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2010年8月

2010年8月 4日 (水)

夏の研修会より・・・酸蝕症

   

今日は8月4日。

昨日の研修会報告、3回目。これがラスト。

もう一人市内で開業している歯医者さんが教えてくれたのが「酸蝕症(さんしょくしょう)」

これにはビックリ。

虫歯菌で歯が浸食されて虫歯になるのではなく、

酸性の飲食物によって歯が蝕まれる症状。

コーラは、しっかり酸性で、歯にはよくないことがわかりました。

食事の時にコーラを飲んで、歯が蝕まれた人の写真はショッキングでした。

運転で眠気を感じた時には飲んでいるコーラ。

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ちょっと考えものです。ビールも酸性。う~ん。

    

今年の4月13日「中日新聞」の<微聞積聞>で酸蝕症について書かれたようです。

http://www.chunichi.co.jp/article/technology/science/CK2010041302000125.html

引用します。

    

【食物の酸から歯守る】

歯をむしばむのは虫歯菌だけではない。

酸性の食品によって歯の表面のエナメル質が溶けてしまう「酸触症」が注目されているという。

よい歯の日(四月十八日)を前に、

東京医科歯科大大学院の田上順次教授に歯を守るためにはどうすればいいかを聞いた。 (永井理)

 

-酸触症とは。

酸性の食品を食べると歯のエナメル質の結晶からリン酸カルシウムがとけ出てしまう。

虫歯は虫歯菌の作る酸で溶けますが、酸触症は食品の酸で溶けてしまうのです。

 

-なぜ注目されるようになったのでしょう。

虫歯や歯周病が治療されて、高齢者も歯が残るようになったため目立つようになってきたのでしょう。

欧州ではすでに二、三十年前、グレープフルーツを食べた後、

すぐに歯磨きをしてはだめだと言われていたようです。

 

-歯を溶かす酸性の食べ物とはどんなものでしょうか。

酸っぱいものはたいてい該当します。

酸に長時間接触させるのはよくありません。たとえばレモンジュースなどをちびちび飲むとか。

体には酸も必要なんですが、歯にはよくない。

溶けて軟らかくなった部分は唾液(だえき)によって再石灰化して修復される。

酸っぱいものを食べると唾液が出るのは防御反応かもしれませんね。

唾液で修復される前に歯を磨くとエナメル質が削れてしまう。

 

-普段の生活でどんなことに注意すればいいでしょうか。

ワインも酸性ですが、飲むときに例えばおつまみを食べる。

すると唾液が分泌されて酸触を防ぎます。長いこと酸性にしておかないことです。

食べた後で、お茶を飲んだりするのもいいかもしれません。

リン酸カルシウムがあると再石灰化しやすい。

積極的に、牛乳やジャガイモから採ったリン酸カルシウムを加えているガムなどもあります。

 

-自分で発見するには、どんなところに注意すればいいですか。

歯が平らになってきたり、黄色っぽくなったりしたら要注意。

虫歯は歯に付着した汚れの下で起きる。

酸触症は汚れておらず歯がむき出しになったところで起こります。

    

-酸触症だと分かった場合、どんな治療法がありますか。

歯科医師にチェックしてもらい生活習慣を改善することが必要です。

ただし、進行を止めるだけで溶けた部分は元に戻せないので、予防が大切です。

再石灰化を促進する成分を含んだペーストを自分で歯に塗るという方法も一定の効果はあります。

歯科医院でフッ素を塗るというのも効果の高い方法でしょう。

     

   

「食べたらすぐに歯磨き」は必ずしも正しいわけではないのですね。

昨日の研修で、「目から鱗」だったのは、この酸蝕症でした。収穫!

夏の研修会より・・・低・中・高学年の咀嚼・歯磨き

   

今日は8月4日です。

前投稿に引き続き、研修会の内容報告。

◇講演より

※低・中・高学年での咀嚼・歯磨きに関する気をつけることを教えてもらいました。

・低学年(1・2年生)

 上下顎の第一大臼歯(6歳臼歯)が生えはじめきちんと噛みあうまでは、

 慎重に歯磨きをする必要があります。→奥歯をしっかり磨こう!

