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2021年9月 8日 (水)

「日航123便 墜落の波紋」① 十分に年月は流れました

     

今日は令和3年9月8日。

  

この本を読みました。

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「日航123便 墜落の波紋 そして法廷へ」

(青山透子著/河出書房新社)

    

青山透子さんの本はこれで4冊目。

引用していきます。

   

英語版のウィキペディア(Wikipedia)で、日航123便墜落の概要を

書いているページがあるが、クリスがその内容が客観性を欠いていて

誤りがあると、何度直しても、必ず事故原因は事故調査報告書の通り

だ、と書き直す人がいると説明した。

(46~47p)

   

微に入り際にいるような行為だと思います。

英語圏の人たちが疑いの目を持たないように、動いている人がいます。

クリスはイギリスの研究者で、

青山透子さんの著作に関心を寄せて論文を発表した人です。

  

  

彼女(イギリス人 墜落事故の遺族 日本人の夫を亡くす 事故後遺

児2人とイギリス在住)が最もショックを受けたのは、事故原因が不

起訴で、いつまでもそのままであったということ、せっかく発見した

海底に沈んだままの機体の残骸をいまだに引き上げていない、という

ことであった。なぜ引き上げずに放置しているのか、事故調査委員会

(2008年10月以降、運輸安全委員会に改組)は何をしているの

か、全く理解に苦しむと怒りを露わにしていた。

(67~68p) 

   

日本に住んでいながら、青山透子さんの本を読むまで、

墜落事故のことがちゃんとわかっていませんでした。

青山透子さんや小田周二さんの本を読むと、

彼女、スゥザンの気持ちと同じ思いをもちます。

  

  

墜落事故で22人の外国人が亡くなっています。

その外国人にも遺族がいました。

事故後に知り得た重大なことは、日本だけではなく、

海外にすむそのような遺族にも伝えなくてはならないと

青山透子さんは言います。  

    

日航123便の話を34年も経った今だからこそ英国の遺族にも語ら

なければならない理由はそこにある。事故原因に異議を唱えた遺族

たちが高齢でお亡くなりになることも増えてきた。これ以上の先延

ばしは許されない。墜落原因不明のまま、誰も刑事責任を問われる

ことなく公訴時効が成立したのは、亡くなった当事者にとっても遺

族にとっても、誰が責めを負うべき存在なのかわからず、犯人から

の正式な謝罪もなく曖昧なまま放置してしまったということだから

である。

(72~73p)

  

もう十分に年月は流れたのです。

謝罪すべき人は謝罪しましょう。本当に。

  

海底に沈んだ垂直尾翼を引き上げない話。

  

なおこれには想像を絶するような逸話がある。当時の事故調査委員

長(武田峻氏)は、10名の遺族に海底捜査を早急に行うように詰

め寄られた際に、

「あのですね、お金がないというせいではないのですよ。お金の問

題じゃない。海底から事故調査結果と違うものが引き上げられたら

困るからですよ」と叫んで、居直ったそうだ。そのことを当時のそ

の場にいた遺族から伺ったのである。事故調査委員長のその一言が

あまりに想定外であったので、皆が唖然として凍りついてしまった

という。

(78~79p)  

   

この事故調査委員長だって真相を知っていた

人物の一人だと思います。

なぜここまで言ったのなら、真相を言わなかったのだろう。

不思議でしょうがないです。

   

   

実は日本において、こういうメディアの人や官僚の人たちと話す機

会は何十回もあった。話をしている最中は強い関心を示してくれる

が、「なんとかしよう、上司に話をする」と持ち帰ると、そこから

先が進まなかったケースがほとんどだった。

(86p)

   

自分はそうなりたくないなという思いはあります。

現在の関心事は2つ。

ビキニ環礁で被曝した第五福竜丸をきっかけにした原水爆禁止。

そして今回の日航機墜落事故の真相究明です。

継続して行動していきたい。

  

  

   

コメント

道草さんの情熱には驚きます。
真実は何か、はっきりさせたいですね。

青山さんと小田さんの本のインパクトは大きかったです。
本を読んだだけでは終わらせたくないものがあります。
真実が発表されてほしいです。

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