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2021年5月

2021年5月16日 (日)

番画〈235〉〈237〉:虎ノ門ニュース5/14 コストコのケーキ スイカの育て方「摘心」

   

今日は令和3年5月16日。

   

番画です。

   

〈235〉虎ノ門ニュース

【DHC】2021/5/14(金) 武田邦彦×須田慎一郎×居島一平【虎ノ門ニュース】

 

〇受信料をもらっているNHKは、ワクチンをうって良いこと、

 ワクチンをうって良くないことを両方知らせるべきだ。(武田教授)

〇飲食店から感染するというエビデンスはない。

 酒を飲むことで感染が広がるというエビデンスもない。(武田教授)

〇テレビ番組が正しいことを報道していないので、

 「虎ノ門ニュース」の存在意義がある。(須田さん)

〇大村知事のリコールに関する事件。5月23日以降に逮捕者が出る。

 (須田さん)

〇中国は武力によって他国を支配している国。(武田教授)

〇ニュース「子どもの数40年連続減少」

 人間の数が多くなると、大型動物が絶滅していく。

 トキがそうだった。トキにとって、鎌倉・室町時代くらいの人口が

 ちょうどよかった。トキの数はそれ以来減少してた。(武田教授)

  

   

 

〈236〉フィッシャーズ

【大食い】コストコの約4kg巨大ケーキを食べた結果…を想像できる?
YouTube: 【大食い】コストコの約4kg巨大ケーキを食べた結果…を想像できる?

  

〇コストコの商品を使ったことはある。

 現在もトイレットペーパーを使用中。

 しかし、行ったことはない。

 こんな巨大なケーキが売られているんだ。

〇甘いものはお腹に入っていかないようで、

 思ったよりもフィッシャーズのメンバーは食べられなかった。

 参考になる。

 少なくとも10人くらいいなければ、食べきることは無理。

 試しに、ネタで買ってくると、困ることになる。

  

  

  

〈237〉にじいろファーム

正しいスイカの摘心、仕立て、追肥をわかりやすく解説!!
YouTube: 正しいスイカの摘心、仕立て、追肥をわかりやすく解説!!

 

〇学級の畑に何を植えるかを考えた時に、最初に浮かんだのはスイカ。

 大好物のスイカを、自分で作れたらうれしい。

 そして大きくなっていく前の小さなスイカはかわいい。

〇マルチを張って、苗を移植したのは5月14日(金)。

 この動画以外にもいろいろ参考にさせてもらったが、

 スイカの育て方はなかなか手が込むようだ。

〇途中経過は、また写真を掲載したりして報告する予定。

 まずは「摘心」という作業が待っている。

番画〈234〉:日本人はなぜ戦争へ向かったのか ③ ”熱狂”はこうしてつくられた

   

今日は令和3年5月16日。

   

同僚の先生が「どうしたら日中戦争は防げたか」という発問で

授業をするというので、

私の関心は高まりました。

ここでも道草 「日本人はなぜ戦争へと向かったのか」シリーズを見た(2020年8月6日投稿)

☝ 10年前のNHKスペシャルがすぐに思い出されました。

  

今日は5回シリーズの中で、

最も印象に残っていた1本を再び見てみました。

  

番画です。

  

〈234〉「NHKスペシャル 日本人はなぜ戦争へ向かったのか ③

  ”熱狂”はこうして作られた」(2011年8月12日放映)

  

