「報道特集 千曲川決壊」① 須坂市側には矢板が打ち込まれていた
今日は令和元年12月21日。
ちょうど1週間前に放映されたTBS「報道特集」の特集は、
中村哲医師のこと、千曲川決壊のことでした。録画しました。
ここでは、「千曲川の桜づつみはなぜ決壊したか」について
読み物化していこうと思います。
決壊した場所は、実際に見てきました。
※ここでも道草 2019年冬長野(15)自分がボランティア体験をした場所(2019年12月13日投稿)
長野市長沼地区の穂保の堤防が決壊しました。
決壊した場所は、住宅地側に盛土されて、
堤防の幅が拡大されたばかりのところでした。
そこには桜も植えられて、「桜づつみ」と呼ばれていました。
この「桜づつみ」というタイトルの歌が作られ、
長沼小学校で劇が行われたことを、以前記事にしました。
※ここでも道草 ニュース/劇「桜づつみ」が避難行動につながった(2019年11月26日投稿)
住民の多くの人が、桜づつみは決壊しないとおもっていました。
10月12日の台風19号によって、
千曲川の川の水は堤防を越え、決壊しました。
その場所を地図で示すと次の通り。
千曲川をはさんで、東側は須坂市。
須坂市側でも、千曲川は越水しましたが、堤防決壊には
至りませんでした。
須坂市では、次のような対策が行われていました。
須坂市側では、昔から千曲川が増水するたびに、
広い範囲で、地下から水が湧き出ていました。
水が染み込みやすい地盤でした。
地盤に水の通り道ができることで堤防を壊す、
浸透崩壊の危険性が高いとされていました。
浸透崩壊は初めて知った言葉です。
下のように崩壊します。
この浸透崩壊を防ぐために、須坂市側では、
矢板と呼ばれるものが打ち込まれました。
矢板が、水が染みていくのを遮るのです。
矢板を打ち込んでいる作業の写真です。
長さ15メートルの鋼(はがね)の板です。
須坂市側の赤線の部分に、矢板が5400枚以上打ち込まれました。
1983年から2011年の工事でした。
話を長野市側に戻します。
つづく
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