2020年4月11日 (土)

「ETV特集 緊急会談 パンデミックが変える社会 歴史から何を学ぶか」から学んだこと 

 

今日は令和2年4月11日。

  

復職プログラム中です。

1年前と違って、読書をする時間が増えたたため、

それまでにやっていたことで、減らさなくてはなりません。

映像の写真を撮って、ここに載せる時間を、

今回は節約しました。

  

4月4日放映の番組

「ETV特集 緊急会談 パンデミックが変える社会

歴史から何を学ぶか」を見ました。

勉強になりました。

  

勉強になったことをここに書き留めます。

 

対談したのは3名。

漫画家のヤマザキマリさん。

歴史家の磯田道史さん。

長崎大学熱帯医学研究所教授の山本太郎さん。

さらにヤマザキマリさんが、

東京大学医科学研究所の教授の

河岡義裕さんを訪問して対談しています。

   

誰が話したことであるかは置いておいて、

勉強になったことを列挙します。

 

〇新型コロナウイルスは変異する。一度治まったとしても、

 別の地区で変異したウイルスが、再び襲う可能性がある。

 治まったからホッとしていてはダメで、

 他地区での感染終息が必要。

 地球という惑星に住む者として、他人事はない。

 

〇誰もが現状から逃れることができない。長い闘いになる。

  

〇人類は今まで何度も感染症に襲われてきた。

〇ペスト 黒死病と呼ばれる。

 14世紀、ヨーロッパでは1/3が犠牲になる。

 

〇1918年~1920年 スペイン風邪(インフルエンザ)

 死者は4000万人とも5000万人以上とも言われている。

 第2次世界大戦。兵士が戦場を移動することで感染が広がった。

 

〇戦争、災害、疫病。社会の変化をもたらす。

 突然別な社会が生まれるわけではなくて、

 それが起こる前にすでに内包していた社会の変化が、

 時間を早送りをするように起こる。

  

※「オンライン授業」という言葉が、最近は飛び交います。

 教育のIT化が急速に進みそうです。

 私としては、進んでほしい。現役中に体験したことがあります。

  

〇パンデミック(感染症の世界的大流行)

 必要最低限なものを意識する風潮になる。

 

〇スペイン風邪 日本でも50万人が死んでいる。

 しかし日本の記録が乏しい。

 磯田さんの師匠が言うには「風景を変えない感染症は忘れられやすい」

  

※今年の「山が笑った日」も異常な日ではありませんでした。

 ツバメが飛んでいるのも見ました。

 愛知県は昨日、緊急事態宣言が出ました。

 勤務校も再び休校状態です。 

 でも景色はあまり変わっていません。

  

〇与謝野晶子が残した文章。

 「盗人を見てから縄をなうというような日本人の便宜主義が

 こういう場面にも目につきます。

 政府はなぜいち早く、この危険を防止するために、

 多くの密集する場所の一時的休業を命じなかったのでしょうか。」

 (「感冒の床から」)

  

〇「いやなことは忘れたい」「もう嵐はすんだ」

 と思った人たちの行動が心配。再び感染が増加する可能性。

  

〇1回目の感染襲来。2回目があるのか、3回目があるのかは

 誰もわからない。

 スペイン風邪。日本の場合は2回目の流行の方が致死率が高い。

 100人あたりの死亡者数

 1回目の流行 1,22人

 2回目の流行 5,29人

 (東京都健康安全研究センター)

 2回目の流行の方が強毒となり、若い人の死者が増えた。

  

〇ウイルスの強毒化をさせないためには・・

 「弱毒化の方向に淘汰圧をかけていくことが必要」

 毒性の強いウイルスはヒトをすぐに殺してしまう。

 ウイルス自体も消えてしまう。

 ウイルスが生き残るためには、感染したヒトが死ぬ前に、

 次から次に感染する状態になることが必要。

 つまり感染速度が速いと、強毒化したウイルスが生き残る。

 逆に、人々が感染防止に十分な注意を払うことで、

 感染のスピードは遅くなり、毒性の弱いウイルスが残る状態となる。

  

〇スペイン風邪

 第2次世界大戦に参戦した国は、情報統制して実態を伝えなかった。

 中立国のスペインでは比較的に情報を出した。

 したがって「スペイン風邪」と命名された。

  

〇日本は経済大国。

 経済を疲弊して、自殺者が増えることを恐れる。

 感染死が増えることを防ぐだけではなく、

 自殺者を増やさないことも必要。

 磯田「死んじゃだめだ。お金のことはどうにかなる」

  

