「万波を翔る」横浜鎖港
今日は令和3年7月22日。
5月16日に放映された大河ドラマ「青天を衝け 14」を
私は録画して残していなかったです。
残念です。
今読んでいる本が関係します。
「万波を翔る(ばんぱをかける)」
(木内昇著/日本経済出版社)
この本の中で「横浜鎖港」が出てきました。
朝廷が攘夷を行うように言ってきている。
幕府としては攘夷は無理だと考え、
開国に舵を切りたいと思っている。
幕府の役人たちも、
開国に向けていろいろな国と交渉している。
横浜に港を作り、街を作って、開港をした。
それでも朝廷には逆らえない幕府。
「横浜鎖港」を提案して、時間稼ぎをしたいという魂胆。
そんな魂胆に反対しているのが、
幕府の役人の一人である小説の主人公の田辺太一。
「兵庫、新潟の開港を先延ばしにしていることも、すでに開いた港を
一時期閉じることも、条約を違えておることに変わらぬ。同じことじ
ゃ」(341p)
という同僚の意見に、田辺太一は言い返しています。
「おどけちゃいけねぇよ。まるきり違わぁ。公儀が横浜に開港場を置
いたわけをおめぇは知っているか。え?あすこは閉じちゃいけねぇ港
なのだ」
かつて岩瀬忠震(ただなり)が、あえて江戸近くに開港場を持ってき
た理由を、太一は未だ胸に留めている。各地の物品が江戸に一旦集ま
る仕組みを作る、天下の台所を大坂から江戸に移す、冥加金を取り立
て幕府の財政を潤すーーーつまりは国はどう治めるかを、長い目で見
据えた上の策なのだ。
「いいか。もはや攘夷は無理だ、いや、無益だってぇことを、今は天
朝に解していただくときなのだ。一旦鎖港することでお茶を濁してい
る場合じゃあねぇのだ」
(341p)
幕府のおおかたの意見である「横浜鎖港」に
気持ちよく反対する田辺太一がすごいと思いました。
その「横浜鎖港」のことを「青天を衝け 14」でやっていたのです。
よくわからなかったです。
でも今回で興味を持ちました。
大河ドラマでどう描かれていたのか、今一度見たくなったのです。
※気ままに江戸♪ 散歩・味・読書の記録 慶喜、横浜鎖港問題で苦慮する(「青天を衝け」74)
再び番組を見ることはできませんが、☝この記事で様子はわかりました。
薩摩藩の唱える開国論に、幕府が従いたくなかった面もあったのですね。
555pの大作小説。
366pまで読み進めました。
この4連休中には読破できる予定です。
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