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2023年9月 7日 (木)

本「中国友好侵略史」5/中国がなぜ人権弾圧をやめないか

   

今日は令和5年9月7日。

  

前記事に引き続き、

「日中友好侵略史」(門田隆将著/産経新聞出版)

より引用していきます。

   

1989年(平成元年)天安門事件。

この事件は、中国共産党の改革派、胡耀邦(こようほう)が

中国の自由化、民主化を市民に訴えていたが、急逝。

自由化、民主化を望んでいた若者たちは、

胡耀邦の死を悼んで、天安門広場に集まります。

その数は10万人を超えます。

天安門広場の盛り上がりは、地方にも波及。

民主化の要求が行われました。

この状態を許さなかったのが、鄧小平(とうしょうへい)。

彼は軍隊を投入して、鎮圧を目指す。

多くの人名が失われ、その死者の数は、いまだに不明だそうです。

  

事件の影響は凄まじいものだった。驚愕した国際社会は、すぐに経済

制裁に向かって突き進んだ。しかし、主要七カ国(G7)の中で一国

だけ「中国への制裁」に反対する国があった。

日本である。

(269p)

  

日本は、中国に対して文句が言えない状況に、

中国からの工作で、作られていたのです。

日中友好絶対主義と本には書いてありました。

「日中友好」が盛んに叫ばれ、中国に多くの資金が流れ、

企業も中国に進出して、中国との関係が密になっていたのです。

  

天安門事件で、日本政府がそのような態度を取ったのは、

当時は知りませんでした。

私たちも日中友好絶対主義の中にいたのかもしれません。

  

「百年の恥辱を忘れず、偉大なる中華民族の復興を果たす」

そんなスローガンを唱える独裁者が中国に誕生したのは、二〇一二

年十一月十五日のことである。第十八回の中国共産党大会において、

習近平が正式に総書記に選ばれ、翌二〇一三年三月の全国人民代表

大会で国家主席に選出された。

日本だけでなく、中国、そして世界に悲劇をもたらす人物の登場で

ある。

(305p)

  

門田さんは、ここまで書いています。

習近平氏の動きは、確かに気になります。

明らかに独裁になってきました。

100年の恥辱とは、アヘン戦争から、

国共内戦で共産党が勝利し、中華人民共和国が建国されるまでの

期間を指しています。

この間に奪われた領土を奪い返す気が満々の習近平氏です。

後の歴史で、ヒトラーのように語られる人物になるやもしれません。

同じ時代に生き、どう動くのか注視したい人物となりました。

   

「中国はなぜ人権弾圧をやめないのか」

よくそう問う人がいる。これには、わかりやすい答えがある。

「それが中国共産党の本質ですから」

そう答えると、怪訝な表情で、

「中国共産党の〝本質"が人権弾圧なのですか」

そう再度、問われる。 ここで、こう答えるとわかってもらえるだろう。

「中国共産党に弾圧されたり、非業の死を遂げた人たちはどのくらい

いるんですか? 数千万人? 数億人? これほどの非道を続けた中国共産党

は、他者に政権を譲ることができると思いますか? もし、譲ったら、

たちまち殺されます。これまでに酷いことをやってきた分だけ、民衆の

反発はすごい。だから言論も、人権も封じて、強権で支配をつづける

しかないのです。権力を失うことは、彼らにとって物理的な死、つま

り惨殺をもたらすのです。

彼らはルーマニアのチャウシェスクや、リビアのカダフィ、イラクの

フセインたちの末路を知っています。だから、絶対に権力を手放すこ

とができない。弾圧をつづけ、権力を永遠に維持しつづけなければな

らない理由がそこにあります」

アメリカの中国専門家は、この本質を理解できなかった。そのために、

〝騙されつづけた四十年 "があったのである。そして、オバマのあとを

受けた大統領、ドナルド・トランプの登場によって、米中の激突は凄

まじいものになっていくのである。  

(328p)

  

私がこの本を読んで一番印象に残ったのは、この文章です。

中国共産党が、民主化・自由化を恐れ、人権弾圧を続ける理由は、

自らが作った体制によるのです。

今まで漠然としていたものが、くっきり見えた感覚です。

  

中国では、反日教育がつづき、台湾では日本との交流・交友を促進す

るための教育がおこなわれている。日中国交正常化と日華断交—同時

になされた国家の決定は、長い年月を経て、揺るぎのない「民間交流」

という要素が加わって、まったく逆の「友好」現象を創り出したので

ある。

日本、そして台湾への「侵略」を中国に諦めさせるには、何をすべき

か。強固な友情で結ばれた日本人と台湾人。凶弾に斃れた安倍晋三元

首相は、「台湾有事は日本有事」と言いつづけた。中国の侵略をいか

に諦めさせるか ―それは、まさに安倍元首相が最期まで考えつづけた

テーマだ。

廖承志らの対日工作が創り上げた日中関係をいかに正常なものにする

かは、日本がいかに抑止力を高め、侵略許すまじの気迫を持つかにか

かっている。本書が日本人にそのことを思い起こさせる一助になるな

ら、これほど嬉しいことはない。
  

(371p)

   

あのパンダブームの頃の、日中友好絶対主義の考えは遠くなり、

日本人の中国に対する好感度は、現在、とても低い。

私も、かつては中国に行ってみたいと思った時がありました。  

ちょうど、日中友好絶対主義の時代でしょう。

でも今は、見事なまでに行きたいとは思いません。

私の中国への好感度は低いです。

中国共産党に対する感情からきているものなのか。

  

すぐ隣の国、台湾と中国。

ちゃんと見ておこう。

情報を得ておこうと思いました。  

  

以上で「日中友好侵略史」の引用は終了。

明日、図書館に返しますが、

実は延滞しています。

このブログに引用しなくては、返せませんでした。

すみません。

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