「日航123便 墜落の波紋」② 「墓まで持っていく」というのは一昔前のこと
今日は令和3年9月9日。
前記事に引き続き、
「日航123便 墜落の波紋 そして法廷へ」
(青山透子著/河出書房新社)
より引用していきます。
当然のことながら、訓練に失敗は当然である。その失敗を認識し、
それに適法に対応することこそが信頼関係を築くのであって、それ
をせずに放置し、故意による遺体損傷や、救助活動を放棄すること
は、どのような言い訳も通じないのである。過失でやってしまった
ことへの対処が適法であったか否か、ここが重大な問題だ。そこを
履き違えてはならず、これができずに別の言い訳を重ねて得られる
信頼などない。政治家もそうである。苦渋の選択だったのなら、そ
れを語ることこそが自分への誇りだろう。一昔前のように、墓まで
持っていくということは、いかにも自分がすべてを背負っているよ
うだが、逆にいえば自らの罪を認めていることになり、もはや誰も
その言動を称賛できない。
(142~143p)
「墓まで持っていく」というのは一昔前のこととしています。
青山さんや小田さんの本のように、ここまでわかっているなら、
墓まで持っていくのは、だれのためでもありません。
私(青山透子)のペンネームは、元・上野村村長の故・黒澤丈夫氏
に付けていただいた。上野村の青い山々から、「青山」、物事には
透明性が必要であるとのことから「透子」である。透明性を保ち、
なんの圧力もバイアスもかかることなく本当のことを書くことが不
可欠であるため、本名は非公開とさせていただく。
(171~172p)
ペンネームであることは、青山さんのHPを見て知りました。
名付け親は、元上野村村長だったのですね。
相模湾に沈んだ機体の残骸引き上げの実現はどうすれば可能となる
のだろうか。
まず、墜落原因の究明に命をかけている遺族たちに、運輸安全委員
会がそれらを放置していたことを謝罪する。その遺族が見守る中、
若い自衛隊有志によって相模湾から残骸が引き上げられ、その模様
をメディアは襟を正しく報道する。英国や米国など海外の航空機事
故調査専門委員が分析を行ったその結果を踏まえ、日本航空が本当
の墜落の原因について展示をし直し、すべての生のデータは国の公
文書館へ寄付する。
自発的にそれができない場合は司法の力をもって解決するしかない。
墜落をめぐる無駄な論争を仕掛け、姑息な手段で追及を逃れる人生
を送ってきた人たちの行為に終止符を打ち、明らかになった事実を
正面から見つめる機会を与える。自分さえ黙っていればどうせわか
らないだろうと次世代に汚点を残していくのではなく、せめて後世
の人たちに悔い改めた姿を残す。これは恐怖心が支配する自分の心
との闘いである。突き詰めれば自分の存在価値を高めたいという過
去の欲望と、権力を失いたくない、素直に謝れないという怖れがこ
ういう事態を引き起こしたのだろう。自国の失敗を他国のせいにし
てスムーズに事が運ぶはずはない。どこかで誰かが注視しているの
である。
(174p)
機体の残骸というのはこのニュースが示しているものでしょうか。
YouTube: 123便の残骸か…相模湾海底で発見 日航機墜落30年(15/08/12)
事が動いてほしいと思います。
コメント