「長期引きこもりの現場から」① 雑談ができるように日頃から準備
今日は令和2年4月10日。
前記事で読み切ると宣言した本を、
昨日の晩、読み切ることができました。
「ドキュメント・長期ひきこもりの現場から」
(石川清著/洋泉社)
誕生日のように、区切りの日に読むのにいい本でした。
誕生日の日に読んだ特別な本であり、
この本で何らかの行動を始まりそうな本です。
来年還暦ですが、まだまだ動くぞ。
(復職プログラム中なので、セーブしつつ・・・)
石川清さんを知ったのは、
「プロフェッショナル 仕事の流儀」でした。
※ここでも道草 「ひきこもり支援 石川清」① 「肝心のものをくれてないんだ」(2020年3月8日投稿)
番組以上のことを知りたくて、この本を借りてきて読みました。
「ひきこもり」に関する細かいけど、
重要な情報が散りばめられた本でした。
このブログに引用することで、情報を集約したい。
僕は原則として、毎日一般紙とスポーツ新聞のすべての記事にで
きるだけ目に通すようにしている。おかげで広く薄い雑学はかなり
身についていたし、さまざまな場面で役に立っている。
(30p)
ひきこもりの人と会う時には雑談が大事なようです。
どれだけ相手に関心ある話ができるか、
あるいは相手が話し出したことに
話を合わせることができるかは、
日頃の努力が必要だというわけです。
大人になってひきこもり状態に陥り、ようやく医療機関を受診す
るなどして発達障害と診断されるケースのなかには、もしかしたら
幼児期から少年、青年時代にかけて、本来成長するために必要だっ
たことを経験しなかった結果、大人になってから発達障害のような
症状や傾向が出てしまった人もいるのではないかと考えている。た
とえば、子供のときに屋外で友達と遊んだりしないで、習い事や塾
で受験勉強ばかりさせられた子供。あるいは、ひもを結んだり、ナ
イフを使って物づくりをしないで育った子供。異性と触れ合う機会
がなく、人間関係を制限させられて育った子供。ゲーム機を買い与
えられてデジタル世界ばかりで遊んできた子供など、大人になって
長期のひきこもり状態に陥る人の多くに、アンバランスな少年期、
青年期を過ごしてきた人が目立つ。
ただし、同じようなアンバランスな子供時代を過ごした人でも、
問題なく大人になっている人もいれば、深刻なひきこもり状態に陥
ってしまうこともある。この違いはなぜ生まれるのか。
(52~53p)
違いが生まれるのかの理由は、石川さんは書いていません。
話はひきこもりの人に絞られます。
細かく探ると、どうやら経験をある程度積み重ねてきた人は、社
会的な関心や他人に対する感受性などを発達させているようだ。逆
に言えば、そこを怠ると、のちのち発達上のなんらかの問題が生じ
てしまうのかもしれない。
となると、発達障害的な悩みに苦しむ若者の改善のヒントは、多
様な価値や知識を学んだり、さまざまな経験を積み重ねて学習する
ことで、それらを大人になってからでも追体験していけば、少しず
つ改善し、より元気で幸せな人生を獲得できるかもしれない。
(53p)
キーワードは「追体験」。
本来なら少年期、青年期で体験すべきだったことを、
機会を作って追体験させる必要があるのです。
この発想が大事。
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