銀閣その8/黒漆が劣化して白くなった!?
今日は令和元年7月10日。
前投稿に引き続き、2018年12月6日放映の
「ネーミングバラエティー 日本人のおなまえっ!
【京都おなまえ修学旅行SP 銀閣寺編】」より。
中尾正治さんは、9年前の「ワンダー×ワンダー
銀閣 幻の”月の御殿”」にも出演しているので、
白土+ミョウバン説だと思っていたら、違いました。
では、説明をしていきます。
前投稿のように教科書にも間違った記述が載ってしまったのは、
次の文献があったからです。
ムム、この文献は以前も出てきました。
ガイドブックのような本です。
1658年の文献です。
こんな意味です。私が意訳。
「銀箔にいろどられているため、
銀閣寺と言っている。
北山の金閣にならって造られた。」
文献上で「銀閣寺」と初めて表記されたものだそうです。
この文献が出発点で、間違ってついてしまったのが「銀閣寺」
ではなぜ、銀箔でいろどられているように見えたか。
中尾さんはこう言いました。
中尾:もともとは、漆、黒漆があったんですよね。
ところが、漆は劣化すると白くなるんですよね。
江戸時代の方は、白い銀閣を見た。 (聞き書き)
なぜ「銀閣」の名前が定着したのか?
間違っているなら、消えていきそうなものです。
当時のお寺は、訪れる人たちの参拝料で、
経営をしていたので、ガイドブックに銀閣寺と書かれたことで、
訪れる人たちが多くなったので、積極的に間違いを正そうとは
慈照寺の人もしなかったのでは、という説があります。
さらに、江戸時代は銀が、金と同等位に人気があったそうです。
庶民の憧れの「銀」がついた名前は、
そのまま今の時代まで残ったというわけです。
う~ん、ちょっとややこしかったと思いますが、
わかってもらえましたか?
中尾さんの口から、1回も「ミョウバン」は出ませんでした。
白土+ミョウバン説はどうなってしまったのだろう?
つづく
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