オルセー美術館8・・・「ぶらんこ」(ルノアール)
今日は4月27日。
オルセー美術館に関する番組をまた見ました。
3月27日放映の「天海祐希 パリと女と名画たち」です。
印象派の人たちの絵に自然の光が多く描かれている理由が、
19世紀半ばに始まったパリの「大改造」にあるという話。
「大改造」前の面影を残す路地が紹介されました。
「パサージュ・ド・ラ・トリニテ」という名前の路地です。
道幅は約1.8mほどの狭さ。
両側の建物は高くて陽の光が入らず薄暗かったです。
19世紀半ばまでのパリでは、
このような道が迷路のようにはりめぐらされていました。
昔は家にトイレがなく、排泄された糞尿は窓から中庭や通りに投げ出されていました。
中庭には、糞尿が積もって5階まで届きそうな時もあったとのこと。
不衛生な街だったため、コレラが発生しやすく、
1849年の大流行では、1か月で人口の7%が亡くなったそうです。
19世紀に入り、産業革命が進むと、
パリに人口がどっと流れ込みました。
人口は100万人を越え、生活環境も劣悪になりました。
そこで1850年にパリの「大改造」が始まりました。
道幅も拡がり、下水道も整備されました。
大きな窓を設置して意図的に部屋に明かりを取り入れようとしています。
こうした明るい部屋を画家はアトリエとして利用していたそうです。
「大改造」によって、明るくなったパリで、
印象派の自然の光あふれる絵が生まれたというわけです。
この後、番組で紹介されたオルセー美術館にある絵が2つ。
その一つが「ぶらんこ」
これは中庭の風景だそうです。
不衛生な場所がこうも変わったのかと驚かされます。
この絵の自然の光は「木洩れ日」です。
私の山登りの楽しみの一つは、「木洩れ日」を味わうことです。
番組で紹介されたもう一つの絵は、次の投稿で。
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