〇熱狂をつくり出したのは新聞・ラジオだった。

〇戦争が進むにしたがって、新聞の発行部数は増えていった。

〇1931年9月満州事変。

 新聞各紙は関東軍指示。

 それに先立って中村震太郎事件があった。

 中国人に日本人軍人が殺される事件。

 新聞各紙は、中国を非難した。

 その流れで、満州事変も、中国を非難し、関東軍指示。

〇日本軍の進軍は、世界恐慌に苦しんでいた国民を熱狂させる。

〇満州の権益を保護することは、日本の国益になる。

〇国際連盟のリットン調査団の調査結果。

 新聞各紙は国際連盟を非難。

 連盟脱退の声が高まる。

〇松岡洋右のとまどい。

 連盟脱退は外交の失敗だったのに、国民の熱狂的な出迎えを受ける。

〇反戦の記事を書いた新聞は、不買運動をされる。

〇世論形成にはラジオも利用される。

 NHKはナチスの手法を心得ていて、国民を熱狂させる。

〇南京陥落の時には国民は熱狂し、陥落セールも行われた。

〇日独伊三国同盟も、世論が推す形で締結する。

〇メディアが世論を作り、その世論にメディアが巻き込まれていた。

〇松平アナウンサーのまとめを聞き書き。

「日本の舵取りを任されていた指導者たちは、自分たちの行動に自信

がないために、世論を利用しようと思った。世論の動向に一喜一憂し

たわけです。その世論はメディアによって熱狂と化していました。そ

して、その熱狂は最後の段階で日本人を戦争に向かわせる一つの要因

となりました。

 本来ジャーナリズムの役割というのは、世の中に起きているいろん

な事象を的確に把握してチェックして国民が冷静に判断を下せるよう

な材料を提供することのはずでした。しかし、こうして戦争を迎える

時代のメディアのあり様を見てきて思うことは、メディアがおかしく

なれば国家はすぐにおかしくなるということです。本当にわずかな期

間にですね、国家の運命が狂わされてしまう。そういう力をメディア

は持っている。そのことをあらためて突きつけられた思いであります。」 

  

  

戦争に突入した時には、それを肯定する世論があったのです。

メディアの責任を痛烈に感じた1本です。

2021年5月15日 (土)

「火定」読破/今を予言するような本

   

今日は令和3年5月15日。

  

前記事に書いたこの本を読みました。

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「火定」(澤田瞳子著/PHP)

  

奈良時代の天然痘流行は、今の新型コロナウイルス感染流行よりも

とてもひどい状況であって、人間のいろいろな闇が描かれ、

その中でも光も光が描かれた作品だと思いました。

登場人物が様々結びつき、大きな物語になっていました。

藤原不比等の息子たち、藤原4兄弟をも死に至らしめた

天然痘の流行に関心がある人なら、ぜひ読むといい本でした。

  

引用します。

  

人はみな、いつかは死ぬ。この世でどれだけの名声を得、財を成そ

うとも、死ねばその功績は無となり、いずれは存在すら忘れ去られ

る。

(79p)

  

このように前半部分で書いた著者は、後半で次のように書いています。

  

人間は、死ねばそれまでだ、と思っていた。だからこそ、せめて生

きているうちに、自分たちは何か為すべきことを見つけねばならぬ

のだと考えていた。

しかしながら病に侵され、無惨な死を遂げた人々の記録は、後の世

に語り継がれ、やがてまた別の人々の命を救う。

ならば死とは、ただの終わりではない。むしろ死があればこそなお、

この世の人々の次なる生を得るのではないか。

(中略)

灼熱の暑さとともに京を襲ったおびただしい死。如何におぞましく

無残な現実であろうとも、人々が活きたその痕跡は確実に残り、そ

の死は新たなる命を産み出す。

だとしたら彼らの死は決して、無駄ではない。この世に業火に我が

身を捧げる、尊い火定(かじょう)だったのだ。

(403~404p)

   

澤田さんがこの本を書いた理由でもあると思います。

天然痘で亡くなった古代の人たちの死も、

この本が世に出ることで生きるのです。

天然痘の流行で、人間のもっている闇が表に出てくること。

しかし、その闇の中であっても光を放つ人たちがいること。

そんなことが伝わってきます。

このことを一番伝えたいために、

「火定」が本のタイトルになったと想像します。

  

  

災厄は本来、日々の飯にも事欠く庶人のみに付きまとうものだった

のに、今回の疫病の爪牙(そうが)の前には、身分の高下も貧富の

差も意味がない。美々(びび)しい官服に身を包んで出仕する官人

も、牛馬の如く市で売り買いされる奴婢も、病の前に何の分け隔て

もなく倒れ、高熱に喘ぎ、豆の如き瘡に全身を覆われて息絶える。

その無差別な死は、この国の身分秩序や規範がなんの役にも立たぬ

ことを、衆人に如実に思い知らせ、疫病の恐怖をその心に強く叩き

込むのであった。

(145~146p)

  

藤原4兄弟が命を落とすほどなので、

このような状況だったのでしょう。

  