・中学年(3・4年生)

 この時期は、乳臼歯から側方歯群(犬歯、小臼歯)が生え変わる時期のため、

 咀嚼能力が一時的に低下し、

 噛まずに飲み込んでしまう危険があります。(肥満との関連あり)

 →丸飲み、早食い習慣にならないように、

  よく噛んで食べる習慣をつくろう!

・高学年(5・6年)

 第二大臼歯が虫歯になりやすく、歯肉炎が多発します。

 →歯肉炎も予防できる歯の磨き方をしよう!

※先日養護の先生と相談して、2学期以降の取り組みで、

 4~6年は歯周病対策を考えていこうと決まりました。

 歯肉炎がひどくなると歯周病へとつながるそうです。

 2学期以降やろうとしていることは正しいと確認できました。   

※歯の生え変わりがある小学生だからこそ気をつけることがあるのだとわかりました。

      

     

※歯の名前がいくつか出てきました。

 歯は一番奥の親知らずを抜けば28本(永久歯です)。

 上下に分けて14本ずつ。

 前歯から奥に向かって7本あるわけで、 その名前を書き並べます。

 中切歯、側切歯、犬歯、第1小臼歯、第2小臼歯、第1大臼歯、第2大臼歯。

 第2大臼歯の奥が親知らず(第3大臼歯)です。

※いい機会なので、いろいろ調べて歯の名前を知りました。(次につづく)

夏の研修会より・・・噛むことと唾液の効用

  

今日は8月4日。

昨日あった市内の保健主事・養護教諭の研修会で勉強したことを少々。

◇講演「噛むことを意識していますか?~食育と歯の健康(健口)~」

 講師:市内開業の歯医者さん。歯学博士。

  

人が歯磨きをする理由は、「一言で言えばよく噛まなくなった」から。

・野生の生き物にはほとんど虫歯がない。

・人に飼われている犬や猫に、最近は虫歯や歯周病がある。

・犬や猫は本来肉食。日本では人の残り物を薄味にして与えたり、

 調理したドックフードやキャットフードを与えます。噛む回数はどうなりますか?・・・※減る

野生の動物は調理していないものを、口で捕食して、

 繊維質の粗いものをよく噛んで食べる。・・・・※だから虫歯がほとんどない。歯磨きの必要がない。

※なるほどと思いました。噛むことと虫歯・歯周病との関係がわかります。

   

太平洋戦争終戦直後の中国上海で、帰国を待つ日本人兵士の仮収容所では、

 コレラが流行しました。

 すでに、死者1名、保菌者27名という状況で、

 引き上げ兵たちの二次感染を防ぐ手段として用いた方法とは?

 (参考:「かかる軍人ありき」伊藤桂一著 光人社)

・答え:食事中はよく噛んで食べることと、食後20分間全く水分をとらないこと。

・そうすることで、口や胃で外来性の病原微生物に対する防御機能が作られます。

 その大事な防御機能を崩さないことを収容所内で徹底的に厳守されたことで、

 衛生状態が劣悪で医薬品も不十分な中でも、

 二次感染を防ぐことができたとのこと。

※噛むことで唾液が分泌されて食物と混じり、

 胃液が薄められることなく消化に使われることで、

 菌の感染が防げたということでしょうか。

 ここにも噛むことの効用があり。

    

※次のようにも教えてもらいました。

・健康な成人では、病原菌(たとえばサルモネラ、病原大腸菌、赤痢菌、コレラ菌)が

 口の中に1~10万個程度(O-157は、専門家によると100万個で感染とも言われている)入ってきても、

 口腔や胃や腸の防御機構で排除されて、

 腸管感染にいたることはほとんど考えられない。

・O-157に多くの子どもたちが感染したのは、

 第一の原因としては、

 よく噛まずに唾液がよく出ていなかったことです。

※噛むことの効用は予想以上です。

 そして噛むことで出てくる唾液がすごい。(次の投稿につづく)

2010年8月 3日 (火)

7月28日 四阿山から下山

  

今日は8月3日。

7月28日の登山報告のつづき。

四阿山の頂上からは、田代湖や浅間山が見られました。

残念ながら写真を撮ろうとしたら、雲で浅間山は隠れてしまいました。

根子岳はしっかり見えました。これも大きな写真で。

RIMG0263あずまやさんからねこだけほうめん
    

根子岳からこちらに向かってくる道が見えます。

あそこを歩いてきたんだよな。

人間ってやるねえ。

      

