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2020年1月

2020年1月10日 (金)

朝日新聞「声」欄より/介護職/淋しい、寂しい、さびしい

今日は令和2年1月10日。

  

1月9日朝日新聞朝刊の「声」の一つです。

Epson209  

気になっていたことです。

父親のショートスティ、デイサービスにあずける日数を

グッと増やそうとしている時です。

介護のプロとは言え、長時間労働など過酷な状況では、

申し訳ないという気持ちになってしまいます。

余裕をもって介護してもらえる労働環境だることを、

利用者の立場からも思います。

  

今日はショートスティの最終日。

職員の方には、しっかりお礼を言ってきたいです。

  

  

 

1月10日朝日新聞の「声」の一つです。

Epson212  

この記事にある12月23日の「声」は

ずっと気になていました。

その時は奥さんにも、

こんな記事があったよと言って見せていました。

この記事をきっかけに、12月23日の「声」も載せます。

Epson210

とにかく印象に残る「声」でした。

それでもブログには載せていませんでしたが、

ついに載せてしまいました。

 

年金生活に入ったら、また思い出す記事かな。  

 

2020年1月 9日 (木)

数分間で1000を超えるアクセスがありました

今日は令和2年1月8日。

  

「ここでも道草」の平均アクセス数は、

約220アクセス/日です。

それなのに、昨晩は数分で1000を超えるアクセスがありました。 

何が起こったんだ?と思って調べたところ、

次の記事にアクセスが集中していました。

ここでも道草 「恕る」はなんと読むでしょう?(2015年5月20日投稿)

  

録画してあったクイズ番組「東大王」を見て、

疑問が解決できました。

次のようなことが放映されていました。

   

難読オセロの大詰めで、角の27番が選ばれました。

Rimg2068

Rimg2069

Rimg2070  

ここで登場!

回答者は苦戦します。☟

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そして4人目で正解が出ます。☟

Rimg2074

Rimg2075  

「恕る(おもいやる)」でした。

この放映の最中からアクセスが始まり、

数分間で1000を超えました。

  

テレビ離れが言われますが、

テレビの力を感じた出来事でした。

  

斎藤孝先生の解説です。☟

Rimg2076

Rimg2077  

「怒る(おこる)」のイメージが強いので、

「おもいやる」のイメージが「恕」には湧かないですよね。

「如」は「女性」を表しているんだ。

  

  

私も5年前の記事を再読する機会を得ました。

「恕る」の読み方を忘れていましたが、復習できました。

「諒る」は何と読むでしょう?

よかったら、上の2015年5月20日の記事を読んでみてください。

「科捜研の女」を見るのを、しばらくやめます

  

今日は令和2年1月8日。

  

昨年12月5日放映のドラマ「科捜研の女」の

ラストシーンです。

Rimg2065

Rimg2066

Rimg2067  

ロケ地がどこであるかは、1枚目の写真の右下に記されています。

そこをアップ。☟

Rimg2065_2  

金戒光明寺(こんかいこうみょうじ)です。

  

以前も、「科捜研の女」でロケ地となっていて、

実際に行ってみようと思い立ち、2年程前に行っています。

ここでも道草 20180304報告その6 金戒光明寺に行きました(2018年3月25日投稿)

ここでも道草 20180304報告その7 江の供養塔を見に行きました(2018年3月25日投稿)

  

その時の写真です。☟

Rimg2058

三重塔は、当時もフェンスに囲われ、工事をしていました。

今も工事中のようです。

  

Rimg2060

Rimg2061  

三重塔の前に立ち、土門刑事のように見おろすと、

京都の街並みが見えますが、手前の金戒光明寺の山門が目立ちます。

立派な山門でした。

  

  

 

 

  

自分でも不思議なのですが、どうも「科捜研の女」が面白くない。

毎週木曜日、できるだけ午後8時から見ることができるように、

いろいろ済ませて間に合わせていました。

(遅れた時には、録画を見ます)

このブログでも、何度も「科捜研の女」のことを書いてきました。

それほど喜んで見ていたのに、最近は面白さを感じなくなり、

昨年最後の放映(12月19日)は、

「今晩は見ない!」と家族に宣言して、実際に見ませんでした。

ドラマ「遺留捜査」も、最近は面白くないと感じます。

どうしてだろう?