〇河岡義裕さん。

 1999年。インフルエンザウイルスの人工合成に成功。

 スペイン風邪を起こしたウイルスは、大流行して消えてしまった。

 そのウイルスの遺伝子を明らかにしようとした人がいた。

 アラスカの永久凍土に包埋されていた人を掘り起こして、

 肺の中にあったウイルスの遺伝子の配列を明らかにした。

 2018年。その情報を使って、

 スペイン風邪のウイルスを再構成した。

 インフルエンザウイルスの中で一番の強毒であった。

 感染したサルは全て死んだ。10頭ほど。

 他のウイルスは、サルを死なせることはなかった。

  

〇今回のパンデミック。

 河岡「日本人は想像力不足だった」

   「最悪を想定し、最大の防御をし、ガードをだんだん下げていく」

   「1918年もソーシャルディスタンスをやっていた。

    今もできることは同じ」

  

〇2002年 SARS

 2009年 新型インフルエンザ

 2012年 MERS

 2014年 エボラ出血熱 

 2016年 ジカ熱 

 野生動物由来のウイルスによる感染症が連発されるようになった。

 

〇100年に1度くらいだったパンデミック。

 増加の傾向。

 要因:環境の変化 温暖化 都市開発 森林伐採

  

〇日本人は「要請」に対して「自粛」で応える。

 日本の政策が良かったのか悪かったのかは、現時点では判断できない。

  

〇20世紀まで「国を守る」ために近代兵器を買った。

 21世紀は「国を守る」ためにマスクやECMOを買う。  

  

  

※一気にうちました。

 関連番組の紹介。

 明日の情熱大陸。

Photo 情熱大陸HP

2020年「山が笑った日」/ツバメ初見日

  

今日は令和2年4月11日。

   

昨日、ツバメが飛んでいるのを見ました。

きっともっと早くから飛んでいたと思いますが、

私にとっては、ツバメ初見日でした。

  

最近は雨が降りません。

「山が笑った」と思う日は、たいがい雨上がりの日です。

でも今年は、雨上がりではないけれど、

山の濃淡がハッキリしていて、

山が”微笑んでいる”と感じた日がありました。

4月7日の朝、通勤途上です。

明日から雨が降る予報です。

来週、雨上がりの日に、きっと山が”大笑い”するのを

見ることができるでしょう。

しかし、今年の「山が笑った日」は4月7日とします。

  

参考:ここでも道草 2019年「山が笑った日」/腰痛克服?(2020年4月28日投稿)

  

今までの記録一覧です。

 

平成17年 4月21日

平成18年 4月21日

平成19年 特定できず

平成20年 4月19日

平成21年 4月10日

平成22年 4月14日

平成23年 4月18日

平成24年 4月16日

平成25年 4月 8日

平成26年 4月10日

平成27年 4月11日

平成28年 4月 8日

平成29年 4月18日 

平成30年 4月 8日

平成31年 4月26日

令和 2年 4月 7日

  

 

暖冬だった今年。

今までで最も早い記録です。

しかし、異常な早さではありませんでした。

寒暖の帳尻は合ってきました。  

 

 

 

季節ごとの表現も毎年復習のために書いておきます。

春・・・山笑う

夏・・・山滴る(したたる)

秋・・・山装う/山粧う(よそおう)

冬・・・山眠る

「長期ひきこもりの現場から」③ 少なくとも3年以上持続しないと、改善したとみなさない

  

今日は令和2年4月11日。

  

復職プログラムが始まって、1カ月あまり。

最初は、定時の午後4時40分までが長かったです。

みんなよくこんな長い時間働くなあと思いました。

今は慣れました。

復職プログラム期間中は、定時に帰ることを続けたいです。

  

  

前記事に引き続き、

ドキュメント・長期ひきこもりの現場から

(石川清著/洋泉社)より。

  

 

 長期間孤立しているひきこもりの当事者は、自分が周囲からどう

見られているか、ということに恐怖しているため、自分から社会と

接点をもつことが難しい。また、家族も同様の妄想に陥って、周り

が見えなくなっいるこていることが多いからだ。

 まず家族以外の第三者が、本人と家族に関わって、ひとりの人間

としてきちんと認めて、他人に対して安心感を感じてもらうことが

大切になる。まずは支援者とつながり、支援者を通じて、少しずつ

その他の優しい人たちとつながっていくことができれば、社会参加

の意欲が高まっていく。

 もちろん、炊事や洗濯、掃除、買い物など生活に必要な能力を身

につけることも重要になる。

(83p) 