頂上で息子は冷やし中華を食べました。

途中、風が強くて寒さを感じ、

冷やし中華を用意したことを後悔していました。

でも四阿山の頂上は風もなく、

登りつめて温まった体には、冷やし中華がちょうどよかったようです。

    

下山は中四阿・小四阿経由で、2時間15分くらいかかりました。

RIMG0285 RIMG0287
  

RIMG0286  ゴール近し。

    

     

下山時に見かけた花です。

RIMG0276花 
 

クルマユリ

     

RIMG0277花
   

    

    

    

やっぱり山はいい。

また機会がったらどんどん登ろうと思った根子岳・四阿山登山でした。(完)     

 
  

7月28日 根子岳から四阿山(あずまやさん)へ

  

今日は8月3日。

今回も7月28日の登山のことを書きます。

根子岳頂上を午前10時45分頃出発。

RIMG0236あずまやさんにむかってしゅっぱつ 
  

歩き始めてすぐの景色。向こうに見えるのが目指す四阿山。

期待がふくらむ景色です。

    

そして、今回のベストの景色に出会います。

ちょっと大きめの写真で。


 RIMG0240あずまやさんへの道
      

岩場があって、その上に立つと、これから歩くクマザサの中の道と、

その向こうに四阿山を見ることができます。

普段生活している場所とは別世界。これがいい。

来てよかったと、この景色を目の前にした時に思いました。

思っただけでなく、声に出して言っていました。

「来てよかった」

    

クマザサの中の道は快適でした。

RIMG0244あずまやさんへの道2 
   

   

振り返ると・・

RIMG0245振り返って歩いてきた道
    

一番高い場所が、先ほど見下ろした岩場です。

     

樹林帯に入ると、道は急登になりきつくなりました。

それでも一歩一歩。

進んでいればいつかはたどりつく。

この人生訓みたいな発想は登山だと実感できます。

もうじき頂上の写真。

RIMG0250もうじき頂上あずまやさん

そして頂上。2354m。

RIMG0254頂上   

それほど広くない頂上は、たくさんの登山客でにぎやかでした。

根子岳から1時間30分でした。

     

   

根子岳~四阿山で見かけた花。

RIMG0239
 
 
        

7月28日 菅平牧場から根子岳へ

  

今日は8月3日。

昨日の午前は養護教諭の先生と、2・3学期の学校保健委員会について打ち合わせ。

午後はバスケットボール審判講習会。

久々にバスケ顧問になったので、参加。

トレイルとかリードとかが難しかった。でもいい汗をかきました。

      

7月28日のことを書きます。

この日は家族旅行2日目。

昨年の夏、雨のために登れなかった根子岳・四阿山(あずまやさん)に再挑戦しました。

     

宿泊は菅平(すがだいら)高原。

今年もラグビー、サッカーの合宿をしている高校生・大学生が多いようで、

通りでは体格のいい男の子がたくさん歩いていました。

     

7月28日は幸いにも好天。

高原なのに暑いけど、雨が降らないのが何より。

午前8時56分、菅平牧場の中にある登山口からまずは根子岳を目指して登り始めました。

その時の写真。

RIMG0202菅平牧場を見下ろす

    

ほんの15分登っただけで、牧場を見下ろす気持ちのいい景色。

RIMG0207だけかんば
  

しばらくすると辺りはダケカンバの林。 

   

RIMG0218もうすぐ猫だけ RIMG0219もうすぐねこだけ
 

根子岳は、頂上が近付くと、高い木がなくなり、

クマザサが広がります。

涼しい風を感じることができ、快適な登りでした。

振り返ると・・・

RIMG0220振り返ると
  

今まで歩いてきた道と、その向こうに菅平高原が見渡せました。

1時間40分ほどで、根子岳の頂上にたどり着きました。

2207m。

RIMG0226ねこだけから菅平 RIMG0230ねこだけ頂上から
  

写真は根子岳頂上からの景色。

左上が菅平高原方面。右上が四阿山方面。

遠くまで見渡せて、いい景色でした。

1学期は、登山が全くできなかったので、登山に飢えていました。

緑の中の土の登山道をせっせと登り、こうやって頂上で景色を楽しむ。

久々に登山をやって見て、やっぱり今の自分には、これが性に合っていると感じました。 
    

根子岳は花で有名な山。

 頂上までに出会った花の写真。

RIMG0206花
  

ホタルブクロ

    