ストーリーにドキドキしなくなった感じです。

「科捜研の女」は1月16日から放映が始まりますが、

きっと見ません。

見たくなったら見ます。

  

不思議です。

 

 

「本を読む人だけ」⑥ 今年読みたい本10冊

 

今日は令和2年1月9日。

  

前記事の続きで、

本を読む人だけが手にするもの

(藤原和博著/日本実業出版社)より引用していきます。

   

本当に自分に必要な本と出合いたいと思う人には、習慣化した

「乱読」をおすすめする。

(183p)

  

(学校の)近くに住む本好きのお母さんたちには、こんなお願

いをした。

「時間があるときに、図書館に来て本を読んでくれませんか。

図書室にいても、司書のようにあれこれ仕事をする必要はあり

ません。ただ座って、ご自分の好きな本を読んでいてくれれば

それでいいのです。子どもたちに、その姿を見せてくだされば」

教育とは、伝染、感染なのだ。本好きの人は、じつに豊かな表

情をして本を読む。

(190p)

    

  

なぜ、(読後の)アウトプットが大切なのかといえば、本を読

んで、それを「自分の意見にまでつなげることができる」とい

う成功体験になるからだ。

たとえば本を読んで、ある想いがあなたに浮かび上がってきた

としても、それは最初は、ただの感想に過ぎない。「自分の意

見」というものは、書いたり話したりを繰り返すうちに、しだ

いに強固なものに進化していくものなのだ。それが印刷物にな

ってフィードバックされると、さらにエッジが立ってくる。

意見は、繰り返し聴かれないと、筋道が立って行くものではな

い。逆に、何度でも、自分の意見を書けば書くほど、論理的な

整合性が深まってくる。書いて、聴かれて、また書いて・・・・

その繰り返しで、ようやく「意見」に結晶するものなのだ。

(194p)

    

  

ただ、アウトプットが大事だといっても、普通の人は、新聞を

作ったり、インタビューを受けたりする機会はあまりないだろ

う。だから、本を読んで琴線に触れたフレーズをメモしてみた

り、感想を人に話したり、ブログやツイッターやフェイスブッ

クでおすすめ本を紹介するだけでもいい。

(195p)

最後の章は「これだけは読んでほしい」と思う本50冊が

紹介されていました。

その中で特に読みたいと思った本を列挙します。

  

「天才!成功する人々の法則」

(マルコム・グラッドウェル著/講談社)

 

「『最高の授業』を世界の果てまで届けよう」

(税所篤快著/飛鳥新社)

  

坂の上の坂 30代から始めておきたい55のこと

(藤原和博著/ポプラ文庫)

  

「あの戦争は何だったのか 大人のための歴史教科書」

(保坂正康著/新潮新書)

      

「海賊とよばれた男 上・下」

(百田尚樹著/講談社文庫)

    

「手紙屋 僕の就職活動を変えた十通の手紙」

(喜多川泰著/ディスカヴァー・トゥエンティワン)

  

「脳と創造性 『この私』というクオリアへ」

(茂木健一郎著/PHP研究所)

  

「いのちのバトン」

(志村季世恵著/岩崎書店)

  

「自殺予防」

(高橋祥友著/岩波新書)

「おしいれのぼうけん」

(吉田足日、田畑精一作/童心社)

  

以上10冊です。今年読みたい本ですね。

ここでも道草 来年読みたい本9冊(2019年12月31日投稿)

☝ こことあわせて19冊。今年読みたいですね。

  

復職したとしても、年間100冊は読んでみたい。

自分の意見をしっかり持て、表現できる人間になりたいです。

 

今年3冊目の本は、昨日読み始めています。

シリア内戦」(案武塔馬著/あっぷる出版社)です。

「本を読む人だけ」⑤ 中学校では3割が情報編集力

 

今日は令和2年1月9日。

  

前記事の続きで、

本を読む人だけが手にするもの

(藤原和博著/日本実業出版社)より引用していきます。

  

  

成長社会ではひたすら「情報処理能力」が求められたのに対し

て、成熟社会には必須のスキルがだんだん「情報編集力」に移

行するとも表現している。

(132p)

  

情報編集力とは、身につけた知識や技術を組み合わせて”納得

解”を導き出す力だ。正解をただ当てるのではなく、納得でき

る解を自らつくり出すところミソ。

(133p)