  

「わが身のためだけに用いれば、人の命ほど儚(はかな)く、むな

しいものはない。されどそれを他人のために用いれば、己の生にも

万金にも値する意味が生じよう。さすれば命を終えたとて、誰かが

わしの生きた意味を継いでくれると言えるではないか」

(183p)

    

命がけで天然痘と対峙している人たちの中で起こった思いです。

他人のために命がけで頑張ることは、

万金に値する尊い生き方なのでしょう。

いつかできるかな。

  

  

畿内では十年ほど前から、行基とかいう僧侶に率いられた者たちが、

池の造成や架橋などの土木作業に勤しんでいるという。

(215p)

  

そうか行基が活躍している時代でもあるのだと思いました。

  

名代は腹の底から深く息をついた。これまでにいったいどれだけの

人々が疱瘡によって命を奪われ、あるいは生きながらこの世の地獄

を這いずることとなったか。

仲間思いの多伎児(たきこ)、やんちゃで手のつけられなかった白

丑・黒丑兄弟、常に朗らかだった密翳(みつえい)・・・・昨日と

同じ今日、今日と同じ明日が続くと疑わず、彼らとただ笑い合って

いた三カ月前が、何十年も遠い過去の如く思われる。あの平穏な日

々は果たして、もう一度、この国に戻ってくるのだろうか。

(332p)

  

この話が最初に書かれたのは2015年でした。

今を予言するような内容です。

いつマスクをしなくてもいい生活に戻れるのでしょうか。

  

2021年5月12日 (水)

番画〈233〉:シルクの運動神経がいい理由/現在読んでいる本「火定」

  

今日は令和3年5月12日。

   

番画です。    

  

〈233〉フィッシャーズ

好きになった。
YouTube: 好きになった。

  

〇シルクロードさんがなぜあんなにフリスビーが上手なのかが

 なぜあんなにバスケが上手なのかが、

 なぜあんなに身軽なのかが、この動画でわかった。

〇こんなに努力していたのですね。

 好きになればできるという発言は、

 還暦を迎えた私でも「できる」と思わせてくれた。

 私は今も何か上手くなりたいと思っています。

  

  

最近、読書に費やす時間が増加中。

面白い本に次から次に出合っているのが原因。

今読んでいる「火定(かじょう)」(澤田瞳子著)も

面白い。

歴史小説です。

奈良時代の天然痘の流行を扱っています。

藤原不比等の4人の息子を死に至らせた流行です。

その時に奈良の都で起こったかもしれない出来事が

綴られています。

リアルな話として目に浮かびます。

次はどうなるんだと思いながら読んでいます。

金曜日の晩には読破できるでしょう。

2021年5月 9日 (日)

番画〈230〉〈232〉:「聖徳太子」は残した方がいいのか? 渋沢栄一in京都 国内最大級アスレチック  

   

今日は令和3年5月9日。

   

番画です。

   

〈230〉「池上彰のニュースそうだったのか!学校教育が

  こんなに変わった」(2021年5月8日放映)

  

〇「聖徳太子」は後世に呼ばれた名前なので、

 教科書では厩戸皇子もしくは厩戸王(聖徳太子)と

 しようと2017年学習指導要領改訂案が出された。 

 しかし、結局、聖徳太子(厩戸皇子)となったようである。

 藤原不比等の企みを知った後だと、

 聖徳太子で教えるのはよくないように思う。

〇太平洋戦争の開始は今まで真珠湾の攻撃と思っていた。

 でも正確には1時間ほど早く、陸軍によるマレー半島上陸作戦が

 行われていた。(真珠湾攻撃は海軍)

〇来年度から高校の社会科で「歴史総合」「地理総合」「公共」が

 生まれる。「歴史総合」は18世紀以降の近現代史を学習する。

〇「地理総合」が必修科目になる。「地理」が必修になるのは

 49年ぶり。そうだったんだ。

〇「地理」は「地上の理(ことわり)」 幅広い範囲の学習。

〇日本は人口が世界10位の国であった。

 内需依存型のやり方で経済大国になった。

 日本で作って、日本人が購入してくれた。

〇少子高齢化で人口減少をする日本。

 対策として、日本のものを買ってくれる外国人にたくさん

 日本に来てもらう政策。インバウンド。

 新型コロナウイルスの感染拡大で、思うようにいかなくなった。

〇最近の関心事である人口問題が登場した。

 対策としてインバウンドは確かにありだと思う。

  

