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2020年4月13日

2020年4月13日 (月)

「長期ひきこもりの現場から」⑦ ひきこもりの人を海外旅行に連れ出す理由

  

今日は令和2年4月13日。

  

こうやって書き写していることも、

強迫観念のなせる業なのでしょうか。

この本で勉強になった文章は、ブログに書き留めておきたい、

書き留めておかないといけない。

そう思ってうっています。

前記事の続きで、

ドキュメント・長期ひきこもりの現場から

(石川清著/洋泉社)より引用します。

   

 1990年代にひきこもっていた当事者の多くは、親になじられ

たり、冷たくされたりした経験をもっている。それは高度経済成長

を経験して自信に満ち溢れた親の世代と、バブル崩壊後の不景気に

よって繊細な時期を経験する子の世代とのギャップのせいかもしれ

ない。一方で最近の長期ひきこもりの場合、親になじられた経験を

もつ人は、いることはいるのだが、それほど多くはない。逆にひき

こもり状態に陥っても、親に優しくされ続け、どちらかというと過

保護・過干渉の呪縛からひきこもり状態に陥っていく人がかなり増

えているようにみえる。

(149p)

  

いかん!

この次のページをコピーしないで、本を図書館に返してしまいました。

 

前者はともかく、後者は、子どもの心をもったまま

体は大人になった状態と書いてあったと思います。

う~ん、150pが読みたい。

同じひきこもりでも、時代によって事情が違うのです。

   

  

石川さんは、ひきこもりの人を、

なんと海外旅行に連れ出してしまいます。

いきなり!と驚いてしまいますが、ちゃんと理由があるのです。

長いけど、2p分引用します。

  

 海外へのハードルはかなり高いが、いざ行ってしまうと、変な目

で見られるとか、ちゃんとしなければいけないとか、自己紹介をし

なければいけないとか、そういった気遣いや悩みがほとんど消える。

だからかえって気軽に普通の人と普通に触れ合える。

 いきなり日本国内をひきこもりの若者と一緒に歩いても、なかな

かうまくいかないし、得るところも少なかったりする。というのも

民宿やゲストハウスに泊まったとき、同宿の旅人との団らんですぐ

に問題が生じるからだ。

 まず自己紹介のとき、どう話したらいいのか、どう答えていいの

かわからなくてとまどう。正直に「ひきこもっています」とだけ答

えるの苦痛だ。なぜなら、プライドが許さないからだ。軽蔑された

り、バカにされているような”冷たい目線”を向けられると、辛くて

どうしようもない欝々した気分になってしまう。

 かといって、嘘をついて「運送業やっています」とか「フリータ

ーやっています」と答えて、深く突っ込まれた質問をされたら、と

んだ墓穴を掘ってしまう。同宿の旅人のなかにたまたま運送業経験

者がいることもあるのだ。

 では、愛想笑いを浮かべて、自己紹介では自分の名前だけ言って

黙っているのがいいのだろうか。しかし、そうすると話の輪に入っ

ていけず、孤立しやすい。自己紹介は、自分をアピールする絶好の

機会であり、仲間をつくる最大のチャンスでもある。自分に関する

”いい情報や面白い情報”を披露して、ちょっと自慢したいものであ

る。

(158~159p)  

  

  

ひと休み。ふーー。

  

  