Epson208 (134p)

   

これからの時代は、すでにある要素をどのように組み合わせて

価値を生み出すかということが問われることになる。

(139p)

  

  

これから情報編集力が大切になるとはいっても、情報処理力と

情報編集力は車の両輪だ。

したがって、教育の見地からいえば、子どもの発達段階に応じ

て割合を変えながら、両方の能力をバランスよく育んでいかな

ければならない。

たとえば、小学校なら情報処理力に9割、情報編集力に1割を

あてるようにして、まずは「基礎学力」をつける。中学校では

情報処理側の暗記処理側の暗記問題を7割程度まで下げ、3割

を正解が1つではない問題のディベートや課題の探求、実験や

実証に力を入れて情報編集力側へのシフトを始める。

(141p)  

    

問題は、受け手である側が、報じられている内容をすべて公正

で正確な事実と思い込んでしまうことである。私たちが新聞で

読んだりテレビで見たりしているものは、だれかがある意図を

もって編集した情報であることを理解しなければならない。

(157p)

  

  

日本の国語の授業も教条的に正解を押しつける一方的な「道徳

教育」から脱しないと、複眼思考は育たない。読むべき本、あ

るべき答えではなく、本には多様な読み方があっていい。「そ

ういう考えもあるね」と寛容に受けとめながら「自分だったら

どう思う?」と質問しながら読んでいく。

多様な意見を戦わせることで、脳のシナプスは活性化される。

それを繰り返せば、やがて自分の意見を持ち、他人の異なる意

見m理解できるようになるだろう。

(159p)

  

  

本は、物理的なものであるがゆえに、読み終わったあとの達成

感がある。

(170p)

  

  

「人は生を受け、死を迎えるまで、結局、他人と完全にわかり

合うことはできない」

これこそが、21世紀型の成熟社会に通底する基本認識だと私

は思う。だから、四六時中ネットにつながるのではなく、ネッ

トから切れて「スタンドアローン」になることが重要になる。

孤独に耐える訓練にもなるからだ。

私は、仕事をするときとは別の場所で本を読んでいる。そこに

はパソコンはない。スマホも携帯も使わないで、本を読むとき

は完全にスタンドアローンの状態だ。

本は、このようにスタンドアローンになることに適した端末だ。

ただそこに黙ってあるだけ。逆の見方をすれば、本は、孤独に

耐えながら読むに限るというkと。そこから生まれる達成感は、

次の本へ向かわせる原動力になる。

(171p)

「本を読む人だけ」④ 300冊を超えたあたりで、何か語りたくなる

  

今日は令和2年1月9日。

  

昨日の記事の続きで、

本を読む人だけが手にするもの

(藤原和博著/日本実業出版社)より引用していきます。

  

  

序章で触れた「20世紀型の成長社会」から「21世紀型の成

熟社会」への移行をわかりやすくいうと、「ジグソーパズル型

思考」から「レゴ型思考」への転換と言い換えることができる。

(中略)

20世紀の日本の教育は、たった1つの正解を早く正確に導き

出し、パズルをだれよりも早く仕上げられるような少年少女を

大量生産することを目指してきた。

(中略)

成熟社会では自らビジョン(図柄)を打ち出して道を切り拓い

ていかなければならない。なのに、ジグソーパズルばかりをや

っている。そこに日本人の不幸がある。

反対に、レゴブロックの組み上げ方は、知恵を出せば無限に広

がる。(中略)みんな一緒の正解ではない。一人一人が、自ら

納得する解(納得解)をつくり出すことができるかどうか。そ

れがすべてだ。

(72~74p)

  

  

レゴ型思考を身につけるための有効な手段の一つに、本がある。

(75p)  

  

  

つまり、『半島を出よ』という本を読むことは、村上龍さんが

それに傾けた人生を読むことにもつながるのだ。とりわけ構想

から10年の思索と、200冊を超える書籍や資料、大量のイ

ンタビュー取材という投資を行って考え抜いた物語を「共有す

ること」なのである。しかもそれを、エンターテインメント作

品として楽しむことができる。

(78p)

   

  

作品は作家の「脳のかけら」である。

その脳のかけらを、読者は本を読むことで自分の脳につなげる

ことができるのだ。

(78p)

  

  

本を読む時間が、自分の病気と会社の事件(リクルート事件)

