに

乗った車いすの動きは猛烈に速い。ディフェンスのスタイルも

独特で、ちょうどタンゴでも踊るように、車いすをその場でく

るくると方向転換させながら敵方の走路を妨害している。

(69p)

  

  

私が本に付箋をたくさん貼ったのは、パラスポーツについて

あまりに知らないためでしょう。

そうか、そうなのか、そうなっているのかなど、随所で思って、

付箋を貼っていました。

次は車いすルールに関する引用です。

  

ダブルドリブルがないこと以外に、健常者のバスケットと大き

な違いはないのかといえば、決定的な違いがあるのだ。それは、

コートの中の車いすを見ればすぐに気がつくことだが、各選手

の車いすの背中側にちょうどサイコロの目のような、白い丸が

打たれた四角い布がぶら下っているのだ。白い丸の数が選手に

よって異なり、ひとつから4つまでの4種類ある。この布は「

持ち点ゼッケン」と呼ばれるもので、その名のとおり各選手の

持ち点を表している。持ち点はクラスまたはポイントと呼ばれ、

その選手の障がいの程度を表している。

ポイントは、1から始まり0.5刻みで4.5までの8クラス。

注意が必要なのは、数字が小さいほうがより障がいが重いとい

うことだ。つまり、1のゼッケンをつけている選手が最も重度

であり、4のゼッケンをつけている選手が最も軽度なのである。

(0.5は表示しない)  

(72p)

 

車いすのルールについては、以前新聞記事を載せました。☟

ここでも道草 パラリンピック〈11〉車いすバスケのルール(2020年1月15日投稿)

4つのクラス分けが、背中にある丸の数で

わかるようになっているのですね。

そのつもりで動画を見てみたい。実行。


YouTube: 【車いすバスケ】2020大阪カップ第1試合ハイライト 日本vsイギリス【あすリートチャンネル】

3 

ちゃんと丸印がついていました。

 

  

つづく

パラリンピック〈15〉 「パラアスリート」② 健常者のテニスに比べて、二手間多い

  

今日は令和2年2月15日。

  

前々記事に続いて

パラアスリート」(山田清機著/PHP研究所)

より引用します。

  

【車いすテニス選手 三木拓也 みき・たくや】

  

6時45分、味の素ナショナルトレーニングセンター(東京都

北区)の正門に着く。「味の素」の名前が冠せられているのは

命名権を販売しているからで、ここは日本のトップアスリート

のためのトレーニングセンターである。

パラアスリートが本格的にこの施設を利用できるようになった

のは、2015年にスポーツ庁が新設された後のことだ。以前

は、オリンピックは文科省、パラリンピックは厚労省と管轄が

異なっていたため、パラアスリートの利用は許されていなかっ

た。パラスポーツは”福祉の一環”と考えられていたと言い換え

てもいい。その名残と言うべきか、味の素ナショナルトレセン

はバリアフリー化されていない。正面玄関からして段差があり、

段差解消用のプラスチックのスロープが端のほうに置いてある

だけである。

(31p)

  

Wikipediaを見ると次のように書いてありました。

  

文部科学省や厚生労働省など複数の省庁にまたがるスポーツ行

政の関係機構を一本化するもので、文部科学省のスポーツ・青

少年局を母体に設立された

  

2015年10月1日に発足し、庁官は鈴木大地氏。

  

  

パラスポーツにつきもののクラス分けも車いすテニスの場合は

いたってシンプルで、パラリンピックには男子、女子、クアー

ドの三種目しかない。クアードとは四肢麻痺を意味し、三肢以

上に障がいのある選手のクラス、クアードの場合のみ、ラケッ

トと手をテーピングで固定することが認められている。

(33p)

  

三木が言う。

「車いすテニスの最大の特徴は、サイドステップを踏めない

(正面を向いたまま左右に移動できない)ところにあります。

返球するためには、まず球の飛んでくる位置を予測して、その

方向に車いすを向け、予測した位置まで移動して、再び車いす

の方向を(球が飛んでくるほうへ)変えるという作業が必要に

なります。健常者のテニスに比べて、二手間多い感じですね。」

(33p)

     

三木は自分が納得できる目標をもつと異様なエネルギーを発揮

する人間らしい。

(44p)

   

話は、三木にパラリンピックを勧めた

国枝慎吾さんのことになります。

国枝さんが語っています。

  

