走り高跳び「起こし回転」理論は良かった
27日晩のNHKスペシャル「ミラクルボディー 3 ハイジャンプ 翼なき天才」は面白かった。
走り高跳びのトップ選手の話でした。
一人はアテネ五輪金メダリストのステファン・ホルム(スウェーデン)。
もう一人は、2007年の世界陸上でホルムを破ったドナルド・トーマス。
トーマスは天才型。陸上を始めてわずか1年半でホルムを破った。
アキレス腱が人より長く、それをばねにして、跳び方は常識破りであるが、ホルムに勝利する。
ホルムは努力型。
高跳び選手では決して高くない身長181㎝。
しかし、練習をして強じんな体を作り、助走の力を有効に使う跳び方で2m40㎝の記録をもつ。(世界記録は2m45㎝)
跳ぶ瞬間に、体が棒のようになることで「起こし回転」の作用で高く跳ぶのです。
「起こし回転」の理論はとても興味深かったです。
棒を斜めに地面に投げつけると、水平方向のエネルギーが上昇方向の力に変換されて、棒が回転しながら跳ね上がる現象のこと。
助走を速くし、体を棒状態にして踏み切ると、この「起こし回転」で高く跳べるのです。
しかし、足首や足に強い負荷がかかり、ホルムの場合は650kg(体重の10倍)の力がかかるそうです。
ホルムは、練習によって、その負荷に耐えられる強い足を作り上げたのです。
彼のアキレス腱は、普通の人の4倍の堅さとのこと。
番組はトーマスとホルムの跳び方の比較、体の比較をしていきます。
天才型と努力型に途中までは分けていました。
しかし、最近のトーマスは、跳び方が常識破りだったものを改良し始めました。
ホルムのような「起こし回転」を使った跳び方に変えようとしてきました。
「努力」が始まりました。
彼は「ホルムに勝つため」とは言いません。
「世界記録を出すため」と言いました。(これも天才型であるが故かな?)
ただ、足は「起こし回転」のためには鍛えられていませんでした。
トーマスは故障して、しばらく跳べなくなってしまいます。
このあたり、神様は公平です。そう簡単にはホルムの真似はさせません。
オリンピックは夏。
この2人の戦いは注目です。
努力型のホルムと、天才型で少し努力を始めたトーマス。どうなるか。
テレビはやっぱり面白い。
今晩深夜、再放送あり。録画しよう。
コメント