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2020年2月23日 (日)

パラリンピック〈28〉 「パラアスリート」⑮ マセソンさんの考える「インクルーシブ」

  

今日は令和2年2月23日。

  

前記事に引き続き、

パラアスリート」(山田清機著/PHP研究所)

より引用します。

   

【IPC教育委員 マセソン美季/ませそん・みき】

  

著者は、マセソン美季さんと対談しています。

マセソンさんの発言を引用します。

  

国際パラリンピック委員会が掲げているパラリンピック競技大

会開催の究極の目的は、パラリンピックムーブメントを通じて

インクルーシブな社会を創出することです。

(271p)

  

「インクルーシブ」に反応しました。

マセソン美季さんの言う「インクルーシブ」とは。

  

 

インクルーシブな考え方とは、世の中には多様な人が存在して、

しかも工夫すれば誰もが活躍できるようになるということが最

初から頭にある、ということだと私は思います。そうした考え

の持ち主がつくるモノは、当然、多様な人の存在を前提として

いる。成人男性だけでなく、女性や子どもも、お年寄りも障が

いのある人も、外国人もそれを使うことを前提としている。モ

ノだけでなく、サービスや法律も多様な人の存在を前提として

つくられるようになるので、誰も排除されない社会になるでし

ょう。

(277p)

  

(著者)そもそもの発想がインクルーシブならば、わざわざバ

リアフリー化をする必要はないということですね。

(マセソン)すべてのモノやサービスがそういった考え方でつ

くられることが当たり前になれば、みんなにとって居心地の良

い社会ができあがると思うのです。環境が整えば、誰も排除さ

れないし、誰かを特別に配慮する必要もなくなる。それこそイ

ンクルーシブな社会だと私は考えています。

(279p)

   

  

(著者)連載を通して常に私の念頭にあったのは、むしろ「障

がい者であるパラアスリートに、どのような配慮をすればいい

のか」ということでした。特に脳性麻痺や知的障がいの方には

どう接していいかがわからず、正直言って取材が辛い場面もあ

りました。

(マセソン)自覚はなくても、大きな偏見に邪魔されていたの

かもしれませんね。

(著者)そうかもしれません。

(マセソン)残念ながら、日本では街中で障がいのある人に出

会う機会がとてもすくないので慣れていない。だから、ぎこち

ない対応になるのではないかと考えることがあります。

  

そうかもしれませんね。

  

  

著者がマセソンさんの「インクルーシブ」をまとめています。

  

(著者)マセソンさんのお考えになるインクルーシブな社会と

は、障がい者に特別な対応をしなくても、障がいのある人が自

分のことを自分でできる仕組みがある社会なのですね。それが

「合理的な配慮」の本来の意味なのかもしれません。

  

これが理想であって、そこに向けてひとつひとつできる

「合理的な配慮」をしていきたいと思います。

  

  

  

以上で「パラアスリート」の引用を終えます。

15記事になってしまいました。

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