  

〈231〉大河ドラマ「青天を衝け 13 栄一、京の都へ」

  (2021年5月9日放映)

  

〇渋沢栄一はいつ捕まっても、いつ命を落としてもおかしくない

 生き方を、若い時にはしていたんだなと思う。

〇平岡円四郎は、渋沢栄一の悪運の良さにも注目していた。

 運を持つ者はやっぱりいるのだ。

    

   

〈232〉フィッシャーズ

屋内最大級アスレチックを全制覇したら記録更新しまくって伝説になったwww
YouTube: 屋内最大級アスレチックを全制覇したら記録更新しまくって伝説になったwww

 

〇福岡までフィッシャーズは行ってしまった。

 楽しい生活をしているなあ。

〇福岡にある国内最大級アスレチックで遊んだメンバー。

 高所恐怖症ならビビッてしまいそうな遊具があった。

 途中でザカオさんはリタイア。その気持ちわかるなあ。

〇シルクさんの運動神経のよさをあらためて感じた。

3年ぶりに映画「トンマッコルへようこそ」を見せています

   

今日は令和3年5月9日。

   

昨日読み終わった「スクリーンが待っている」(西川美和著)。

映画ができるまでには簡単ではないことがわかりました。

映画が終わった時に流れるエンドロールを見ると、

たくさんの人が関わっているのがわかりました。

映画だけでなく、毎日放映される一つ一つのテレビ番組も、

そうだと思うのです。

  

授業で映画を見せることもあります。

テレビ番組は常時です。

作り手たちの総決算を見せるわけですから、

その映像には力があると信じます。

見せるに値するものだと信じます。

   

3年前の生徒に見せていた映画「トンマッコルへようこそ」

(2005年)を今年も生徒に見せています。

社会科に絡めて見せたくなる映画なのです。

 

ここでも道草 映画「トンマッコルへようこそ」(2005年韓国)(2007年12月1日投稿)

初めて見た時は、

また素晴らしい韓国映画に出会ってしまいました。

と書いています。

それなのに10年間が開くとラストシーンを忘れていました。☟

ここでも道草 10年前に見たラストシーンを忘れています(2017年12月22日投稿)

  

そして再び見て感動しています。☟

ここでも道草 思い出した「トンマッコルへようこそ」(2018年1月2日投稿)

  

こういうのを縁があるというのでしょうか。

  

今はこの程度の追求ですが、

退職したら、映画「トンマッコルへようこそ」をもっとしっかり見て、

普通に見ただけでは気がつかない点に気づいたり、

同じ監督の作品を見続けたり、

朝鮮戦争の今を勉強したりするのでしょうね。

 

縁があったことにこだわっていく生活をしてみたいな。

2021年5月 8日 (土)

「スクリーンが待っている」③ ぞっこんの人にオファーを出した

   

今日は令和3年5月8日。

  

前記事に引き続き、

「スクリーンが待っている」(西川美和著/小学館)より

引用します。

ちなみに今日、この本は読破しました。

   

西川美和さんは映画監督です。

今年、映画「すばらしき世界」が上映スタートしています。

この本は、映画「すばらしき世界」の完成に至るまでの話が

原作との出合い、俳優のこと、制作の仕事のことなど

いろいろ書かれています。

映画ができるまでには、たくさんの人と時間がかかっているのだと

感じました。

いろいろな物語もあるんだなとも思いました。

こんな話を読んだからには、映画をぜひ見たいと思いました。

今回の読書は、映画を見て完結ですね。

  

映画の主役は役所広司さんです。

役所さんについて書かれたところを引用します。

  