によって創出されたのである。メニエール病になっていなけれ

ば、日々の激務と引き換えに出世街道を邁進し続けたと思うの

だが、病気になって、まったく違う人生を生きることになった。

仕事に没頭していた時期はそれなりに充実していたが、そには

ない、本を読む時間を楽しむ人生があることをようやく知るこ

とになる。

(114p) 

  

  

きっかけはともかく、読書をする時間をたっぷりとれるように

なったことで、私のなかに大きく変化するものがあった。「自

分の意見をつくり上げるための読書」という視点だ。

(115p)

  

  

本を1冊読んだからといって即効性があるものではない。見識

というのは、蓄積以外の何物でもない。ある一定のラインを超

えない限り、自分の意見をつくり上げるほどのものにはならな

い。

(117p)

  

  

年間100冊を3年続けると300冊になる。300冊を超え

たあたりからだったと思うが、自分の中から言葉があふれ出す

ようになった。世間のさまざまな事象に接して、自分も何か語

りたくなるのだ。

(125p)

  

300冊かあ。私もこの境地に至ってみたい。

2020年1月 8日 (水)

1770年の一揆禁止令が、現代にも影響している?

今日は令和2年1月8日。

  

アメリカとイランの緊迫した情勢が続いています。

そのような時に、アメリカ大使館の前に行って、

「戦争をするな」と訴えに行った人たちがいることを

新聞で知りました。

こうやって行動に移せる人はすごいなあと思います。

  

こういう政治的な行動が、日本人は苦手だと、

確か「英雄たちの選択」で言っていたことを思いだしました。

  

昨年、2月28日に放映された「英雄たちの選択 大原騒動

1万人が決起した百姓一揆」を再び見ました。

  

現在の岐阜県高山市で、江戸時代に19年にわたって、

代官に対して農民が起こした3つの一揆のことを

まとめて大原騒動を言います。

そのことを扱った番組ですが、

ここで今の日本人の行動に影響を与えているという

出来事が紹介されました。

  

その部分のみ、読み物化します。

その際、再びこのサイトを利用させていただきます。

電波ログテキストマイニング

Photo_3

明和7年(1770年)に全国の村々に、

一揆を禁止する高札が立てられました。

次の3つのことをやってはいけないと

書かれていました。

徒党」(大勢で申し合わせる行為)

強訴」(徒党のうえで強いて願い事を企てる行為)

逃散」(村を立ち退く行為)

 

この禁止令がよく効いたためか、

今の日本人に影響していると言うのです。

宮崎哲弥さんの発言。

 

今 憲法21条でちゃんと集会結社の自由というのは

認められてるんだけれども、どうも 私たちの政治感覚に

定着していないっていうのはあると(思います)。

  

中野信子さんの発言。

  

その文脈っていうのは、今にも脈々と受け継がれていて、

集会が禁じられているわけではないけれども

何か こう(政治)運動をしている人に対するある種の視線とか

ちょっと政府に対して、やや反発心のある人たちに対する

一定の(偏った?)見方というのがあると思います。

それは その系譜と考えられます。

 

(  )内は私が勝手に補足しました。

お上に逆らってはいけない、

集団で文句を言ってはいけないという雰囲気が、

残っているというのです。

確かにそう感じます。

  

しかし、大原騒動のように、命をかけて訴えることをしたのも

日本人です。

中野信子さんはこうも言っています。

  

面白いことにですね、日本人は我慢する人たちだというふうに

思われていると思うんですけれども、

意外にも、仕返しの気持ちが、かなり強い国民だということが

脳科学的には言えます。

セロトニンをうまく使えないタイプなんですけど、

日本人は そのうまく使えないタイプの人が

97%ぐらいいるんですね。

  

97%となると、ほとんどですね。

日本人は、我慢できないんです。

  

桜を見る会に関する問題は、絶対おかしいと思うし、

戦争なんてやっている場合ではないと思うし、

学校も、もっと楽しくあるべきだと思います。

思ったことは表現しないと、身体に悪いです。

網走と稚内のライブカメラで流氷観察

今日は令和2年1月8日。

  

オホーツク海の流氷を見るためのライブカメラを

探してみました。

  

網走市に設置されたライブカメラです。

STVライブカメラ 網走

☟ このような画面を見ることができます。

(1月8日13時40分)

Photo  

  