 だから、日本国内で普通に対話できるようになるためにも、その

前にある程度の社会性やコミュニケーション力、それにほかの人に

自慢したり、興味をもたれるような体験を2つ、3つくらいはもっ

ていたい。

 そのためには、思い切って海外に出かけたほうがよかったりする。

海外にはもともといろいろな人がいるうえに、こっちは外国人なの

だから、多少不自然な振る舞いをしても許される。変な目で見られ

ることはまずない。言葉が通じないので、無理にこちらから話しか

けなくてもいい。相手のほうから、親切に声をかけてくれることが

多いので、受け身でもかまわない。自己紹介では、名前と出身国く

らいで十分だ。仕事と出身国くらいで十分だ。仕事と略歴まで話す

必要はない。

 慣れてしまえばストレスはかなり減る。

 そのうえで、普通の海外旅行者も経験しないようなエピソードを

2つ、3つ体験できるといい。日本に戻って、何かの拍子に自己紹

介をする羽目に陥ったとき、その海外での面白いエピソード話を披

露すればいい。面白ければ、周りの人たちは感心して耳を傾けてく

れる。なかには「すごいね」と言って評価してくれる人も出るだろ

う。

 そうすれば自分の自信やプライドは守れるし、仲間や友達もでき

やすい。嘘をつく必要もない。万事OKだ。

(159p)

  

  

説得力があります。

ひきこもりの人と海外旅行・・・この発想は、

石川さんの生い立ちに関係します。

ここには詳細を書きませんが、この本では書いています。

やっぱり「プロフェッショナル 仕事の流儀」以上の内容でした。

  

つづく

 

追記:間が開いて、5月3日の続きをうちました。

「長期ひきこもりの現場から」⑥ ひきこもりの人たちは、毎日忙しい

今日は令和2年4月13日。

  

前記事に引き続き、

ドキュメント・長期ひきこもりの現場から

(石川清著/洋泉社)より引用します。

  

長年ひきこもりの人と対峙してきた石川さんだからこそ、

わかることがあります。

  

(前略)読者の皆さんも違和感を覚えたと思うが、ずっと引きこも

っているのに、タモツ君が「とにかく忙しくて」と言ったのはなぜ

だろうか。実は長期ひきこもっている当事者が、このように「忙し

い」、「ほかのことをやるヒマがない」と語ることはよくあること

だ。

 ひきこもっていない人からみると、あたかもひきこもり続ける人

たちは、日ごろ”何もやっていない””何も考えていない”ようにみえ

るかもしれない。だが、それは誤りであることが多い。

 長期間ひきこもっている当事者の場合、ひきこもっていても自分

の精神がなるべく歪まないように、いろいろな”ノルマ”や”作業”を

1日の時間割のなかにたくさん組み込むことがある。筋力トレーニ

ングをたっぷりこなす、筋骨隆々のひきこもりは案外珍しくないし、

学生時代の問題集や語学をひたすらやり直している人もいる。ネッ

トの掲示板を複数閲覧して、いつもきっちりコメントや返信を返す

人もいれば、ネットゲームの神様としてゲームの世界に常に君臨し

続ける人もいる。時にはそれが”強迫障害化”してしまって、日々の

自分のノルマをこなすのに忙しいから、とても働くヒマなどない、

という状況になってしまうこともある。

(143~144p)

  

  

私も、休んでいるときには筋トレをやっていました。

わかる気がします。

さらに続きます。

   

 タモツ君の場合、日々の掃除やペットの世話、新聞を読むことが

何より優先される”ノルマ”になってしまっていた。ノルマを達成し

続けることが、いつのまにか毎日の目標となってしまい、社会参加

や社会復帰ということを考えなくなってしまったのである。ノルマ

をこなし続ければ、それなりの達成感を味わえるので、一時的に落

ち着くことができるのだ。

 これはあまりに孤立的な生活を長く続けていたからこうなったの

であって、孤立状態が崩れて、日常的に第三者と交流する機会が増

えてくれば、また変化していく可能性は、もちろんある。ただ、日

常的なノルマの量があまりにも多く、時間も取られるので、なかな

かその状態から自力で脱出するのが難しくなってしまったのだ。

 そもそも、当事者自身がそのサイクルを壊したくない、壊すのが

怖い、という心理状態になって、生活に変化を起こしづらくなって

いる。もし今のサイクルを壊してしまったら、その後自分は何をや

っていいのか、わからない。根っこまで染み付いた強迫的な行動や

思考は、すべて自分自身の一部になってしまっており、切り離すこ

となど考えられない状態なのだ。

(144p)  

  

  

このような人にどう接したらいいのか?

