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2009年5月30日 (土)

豊川市の鍛冶その2/なぜ槌打ちするのか

「松尾かじや」で検索すると、

団体「豊川市障害者しごとネット」の発行している情報誌「Pure Life」(5月1日発行)に、

「松尾かじや」のことが掲載されていました。

http://www.natural-wing.com/Vol-005/page2/index.html

そこにこんな文章がありました。

   

しぱしも休まず、鎚打つひびき…

童謡「村の鍛冶屋」の一節だ。

そんな鍛冶屋が今も牛久保にある。

「松尾かじや」の創業は大正8年、現在は茂さんと長男の哲明さんが2人で工場を切り盛りしている。

使い込まれた機械が並ぶ工場の中には火処(ほど)と呼ばれるコークス炉があり、その前にベルトハンマーと金床がある。

茂さんはその間で身体を翻して、仕事をしている。

炉で熱して鎚で打つ動きには無駄がない。

「鉄は熱いうちに打て」といわれるように手際の良い熟練の技が要求される。

    

なぜ鎚打つのでしょう?

熱せられた鉄を伸ばすためと思っていました。

それだけではありませんでした。    

    

そのことが「伝統に生きる職人達」(春夏秋冬叢書)に載っていました。

    

鉄は、焼いて、叩いて強くなる。

地金になる軟鉄を火に入れて熱し、

軟らかくなったところを叩いて延ばしながら、形を作る。

これを昔は火造りといった。

今でいう鍛造の技術である。(中略)

鋳造やプレス製品と、鍛造の違いは、

おにぎりと、杵で撞いた餅を思ってもらえばいいかもしれない。

熱いご飯を杵で撞くと粘り気が出て、粒が一体化する。

同じように、金属を叩くことで粘り気が増し、

余分な空気やガスが抜け、強度が上がるのだ。(247p)

   

餅のたとえがわかりやすかったです。

なるほどと思いました。

鎚打つところを生で見たくなりました。


    
      

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