「木の葉」を「きのは」と読むか「このは」と読むか
今日は令和6年10月9日。
通級学級での授業。
その子は音読に自信を持っているので、
毎回授業では、音読練習を入れています。
5年生。国語。
宮沢賢治作「注文の多い料理店」を学習中。
この冒頭を読む練習をしました。
二人の若い紳士が、すっかりイギリスの兵隊のかたちをして、ぴかぴ
かする鉄砲をかついで、白熊のような犬を二疋つれて、だいぶ山奥の、
木の葉のかさかさしたとこを、こんなことを云いながら、あるいてお
りました。
ここで、子どもに聞きました。
「木の葉」は、担任の先生はなんと読んだ?
「きのは」
そうか〜。
ここは難しいところ。
「木の葉」を「きのは」と読むのか、「このは」と読むのか。
私はここは「このは」だと思いました。
さっそく、タブレット端末で調べました。
光村図書 教科書の言葉Q&A 「木の葉」は「きのは」? それとも「このは」?
このサイトを参考にします。
引用します。
ご質問にあった「木の葉」や「木の実」「木の芽」などのように、
「き」と読んでも「こ」と読んでもいいものがあります。
「木の葉」について辞典類を見ると、見出し語として「このは」
でしか取り上げていないものが多くあります。これは「このは」
が1語としての意識が強いのに対し、「き/の/は」は3語として
の分析意識があるため、国語辞典の見出し語としてはあげにくい
事情があるためと考えられます。辞典類が「きのは」という読み
方を否定しているわけではありません。
「きのは」「このは」は、どちらの読み方でもいいわけですが、
文脈によって、1語意識が強い場合は「このは」、3語としての
分析意識が強い場合は「き/の/は」と読まれることが多いよう
です。
例えば「ハス(蓮)の葉」(はす/の/は)などと対比して「木
の葉」が出てくるような場合は、「このは」ではなく、「きのは」
と読むのが普通です。つまり、「木の葉」「木の実」「木の芽」
などの「の」に助詞の意識が強い場合には、「き」と読むことが
多いと考えてください。
「きのは」「このは」どちらでも間違いではありません。
でも「注文の多い料理店」では、「木の葉」として1語扱いだと
思います。
どちらかというと「このは」が適しているかなと思います。
「木」を「こ」と読むのは、いくつかあります。
木立(こだち)、木陰(こかげ)、木の実(このみ/きのみ)
昔の漫画で、木の葉隠れの術があったなあ。
その時は「このはがくれ」でした。
私が「木の葉」を心情的に「このは」と読みたいのは、
そんな漫画の影響があるかもしれません。
子どもには、「きのは」「このは」の両方の読み方があることを
教えました。
YouTubeで朗読の動画を見ると、
7本は「このは」、1本が「きのは」
「このは」が圧倒していました。
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