んな中、主演の役所さんが、シカゴの映画祭で「ベスト・パフォ

ーマンス賞」なるものを受賞した、というニュースが飛び込んでき

た。

「ベスト・パフォーマンス賞」?何だかけん玉や皿回しでも褒めら

れたかのようなイロモノっぽい名称に聞こえるけれど、つまりそれ

らしく翻訳するならば「最優秀演技賞」なのだそう。映画界でも男

女格差、ジェンダーの壁を取り払おう、というはたらきかけを受け

て、今年から「主演男優賞」と「主演女優賞」という区分をやめて、

全ての演技者の中での最高賞をひとつにまとめたのだと聞いた。

役所さんが・・・?嬉しかったけど、それ自体に驚きはしなかった。

だって役所広司だぜ。桁違いなんだから。「用意、スタート」をか

けたが最後、私はもう脚本に目を戻すことはなかった。目の前で起

きていることの方が答えがあるからだ。役所さんがキャメラの前で

吐く息には、その男の生きた年数分の紆余曲折が詰まって見える。

おかしな顔をして見せるでもない。派手な動きも加えない。脚本か

ら逸れたことは一切しない。全てがあるべきところに収まっている

だけなのに、台詞の中の言葉にはない閉じ込めた感情や、表情には

出さない過去や遺恨の折り重なりが、観ている者にきっちりと伝わ

るのだ。評価されて当然なのだ。

(210~211p)

   

西川さんは役所広司さんにぞっこんです。

ぞっこんの人にオファーを出して、受けてもらった映画なのです。

楽しい生き方をしている人だなと思います。

  

  

映画を見に行きたいけど、近所では上映していないなあ。


YouTube: 映画『すばらしき世界』本編映像

「スクリーンが待っている」② 訃報に接してから読んだ本から始まった

   

今日は令和3年5月8日。

   

前記事に引き続き、

「スクリーンが待っている」(西川美和著/小学館)より

引用します。

  

『クレイマー、クレイマー」(’79)や『評決』(’82)や『家族

ゲーム』(’83)などと出会っていなければ私は映画に携わること

もなかっただろうが、それらも皆既存の小説を元にして作られた映

画だ。「これは」と思う作品に出会えたら是非とも、という気持ち

は元々あったが、それとは裏腹に、シナリオを自分の手で書けば書

くほど、原作のあるものを映画に落とし込むことの難解さが明らか

に見えてきて、じりじり後ずさっていったのも事実である。漫画で

あれ、小説であれ、それ自体の質が高いほど、密度が濃いほど映画

は分が悪い。紙の上の世界と違い、どこまでも時間と金と、視覚、

聴覚に縛られた限界の多い表現だからだ。予算が足りず、スケール

は小さくなり、変なCG、無理のあるキャスト、緻密に書き込まれ

ていたはずの心理描写や過去の遍歴は省かれて、2時間に無理やり

押し込められてあらすじのみ残る。そんな映画をあなたも観たこと

がありませんか?私は、ある。

今よりもう少し若いころは、「この原作で、長編映画を撮りません

か」と人から声がかかることもあったが、私は目もくれなかった。

どの小説も良く書かれていて、とても勝ち目があるとは思えなかっ

たからだ。ベストセラー作品などともなれば、作者はもとより、そ

の世界を深く愛するファンもいる。「あれもない!これも違う!」

と連中を怒らせると思うと憂鬱だ。

(11~12p)

  

「映画は分が悪い」という表現が納得しました。

原作を知っていると、物足りない映画はいくつも出合ってきました。

それでも今回、著者の西川美和さんは、原作をベースに

脚本を書き、映画化しました。

  

  

その原作との出合いを次のように書いています。

  

そんな季節と季節の狭間、一人の作家の訃報があった。作家の死

は、しばしば文学になる。付き合いのあった別の作家がその人の

死について言葉を綴るからである。新進作家のころから酒を酌み

交わす仲間だったという高齢の小説家が、自分よりも一回り逝っ

た旧友の死を枯れた言葉で悼んだものが新聞に載っていた。中で

「100冊を超える著作の中で、彼の文学の真骨頂とぼくが思う

本はーーー」と作家が掲げた作品を、私は題名も知らなかった。

調べれば昭和の終わりごろに出版された小説で、すでに紙の本は

絶版となっていた。

(13~14p)  

   

著者の西川さんは、この後小説を手に入れて読みます。

佐木隆三さんの作品「身分帳」です。

私も最近、大石又七さんの訃報を知ったのを機会に、

大石さんの本を読みました。

訃報が読むきっかけになると思います。

  

  