長くなっていますが、さらに続きを引用します。

  

  

 そういった状態の当事者と接するときに必要なのは、そんないび

つかもしれない日々の”ノルマ”に支配されている当事者を決して否

定せず理解することなのかもしれない。かといって、僕も一緒に同

じことをやってしまうと、時には相手の歪んだ日常や価値観を拡大

させ、ミイラ取りがミイラになってしまうこともあるので、注意が

必要だ。

 状況によっては、正論を貫くような接し方もあるかもしれない。

ただ、その場合は、一時的に当事者が不安定になって日常生活を送

ることが困難になってしまうことも考えられる。あらかじめ丁寧で、

きちんとしたサポート体制を整えておくことが大事になる。

 つまり、ひきこもり傾向の強い人の場合、自分なりに正しいと思

ってやってきたことが突然無価値なものとして瓦解してしまうこと

はゆるされないのだ。無理すると、抑うつ状態になったり、言動が

荒れて暴力的、攻撃的になってしまうことがある。家族だけでは、

とてもそんな混乱した当事者に対処できなくなってしまう。

(144~145p) 

  

  

ひきこもりも、不登校も、

指導はとてもデリケートなものだと思います。

やるからには、その覚悟が必要です。

  

  

つづく

 

  

「長期ひきこもりの現場から」⑤ 路地の奥の家ほどひきこもりやすい

  

今日は令和2年4月13日。

  

前日の記事に引き続いて、

ドキュメント・長期ひきこもりの現場から

(石川清著/洋泉社)より引用します。

  

 密集した住宅街の一角に義雄君の家はあった。密集した住宅街の

路地の奥の家は、ほかの家に比べて長期間ひきこもる人が多いよう

だ。実際、現在僕が訪問している家のなかでも、このような条件の

位置にある家が、5,6軒ある。

(112p)  

  

驚いた。私にも心当たりがあるのです。

石川さんは、理由まで述べています。

  

 路地の奥の家ほどひきこもりやすい、というのには理由がある。

 奥まった家から外に出ると、必ずその路地を通らなければ表通り

に出られない。しかし、路地の両側には近所の家が軒を連ねている。

すると、路地を抜けるときに、両側の家々の人に、”見られている”

ような気分になってしまうことがある。もちろん、実際にはそんな

ことはないかもしれない。だが、一度”見られている”という感覚に

苛まれると、頭の片隅に」から振り払えなくなってしまうことがあ

る。そうなると、路地を通りたくないがために、自宅内にひきこも

ってしまうことがあるのだ。

(112p)  

  

実践者が語ることです。傾聴に値します。

  

  

 僕が最初に訪問支援をしたのは、太郎君だ。2001年のことだ

った。当時は訪問支援という意識はなく、僕は長期間ひきこもって

いた当事者と個人的に接する機会を得て、どうしていいかわからず

にちょっととまどっていたように思う。

 当時、ひきこもり問題の専門家はごくわずかしかいなかった。精

神科医の斎藤環(たまき)さんが『社会的ひきこもり』を出版し、

ひきこもり問題を世に投げかけたのは、1998年11月のことだ

った。

(120p)

  

私が教員になってからのことです。

「不登校」は若い時から聞いていた言葉ですが、

「ひきこもり」はやはり後から聞いた言葉です。

  

 悩みに悩んだ太郎君は、自分が人とうまく付き合えないのは背が

低いせいだと考えた。しかし、当時の太郎君の身長は約170セン

チで、同年代の男子の平均。決して低いわけではなかった。

 太郎君は、典型的な”醜形恐怖”の症状に襲われていた。自分の顔

や外見が悪いため、人に嫌われたり、受け入れられないと頑なに信

じ込み、際限なく悩んでしまう症状だ。

 太郎君の視界には身長の高い人たちの姿しか入らない。自分より

低い身長の人は視界に入らない。いや、もちろん視界には入ってい

るのだが、背の低い人たちの存在は記憶に残らない。だから、太郎

君の頭の中では「自分は世界で最も背の低い、醜悪な男」というふ

うに固定されてしまった。

(122~123p)

