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2007年10月

2007年10月10日 (水)

3年連続、よっちゃんのキンモクセイの話

9月29日の投稿でも書きましたが、FM豊橋の渡辺欣生(よしお)さんの話は知的で面白いからファンです。

今朝の自動車の中で聞いた話は「キンモクセイ」の話でした。

おそらく3年連続、渡辺さんのキンモクセイの話を聞いていると思います。

でも新ネタがちゃんと含まれているので、価値があります。

   

○江戸時代に中国から日本に持ってこられた木であること。

中国では「桂」の字が「木犀(もくせい)」を表し、桂林は「木犀がたくさんあった」ことに由来する地名であること。

○金木犀(キンモクセイ)の「犀」の字は「固い」という意味がある漢字。動物のサイも漢字で書くと「犀」

動物のサイも固いイメージ、キンモクセイの幹も固くてそろばんの玉にも使われているとのこと。そんなことからともに「犀」が使われているかも。

サイの皮膚の様子と、キンモクセイの幹の表面が似ているからという説もあるとのこと。

   

いい勉強になりました。学校のキンモクセイも花盛り。今朝も小雨の中、匂いを漂わせていました。(写真)Pa100012

ユッカと同じく、1年2組から見える木。さっそく子どもたちに紹介しました。

「犀」の字は興味を持ちました。「尾」と「牛」を組み合わせた文字のようです。覚えてしまいました。

さらに調べを進めていくと、「牛」と「半」のつながりまでわかりました。

牛は羊などとともに祭りの時に供えられるいけにえとして使われました。

ただ牛は体が大きいので、真中で二つに分けられることがあったらしいです。

二つに分けることを「八」で表現することがあり、「八」と「牛」を合体させた「半」が「半分に分ける」という意味の漢字になりました。

さらに!「半分」の「分」は、二つに分ける「八」と「刀(かたな)」が合体した漢字で「分ける」という意味の漢字になったわけです。

参考にしたのはもちろん「常用字解」(白川静著/平凡社)

私はテレビではありません

G-toolsというのを使えばAmazonの画像をブログに掲載できると知ってこのところ乱発しています。

今日もまたやってみます。

学級指導 困ったときの処方箋―先生のタイプ別アプローチ

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「学級指導 困ったときの処方箋」を読みました。参考になりました。

教師にもタイプがあり、そのタイプに向いた指導法があるという考え方はわかります。

でもこうやってタイプ別に指導法を書いた本は初めてで新鮮でした。

私は決して迫力のある厳しいタイプではありません。そうなりたいと切に思ったことがありますが、無理でした。それなら自分にあった指導のやり方でと割り切った時期がありました。

この本はそんな考え方を後押ししてくれる本でした。

この本で参考になった文の一つ。

   

「肘をついたり、机に寝そべったりして聞く態度が悪いときは、こうです。

”私は、テレビではありません”

テレビに慣れた現代っ子のなかには、人が話していると、テレビと同じような態度で聞いてしまう子どもがいます。つまり、話者に人格や感情があることを忘れてしまうのです。ですから敬意をもって聞くように促します。」(141p)

   

なるほどと思いました。いいと思ったことはすぐに実行。最近の口癖の一つは「私はテレビではありません」です。

カブの発芽、オルトラン、蒔絵

Pa090009 連休前に蒔いたカブの種、昨日(9日)にちゃんと発芽していてうれしくなりました。(写真)子どもたちも草取りをしてくれました。

本当は数粒ずつ5~10cm間隔で種まきをするわけですが、種がとても小さく、蒔いた時が薄暗く細かい作業ができず、ドボドボッと種を蒔いてしまいました。

その結果が正直に出てしまった発芽です。

アドバイスを受けて、種をまいた直後にオルトランの粒剤をまきました。そして昨日は同じくオルトランの液剤を新芽に噴霧しました。

くさい臭いのするオルトランですが、調べたら「浸透移行性」のある”農薬”とありました。

浸透移行性とは?・・・・根や葉から薬の成分が吸収され、植物体内を移行することにより葉自体が殺虫効果を持ち、その葉を加害した害虫を退治できるとのこと。 2~3週間効果が持続し、害虫退治と予防が一度にできる。

すごいなあと思いつつ、カブを食べる時には大丈夫なのかという不安もあります。

さらにその点を調べましたが、やはり不安に思っている人がいました。

でも調べた限りでは人が食べる時の毒性はかなり低いようです。

「農薬」=毒というイメージが正直あります。

勧められるまま気軽に使ったオルトランですが、使いすぎないように注意しようと思いました。

「蒔く」という漢字もいい字だなと、変換して出会って思いました。

これは「蒔絵(まきえ)」の時に見たな。あれは、漆の絵の上に金や銀などを「蒔く」ことから「蒔絵」になったのでしょう。

2007年10月 8日 (月)

べんけいのなきどころ

寝る前に今日5つ目の投稿。多くて恐縮です。

先日、教室で教壇に足のすねをぶつけていたがっている子がいました。

様子を見て、大丈夫と判断してから、黒板に「○○○○のなきどころ」と書いてクイズ。

「○○○○はとても強い人です」とヒントを言いましたが、1年生ではやはり正解は出ませんでした。

答えを教えました。「べんけいのなきどころ」

      

