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2020年3月2日

2020年3月 2日 (月)

「生き物の死にざま」② チョウチンアンコウの場合

  

今日は令和2年3月2日。

  

前投稿に引き続き、

生き物の死にざま」(稲垣栄洋著/草思社)のことを

書いていきます。

  

引用します。

  

チョウチンアンコウのオスは、メスの体に噛みついてくっつき、

吸血鬼のようにメスの体から血液を吸収して、栄養分をもらっ

て暮らすのである。本当に寄生虫のような存在なのだ。

(67p)

  

  

まさにチョウチンアンコウのオスは、女性に養われているひも

のような存在なのだ。

それにしても、チョウチンアンコウのオスのひも生活は徹底し

ている。

メスの体についたオスは、メスに連れられていくだけで、自分

で泳ぐ必要もない。そのため、泳ぐためのひれは消失し、餌を

見つけるための眼さえも失ってしまう。それだけではない。メ

スの体からオスの体に血液が流れるようになれば、餌を獲る必

要もないので内臓も退化する。そして、メスの体と同化しなが

ら、子孫を残すための精巣だけを異様に発達させていく。

(中略)

チョウチンアンコウのオスは、受精のための精子を放出してし

まえば、もう用無しになる。

(68p)

  

  

生命の進化を顧みれば、生命は効果的に子孫を残すことができ

るように、オスとメスという性の仕組みを作り上げた。メスは

子孫を産む存在である。そして、オスは繁殖を補う存在として

作られたのだ。そもそも、すべての生物にとってオスは、メス

が子孫を残すためのパートナーでしかない。誤解を恐れずに言

えば、生物学的には、すべてのオスはメスに精子を与えるため

だけの存在なのだ。

(69p)

  

  

前記事で、オス(男)としての自己肯定感は少々失うと書きましたが、

チョウチンアンコウのこの生態が、

人間も結局のところそうなのかと思えたからです。

「生き物の死にざま」① 目次をずらっと・・・

今日は令和2年3月2日。

  

この本を読みました。

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生き物の死にざま」(稲垣栄洋著/草思社)

   

面白い本でした。

オス(男)としての自己肯定感は少々失いますが、

それぞれの生き物の生態は興味深く、

たくさん引用したくなる本でした。

この本は、図書館で借りた本ですが、

もう買ってしまおうと思います。

買って、身近に置いておいて、隙あらば再読したいと思います。

  

ここに目次をコピーします。

  

1 空が見えない最期──セミ

2 子に身を捧ぐ生涯──ハサミムシ

3 母なる川で循環していく命──サケ

4 子を想い命がけの侵入と脱出──アカイエカ

5 三億年命をつないできたつわもの──カゲロウ

6 メスに食われながらも交尾をやめないオス──カマキリ

7 交尾に明け暮れ、死す──アンテキヌス

8 メスに寄生し、放精後はメスに吸収されるオス──チョウチンアンコウ

9 生涯一度きりの交接と子への愛 タコ

10 無数の卵の死の上に在る生魚──マンボウ

11 生きていることが生きがい──クラゲ

12 海と陸の危険に満ちた一生──ウミガメ

13 深海のメスのカニはなぜ冷たい海に向かったか──イエティクラブ

14 太古より海底に降り注ぐプランクトンの遺骸──マリンスノー

15 餌にたどりつくまでの長く危険な道のり アリ

16 卵を産めなくなった女王アリの最期──シロアリ

17 戦うために生まれてきた永遠の幼虫──兵隊アブラムシ

18 冬を前に現れ、冬とともに死す“雪虫”──ワタアブラムシ

19 老化しない奇妙な生き物──ハダカデバネズミ

20 花の蜜集めは晩年に課された危険な任務──ミツバチ

21 なぜ危険を顧みず道路を横切るのか──ヒキガエル

22 巣を出ることなく生涯を閉じるメス──ミノムシ(オオミノガ)

23 クモの巣に餌がかかるのをただただ待つ──ジョロウグモ

24 草食動物も肉食動物も最後は肉に──シマウマとライオン

25 出荷までの四、五〇日間──ニワトリ

26 実験室で閉じる生涯──ネズミ

27 ヒトを必要としたオオカミの子孫の今──イヌ

28 かつては神とされた獣たちの終焉──ニホンオオカミ

29 死を悼む動物なのか──ゾウ

      

  

目次を見ると、面白そうでしょ。

この中で、1つだけ引用するとなると

チョウチンアンコウを選びますね。

次の記事で。

「手洗い」にも歴史あり/「天声人語」

   

今日は令和2年3月2日。

  

出勤前に道草しておこうと思います。

最近の「天声人語」で、書き留めておきたいものがありました。

2月28日朝日新聞朝刊です。

  

手を洗う回数が日ごとに増えていく。悩ましいのは、どれくら

い洗えば新型コロナウイルスを防げるのか、確信が持てないこ

とだ。自分の手や指なのに疑いの目を向けてしまう▼感染症の

予防に手洗いが有効なことを知らない人はいまい。しかし医学

史をさかのぼれば、そんな常識が広まったのは19世紀も半ば

以降のことだ。ハンガリー生まれの産科医ゼンメルワイス(1

818~1865)が提唱するまで、医師の間にも手洗いの習

慣はなかった▼ゼンメルワイスは出産直後の女性が高熱に苦し

む産褥(さんじょく)熱の予防に取り組む。注目したのは医師

の手や指の汚れ。解剖や手術をしたばかりの医師から診察を受

けた産婦に患者が多かった。同僚に手洗いを熱心に呼びかけて、

石けんや爪切り、塩素水を常備した▼病原菌の正体すら謎に包

まれていた時代である。「産科医たちはまるで殺人者呼ばわり

している」と医学界は猛反発。大学を追われ、失意のうちに亡

くなったという。「感染防護の父」と称されるのは死後のこと

だ(南和嘉男/わかお著『医師ゼンメルワイスの悲劇』)▼「

入館時は手指消毒を」。わが勤務先にもそんな掲示がある。だ

が入り口に置かれた消毒液を見て考え込む。何人もが触れた容

器にウイルスの付着はないか。疑心暗鬼はとどまるところを知

らない▼〈はたらけど/はたらけど猶(なほ)わが生活(くら

し)楽にならざり/ぢつと手を見る〉と啄木は嘆いた。洗えど

も十分に清潔かどうか自信が持てない。毎回ぢつと手を見る。

  

 

何にでも歴史あり。手洗いにも歴史があったのですね。

本「医師ゼンメルワイスの悲劇」に興味を持ちましたが、

アマゾンで調べると1988年発刊の本で、新刊はなく、

中古で7900円でした。

ちょっと手が出せません。

近隣2か所の市の図書館で検索しましたが、ありませんでした。

残念です。

本1冊になるほどの、手洗いに関するお話を読んでみたかったです。

  

  

そしたら、類書がありました。

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手洗いの疫学とゼンメルワイスの闘い

(玉城英彦著/講談社/2017年)

1980円。

 

これなら手を出せます。

手を出しちゃおう!

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