なぜ、国枝はプロ宣言をしたのか。いや、しなければならなか

ったのだろうか。プロになる前の国枝は、大学の職員という安

定した地位を手にしていた。テニスでも十分すぎる結果を出し

ており、大学職員というポジションがテニスの邪魔をしていた

とは考えられない。

「毎月給料をもらって出張扱いでトーナメントに参加させても

らっていたわけで、何の不自由もありませんでした。でも、大

学職員としてどんな能力があるかといったら、たいした仕事は

できないわけです。午前中一杯テニス練習をして午後だけ出勤

してきて、しょっちゅう遠征に行ってしまう人間にどれだけの

仕事を任せられるかといったら、なかなか難しいですよね」

テニス・プレーヤーの多くが30代で引退する。25歳の国枝

は、30歳になるまでの5年間をどう過ごすかを考え、悩んだ。

「仮に30歳で引退するとして、その時点で、実質的に新入社

員と変わらない仕事しかできなければ、大学に迷惑をかけてし

まうことになるかもしれません。だったら、思い切ってプロに

転向したほうがいいのではないかと、もちろんプロになれば結

果を出し続けなくてはならないわけで、それができるかどうか

は未知数でしたけれど・・・・」

国枝はパイオニアとしての使命感を強烈にもちながら、一方で

自身の未来像をリアルに考え、悩んだ末にプロ宣言をしていた。

(59~60p) 

  

  

国枝さんの場合は、プロとアマで悩んでいましたが、

パラスポーツと仕事との両立に悩んでいるとも言えます。

この本の中では、その両立について悩んでいるアスリートが出てきます。

またその時に引用します。

  

  

つづく 

日本人の44%は酒に弱い体質

 

今日は令和2年2月15日。

  

2月12日朝日新聞朝刊の記事です。☟

Epson246  

2月2日に放映された「NHKスペシャル 食の起源

第4集 酒」はこの記事の方と同じで、驚きの連続でした。

最も驚いたのは、東アジアには酒に弱い遺伝子を持つ人が多いこと。

番組の写真を載せます。

Rimg2118  

日本人の場合、44%がお酒に弱い体質なのですね。

逆に、ヨーロッパ、アメリカ、アフリカは弱い体質の人が0%。

こちらも驚きです。

2020年2月14日 (金)

パラリンピック〈14〉 「パラアスリート」① 黙って目をそらすのが思いやり?

今日は令和2年2月14日。

   

「パラリンピック」と名付けてシリーズを始めましたが、

必ずしも書いていることは、

あるいはこれから書くであろうことは、

パラリンピックに関係しないこともあると思いました。

パラスポーツについて書きたいのだと思い、

それならタイトルを「パラスポーツ」にしようかなと考えました。

 

でも、やはり「パラリンピック」で行きます。

パラリンピックがあるから、パラスポーツに関心を持ったので、

そこは正直にタイトルに残そうと思いました。

東京大会までこのシリーズは続けようと思います。

大会が終わったら、シリーズも終わり。

でもパラスポーツへの関心は持ち続け、

書き続けていこうと思います。

  

 

今回、この本を読んで、

「パラスポーツ」のいい勉強ができました。

61iwv0qecl amazon

パラアスリート」(山田清機著/PHP研究所)

  

再読したいところに貼った付箋の数が100枚ほど。

全部書き写したら大変なことになってしまいます。

図書館で借りた本ですが、いっそ買ったほうがいいのかも。

  

この本では、9人のパラアスリートが紹介されています。

誰の記述なのかわかるように【】で示していきます。

  

【パラ陸上選手 芦田創 あしだ・はじむ】

  

「指を差すんじゃない」(中略)

これは幼いころに親からよく言われた言葉だ。障がい者にあか

らさまな視線を向けてはいけない。黙って目をそらすことこそ

思いやりだ・・・。

私が自然に抱いてしまうこうした感情は、おそらく多くの日本

人に共通するものだろう。だから、パラスポーツはたくさんの

観衆を集めるのが難しいのかもしれない。

芦田は右腕に障がいを抱えながら7m15cmを飛ぶ超人だ。

そんな芦田を「すごい」とは思っても「かわいそうだ」と思う

人は少ないだろう。一方で、7m15cmは、パラの世界では

日本記録かもしれないが、健常者の世界ならインターハイ(高

校総体)でやっと決勝に残れる程度の記録でしかない。

障害者ならば超人、健常者ならば凡人、T47の芦田創は、障

がい者と健常者の境界線上を歩きながら、何を悩み、何を選択

してきたのだろうか。

(9p)

 

この本は、たくさんの問いを発してきます。

「障がいから目をそらすのでいいのか」

「パラスポーツに観衆が集まらないのはなぜか」

「障がいの程度が軽い場合は、どこで勝負すべきなのか」等。

読みながら考えさせられます。

最後の問いである芦田さんが何を悩み、何を選択してきたかは、

取材して書いてありました。

ぜひ、読んでみてください。

  

   

  

 

最近の写真

  • Img_7970_2
  • Img_7976
  • Img_7974
  • Img_7971
  • Img_7970
  • Img_7989
  • Img_7986
  • Img_7985
  • Img_7984
  • Img_7981
  • Img_7980
  • Img_7979

楽餓鬼

今日はにゃんの日

いま ここ 浜松

がん治療で悩むあなたに贈る言葉