数日して、朝読書の時間。

「この前の、べんけいのなきどころがあった」と男の子が本を見せてくれました。

まさに「べんけいのなきどころ」でした。でかした。さっそく撮影。Pa040002

ブログに載せてみました。

よかったら家族の話題にしてみてください。

「漢字は楽しい」その2・・・臭戻器

前投稿からのつづきです。

本「白川静さんに学ぶ漢字は楽しい」(共同通信社)のことです。

Pa080004_2Pa080005 「臭」「戻」「器」も、「大」という字が含まれていますが、元は「犬」であり、当用漢字(1946年)常用漢字(1981年)が定められた時に「大」になってしまったそうです。(”嗅”は犬が残ったのに、臭は大になりました)

これでは漢字の成り立ちを無視したものです。この本の中で、こう書かれています。

   

「旧字を現在の字形に改めたときに、古い字形を理解しないまま変更してしまった漢字が多く、これらの文字は文字構成上の意味を失ってしまいました。この本の中で一貫して述べてきたように漢字は非常に体系的に出来上がっている文字です。それを戦後の漢字改革の際、漢字の体系性への無知ゆえに、多くの漢字が根拠なく字形を変えられてしまいました。白川静さんは、このような漢字は元の字形に改めるべきだと主張してきたのです。/もとと”犬”にある点は、犬の耳の意味で、この点をつけることで、”犬”と、人の正面形をあらわす”大”を区別したものです。”犬”から点を取ってしまい、犬も人も同じにしてしまったのが、戦後の漢字改革なのです。」(108~109p)

   

当用漢字、常用漢字にどっぷりつかっていて、旧字の読みづらい古いものと思ってきた私には、衝撃的な内容です。

(両親が昭和30年代に息子のために買いそろえた文学全集は、旧字だったため息子は読まず。私のことです。今も本棚にあります。)

明日からの漢字指導では、漢字の成り立ちについてさっそく語っていきたいと思います。私には強い味方があります。

この本の監修をした白川静さんの「常用字解」です。以前から持ってはいましたが、使いこなせていませんでした。今なら使うことができそうです。(白川静さんは2006年に96歳で亡くなられました)

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この事典の中央に書かれたデザインが何か?今回の本「白川静さんに学ぶ漢字は楽しい」を読んで、やっとわかりました。白川さんの最大の業績の一つでした。

「漢字は楽しい」その1・・・犬伏然

肉ばなれをしたため、ストックに助けてもらって歩いています。

山登りが趣味だと、ストックは何本もあり、困りません。

ストックがなくて歩くと、びっこをひいて歩くことになり、

大河ドラマ「風林火山」の主人公山本勘助みたいです。

しかし、左足の肉ばなれは不幸中の幸いなことに、自動車の運転には支障がないのがありがたいです。

運転に使うのは右足ばかり。

今日も運転して、娘の卓球大会への送り迎えをしました。

その運転中に赤信号で止まったら、すかさず読んでいた本があります。

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小山 鉄郎 白川 静 文字文化研究所

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この本は面白かったです。赤信号で待つわずかな時間も読みたかった本です。

漢字の成り立ちを扱った本です。紹介したい内容はたくさんありますが、ここは「犬」に絞って書いてみます。

Pa080002 「犬」という漢字は、犬の姿からつくられた漢字です。

   

「犬は神への”いけにえ”として特に貴いものとされていました。ですから“犬”が出てくる漢字には”いけにえ”に関連した字がたくさんあります。」(103p)

「まず”伏”です。これは現代の字形でも明らかなように“人”と“犬”を合わせた形です。殷・周の時代の古い王墓には、墓を守るために、武人とともに地中の悪霊を祓う目的で犬が埋められました。これが”伏”の元の意味です。土に埋めることから、”かくす、ふせる、ふす”の意味が生まれたのです。」(103p)

   

もうこれだけで目から鱗状態です。しかし「犬」の話はさらに進みます。Pa080004

「然」についてはこう書いてありました。

    

「”月”は“肉”のことで、犬の肉を火で焼いている字形です。つまり犬の肉を焼いて、そのにおいを神にとどける行為をあらわした文字で、肉が燃えるので”もえる”の意味になりました。だから、”然”は”燃”の元の字です。」(105p)

   

「然」がしだいに他の意味で使われるようになってきたため、「燃」が作られたというわけです。

「然」「燃」の「犬」は本当に犬でした。もうわくわくしてくる話です。

次は「臭」「戻」「器」と続くわけですが、次回の投稿に書きます。

   

「時計」は当て字だったんだ

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「日本の漢字」を読みました。漢字の勉強ができました。その一部・・・・

国字、国訓、和製漢語などが出てきました。

日本産の漢字を国字と言います。

この本では「糀(こうじ)」等が紹介されていました。

私がずっと追究?しようとしている「鍬」も国字のようで、そのためか漢字辞典では十分調べつくせません。

国字辞典はないのかなと思っています。(どうもあるようですが、調べがついていません)