 

支援者になるなら、覚悟がいることをこの本では

繰り返し書いています。

やるからには、腰をすえて取り組みたいです。

    

  

 ひきこもりには、極端な節約家で、自分の成長への投資などはい

っさいできないタイプや、逆にかなりの浪費家で自分の欲しいもの

を我慢できずにお金をふんだんに使い込んでしまう。両極端のタイ

プになっているケースがよくみられる。極度の節約家も浪費家も、

どちらもよくない。

(84p)

  

極端な節約家のイメージが浮かびにくい。

でも実践家が書いているのだから、実際にあるのだろう。

  

  

 一時的に就学したり、就労したりすることが可能なひきこもりの

当事者はかなりいる。しかし、その状態が3年以上継続しているケ

ースとなると、少なくなる。

 僕は就労や就学をしたケースについては、少なくとも3年以上持

続しないと、改善したとみなさないようにしている。持続的・安定

的に社会参加し続けることは、長期ひきこもりを経験した若者にと

って、困難なことである。一時的な改善で、ぬか喜びしても、あと

でその反動によって苦労してしまうことは多々あるのだ。

(85~86p)

   

キーワードは「3年」

就労した、就学しただけではホッとしてはいけないというわけです。

  

  

 僕は就労や就学をひきこもりの当事者のゴールに据えることはし

ない。就学や就学を目標とするのは、あまりにも世間の常識や一般

論にもとづくものであって、とても選択肢が狭くなってしまうから

だ。そもそもそんな”人並み”とか”世間並み”という意識がひきこも

りの本人や家族を追い込んでいった。

 一方で単純にひきこもり中の当事者の希望する人生が、そのまま

実現できるわけではない。現実感覚がないひきこもり状態の孤立し

た最中に抱く夢というのは、たとえば小学生が「将来宇宙飛行士に

なりたい」とか「プロ野球選手になりたい」というような実現が困

難なものと同様なものかもしれない。当事者やその家族と一緒に少

しずつ人間や社会への理解や成長を深めながら、それぞれの確実な

道を探していく作業が支援だ。

(81p)

  

  

不登校の中学生が、現実感覚のない夢を語ったことを

実際に体験しています。

実感します。

  

  

最初は長期重篤なひきこもり状態にあえぎ苦しむ若者が、さまざま

な困難を乗り越えて、やがて継続的に社会参加したり、人生のパー

トナーと安定的な暮らしを築いていく長い道筋の、ある程度のゴー

ルと言えるラインに至るまでには、大きく3つの壁があると考えて

いる。

(87p)

  

その3つの壁の1つ目は「孤立の壁」です。

  

①孤立の壁=他人や社会と関わりをもてない状況のときに直面して

 いる壁。時には同居する家族との関わりを絶って、頑なな孤立状

 態に身を置いていることもある。重篤な場合、自分から助けや支

 援を求めて動くことがほとんどないため、訪問支援や医療的ケア

 が必要となる場合も出てくる。ただし、訪問支援を開始したから

 といって、すぐに(数週間~数カ月)孤立状態から脱することが

 できるわけではない。この最初の壁を乗り越えるだけでも、数年

 かかってしまうことも多々ある。

(87p)

  

第2の壁は「成長の壁」

 

②成長の壁=多くの長期ひきこもり経験者は、思春期・青年期(

 10~25歳ごろ)に長期の孤立状態を経験し、人間が成長して

 いくために本来すべきだったはずの経験や学習をできず、いろい

 ろ抜け落ちてしまったことがある。その場合、短絡的に就労など

 社会参加の段階へ移すのではなく、年齢相応の発達段階に至るた

 めに、以前できなかったことをある程度追体験しておく必要も出

 てくる。特に社会や他人と向き合うときに”位負け”しないように、

 ある程度他人への自信や自慢になる個人的な体験をしたり、異性

 と接したり、友人などをつくる経験をしておくことは望ましい。

 というのも、就労や就学など社会参加する際に、孤立したおとな

 しい人は、時にはその集団のなかでいじめの対象となってしまう

 ことがあり、それを防ぐひとつの方策は、早めにごく少数でもか

 まわないので、友達や仲間をつくることが有効だからである。

(88p)

  

この中には、石川さん独特の発想があります。

「自信や自慢になる個人的体験」です。

確かに必要な発想だと思います。

  

  

第3の壁は「社会参加の壁」

これは省略します。

就労や就学、あるいは結婚などによる家族を作り維持すること。

  

  

つづく

「長期ひきこもりの現場から」② 「パーソナリティ障害」とは?

