「それはホロコーストの”リハーサル”だった」より1.「優生学」
今日は1月4日。
年末年始に、録画してあった番組をいくつか見てきました。
どの番組を印象深く、このブログに書きとめておきたいものでした。
困った。時間が足りない。でも書きとめたい。
2015年11月7日放映
【ETV特集 それはホロコーストの”リハーサル”だった
~障害者虐殺70年目の真実~】
ドイツでのこと。
ナチスによるユダヤ人大虐殺(ホロコースト)は、
歴史的に知られていることです。
しかし、それ以前にガス室で消されていった命がありました。
障害者が子孫を残せなくする法律ができ、
さらに障害者を”安楽死”させる計画が実行されました。
多くの障害者が突然命を奪われたのです。
そのことを伝えた番組でした。
※参考:ETV特集 HP
59分の番組ですが、16分過ぎから聞き書きします。
ナレーター(※大竹しのぶさんでした):
なぜ命を救うはずの医師たちが、
殺害を実行してしまったのでしょうか?
ヒトラーが政権を取る70年以上も前に出版された
ダーウィンの「種の起源」
強いものが生き残り、弱いものは消えていくと言う、
自然界の摂理を解いたものでした。
これを人間にも当てはめ、劣等な人間は淘汰されるとしたのが、
「社会ダーウィニズム」でした。
こうした思想は、優秀な遺伝的資質を持つ人間だけを
残していこうとする「優生学」と結びつき、世界中に広がります。
20世紀、ドイツで優生学の研究を進めたのは、
精神医学会のトップだった、エルンスト・リューディンでした。
この頃精神医学の分野では、新しい治療法が開発され、
治る患者も出始めていました。
医師たちは、もっと治る患者を、増やしたいと思えば思うほど、
あるジレンマに陥っていきました。
歴史学者ハンス=ヴァルター・シュムール教授:
医師たちは、それまで治らないと思っていた精神病が
治るようになってきたという幸福感に包まれていました。
ただし、同時に精神病院は大変な状況でした。
根本的に何の治療もできない患者であふれていました。
そういう患者は、邪魔になっていったのです。
ナレーター:
1917年に設立された「ドイツ精神医学研究所」
リューディンらはここでドイツ人全員の家系図を調べ、
一人一人の遺伝的価値を明らかにしようとしました。
遺伝的価値が低い人を増やさないように、
コントロールしたいと考えたのです。
ここで法律が誕生しますが、続きは次の投稿で書きます。
「種の起源」がスタートで、
「社会ダーウィニズム」「優生学」がブームになり、
そこにヒトラーが現れました。
ヒトラーが後にやったことを後押しする状況ができていたことが
わかってきました。
コメント