稚内市に設置されたライブカメラです。

STVライブカメラ 稚内

☟ このように見ることができます。

(1月8日13時40分)

Photo_2  

STVは「札幌テレビ放送株式会社」のことでした。

  

  

この2か所で、この冬の流氷を観察しようと思います。

  

例年の流氷接岸日は2月初旬。楽しみです。

「本を読む人だけ」③ 自分のポジショニングや世界観を決めるために読書

  

今日は令和2年1月8日。

  

前記事に引き続き、

本を読む人だけが手にするもの

(藤原和博著/日本実業出版社)より引用していきます。

  

テレビ画面からは次から次と新たな情報が送られてくるため、

脳に入ってくる情報の意味を理解することで手いっぱいになる。

表層を理解することにとどまるのだ。

(48p)

  

テレビの残念なところを述べています。

テレビで教材研究してきたけど、

確かにそうだと思いあたることがあります。

そんなことはないとは言えません。

 

こうしたテレビの特徴をとらえて、カナダ出身のメディア学者

マーシャル・マクルーハンは「クールメディア」と呼んだ。

私たちが日常生活のなかで受け取る情報量の7割以上は、視覚

からの情報だという研究結果がある。テレビが視覚に訴えて現

実に近いものをみせてあげれば、視聴者はクールに納得しやす

いということである。

これに対して、ラジオは声と音しか聴こえないメディアだ。限

られた情報しか与えられなので、リスナーは想像力を大いにか

き立てられる。それとともに感情が刺激され、どんどんホット

になっていく。そのためマクルーハンはラジオを「ホッとメデ

ィア」と呼んだ。

こうしてみると、読書はラジオと同様に、言葉を頼りに想像力

をかき立てるメディアであるといえよう。なおかつ、読書は、

受動的にインプットするラジオとは異なり、能動的に情報を取

りにいかなければならない。「アクティブ・ラーニング(主体

的な学習)」に適したメディアなのだ。

(52p)

  

  

自分のやりたいことを実現させるうえで大切な、読書によって

身につく力がある。それは「集中力」と「バランス感覚」だ。

(53p)

  

  

バランス感覚とは、自分と地面(地球)、

自分と家族、自分と

他者など、世の中全体と自分との適切な距離感を保つことがで

きる能力のことである。

(55p)

  

  

スマホを持たせ、こども達がLINEなどをやることで・・・・

  

結果的に、ちょっと仲よくなると必要以上にベタベタした関係

に陥ったり、反対に、少しでも何かあると絶縁状態になったり

する。ゼロか100、白か黒、〇か×。微妙な「間」やグレー

な「距離感」というあいまいな状態がなくなり、極端な二者択

一の人間関係しか成り立たなくなる。

(57p)  

  

バランス感覚は、それ以降の世代(10歳以後)では、読書を

することで獲得することは可能だ。読書は、世界観を広げるこ

とに役立つ。読書をすることで他人が体験したり調べたりした

知識を獲得することが可能になり、自分の内なる世界観の拡大

に結びつく。

世界観が広がれば、さまざまな視点で物事や他人を見ることが

できるようになる。多様な視点を持つことは、バランス感覚を

磨くとともに、人格的な包容力や寛容の基礎にもなるだろう。

(57~58p)  

  

自殺や赤ちゃんポストに限らず、原子力発電所の是非や自衛隊

の役割など、世の中はそう簡単に決められない問題ばかりだ。

是が非か、正しいか正しくないかなど、両極端の意見から考え

て自分のポジショニングや世界観を決める必要があるはずだ。

そうした両極端の視点を獲得するには、本を読み比べることが

肝要だ。

しかし、本を読んでいない人は、その場で起こった問題に対す

る報道に右往左往するばかりで、視野狭窄(きょうさく)に陥

り、複眼的な視点を持つことなく安易な判断をしてしまうかも

しれない。上っ面を舐めただけで、底の浅いものになってしま

う危険性もある。

読書をすることで、人生という軸と世界観を鳥瞰図のように持

つことができれば、論理的な議論と判断ができるようになるだ

ろう。

(61~62p)

  

  

つづく

「本を読む人だけ」② ネットだけの情報では底の浅い思考しかできない

  

今日は令和2年1月8日。

  

昨日の記事の続きで、

本を読む人だけが手にするもの

(藤原和博著/日本実業出版社)より引用していきます。

  

