20240519南沢山・横川山② ミヤマシキミ ギンリョウソウ
今日は令和6年6月20日。
数日前の山の報告の続きです。
ミヤマシキミと同行者に教えてもらいました。
「シキミ」と聞くとドキッとします。
猛毒のシキミを想像しますが、
ミヤマシキミも赤い実は有毒です。
シキミはマツブサ科ですが。
ミヤマシキミはミカン科。
葉をちぎると、ミカンのような香りがするそうです。
ミヤマシキミは、ネットで見ると、花の塊が球形です。
私が見たのは、球形になる途中の姿だったのでしょう。
ギンリョウソウ。
久々に見ました。
今回、疑問に思ったのは、光合成をしないのに、
なぜ地面から出てくるのでしょう。
調べました。面白いことがわかりました。
academist journal “ゴキブリ”にタネまきしてもらう植物「ギンリョウソウ」
ここを参考にしました。
引用します。
植物のなかには光合成をやめてしまい、菌類(キノコやカビの仲間)
から栄養を奪って生きるものが知られていますが、ギンリョウソウ
もそんな「菌従属栄養植物」の1種で、ベニタケ類の菌糸から栄養を
得ています。特に光を必要としないため、暗い森の中でも難なく暮
らしていけます。もっとも地上部に植物体が現れるのは、花を咲か
せ、実をつけるための約2か月間だけです。
ここになぜ地面から出てくるかが書いてありました。
実をつけるためだったのですね。
そりゃそうだ。
実をつけるのは大事な役目。
最近、アレチヌスビトハギの光合成を阻止することに夢中であるため、
地上出てくるのは光合成のためと、偏った考え方をしていました。
上記サイトから引用を続けます。
ギンリョウソウの実は亜球形(幅1cm余り)で、くすんだ白色をして
います。中には果肉と多数の微小なタネ(長さ約0.3mm × 幅0.2m
m)が詰まっています(タネの数は平均937.3個)。タネの皮(種皮)
はとても頑丈で、カミソリ刃で切断するのも難儀するほどです。実は
熟すと落下、あるいは果茎ごと倒れますが、薄暗い森の地面の上では
目立ちません。また、香りもなく、嗅覚に訴えその存在をアピールし
たいわけでもないようです。さらに、果肉を舐めても(ヒトの味覚で
は)甘さが感じられません。目立たず、匂わず、味もなし。一体どん
な動物を呼び寄せたいのでしょうか。
果肉を舐めています。さすが研究者?
写真を転載。
摂食痕のある実
淡褐色の微小種子が筋状に並んでいる。右下は実からとり出した種子
最近「食痕(しょっこん)」の漢字熟語をよく見ます。
昆虫と食草のことを勉強すると、出てきますね。
ギンリョウソウの実を食べ、タネを食べる生き物は、
モリチャバネゴキブリでした。
写真を転載します。
ゴキブリと言っても、家には住み着かないのが、
モリチャバネゴキブリ。
家に住み着くのが、チャバネゴキブリ及びクロゴキブリ。
チャバネゴキブリとモリチャバネゴキブリの区別は、
胸部の黒線だそうです。
このサイトから写真を転載。
まずはチャバネゴキブリ。
黒い2本線が平行。
モリチャバネゴキブリ。
黒の2本線が、腹部の方で、曲がって、ふっつきそうになっています。
これが違いだそうです。
Wikipediaによると、明治・大正時代は、モリチャバネゴキブリは、
チャバネゴキブリと混同されて、駆除されていたそうです。
災難でした。
以前、静岡県の山の中で出合ったオオゴキブリ。
そしてモリチャバネゴキブリ。
ゴキブリは、先に山の中で出合いたかったなあ。
すっかりゴキブリには、拭いされない悪いイメージがついています。
話は戻って、タネを食べたモリチャバネゴキブリが、
移動して糞をすると、タネも拡散するわけです。
ギンリョウソウと共生関係にあるわけです。
ギンリョウソウについていい勉強ができました。
コメント