RIMG0210花1
      

マルハダケブキ

     

RIMG0214花2
 

   

RIMG0216花3
  

RIMG0217花4
  

ニガナ   

        

  
   


    
 

2010年8月 2日 (月)

川中島古戦場/福島新田/阿弥陀堂

今日は8月2日。

今から書くのは、7月27日のこと。

この日は長野県へ。松代象山地下壕に出かけたのはこの日。

※7月29日投稿「松代象山地下壕見学」

http://mitikusa.typepad.jp/blog/2010/07/%E6%9D%BE%E4%BB%A3%E8%B1%A1%E5%B1%B1%E5%9C%B0%E4%B8%8B%E5%A3%95%E8%A6%8B%E5%AD%A6.html

    

その後のこと。

まずは、20年ほど前に一度行っている川中島古戦場を再訪しました。

有名な信玄と謙信一騎打ちの像を見てきました。

RIMG0128武田信玄 RIMG0129上杉謙信
  

   

この像は、昭和44年放映の大河ドラマ「天と地と」を記念して建立されたものだそうです。

私にとって記憶にある最も古い大河ドラマが「天と地と」です。

     

    

古戦場を後に、次に向かったのが飯山市の福島新田。

日本棚田百選に選ばれた棚田。

RIMG0167棚田1 RIMG0168棚田2 RIMG0174赤とんぼ

 

一時荒廃していた棚田を、10年ほど前に復活させたもの。

こういう風景は落ち着くなあ。

※参考:「日本の棚田百選 福島新田」http://www.pref.nagano.jp/xtihou/hokusin/nochi/fuku/fuku.htm


   

この場所は、映画「阿弥陀堂だより」(2002年)のロケ地であって、

おうめばあさんが住んでいた阿弥陀堂が保存されていると聞いて、

ぜひ見たいと思っていました。

 NP20025amidadoudayori
 

福島新田を見ながら少々登ったところに阿弥陀堂はありました。

記憶に残っていた通りの建物でした。

ただ阿弥陀堂からの景色は、

もっと下界を一望できるようなものだったというイメージでしたが、

それほどでもありませんでした。

ここに北林谷栄さん演じるおばあさんが住み、

寺尾聰さんや樋口可南子、小西真奈美さんらが訪れます。

この場所で演じていたんだあ。

のんびり縁にすわり緑を眺めているのもいいなあ。

映画では、樋口可南子が演じる女性が、

このような環境の中で心の病を癒していきました。

ちょうど映画が上映された頃は、私自身も心の病と闘っていた頃で、

映画を見て救われた気分になったことを覚えています。

それでは写真を掲載します。

RIMG0137阿弥陀堂1 RIMG0142阿弥陀堂2

  

RIMG0143阿弥陀堂③ RIMG0144阿弥陀堂4
  

RIMG0147阿弥陀堂5 RIMG0165阿弥陀堂6

写真に写っている人たちは、

私たちの後に訪れた人たちです。

      

また映画「阿弥陀堂だより」を見てみたいね。 
  
  


 

2010年8月 1日 (日)

「教師のチカラ 2010年 夏号」より

   

今日は8月1日。

午前中は地区のソフトボール大会に参加。

私は補欠で出番なし。応援頑張った。今日でまた日に焼けたなあ。

      

     

前投稿に引き続き、「教師のチカラ」から引用します。

2010年夏号より。

     

「音読」で読む力を育てる(中略)

難教材でやる気にさせる

次のような難教材で音読をさせていく。

・坊っちゃん

・学問のすゝめ

・平家物語 第一巻 祇園精舎 等である。

音読プリントを配ると、「こんなの難しくて読めない」という顔をする子どもがいるだろう。

すかさず、次のように言う。

「これらは、小学校の教科書に載っていないくらい難しいレベルの音読教材です。

君たちでも、なかなか難しいでしょうね」

子どもたちは次のように考えるだろう。

・できないのが当たり前だ。

・できなくても恥ずかしくないな。

・よしっ、難しい音読に挑戦してみよう。

・もしできたら、かっこいいな。

・できるようになって、先生をギャフンと言わせてやろう。

難教材を与えることで、子どもたちは俄然やる気になるのである。(福岡県・桑原健介先生・16p)

      

     

何かを始めるとき、必ず返事をさせる。

「〇〇をします」(教師)