  

今日は令和2年4月11日。

   

前記事に引き続き、

ドキュメント・長期ひきこもりの現場から

(石川清著/洋泉社)より。

  

 

 「パーソナリティ障害」は、少し前までは「人格障害」と呼ばれ

ていた。

 ただ、人格障害だと、言葉のニュアンスがきつすぎて、一般人に

誤解を与えてしまうことから、最近はパーソナリティ障害と称され

る場合が多い。

(54p)    

 

 

「パーソナリティ障害」について、この本で勉強。

  

 さて、本人や周囲を混乱に落とし入れてしまうパーソナリティ障

害には、具体的にどういうものがあるだろう。

 平成23年に内閣府が出した「ひきこもり支援者読本」を参考に、

ひきこもりと関連性の深いと思われるパーソナリティ障害のいくつ

かを紹介したい。パーソナリティ障害の傾向は決してひとつにとど

まらない。複数のパーソナリティ障害の傾向をあわせもつ人も少な

くない。

  

●回避性=他人から批判されたり、恥をかくのを極端に恐れて、家に

 とどまったり、何かすることを避けようとする傾向。世間体を気

 にして、自分の生活に支障が出てしまう人など。

●依存性=何ごとも他人頼みで、自分は責任を絶対に負わないという

 姿勢が一貫している。なかには、ほかの人の指示や指導を請いな

 がら、それでうまくいかないと、指示や指導をしてくれた人を恨

 んだり、攻撃したりすることもある。

●強迫性=完全主義で、細部へのこだわりが強く、身動きがとれなく

 なる傾向。いつも指定の場所に物が置かれていないと我慢できな

 かったり、決まったスケジュールや手順が守られないと我慢でき

 なくなってしまう人など。

●受動攻撃性=どんな努力をしても大人から認められず、指図ばかり

 受け続けた子供が「だったらもう動くのをやめた!」という気持

 ちになり、指示に対して不従順となるような”怒り”を抱く傾向の

 こと。ひきこもりの場合、有意義な活動を自ら放棄し、努力をや

 め、家にとどまり続ける。一見すると、自分でチャンスを放棄し

 たり、自分で自分の人生や環境を傷つけているように見える。依

 存性と結びついて、頑なに「俺がこうなったのは親のせいだ」と

 言い張って、お金や物など生活に必要なものすべてを親に依存し

 てしまう場合もある。

●自己愛性=「自分はすごい」「自分は特別なんだ」という思いが前

 面に出る傾向。こうした万能的な”自分”が損なわれるのを恐れて、

 対人関係を回避したり、試される場(試験など)を回避すること

 もある。自分が特別であるという思いにとらわれながら、傷つく

 ことを極端に恐れる。思春期や青年期に健全な自己愛を身につけ

 ていくことを阻まれたり、踏みにじられたりした人に、多く生じ

 るとされる。過保護や愛情不足が一因と言われているが、ほかに

 も要因はいろいろある。

●境界性=虐待やネグレクト(育児放棄)を受けた環境で育ったり、

 安定した愛着(たとえば親子間の愛情ある接触関係)を形成でき

 ない場合に発生しやすい。人にしがみついて生きることに執着す

 る一方、しがみついた相手を自分の思いとおりにコントロールし

 たがることがある。相手と破局すると、激しい孤立感と怒り、無

 力感を感じ、時には自傷行為や薬物の乱用に至ることもある。

●ジゾイド性=ひとりでいても平気、自分のやりたいことができれば

 いい、という感覚が強い。アスペルガー障害などの発達障害との

 親和性が高いとされる。社会に出たり、他人と交わることが苦痛

 と感じるのがジゾイド性の特徴。「ゲームをしていれば満足で、

 働きたくないのです」とか「親がいなくなったら?そしたら死ぬ

 からいいですよ」といういい方をする人は、傷つきやすい。”自分

 を守るために社会への関心を否認しているので、ジゾイド性では

 なく、自己愛性や回避性の傾向が強く考えられる。

●妄想性、統合失調症性=妄想的だったり、非現実的な言動をする傾

 向。統合失調症との親和性が高い。

  

