夏の研修会より・・・噛むことと唾液の効用
今日は8月4日。
昨日あった市内の保健主事・養護教諭の研修会で勉強したことを少々。
◇講演「噛むことを意識していますか?~食育と歯の健康(健口)~」
講師:市内開業の歯医者さん。歯学博士。
・人が歯磨きをする理由は、「一言で言えばよく噛まなくなった」から。
・野生の生き物にはほとんど虫歯がない。
・人に飼われている犬や猫に、最近は虫歯や歯周病がある。
・犬や猫は本来肉食。日本では人の残り物を薄味にして与えたり、
調理したドックフードやキャットフードを与えます。噛む回数はどうなりますか?・・・※減る
・野生の動物は調理していないものを、口で捕食して、
繊維質の粗いものをよく噛んで食べる。・・・・※だから虫歯がほとんどない。歯磨きの必要がない。
※なるほどと思いました。噛むことと虫歯・歯周病との関係がわかります。
・太平洋戦争終戦直後の中国上海で、帰国を待つ日本人兵士の仮収容所では、
コレラが流行しました。
すでに、死者1名、保菌者27名という状況で、
引き上げ兵たちの二次感染を防ぐ手段として用いた方法とは?
(参考:「かかる軍人ありき」伊藤桂一著 光人社)
・答え:食事中はよく噛んで食べることと、食後20分間全く水分をとらないこと。
・そうすることで、口や胃で外来性の病原微生物に対する防御機能が作られます。
その大事な防御機能を崩さないことを収容所内で徹底的に厳守されたことで、
衛生状態が劣悪で医薬品も不十分な中でも、
二次感染を防ぐことができたとのこと。
※噛むことで唾液が分泌されて食物と混じり、
胃液が薄められることなく消化に使われることで、
菌の感染が防げたということでしょうか。
ここにも噛むことの効用があり。
※次のようにも教えてもらいました。
・健康な成人では、病原菌(たとえばサルモネラ、病原大腸菌、赤痢菌、コレラ菌)が
口の中に1~10万個程度(O-157は、専門家によると100万個で感染とも言われている)入ってきても、
口腔や胃や腸の防御機構で排除されて、
腸管感染にいたることはほとんど考えられない。
・O-157に多くの子どもたちが感染したのは、
第一の原因としては、
よく噛まずに唾液がよく出ていなかったことです。
※噛むことの効用は予想以上です。
そして噛むことで出てくる唾液がすごい。(次の投稿につづく)
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