「はい」(子ども全員)

たとえば、

「音読します」

「はい」

「教科書、5ページを読みます」

「はい」

「音楽室に行きます」

「はい」

「プリントを配ります」

「はい」

このように、一斉に返事をさせる。

動を細分化し、返事の機会を増やす。

圧倒的な量が、自然に繰り返される。

返事は、活動と活動のつなぎ役。

「はい」が、バトン代わりになる。

返事をすることにより、メリハリがつく。

活動と活動の切り替えが、スムーズになる。

  

教室の空気が変わる

一斉にあいさつ、一斉に返事をしていると、

声を出さない子も、だんだん出すようになる。

全力であいさつをすると、スカッとする。

爽快感を味わった子は、もっと声を出す。

一人ひとりの声が、集合体となる。

全員の声が揃うと、響きが違ってくる。

声が教室中に響きわたる。

こうなると、教室の空気が変わってくる。

活力ある空気になってくる。

エネルギーある声、活力ある空気が、

一人ひとりを、学級を伸ばしていく。(東京都・杉渕鐵良先生・17p)

   

   

多くの授業場面では、

「発言する者」が自分の意見をただ単に前を向いて発言し、

「発言を聞く者」は何の反応も示さないことが多い。

これでは当初に述べた「自分を磨き」「他を思いやる」力を

身につけさせることにはならない。

次のことを考えさせる必要がある。

★発言をする者

どこを見て話すのか?一点凝視なのか?見渡すのか?

どんな表情で話すのか?話す速度は?

どんな表現を使うのか?時間はどのくらいか?

★発言を聞く者

どこを見て聞くのか?無表情なのか?頷くのか?

メモを取るのか?メモを取るときはノート一点凝視でよいのか?

身体をどこに向けるのか?

(中略)

今、自分を賢くしてくれようとして、勇気を持って発言している友達の方を向き、

全身を耳にして聞く子どもを育てたい。

「友だちを大切にするとは、そのような聞き方をすることだ」

とキッチリ指導する。(奈良県・土作彰先生・22p)

     

    

文学教材の授業において、子どもの思考力を育てる授業づくりには

次の二つの発問を指導過程の中に位置づけることが有効である。

一つが読解確認型の発問。

もう一つは読解深化型の発問である。

読解確認型の発問は、内容を教える問いである。

教材文に書いてある情報を子どもたちの間で共有するための問いになる。

読解深化型の発問は、内容を考えさせる問いである。

読解確認型で共有した情報をもとに考えさせる。

思考力を鍛えさせるための問いになる。

この二つをセットで行うことで、子どもたちの思考力が育つというわけである。

(宮崎県・倉爪浩二先生・28p)

   

    

私の薦める教育技術は日記です。

日記は手段であり、正確には学級経営に日記を活用していくことです。

 

日記の返事をスタンプで済ませていませんか。

子どもの書いた文章に添えるコメントは、

一人一人を大切にしているとのメッセージです。

時には日記の内容と直接関係ないコメントを添えることもあります。

担任が気づいたその子の良さや頑張りを伝えることで、

子どもの自己肯定感は高まり、

自分の思いや考えを進んで表現するようになります。

回り道のようですが、確実に子どもを育てることのできる技術です。

   

私の学級では、その日の出来事を記す「今日の学び」の他に、

自分が行った良さを記す「今日の世のため人のため」、

友達の良さを記す「今日のあったかはあと」を綴ることになっています。

これらの内容を朝の会で紹介し、称賛することで、

進んで人のために働く子どもが育ちます。(千葉県・清水秀峰先生・45p)

   

   

ふと気づいたことがありました。

実や資料が少なければ少ないほど、

想像はとてつもなく膨らんでいく。

逆に事実や資料が多くなると、想像力はしぼんでいく

このことをはっきり自覚できたとき、

自分が今までしてきたことは、子どもたちが想像や推理する機会を、

事実上奪ってきたのではないかと思うようになりました。

授業の目的・ねらいに合わせて、最低限の不可欠な事実や資料を示して、

子どもたちの推理力・想像力が高まるようにすれば、

授業は大きく変わっていくはずです。(中略)

想像・推理を重視することで、集中が自然に生まれてきます。

集中は「させる」ものではなく、「生まれる」ものなのです。(北海道・今泉博先生・71p)

   