 病気や症状の分類にあまり固執しすぎると、ひきこもりで悩む当

事者本人を見なくなってしまうこともある。右記した病気や症状は

あくまで参考程度にしかならない。

 僕が直接ひきこもりの若者と接するときには、あえて病気や症状

の分類にあまりとらわれないように心がけている。

(57~59p)

 

確かにとらわれるのはいけないと思いますが、

知識として知っておくことは必要です。

2020年4月10日 (金)

「長期引きこもりの現場から」① 雑談ができるように日頃から準備

  

今日は令和2年4月10日。

  

前記事で読み切ると宣言した本を、

昨日の晩、読み切ることができました。

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ドキュメント・長期ひきこもりの現場から

(石川清著/洋泉社)

  

誕生日のように、区切りの日に読むのにいい本でした。

誕生日の日に読んだ特別な本であり、

この本で何らかの行動を始まりそうな本です。

来年還暦ですが、まだまだ動くぞ。

(復職プログラム中なので、セーブしつつ・・・)

  

  

石川清さんを知ったのは、

「プロフェッショナル 仕事の流儀」でした。

ここでも道草 「ひきこもり支援 石川清」① 「肝心のものをくれてないんだ」(2020年3月8日投稿)

番組以上のことを知りたくて、この本を借りてきて読みました。

「ひきこもり」に関する細かいけど、

重要な情報が散りばめられた本でした。

このブログに引用することで、情報を集約したい。

   

 

 僕は原則として、毎日一般紙とスポーツ新聞のすべての記事にで

きるだけ目に通すようにしている。おかげで広く薄い雑学はかなり

身についていたし、さまざまな場面で役に立っている。

(30p)

  

ひきこもりの人と会う時には雑談が大事なようです。

どれだけ相手に関心ある話ができるか、

あるいは相手が話し出したことに

話を合わせることができるかは、

日頃の努力が必要だというわけです。

 

  

 大人になってひきこもり状態に陥り、ようやく医療機関を受診す

るなどして発達障害と診断されるケースのなかには、もしかしたら

幼児期から少年、青年時代にかけて、本来成長するために必要だっ

たことを経験しなかった結果、大人になってから発達障害のような

症状や傾向が出てしまった人もいるのではないかと考えている。た

とえば、子供のときに屋外で友達と遊んだりしないで、習い事や塾

で受験勉強ばかりさせられた子供。あるいは、ひもを結んだり、ナ

イフを使って物づくりをしないで育った子供。異性と触れ合う機会

がなく、人間関係を制限させられて育った子供。ゲーム機を買い与 

えられてデジタル世界ばかりで遊んできた子供など、大人になって

長期のひきこもり状態に陥る人の多くに、アンバランスな少年期、

青年期を過ごしてきた人が目立つ。

 ただし、同じようなアンバランスな子供時代を過ごした人でも、

問題なく大人になっている人もいれば、深刻なひきこもり状態に陥

ってしまうこともある。この違いはなぜ生まれるのか。

(52~53p)

  

違いが生まれるのかの理由は、石川さんは書いていません。

話はひきこもりの人に絞られます。

   

 細かく探ると、どうやら経験をある程度積み重ねてきた人は、社

会的な関心や他人に対する感受性などを発達させているようだ。逆

に言えば、そこを怠ると、のちのち発達上のなんらかの問題が生じ

てしまうのかもしれない。

 となると、発達障害的な悩みに苦しむ若者の改善のヒントは、多

様な価値や知識を学んだり、さまざまな経験を積み重ねて学習する

ことで、それらを大人になってからでも追体験していけば、少しず

つ改善し、より元気で幸せな人生を獲得できるかもしれない。

(53p)

   

キーワードは「追体験」。

本来なら少年期、青年期で体験すべきだったことを、

機会を作って追体験させる必要があるのです。

この発想が大事。 

2020年4月 8日 (水)

日めくりより/ボイコットの由来 本の話を少々

今日は令和2年4月8日。

  

 日めくり「雑学王」(TRY-X)より。

  

「ボイコット」という言葉の由来とは?