ヨーロッパを中心に成熟社会を迎えた先輩諸国がやったのは、

国家として宗教を発動し、バラバラになっていく個人を再び紡

ぐことだった。日本のように企業がその役割を担うのではなく、

宗教界が教会というネットワークで紡いでいったのだ。

ややこしいのは、日本は太平洋戦争の影響で、このように、国

家が宗教を発動できなくなったことだ。

宗教の未整備によって、特に若い人たちが浮遊している。では、

宗教の代わりに彼らをつなぎとめているものは何か。

それが日本の若者が異常にのめり込んでいる携帯メールである。

突出してメール文化が盛んになったのh、宗教の代替機能とし

て、つながったような気になるという側面が大きかったと私は

みている。

(25p)

  

  

これから先の日本では、身分や権力やお金による”階級社会”で

はなく、「本を読む習慣のある人」と「本を読む習慣のない人」

に二分される”階層社会”がやってくるだろうと私はみている。

(27p)

  

  

あらためて思うのは、読書を通じて知識のインプットを蓄積し

ていかないと、自分の意見というものが出てこないという事実

だ。(中略)私もネットだけの情報では底の浅い思考しかでき

ないという意見に賛成だ。深く論理的な思考をするうえで、本

は絶対に欠かせないものだと思う。

(31p)

  

  

パチンコをする人と、しない人の決定的な違いは、時間をマネ

ジメントする発想があるかないかである。パチンコは非生産的

な行為だ。平気で非生産的な行為に時間を浪費する人に、時間

に対するマネジメント能力があるとは思えない。

(34p)

  

  

その次の段階は「ケータイゲームをするか、しないか」だ。

これもパチンコと同様、時間のある時に息抜きで遊ぶぐらいで

あれば問題ない。しかし毎日のように、電車だろうが家だろう

が四六時中やっているような人は、ケータイゲーム依存症か、

その予備軍と言ってもいい。

これも、時間に対するマネジメントの問題だ。

(35p)

  

   

ここであらためて言いたいのは、21世紀型の成熟社会では教

養が大事になるということ。その教養は、読書することなしに

得られるものではない。そして何より重要なのは、パチンコを

せず、ケータイゲームにはまらず、読書するだけで「8人に1

人の希少(レア)な人材になれる」ということなのだ。

(36p)

 

  

本を読むか読まないかで、報酬の優劣は決まってくる。本を読

むことで限りなくエキスパートの報酬水準に近づいていくか、

本を読まずに限りなくフリーターの報酬水準に近づいていくか

という分かれ道だ。

(39p)

  

  

人間にとって最も強烈なインパクトを与えるのは、「個人的で

リアルな体験」だろう。残りの人生30万時間のうち、この象

限にどれだけの時間を割りあてられるか。それが、体験から得

られる学習の質を決めるといっても過言ではない。

反対に、「リアルな体験」とはいえ、「組織的な体験」に分類

される学校や会社、家族からのインプットについては、どうし

ても受動的な要素が強くなる。学校や会社は強力なシステム構

造を持った組織なので、個人は否応なく影響を受ける。

また、現代に生きる私たちにとって、「メディアを通じた体験」

から逃れることはかなり難しい。とくに「組織的な体験」とし

てのテレビ、新聞を中心としたマスメディアや広告キャンペー

ンの影響を受けやすい。

こうした「組織的な体験」の時間が多くなると、人はどのよう

な思考回路になっていくのだろうか。

(44p)

Epson207 (45p)

  

  

著者はすぐに答えを出している。「多面的に思考したり

することが難しくなる」「複眼思考するクセがつかない」

と述べている上で、次のように書いています。

  

世の中に流布する情報を無条件に受け入れ、それがあたかも唯

一の正解のように思い込んでしまう。これは危険な兆候だ。

21世紀型の成熟社会を生き抜くには、「上手に疑う技術」が

必要になる。だから、情報に踊らされないためには、「個人的

な体験」をする機会をできるだけ多く持つしかない。しかも、

「リアルな体験」に越したことはない。

だが、さきほどみたように、人の一生の時間には限りがある。

望むことすべてを体験することは不可能だ。そのようななか、

本は、著者を通して「個人的でリアルな体験」を味わうことが

できる手段なのである。

(46p)

  

つづく

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