国訓は漢字本来の意味と一致しない、日本独自の読み方。

この本では、中国で「なまず」を意味した「鮎」を「あゆ」と読んだり、朝焼けや夕焼けを意味した「霞」を「かすみ」と読むのが国訓として載ってました。

和製漢語は、日本で生まれた漢語。

「時計」も当て字から生まれた和製漢語と言うのには驚き。

「とけい」は、もともとの漢字は「土圭」でした。これに当て字で「時計」ができて、こっちの方が普通になってしまいました。「時を計る」あまりにぴったりの当て字です。

さすが、日本人。器用に漢字とつきあってきたんだなと思います。

    

我が家のパソコンには「妛」という字があります。この字は幽霊文字だそうです。

存在しないのに、登録されてしまっている字です。

なぜこんなことが起こったのか。著者は追究しています。

原因は意外なものでした。

    

ふだん使っている漢字を、たまにはこうやって詳しく勉強するのもいいな。

床屋さんに勧めた映画「大統領の理髪師」

思えば再発する可能性のあるものをよく再発させてしまう性格のようです。

昨日のソフトボール大会で、打って走り出した瞬間に左ふくらはぎに激痛。

せっかく痛みがなくなりホッとしていた筋肉がまた断裂。

肉ばなれを再発させてしまいました。情けない。

懲りない性格はどうにかしたい。これから1か月は安静にする。

    

映画「大統領の理髪師」(2004年韓国)を見ました。

同じ韓国の「マラソン」のように、劇的な話ではなく淡々と話が進み、感動が少しずつ育ってくるのを感じました。演出過剰ではないこんな映画が今の自分にはあっているのかなと思います。

主演のソン・ガンホ。映画「グエムル~漢河の怪物」はいまいちでしたが、この映画は良かった。

韓国の歴史の勉強にもなりました。

映画の「大統領」である朴正煕大統領の名は「ぼくせいき」で覚えています。今は韓国読みの「パクチョンヒ」です。別人のイメージがあります。

1974年の朴大統領暗殺未遂事件は記憶にあります。この時は大統領は無事でしたが、夫人が殺されてしまいます。日本でもニュースで流れ、確か銃声が入った映像が流れました。驚きのニュースでした。

そして映画でも扱われた1979年の暗殺。朴大統領はこうやって暗殺されてしまったんだと知りました。

北朝鮮のゲリラ部隊がソウルに迫ったり、マルクス病による不当逮捕など、当時の韓国にとっては北朝鮮は脅威であったことがよくわかりました。

先日床屋さんに行った時に、この映画を勧めました。

床屋さんの前では誰もが無防備。

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2007年10月 7日 (日)

刈り取った後の田んぼのこと・・・稲孫田

前投稿のため稲刈りの勉強をしていたら、

面白い言葉に出会いました。

「稲孫」です。こう書いて「ひつじ」と読みます。

稲刈りした後の株から、また伸びてきた稲のことを「稲孫」と言うそうです。

秋の季語です。

そして稲孫が育った田んぼのことを「稲孫(ひつじ)田」と言うそうです。

今までにもそんな田んぼを見たことがあります。

しかし、このような名前があるとは知りませんでした。

名前を知った上で、この「稲孫田」を見てみたいです。

稲刈りがすんだ後の楽しみを見つけました。

隣の田んぼで稲刈りが始まっていた

今日の午後、車でいつも定点観察している田んぼに出向きました。

稲刈りをするならこの3連休中だと思ったからです。昨日も見に行きましたが、やっていませんでした。

今日、隣の田んぼで稲刈りが始まっていました。この辺りではトップの稲刈りです。

Pa070005_2  Pa070007Pa070010 写真を載せます。稲をはざ(稲架)にかける「はざがけ」もやっていました。

私は昔就職浪人時代に、長野県で農家に住み込んで40日ほど働いたことがあります。

その時に稲刈りをやり、はざがけもしたことがあります。

その時に「はざがけ」というのは地方によっていろいろな呼び名があると知りました。

その時の記憶では、「は○かけ」の○の部分には、ざ行の「じ」を除く「ざ、ず、ぜ、ぞ」が入ったと覚えています。

さっそくインターネットで調べてみました。

「はざがけ」「はさがけ」「はずかけ」「はぜがけ」「はせがけ」がありました。

「はぞかけ」はいまいち確実ではないようです。(私の記憶ミスかな?)

いろいろな呼び名があるのは、稲を干すための木の組んだものを「はざ」「はさ」「はず」「はぜ」「はせ」といろいろな読み名があるためです。語源は同じようです。

呼び名が違うとともに干し方も違います。

この辺りでは一段の木の組み方ですが、何段にもなる「はざがけ」もあります。

また東北地方では「棒かけ」という干し方もあります。

機械で乾燥させることが増えたようですが、こういった稲を干す様子は、秋の風物詩と言えます。

こんなページがありました。棒かけもよくわかります。

http://www.local.co.jp/fudoki/photo3.html

これからも写真をしっかり撮っておこうと思います。

最近の写真

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楽餓鬼

今日はにゃんの日

いま ここ 浜松

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