Epson288

 

今から150年前の出来事から生まれた言葉だったのですね。

と、いうことは、150年前にはなかった言葉。

まだ新しい言葉なんだと思いました。

 

今日(4月8日)の朝日新聞朝刊より。

Epson290  

今まで買ったことのない月刊誌ですが、

この広告を見たら読みたくなりました。

明日、本屋さんに行こうと思います。

  

  

明日は59歳の誕生日。

1年後には還暦なんだ。

以前、還暦を迎えた人たちの姿を思い出します。

その人たちに比べて、私には貫禄がないなあと思います。

  

  

今晩と誕生日の朝の時間は、

本「ドキュメント・長期ひきこもりの現場から

(石川清著/洋泉社)を読み切るために使いたいです。

並の本ではありません。

2020年4月 7日 (火)

「続横道世之介」④ 「善良であることを諦めちゃいけない」

  

今日は令和2年4月7日。

 

今晩10時からNHKEテレで放映される

先人たちの底力 知恵泉」で扱う人物は、井原西鶴。

井原西鶴の代表作「好色一代男」にも触れるようです。

Photo NHK

こちらが関心を持っていると、テレビ番組が用意をしてくれます。

なんて、思うことがたびたびあります。

言わずと知れた「好色一代男」主人公名は、世之介です。

  

昨晩の記事の続きで、

「続横道世之介」(吉田修一著/中央公論新社)より

引用します。

  

 去年の4月から、だらだらと始まったこの1年間の物語も、桜の

開花を待たずに、そのままだらだらと終わりを迎えようとしている。

 人生などというものは、決して良い時期ばかりではない。良い時

期があれば、悪い時期もあり、最高の1年もあれば、最低の1年も

ある。

 一応大学は卒業したものの、1年留年したせいでバブル最後の売

り手市場にも乗り遅れ、バイトとパチンコでどうにか食い繋ぎなが

ら始まった世之介のこの1年が、決して最高の時期ではなかったの

は間違いない。

 ただ、ダメな時期はダメなりに、それでも人生は続いていくし、

もしかすると、ダメな時期だったからこそ、出会える人たちという

のもいるのかもしれない。

 桜子や亮太はもちろん、隼人さんに、親父さん、浜ちゃんだって、

コモロンだって、もし世之介が順風満帆な人生を送っていたら、素

通りしていったかもしれない。

 とすれば、人生のダメな時期、万歳である。

 人生のスランプ、万々歳なのである。

(402~403p)

  

  

やっぱり自分と重ねてしまいます。

昨年度は長く休職しました。

休職したからこそ出会った人たちがいます。

休職したからこそ体験したことがあります。

おそらく失ったものもたくさんあると思いますが、

得たものを大事にしたい。

私の強み?は、それを書き残していること。

このブログは私の心の拠り所です。

(「よりどころ」で変換してこの漢字が出ました。

気に入ったので、そのままにしました)

  

  

「続横道世之介」のラストは、世之介と一時期一緒に過ごした

人物の手紙です。

その一部を引用します。

これが、著者が、「横道世之介」「続横道世之介」2冊で

読者に伝えたかったことだと思いました。

  

  

 世界中を船で回っていると、本当に世界にはいろんな国がありま

す。そしていろんな問題があります。目を覆いたくなるようなこと。

悲しみ。憤り。本当に奇跡でも起こってくれないかと思います。そ

んなとき、ふと浮かんでくるのが、あの頼りない世之介の顔なんで

す。

 世の中がどんなに理不尽でも、自分がどんなに悔しい思いをして

も、やっぱり善良であることを諦めちゃいけない。そう強く思うん

です。

(407p)

  

  

今は、新型コロナウイルスで、前代未聞の事態です。

善良であることを心掛け、我慢できることは我慢をし、

やったらいいと思ったことは実行に移そう。

そう思うんです。

でもまだエネルギーの使い道が見えません。

  

 

  

  

5万ー3万=2万円 姉から弟へお小遣い

 

今日は令和2年4月7日。

  

娘と息子の話。

 

昨日息子(弟)が帰ってきて、第1報が、

アルバイト先の焼き肉店が1カ月休業しちゃったとのこと。

系列店でコロナウイルス感染者が出たためだそうです。

お金を貯めておくことが苦手な息子は、

相当ショックを受けておりました。

「お金がない」「困った」

「政府給付の30万円がほしい」

「30万円はもらい過ぎだから、せめて5万円を」

などと、うなりながらのたまわっていました。

 

息子とは違って、娘(姉)はバイトのお金は貯めておくタイプ。

夕食の時に、娘に対して、

「5万円貸してあげればいいじゃん」

「利子をとって返してもらったら」

「500円ぐらいの利子だな・・・」

と私が言いかけたら、娘から「3万円返してくれればいいよ」と

ぼそっとつぶやきました。

「3万円でいいの?」と耳を疑い、驚き、そして家族で大笑い。

 

