「美の壺 File289 結び」/花結び
今日は11月27日。
寝る前にもう1本投稿。前投稿の続きです。
8月10日に放映された「美の壺 結び」から。
「花結び」というのが紹介されました。
作品を載せます。
上の2枚目の写真では、3つの「梅」でしたが、
3枚目になると、「桜」「桔梗」になっています。
花結び作家の田中年子さんの手にかかると、こんなふうに変化するのです。
こんなふうに紐を結んだりしてできる美しい飾りを、
「花結び」というそうです。
作品をもっと載せます。
これらの「花結び」の起源の話が、とても面白かったです。
その部分を、聞き書きしてみます。
ナレーター
優雅で美しい「花結び」
そのルーツには意外な歴史が隠されています。
(中略)
「花結び」の始まりには、茶道が深く関わっていました。
主人の傍らに置かれた、茶入の袋。
その口紐の結びが、「花結び」の起源でした。
戦国時代、千利休等が完成させた茶の湯。
織田信長、豊臣秀吉をはじめとする武将に愛され、時に政治に利用されました。
茶の湯の席で、武将たちが恐れたのは、茶に毒を盛られること。
そこで、武将に使えた茶人たちは、ある仕掛けを考え出しました。
日本に伝わるさまざまな結びをまとめた、「むすびの記」
そこには、茶に毒が盛られないよう、袋の口を結ぶ方法がいくつも記されています。
簡単にはほどくことができない鍵の働きをする封じむすびです。
花結び作家の田中年子さんが、ほどくのが最も難しい「真の封印結び」を、
古書に描かれた絵から再現しました。
これは映像でないとわかりにくいのですが、
何枚かの写真を載せます。
ナレーター
戦国の世が生み出した「封じむすび」
江戸時代、天下泰平の世になると、袋の結びの美しさを競うようになります。
それが「花結び」と呼ばれるようになります。
そうだったのですね。
面白い話でしょ。
茶道を完成させた・・・という表現を、特に千利休の場合によく聞きます。
完成させるとは、このような茶入れの袋の口の結び方にまでこだわっているのですよね。
「完成」のイメージが初めて浮かびました。
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