「身分帳」を読んだ時の西川さんの感想です。

  

読み終えるのを待てず、「こんな面白いものが世の中に埋もれてい

るのは、災難だ」。そう思った。わくわくして、誰かに喋りたくて

仕方がない。教えたくて仕方がない。けれども作者はすでに鬼籍に

入り、紙の本は絶版。この時代、新聞のささやかな寄稿文一つで、

ふたたび世間に火がつくとも思えない。題材は歴史に刻まれた大事

件でもないから、誰かが後から掘り起こすきっかけすらないだろう。

「でも、本当に忘れていくつもりですか?知らないよ。知らないよ!!」

と、布団の中で私一人があたふたしている。けれど、もし映画にし

たら、もう一度ここに書かれたことが人に知られる機会になるかも

しれない。だったら、私が、やりましょう!

(15p)

   

  

この気持ち、共感できます。

西川さんには、映画という表現手段がありました。

私はこのブログに書き留めたり、

時には授業が表現手段になりました。

でも映画という表現手段は魅力的だと思います。

目に留まりやすく、未来にも残る可能性があり、

「身分帳」に再び陽の光を当てる目的が叶いそうです。

  

  

2021年5月 7日 (金)

「スクリーンが待っている」① 退職したら「ルポをやってみたい」

   

今日は令和3年5月7日。

   

この本、現在読んでいる最中です。

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「スクリーンが待っている」(西川美和著/小学館)

  

いつもなら本を読み終えてから、

付箋を貼ったところを読みなおして、

引用したい文章を書き写していました。

 

しかし、最近思うのです。

1冊本を読み終えると、

次に読む本が気になってしまい、

引用したい文章を書き写す時間を惜しんで、

引用したかったはずの文章をすっ飛ばしていました。

これはよくない傾向に思えました。

すっ飛ばしてしまった「引用したかったはずの文章」とは

もう一生出合えない可能性が高いのです。

   

そこで解決策になるかどうかわかりませんんが、

読んでいる最中に、引用したい文章を書き写すことにしました。

続きを読みたいという欲求を少し我慢して、

直近に「引用したいと思った文章」を書き写してみます。

   

  

映画やドラマでおなじみの医者や刑事や探偵は、実物に会うとどう

なのか。笑いが込み上げるほどイメージ通りのこともあれば、意表

をつかれるほど異なる部分もある。よく知られていない職業の人で

あればなおさらで、私の想像だけでは決して辿り着けない「その立

場にある人にしか言えない言葉」が飛び出したときには、しめた、

と思う。発見したのは私である。重力ははじめからあったが、偉い

のはニュートンだ。

(21p)

   

著者の西川さんは、助監督時代に、脚本に書かれていることの

裏を取る仕事を精力的にやっていたようである。

実際に知りたい人物に会いに行ったり、

知りたい職業を体験したりもしています。

これって、ルポルタージュと呼ばれることですよね。

私の中にある「ルポをやってみたい」という気持ちを、

この文章を読むと思い出します。

先生に就職する前にはやっていたけど、

先生になってからは、先生の仕事で精一杯でした。

   

  

退職したら「ルポをやってみたい」

この気持ちを忘れたくなくてここに書きました。

  

    

本の続きをもう少し読んで寝よう。

   

2021年5月 5日 (水)

天正大地震で埋もれた帰雲城のテレビ番組がある!

   

今日は令和3年5月5日。

   

前記事で出てきた天正大地震で思い出しました。

帰雲城(かえりくもじょう)です。

ここでも道草 秀吉に攻められた城「のぼうの城」/「帰雲城」(2013年12月22日投稿)

天正大地震は徳川家康の運命を変えたかもしれませんが、

帰雲城は、この地震で山が崩壊し、

土砂の下に埋もれてしまいました。

城下町とともに。

  

偶然・・・テレビで帰雲城のことをやることを知りました。

5月29日です。

放送日前に知ることができました。

連休最後の大幸運。

テレビ愛知 消えた戦国の城

twitter 帰雲城ミステリー大百科日本の城テレビ愛知

番組のタイトルは「消えた戦国の城 弐ノ巻」

録画を忘れずに。

そして絶対に見たい。

生徒たちにも紹介したい。

最近の写真

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楽餓鬼

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