  

息子が「それじゃあ、2万円でいいよ」と言ってきました。

冗談のような話でしたが、娘は実行しました。

2万円を弟にプレゼントしたのです。

弟は「マジ?」と驚いて、2万円を受け取りました。

  

高校生時代をピークに、ひきこもり気味で、

常に自信なげに過ごしていた娘です。

そんな姉を、弟は「情けない」「姉とは思いたくない」的な

発言がしていました。

しかし、大学生・専門学生と進学するうちに、

娘に変化が出てきました。

学校には毎日行くようになり、

それも自転車で20分以上、風の日も(雨の日は電車・送り)

颯爽と通っています。

バイトも、スーパーに勤めはじめ、レジの仕事もしています。

高校生の時を思うと、信じられない姿です。

たくましくなってきました。

 

そして今回、窮状の弟に小遣いを渡す展開。

弟も、姉を認めざるを得ない雰囲気になりつつあります。

 

私としては、今回の娘と息子のやり取りは、

とてもうれしいことでした。

前記事で書いたように、真面目に、そして善意で生きていたら、

足もとに「幸せ」のベースができてくると思います。

今回は、娘の行為が、家族のベースを補強してくれました。

   

 

 

2020年4月 6日 (月)

「続横道世之介」③ 「すでにゴール切ってる感じする」

  

今日は令和2年4月6日。

  

今日のお昼に、4月19日までの休校延長の連絡がありました。

やはりそうかという気持ちでした。

前代未聞の事態が続きます。

何にエネルギーを使うのがいいのか、模索しています。

  

  

とりあえず、読み終えた本からの引用をします。

「続横道世之介」(吉田修一著/中央公論新社)より。

  

 東京の戻ると、めっきり寒くなっていた。

 アルミサッシの溝に、隙間風防止の古タオルを押し込んでいるの

は世之介である。このライジング池袋、鉄筋コンクリート造りのわ

りには安普請で、とにかく隙間風がひどい。特に玄関ドアの下が顕

著で、明らかに寸法を間違えて注文したとしか思えないドアの下に

は、隙間と呼ぶには広すぎる空きがあり、酔っぱらったコモロンが

真冬に泊まったことがあるのだが、床に寝かせたせいで、翌朝、凍

死しかけていた。

(232p)

  

「隙間と呼ぶには広すぎる空き」

この言い回しというか、文体がいいんだよなあ。

  

新しい彼女(桜子)の実家が営む自動車整備工場で

働くことになった世之介。

  

作業に集中すればするほど、充実した気持ちになる。技術のない世

之介に与えられるのは単純作業が多いのだが、それがまったく苦に

ならない。自分で認めるのも憚られるが、世の中には亮太の実の父

親のように冒険が似合う男もいれば、自分のようにこうやってボル

トやナットを選り分ける仕事がぴったりと合う男もいるのだと思う。

(274p)

  

私は、こうやって読み終えた本から、

印象に残った文章を書き留めることが楽しい。

これが私には似合う?

やっぱり自分で言うのは、憚られます。

  

さ~て、次の文章。

  

世之介と桜子のたわいのない会話に、

後ろから(寿司職人になることを夢見る)浜ちゃん(女性)が

声をかけます。

  

(世之介)「・・・あ、そうだ。じゃあ、あの焼肉のタレ、買っと

こうよ」

 以前、試して大正解だったタレを世之介が思い出すと、

(桜子)「ああ、あれ、美味しかった。塩ダレのやつだよね?」

 と桜子も頷く。

 早速、調味料売り場へ急ぐ世之介の後ろから、なぜか浜ちゃんの

笑い声がする。

「え?何?」

 と世之介が振り返れば、

「いた、別になんでもないんだけどさ。・・・なんか、二人とも地

に足ついてんなーと思って」

 と、更に浜ちゃんが笑い出す。

「え?所帯くさいってこと?」

 と桜子が冗談半分で睨み返すと、

「違う違う。なんかさ、すでにゴール切ってる感じする」と浜ちゃん。

「何、それ?」

 思わず世之介と桜子の声が重なった。

「いや、だからさ、幸せそうだってことよ。なんか私にしても、コ

モロンにしても、みんな、いろんな夢を追ってるじゃない。でも、

結局、そのゴールってさ、こうやって楽しそうにスーパーでちらし

鮨買ったり、美味しかった焼肉のタレ、探したりすることなんじゃ

ないかなって」

 浜ちゃんの言葉は心からのものなのだが、いかんせん、幸せなと

きには幸せが実感できないものである。

「何、それ、私たちのことバカにしてるでしょ?」

 とは桜子で、

「してないって」

 と、慌てる浜ちゃんに、

「いや、してるね。でもいいもんねー。どうせ俺たちは20パーセ

ント引きのちらし鮨カップルですから」

 と、へそを曲げる大人気ない世之介である。

(278~279p)

