教え方セミナー~特別支援教育の基本を学ぶ~その1
今日は4月30日。
昨日は午前中セミナーに参加しました。
「教え方セミナー ~特別支援教育の基本を学ぶ~」
会場は豊田産業文化センター
講師は小嶋悠紀先生、井戸沙織先生でした。
勤務校から、私だけでなく3人の若い先生も参加。
同じ学校で4人、今回のセミナーで学べたのは、いいことだと思います。
セミナーの内容が、勤務校で生きる可能性が高まります。
午前のたった2時間でしたが、とても濃い内容だった一部をここに書き留めて、
少しでも自分の血や肉になってくれたらと思います。
〇連休明けの子どもの様子は次のどちらか。
ハイテンション or ボーッとしている
ハイテンションな時に、みんなでテンポの良い音読をしてはさらにハイテンションになってしまう。
一人で読ませるなどして、落ち着かせたい。
※子どもの様子で音読のやり方を変える。なるほど。
〇「前を見て」という指示では、前全部を見てしまう。
選択的注意を促すようにする。
「黒板の3×2の筆算を見て」と具体的に言わなくてはならない。
あるいは、まず教師の指に注目させて、その指を使って子どもの注意を黒板まで持っていく。
音声だけで見させようとしても難しい。
※指を使って選択的注意を促す方法は驚き。そうか~。
〇子どもがボーッとしている時は、立たせたり、活動させるといい。
フラッシュカードでは、ちょっとずつカードを見せるのも、注意集中を促すので良い。
連休にお土産を買ってきて、子どもたちにちょっとずつ見させ、当てさせるのもいい。
「よく見ているね~」と褒める。
褒めることで、概念を規定する。「よく見ることは大事なんだ」といった具合に。
〇音読の追い読み 小嶋先生はとても速い音読。緊張状態を出させる。
追い読み→子どもの読み この子どもの読みの最後にかぶせて読む。テンポよく読む。
最後は個々で早読みさせる。読めた人は座る。
途中で「ここまでで座れた人は合格」「まだ座っていない人は遅い」と言う。
叱るのは良くないが、事実を述べることで、概念を規定する。「これくらい早く読まなければいけない」
スラスラ読めるようになることは大事なこと。規定したい概念。
〇文章を読み、一問一答の問題を作る。
ノートに①~⑩を書かせて、答えを書かせる。
※勉強の跡がノートに残るからいい。
10問出すなら、9問までは簡単な問題。10問目で難しい問題。
10問目で、話し合いをさせて30分間授業をする。
〇平岩幹男先生の言葉「理解なくして対応なし」
ADHD(注意欠陥多動性障害)
3つの特徴・・・不注意 衝動性 多動
前頭前野のワーキングメモリーの不足
大人は3つくらい。ADHDの子どもは1つだけ。
最後に言われた用語だけが残っている→最後にどの情報を残したかが重要。
語尾に余分なことは言わない。一度にたくさんの指示を言わない。
教師が「教科書を出して、25ページを開き、4番の問題をやります」と言ったら、
「教科書を出す」「25ページを開く」は記憶されず、「4番の問題をやる」ことだけが情報に残る。
「先生、何ページですか?」と聞いてきた子どもに、「ちゃんと聞いていなさい」と注意はしない。
なぜなら、ページ数を聞いてきたということは、やる気がある証拠だから。
それなのに注意をすると、自尊感情を下げることになる。
〇ADHD ワーキングメモリーがひとつ→「一つだけ集中できる」→これを使って可能性を伸ばしたい。
〇ADHDの子どもを前列に座らせるのは、後列で友達の姿を見せると選択的注意ができないから。
〇ADHDの症状に対する対応の基本原則
「環境調整」「人的環境調整」
「環境調整」・・・教室環境の整備。前面には不要な掲示物を貼ったりしない。
「人的環境調整」①話が長くなっていないか
②複数のことを一度に伝えていないか
①②に共通で・・余計なことを伝えていないか
③わかりにくく伝えていないか(子どもがわからないのは、大人に原因がないか)
④ゆるやかに選択的注意を促す
⑤目立たないように選択的注意を促す
教師が声を出して注意すると、他の子どもが真似をして注意する。
他の子どもに注意されると、注意された子どもの自尊感情を著しく低下させる。避けるべき。
注意してくれた子どもを褒めるなんてもってのほか。「注意は先生がします」と言って他の子どもに言わせない。
教師はゆるやかに、目立たないように子どもの選択的注意を戻す。
⑥注意の対象を示す 前述したように具体的に示したり、指を使ったりする。
※実際に、他の子どもに注意されて怒り出す子がいる。明日からでも気をつけないといけないこと。
この話を聞けただけでも、3000円(セミナー代金)の価値アリ。
一度ここで終了。つづきは次の投稿で。
セミナー終了後72時間が勝負。
それまでにこうやってまとめるか、実際に教わったことを行動する。まだ間に合う。
(つづく)
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