   

子どもに「残ること」、つまり力となるものは「続けたこと」だけである。

打ち上げ花火的に実践したことは、子どもの力にならない。

実践には継続性が必要なのである。

日々の実践をPDCAサイクルで振り返ることで、

実践に継続性をもたせることができる。

※PDCAサイクル=企画(plan)・実行(do)・評価(check)・改善(action)

(赤坂真二先生・73p)

   

    

ふ~、書いた。夏休みだからできることかな。

投稿して、もう一度読んでみます。

 

 

「教師のチカラ 2010年 春号」より

   

今日は8月1日。

今年の「秋味」の発売日を調べました。

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8月25日(水)です。

おそらくフライング発売があって、前日の24日には飲んでいることになるでしょう。

今年は発売20年目。デザインも少々濃い目になって、これはこれでいいな。

楽しみです。

          

      

 日本標準から「教師のチカラ」が春に創刊。夏号も出ました。

この2冊から、いいなと思う文を引用します。

    

2010年春号より。

私が、小学校から入学してくる生徒の「育ち」を見る視点は、

ずばり次の三つである。

「スピード」「正確さ」「継続性」

(中略)

音読の「スピード」なら、350字を1分程度。

教科書のページをめくる時、前のページの最後の行にさしかかったらめくり始めることができる。

「正確さ」なら、漢字の読みもさることながら、

ひらがなやカタカナの意味上のまとまりを

意識してよどみなく読める。

さらに、授業中に、姿勢を崩さず、教師の話を、

「継続」して20分聴くことができる。

いずれも普通の小学校の先生が、

意識を持って取り組めば、

大半の子どもたちに育てることができる技量だ。

私は「名人教師」はいらないが、

こうした具体的な目標を設定して子どもの「育ち」に関わる

「町医者教師」がたくさん増えてほしいと願っている。(北海道・石川晋先生・11p)

      

    

「挨拶・返事は、自分がもっている力を全て発揮する行いの、

最も簡単な行いである」と考えている。

学校生活のあらゆる場面で、自分のもっている力を

全て発揮してもらいたいと願っている。

挨拶・返事は一日の生活の中で、何度も行う機会がある。

つまり、子どもを鍛えるチャンスがたくさんあるということである。

子どもに力を全て発揮させる経験をさせ、

力を解放させていく。

すると、子どもたちは他の場面でも力を解放し、もっている力を全て発揮するようになる。

(群馬県・長谷部桂一先生・20p)

    

     

清掃に一生懸命取り組む子は、

自分の力を周りの人のために使える子である。

当然、周りから好かれる人になる。

清掃に一生懸命取り組むように育てることは、

幸せな人生を歩む上からも大変重要である。

また、清掃によってきれいになる楽しさを味わわせたり、

きれいになったことで周りの人が喜ぶ体験を味わわせたりすることは、

望ましい勤労観を形成するためにも大切である。

(中略)

子どもをほめるには、ほめる種まきをするとよい。

一番よいのは、教師も一緒に清掃をすることである。

清掃をしながら指示やお願いをするのである。

指示したことができたらほめる。

そのうちに指示しないことまでするようになり、さらにほめることができる。

(宮崎県・大木場俊弘先生・36p)

     

    

対談(深澤先生、杉渕先生)

(深澤)私はよく授業中「できた子もってきなさい」と言うけれど、

あれは1体1を作っているんです。

それをできるだけ作る。

帰るときは「握手したい子は来なさい」。

朝は私との挨拶。挨拶は1体1だから。

(杉渕)1体1を意識的に作っている。

(深澤)ある瞬間に1体1の関係を教室の中にぽーんと作らなければいけない。

私は、全員の子と、最低1日に5回は1体1の瞬間を作る。

(杉渕)1日5回だから1週間に25回。多い子は100回!