「幸せ」について考えさせてくれる文章です。

こういう雰囲気が「幸せ」のベースなんだよなあと思います。

このベースがあるなら、安心して日々過ごせるのだと思います。

めざして勝ち取るすごいものではなくて、

真面目に生きていたら、そして善意で生きていたら、

じわじわッと下からにじみ出てきて

足もとにできあがってくるものだと思います。

この本を読んでいて、そう感じました。 

  

  

今晩はここまで。

2020年4月 5日 (日)

「続横道世之介」② 古いエレベーターをお爺さんに例える

  

今日は令和2年4月5日。

  

前記事に引き続き、

「続横道世之介」(吉田修一著/中央公論新社)より

引用します。

  

女性の寿司職人の目指した浜本さんの話。

  

 20歳のころ、チンピラのような男と付き合った。パチンコと競

で本気で食べていけると思っているようなバカだった。好きだっ

わけではない。自分より惨めな人間と一緒にいることで、どうに

自分の惨めさを忘れられた。

(54p)

  

この微妙な気持ちを、さらりと表現しちゃうんだよなあ。

  

この小説では、2020年東京オリンピックは無事に

実施されており、マラソンも東京で行われています。

実況中継です。

  

 つけっ放しのテレビで、スタート時間に近づいた神宮外苑の新

国立競技場の模様が流れている。

「あ、日吉亮太選手の姿もありますね。あれは・・・ケニアでし

ょうか。ケニアの選手となにかとても楽しそうに話してますね」

「ほんとですね。日吉選手は今朝もいつも通り、ごはんを二杯、

豆腐と油揚げのお味噌汁を二杯、それに目玉焼きと焼き鮭に、ひ

じき、きんぴら、海苔の佃煮と、たっぷりの朝食をとったそうで、

まったく緊張してないみたいですね。とにかく日吉選手はいつも

明るくて、面白くて、気がつくと、みんなが日吉選手の周りに集

まってくるようなキャラクターなんですが、今回の東京オリンピ

ックの選手村でも早速人気者になっているみたいで、海外の選手

たちが日吉選手と笑い合っている動画をYouTubeなんかにたくさ

ん投稿しているみたいですよ」

 丁寧で心のこもった解説で定評のある元マラソン選手の女性解

説者が、とてもあたたかい口調で日吉亮太を紹介している。

(57~58p)

 

ズバリ、増田明美さんですよね。

  

 

 店は歌舞伎町の古い雑居ビルの4階にある。どれくらい古いか

というと、まず、ホテトルや出張エステのチラシがベタベタと貼

られた狭いエレベーターが、なんだかお爺さんに背負ってもらっ

ているようで力がない。あくまでもお爺さんを背負っているので

はなく、お爺さんに背負われている感じなので、動き出すと自分

の体だけ1階に置き去りにされるような不安感がある。

 4階は、世之介が働くバーボンバー「ケンタッキー」と、日焼

けサロン「カリフォルニア」の2店舗あるが、完全に名前負けで

どちらも狭い。

(69p)

  

例えが異色です。「お爺さんに背負ってもらう」

よく浮かびますね。

名前負けも面白い。読みながらくすっと笑わせてくれます。

  

  

 コンビニを出て、ライジング池袋に戻り、10階のエレベータ

ーを降りると、以前AVの音量のことで注意されたことのある美

容師さんとは逆隣のドアが開き、中から背がヒョロッと高い若い

男が出てきた。

 狭い廊下ですれ違うので、

「こんばんは」

 と、とりあえず挨拶すると、日本語は分からないらしく、微笑

んだような、微笑んだことを隠すような、なんとも曖昧な表情の

まますれ違う。

 愛想がいいとは言えないが、悪い人ではなさそうである。

(71~72p)

  

微笑みの記述がすごい。よく他者を観察しているのか、

自分の体験に基づいているのか、表現が細かいです。

  

つづく

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