  

こういう人もいるのです。

そう思って生徒に接していきたい。

  

 中国や韓国、香港、シンガポール、東南アジアでも、最近は”ひき

こもり”の問題が深刻になってきているという。条件が重なれば、日

本以外でも”ひきこもり”は発生してしまうようだ。

(131p)

  

日本だけではないようです。

今の時代が、ひきこもりを増やす理由があるのでしょう。

  

  

石川さんは、時々ひきこもりの人を海外旅行に連れ出します。

旅行してみて次のような声もありました。

  

「日本にいるときは、周りが皆、忙しそうに動いているので、ひきこ

もっている自分だけがどんどん取り残されてしまうような感じがして、

終始不安でしょうがなかったんです。でも、その島では周りの人が全

員、何もしないで1日じゅうゴロゴロしていて、まるで時間が止まっ

たようでした。いや~、リラックスするってことを初めて体験できま

した。こんなところに長期滞在すれば、なんか癒されそうですね」

 日本人の若者グループ、特に元気のよさそうな男性のグループが近

寄ってくると、すぐに調子が悪くなってしまったが、これも無意識の

うちについ”ひきこもり”の自分と、元気な相手を比較してしまい、嫉

妬と自己嫌悪の念に打ちのめされてしまうからだ。

(135p)

  

こういうひきこもりの人の微妙な気持ち。勉強になります。

私も休職中ににた感情を持ちました。

  

  

タモツ君は職場で同僚とささいなことで喧嘩をしました。

  

 私物のハサミを同僚が勝手に使ってそのまま持ち続けていたことを、

タモツ君が注意したことがきっかけだった。そのことだけみると、タ

モツ君が悪いわけではない。

 しかし、なぜか取っ組み合いの喧嘩となり、タモツ君はつい「こん

な会社、やめてやらぁ!」と啖呵を切って、本当に辞めてしまった。

上司からはもちろん慰留されたが、「男が一度公言した以上、あとに

は引けません」という言葉を残して、タモツ君は会社を去った。

 実はひきこもりがちになる若者の場合、こうした傾向はたまにある。

黒か白か、敵か味方か、行ったか言わないか、の両極端な二者択一、

その中間を考えられない窮屈な思考に陥るのだ。そして、こういう人

ほど、自分が発した言葉に翻弄されて、不器用な生き方しかできなく

なってしまう。社会人としては、当然幼いということになるのだが、

そんなことはもちろんわかっている。しかし、それでも自分をコント

ロールできなくなってしまうのだ。

(138~139p)

これも心当たりがあります。

こういう児童や生徒はいました。

 

「世界」5月号がやっと手に入りました

 

今日は令和2年4月13日。

  

新型コロナウイルス感染防止を言われている時に、

先週木曜日から日曜日まで毎日大きめの本屋に出かけ、

5店目でやっとめざす月刊誌を手に入れました。

Epson291 「世界」2020年5月号(岩波書店)

※購入のきっかけになった記事掲載:ここでも道草(2020年4月8日投稿)

途中、ネットで手に入れようとしましたが、

予想外にスムーズにいきませんでした。

アマゾンでは、送料1800円!になっていてビックリ。

岩波書店のHPでは、注文の仕方が不明でした。

新聞に大きく宣伝していたのに、簡単に手に入りませんでした。

 

近所の図書館の休館日がさらに延長して、5月6日までとなりました。

3月初めに予約した本が、なかなか私の手元にやってきません。

とりあえず、今日からの読書は、この「世界」です。

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楽餓鬼

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がん治療で悩むあなたに贈る言葉