(深澤)私は1年の最初に、心の中で「おまえたちはこの1年間かなりキツイぞ」と言う。

それを乗り越えるたくましさを育てたい。

その場合、絶対必要なのは1体1のパイプ。それがないとダメ。

いざというときに通じない。

(杉渕)今の流行語でいえば縦糸ですか。(40-41p)  

     

    

がんばっている子どもたちの一日をお説教で終わる必要はない。

1日の最後は楽しい雰囲気で終わりたいと考えている。

そこで、今の私のクラスの帰りの会は、各係が交代で、

クラスみんなを楽しませる企画を行うだけにしている。

そして、最後は、楽しいことを一つやって帰らせている。

「最初はグー。ジャンケン、ポン!」

教師の合図に合わせ、一斉に一人一人が教師とジャンケンをする。

勝った子のみ「さようなら」できる。

たったこれだけの遊びでも、子どもたちは大喜びである。

子どもたちは、厳しい指導に耐えた一日であっても、

最後でリフレッシュされる。

そして、「明日からもがんばろう!」と思うのである。(山口県・中村健一先生・60p)

  

  

算数はもともと動きを伴っています。

たし算には「合わせる」や「増える」といった動きがあり、

平均には「ならす」があるように、

算数は随所に「動き」が出てきます。

その動きを数に置き換えて思考するのが算数です。

だから、「動きを見せる」ことが大切な表現となるのです。(横山験也先生・78p)

    

     

5.6人に好きな数字を順番に言わせていく。

最後の子が言うとまた最初の子に戻る。

これを繰り返し、まだ誰も言っていない数字を言い続けた子が勝利する。

途中で誰かが言った数字を言ったらアウト。

30(サーティ)と言われるゲームである。

(中略)

このゲームを2.3回した後に「マジカルナンバー7」の話をする。

人間の記憶力に関する話である。

「人間は一度に覚えられるのは7つほどが限界である。

短期の記憶には7つのコップがあり、そのコップに一つずつ数字を入れていく。

そのコップが一杯になると、

どれかのコップと入れ替えないといけないので忘れていく。

しかし、九九など長い間覚えているものもある。

それは、繰り返し何度も唱えたから長期の記憶力の領域に記憶されているのである。

短期の記憶力を鍛えるのは

入れ物を増やすことではなく入れ方を工夫するのである

語呂合わせや、野球選手の背番号などと関係させたり、

一つの入れ物に複数の数字を入れる工夫である。

これが短期の記憶力の鍛え方である」

※電子黒板に映すといいアイテム=http://kinchan6.web.infoseek.co.jp/sample/30.html

(兵庫県・金川秀人先生・46p)

      

たくさん引用しました。

いつも書くことですが、こうやって打ち込んで、

機会があるたびに読んで、自分の血や肉になってほしいです。

次の投稿では「夏号」から引用します。

火天の城10/大中の湖干拓地

   

今日は8月1日。

前投稿のつづき。

安土城付近の地図を前投稿で載せました。

安土城は、琵琶湖の内湖に突き出た水城だったと書きました。

どんな状態だったのだろう。

前投稿の地図よりもう少し引いた地図をよく見ると見えてきます。

    

「大中の湖干拓地」というのがあります。

ここが湖だとしたら、かつて湖に面していた安土城が想像できます。

大中の湖干拓地について調べました。

次のサイトの説明が参考になりました。

長いけど引用します。

    

※「中谷農場/大中の湖干拓地のおいたち」http://www.nakatani-farm.jp/gallery/gallery-545-6055.html

我が国では、第2次世界大戦の最中から食糧が不足し、

国内の農地を増やすため、開拓や開墾、また干拓工事が行われました。

びわ湖のまわりには、かつて40あまりの内湖がありましたが、

昭和40年までに15の内湖が干し上げられました。

    

その面積は25.2km2におよびます。

この大中の湖干拓地は最も大きな内湖で、計画に時間がかかり、

昭和32年から着工され、総工費32億円をかけて42年に完成しました。

  

この干拓地は、東西3.7km、南北3.6kmのフライパンの形をしていて、

11.5km2(1,150ha)の面積があります。

最も低い所は、びわ湖の水面より3m低くなっており、

干拓地のまわりを堤防(現在は道路として使用)がとりまいています。

この堤防により外側の西の湖やびわ湖、承水溝と呼ばれている大きな川の水が中に入ってきません。

   

また干拓地の真中に掘られた幹線排水路(水を汲み出す中心となる水路)の終点のポンプ場から、

絶えずびわ湖の方へ排水しています。この守りがないと元の内湖に戻ってしまいます。

    

     

オランダのような場所なのだと思いました。

安土城を見に行くのは12日の予定。

この干拓地もできたら見てきたいです。

まてよ、昭和32年より前だったら、

内湖は存在し、安土城があった往時の姿が見られたんだ。残念。

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