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2020年1月 5日 (日)

「なぜ『通じない』のか」③ はじまりは「問い」だった。

今日は令和2年1月5日。

  

 前記事に引き続き

あなたの話はなぜ『通じないのか』のか

(山田ズーニー著/筑摩書房)より引用します。

   

問い発見の手段ーーー問いの100本ノック

用意するものは、いつもの筆記用具(紙とペン、あるいは、

パソコンなど)。

やり方はシンプル、テーマについて「問い」を100個つくる。

できるまでやる。

(65~66p)

  

これは教育の「発問づくり」でも言われていること。

共通しています。

  

3つの軸で視野を拡大する

次ページの図のような3つの軸でエリアを広げ、問いを立てる

のも手だ。

ななめ上へと伸びた線が、過去→現在→未来へとつづく「時間

軸」。楕円は、身のまわり→日本社会→世界へと広がる「空間

軸」。そして中央の人型は、自分とは?人間とは?を掘り下げ

る「人の軸」だ。テーマをこの上にのっけて問いを立ててみよ

う。(68p)

Epson201_2   

  

日常の事件にも、ちょっとした出来事にも歴史があり、歴史を

知らなければ、私たちは問題を論じることができない。なのに、

芸能人の離婚問題から、国際問題まで、歴史背景を知らないで

ものをいう人が多いのはなぜだろう。

(72p)

  

共感します。

 

「考える力」の基礎力は3つある、問題発見力、多角的考察力、

論理的思考力だ。というなんだかすごそうだが、ひらたく言う

と、問いが立つ、いろんな方面から立つ、そして問いを筋道立

てて配列できるということだ。

「問題発見力」とは、文字通り「問い」を発見する力だ。「お

や?なぜ?」と問いが立ち、「いま何が問題か?」、解決につ

ながる良い問いを発見する力のことだ。ミステリーで名探偵は

首ばかりひねっている。「おや?おかしいですね、犯人はどう

して靴を脱がなかったんでしょう?」「こんな薄い壁なのに、

隣の人はどうして、被害者の叫びを聞いていないんでしょう?」

あんな感じだ。しかも一見してどうでもいいような疑問ばかり。

ところが、それを調べていくうちに、謎が謎を呼び、事件の核

心に迫る問いに行き当たり、見事難問を解決する。一方、石頭

の警部は最初から「わかった!犯人は」と正解を急ぐ。問いが

働かない代わりに憶測、先入観、決めつけが働き迷走する。名

探偵のように「問い」を見つける力は、すでに本書で触れた方

法で鍛えていけばいい、大丈夫だ。

(76~77p)

 

この例えは、わかりやすく楽しい。

  

  

私は、企業で小論文担当になったとき、課長に、「小論文とは

何か?」を考えてほしいと言われた。当時の自分には大きすぎ

る問いだったが、私は、ずっとこの「問い」を胸に抱き、10

年後に結実した。いまも、この課長のことを忘れない。

はじまりは「問い」だった。

(81p)

 

格好いいですね。でも「いい社会科の授業とは?」

「いい特別支援の授業とは?」「タブレット端末をどう

授業に活かすか」などは、私の頭にこびりついている問いでは

あります。この問いは大事にしていきたい。

  

  

  

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